登録日:2025/05/12 Mon 05:39:22
更新日:2025/05/13 Tue 12:47:06NEW!
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概要
初星学園に通う高等部1年生の女子生徒。
既にプロとして活動するアイドルたちが集う3組に所属していたが、活動の様子は全く見られないまま、いつの間にか
黒井崇男率いる961プロダクションに引き抜かれており、それに伴いライバル校である極月学園へと転校している。
かつては初星学園中等部でNo.1と謳われたアイドルユニット『SyngUp!』のリーダーだったが、他のメンバーとの喧嘩別れの果てに解散した。
ゲーム内では当初は直接登場せず、手毬のコミュの中で名前や僅かな台詞、次いで初星コミュやサポートコミュにて回想や「グッズのうちわでファンを叩いて問題になった」「雷を止められる」といった噂などの情報が断片的に明かされており、
それらに見合うような、キツめな口調と鋭い目つき、目の下のクマといった容姿が特徴である(ちなみに目立ちにくいが、首筋にホクロがある)。
そして、第2章にあたるN.I.A編にて本格的な登場を果たす。
3人の出会いからSyngUp!結成まで
月村手毬、秦谷美鈴、賀陽燐羽。3人の出会いは小学生時代にまで遡る。
幼少期の手毬と美鈴は家族同士の付き合いがあり、初星学園にて行われるHIF(初星アイドルフェスティバル)のチケットをそれぞれの親から貰い観戦しに出かけて行った。
しかし、美鈴は昔から寝てばかりのマイペースぶりで、学園に付く頃にはあらかたライブが終わってしまっており、残すは決勝ライブのみになっていた。
学園内でも迷ってしまい、途方に暮れた2人に声をかけたのが燐羽だった。
燐羽は2人を関係者席にまで招き入れ、3人は決勝ライブを間近で見る事となる。
そしてHIFに優勝し、その年の「
一番星」となった賀陽継の姿を見た手毬と美鈴はアイドルに憧れるようになり、共に初星学園中等部へと入学。
そこで入学した燐羽とも再会し、アイドルユニット『SyngUp!』を結成する事となった。
そして手毬は「ちくわぶ」なる未知のおでん種とも運命の出会いを果たす
私たちっ、ぜったいぜったい! あそこで一番のアイドルになろうね!
しかし、結成に前後して「色々あって」燐羽はアイドルへの意欲を失うなどそれまでから大きく異なった、後の手毬いわく「ぐれた」性格へと成り果ててしまう。
だが、燐羽は2人を裏切りたくなかったためか、ユニットの結成・活動自体は表向き滞りなく進むことになる。
燐羽もかなりの数の固定ファンを得て、ファンからは「燐羽様」と呼ばれていたことが語られている。現在と同様のクールなヒールキャラで売っていたのだろうか。
一方で、燐羽としては自分個人が成功する必要は全くないためか、あえて全力を出さず他の2人のサポートに徹していた模様。
そのため、初星学園関係者の中ですら、SyngUp!の中で燐羽が特別突出した存在だとは認識されていないが(あのプロデューサーですら、調査しても本気を出した時の映像が手に入らず全く把握できなかったほど)、
手毬の言によれば、当時の燐羽は他2人とはまるで別格だったようだ。
その手毬や美鈴でさえ本編時点での評価は(パフォーマンスを妨げるものがなければ)かなり高いため、相当なものだったのだろう。
なお、上記の通り小学生の頃はかなり素直で明るい性格だったらしく、中等部(より正確に言うとユニット結成前)の頃も目にハイライトが点っている他、髪色も黒っぽい色で表情も気弱そうなど
現在とはまるで印象が異なっており極月学園時のビジュアルが公開された際には「闇落ちしてしまったのだろうか」「問題児二人に囲まれてりゃそりゃ病むよ」と多くの考察を生んだ。実際には全然違ったわけだが。
解散、そして転校
SyngUp!は人気ユニットとして躍り出るも、順調満帆とはいかず次第にメンバー間で仲違いを起こすようになる。
そうするうちに燐羽と美鈴に付いていこうと焦った手毬が無茶を言い出した事で大喧嘩をし、とうとう解散となってしまう。
さらにその時の口論が撮影されSNSに投稿された事で炎上。
しかし、批判に晒された手毬を庇うために燐羽は過激な発言を繰り返し、それが原因で脅迫状が届いた事で解散ライブは中止。
評判もガタ落ちになるなど、最悪の結果となってしまう。
その後、二人との「トップアイドルにする『約束』」を果たしたからと
アイドルを引退する事を決め、内部進学をするつもりも無かったが、その能力を惜しんだ100プロの十王社長に「引退ライブを行うまで待って欲しい」と引き止められ、燐羽も心残りがあった事から結局進学。
しかし一向にライブが行われる事が無いなど引退をうやむやにされており、それ故に特待生でありながら一切のアイドル活動を行わない唯一の生徒となっていた。
そのまま数ヶ月燻っていたが、NEXT IDOL AUDITION開催直前に黒井社長から「終活を手伝ってやる」と誘われたことで961プロへと移籍する。
自分を慕うファンたちと今度こそ正式な別れを告げ、自分じゃない他のアイドルにファンたちを託すために。
黒井社長に求められた役割は「N.I.Aにおける極月学園のサポート」であり、具体的には初星学園絡みのオーディションに参加して勝利をかっさらうなど。
また、N.I.Aは「ファンの奪い合い」という体のイベントであるため、「ファンを託す」という(普通に考えたらやや無理のある)目的にも適していた。
燐羽本人も優勝を目指す意思は全く無く、ある程度のサポートをしていい感じに負けることができれば、その時点で引っ込むつもり満々である。
こういった「約束を破る奴が嫌い」「どんな些細なことでも約束(≒契約)を果たす」といった信条や他者への気遣いが何かにつけて垣間見えることから、ヒール的な振る舞いは本来の性格を隠すための意味合いが強いと思われる。
実力については中等部時代からブランク期間を経て、しかも本人も「自分はもうアイドルじゃない」と思いながらやっているような状態なので目に見えて落ちているようだが、それでもアイドルとして成長した
花海佑芽を一度は一蹴するほど。
声真似が得意で、手毬・美鈴も過去にこれを使ったトレーニングを受けていた模様。
人間関係及び各シナリオでの動向
スタンスの関係もあってか同じライバルアイドルである
白草四音や蒼井撫子と比べるとN.I.A編での登場率自体は少なく、現状では関わりのないアイドルの方が多いが、ストーリーでの扱いは非常に大きい。
実姉であり、初星学園のかつての「一番星」だったアイドル。
手毬、ひいてはSyngUp!のかつての目標でもあり、小学生の頃は「自慢のお姉ちゃん」だった。
しかし、その後の彼女の何らかの行動によって、その関係は大きく変わってしまった様子。
おそらくそれが燐羽にとっては「約束を破った」形で、中等部時代の燐羽が「ぐれた」ことや、約束にこだわる言動につながっているものと思われる。
現在はどういう状態なのか全く不明。少なくともアイドルを引退したのは確定的で、花海姉妹を羨む言動からしても、少なくとも現在は姉妹仲が破綻している状態なのだろう。
燻っていた燐羽を961プロへと引き抜いた張本人。
彼のことは事が済んだ後でも「黒井さん」と呼んでおり、特に悪感情は無いものと思われる。実際、一連の出来事においては感謝こそすれ不満を抱く理由はない。
ただ、961流の悪辣な手口を好ましく感じるとは思えないが。
黒井からはどう思われているかは現時点では未だ不明だが、直に出向いて引き抜きをかけ、しかも961側からすれば微妙に旨味が乏しい、燐羽の意思を尊重した約束をしていることからすれば、相当高く買っているのは確かだろう。
十王社長自身も黒井社長と繋がってると示唆されてるため、一連の出来事自体が「十王社長が黒井社長に託した」という形なのではという考察もある。
男子と女子とで扱いに大きな差がありすぎじゃないですかね黒ちゃん
その目! あたくしたちを心底! コケにしていらっしゃいますわ〜!
961プロの2軍3軍ふぜいが……言葉遣いに気を付けなさい。
炎上した原因を、まだわかっていないの?
ファンに見せられないような言動、二度としないで。これ以上――
一応の同級生。しかし彼女たちの失態(手毬とのレスバ負け)を皮肉って嘲笑うなど仲が良いとは言えない。
燐羽の本来の性格から考えて、彼女たちの事は素で嫌っていてもおかしくは無い。
上記の台詞や態度も、よくよく見れば挑発や妨害工作に勤しむ二人の態度を至って真面目に叱責しているものである。
燐羽は燐羽だから。
あれはあれで……すごく、カッコいいし。
憧れのアイドルだよ、いまも。
元SyngUp!のメンバー。
当初は絶縁していた事もあり素直になれず口では燐羽や美鈴への恨めしさを呟いていたが、それは全く本心ではなく、内心では変わらず想っている。
SyngUp!時代から燐羽がアイドルとしての手本・目標・憧れであり、そのクールぶったキャラも燐羽を手本にしたものである。燐羽は気づいていなかったようだが。
燐羽も手毬のことをわがまま盛りの娘妹分のように扱う言動が目立つ。
特にN.I.A編では燐羽への想いが深く描かれており、また燐羽も方向は違えど手毬と同じ「素直になれない捻くれ者」である事が判明していく。
手毬はメンバーの中で実力が劣っていた事で二人に追いつこうとし、毎回全力で挑んでしまうなど猪突猛進気味な振る舞いとなり、燐羽と美鈴が手毬のセーブ役になっていた。
そのために空回りしがちだった事から燐羽には叱られてばかりであり、それがやがて口論となり果てには解散したうえに解散ライブも中止という最悪の結果を招く事となる。
燐羽にとっては、二人を中等部No.1の座に連れて行くという義理を果たしたうえで、アイドルから手を引くいい切っ掛けになったとも言えるが、
手毬はさすがにというか当然ながらというか、この出来事については本当に深く後悔している。
N.I.Aでは第2オーディションの控室にて、プロデューサーに上記の解散絡みの騒動を詳しく教えるが、矢先に現れた燐羽と激突し手毬から勝負に勝ったら「ちゃんと、最後まで、喧嘩しよう」という「約束」を加えられる。
そして、手毬は燐羽を打ち負かし、言い争ううちに感極まって「アイドル辞めないで」と涙ながらに懇願し、結局燐羽が折れる形で引退を保留する事になった。
…こう書くと「イイハナシダナー」のように見えるが、実際の内容は…詳細は手毬の項目で。
その後は契約などもあり今更ユニット再結成とまではいかなかったものの、暫くは961プロのアイドルとして活動し、再出発する事となった。
……胸糞悪いのよ。
約束を破ったと思われたままなのが。
なお、初星コミュの方で披露した散々ネタにされてしまっている台詞
「足を引っ張ったら、殺すから」
は明かされた過去から「手毬自身が他の2人の足を引っ張ってしまっていた事への裏返し」であり、さらに上記の通り「燐羽への憧れの気持ち」であったなど、二重の伏線となっている。
賀陽燐羽が……どんな子、ですか? そうですね、りんちゃんは――……
誰よりも義理堅くて、ナイーヴで……とっても優しい女の子です。
元SyngUp!のメンバー。口論となった手毬と燐羽とは異なり、SyngUp!の解散には消極的だった。
ただ手毬とは逆に度を越したのんびり屋かつ傲慢な性格という事もあり彼女の振る舞いにも頭を痛めていてもおかしくは無い
手毬同様に燐羽の事は大切に想っており、移籍の話を聞いた際は大きなショックを受けていた。
燐羽は美鈴のアイドルとしての実力を高く評価しており、N.I.A編終盤では「勝つにはリハビリしないと」と発言するほど。
ちなみに手毬への方針は美鈴が「子煩悩なママ」なら燐羽は「教育ママ」である
……あなたはすごいやつよ。歌もダンスも……それだけじゃない。
アイドルに求められるすべての能力が、わたしより、ずっと上。
普通に考えたら、わたしに勝ち目なんてない。
わたしがいま、掴みかけているなにかが……
あなたには、ない気がする。
曖昧な根拠で、決めつけるようなこと、言いたくはないんだけど。
あなたはきっと――
N.I.A.編において、極月側として参戦した燐羽と直接対決。
咲季の見立てでは敗北など無いだろうと見ていた佑芽を早々に負かした事で敵討ちに挑み、お姉ちゃんとしての意地で咲季が勝利を収める。
その際になぜ私に勝てたのかと燐羽が聞き出し、燐羽への評価と「妹との約束を破るわけにはいかない」事を口にした。
それを聞いた燐羽は佑芽に向けるかのように呟き、
「アイドルじゃない」という自分の現状の本質を的確に見抜く発言や「約束」という言葉からか咲季に好意を持ち…
あ"あ"あ"あ"あ"あ"~~~~~~~~~っ!!!!!!!!!!
プロデューサーさん!
あたし……ッ、あの人のことキライですっ!
なお、当然と言うべきかこの行為で佑芽の怒りを買ってしまい一方的に嫌われてしまっている。
咲季の方もこの件で佑芽が機嫌を悪くした事で苦労する羽目になってしまい、さらに去り際の「メッキなんて無い方が素敵」について悩み、上の空になりがちになった。
咲季シナリオでは出番自体は終わりだが、佑芽シナリオではこの事件より後の場面でも
普通に三人称として「咲季お姉ちゃん」と呼んでいるなど、本当に咲季のことを気に入っていることが覗える。
ファン界隈でも手毬・美鈴・ことねに続く第2の修羅場トリオが出来たと話題になる
佑芽シナリオでは序盤から早々にして概ね咲季シナリオと同じ流れで佑芽に勝利し咲季に敗北し咲季を気に入り佑芽に嫌われてしまっている。
佑芽からしてみれば
目の前でNTRをかまされたも同然
なので当然と言うべきか。
その後は流れが異なっており、
リベンジを狙う佑芽への専属講師としても登場。
当然佑芽は不満を顕にしたがプロデューサーの「いつも宿敵(咲季)に助けてもらってますよね?」の指摘で直ぐに納得した。これには燐羽も「騒々しいヤツ」と毒づいている
何故敵である自分を助けるのかと問われた際には、「あなたが私の敵じゃないから。それと……見たいからよ。咲季お姉ちゃんが……あなたに負けるところ」と答えている。
一応極月学園を勝たせるのが役目ではあるが、別にそこに全力を尽くすほどの義理はなく、やることやってれば後は自分のしたいことを優先してもいいという考えなのだろう。
意地悪だと言いつつも燐羽の特訓を受けた佑芽は見事、燐羽を撃破。
全く悔しがらなかったものの佑芽や咲季への好意を示しつつ、「気が向いた時でいいからお願い」と、自分のファンたちを託せる相手として見込む。咲季ならまだしも佑芽とじゃ鞍替えしてもらうにはジャンル違いすぎるのでは
「あなたたち姉妹がもっと早く現れてくれていたらよかったのに」とまで言っており、「ぐれた」状態の自分を変えられたかもしれないくらいの存在だと感じたようだ。
ーーわかった。大切に預かっておくね!
ふっふっふっふ……返して欲しかったら~♪
アイドルに戻って、取り返しに来るがいい~ッ!
…………ハ。
あなたたち姉妹って……本当……最高ね。
そして佑芽にもキスして激励し去っていった。
このように花海姉妹のシナリオにおいては2人に好意を持ちながらも
色々な意味で
2人を惑わしてもいる魔性の女のような描かれ方となっている。
特に会話は無い純粋な対戦相手として登場。
ただ、星南も燐羽が特待生として扱われていたことや、諸事情で961プロへと移籍したことには興味を示していた。
また、シナリオ後半では美鈴が他の生徒会メンバーとの合宿に同行しないなど、裏側では燐羽とのドラマが展開していた様子。
ちなみに、数少ない極月学園側のアイドルたちが集合するシナリオでもある。会話は少ないけど
余談
- 極月学園側のアイドルたちはそれぞれが本作のトレーナーたちと声優が共通しているが、燐羽のみ単独役でキャスティングされている。
- そのことに加えてSyngUp!周りの関係性の深さや、以前の他ブランドでもライバルポジションからプロデュース可能になったアイドルが存在する前提から、今後の展開次第ではプロデュースできるのではないかと予想する声は多い。仮にプロデュースが可能になった際SyngUp!の展開が深堀りされるのは間違いないだろう。
- 元々プレイヤー側の事務所(に相当する場所)に所属していたが、諸事情で961プロへ移籍したアイドルは『THE IDOLM@STER SP』での星井美希以来となる。
ただ、移籍理由がクッソしょーもなかった美希と異なり燐羽はかなり真っ当な理由な辺り、スタッフ内でも反面教師にしているものと思われる
- 素の自分を隠している点や義理堅く面倒見の良い性格
、問題児に対しての保護者など黛冬優子とは共通点も多い。
- リリース初期から名前と存在だけは語られてたから登場するのが待ち遠しかったキャラ。いや、半年ちょいで出てきたけど。 -- 名無しさん (2025-05-12 07:11:00)
- 駄々こねた手毬の焦った対応がなんとも愛おしかった -- 名無しさん (2025-05-12 10:44:17)
- SyngUp!の色欲担当 -- 名無しさん (2025-05-12 12:34:30)
- 手毬が食欲で美鈴が睡眠欲なら燐羽様は性欲だな!なんて言われていたら、まさか本当に性欲担当のキス魔キャラだとは思わなかったじゃん… -- 名無しさん (2025-05-12 19:42:24)
- 姉との不和の原因が「約束の反故」らしいというあたり、「姉妹仲が良い姉」で「守れない筈の約束を守り」「自分より能力が低い筈なのに打ち負かし」更に「自分が『アイドルじゃない』」ことまで見抜いた咲季って、燐羽にとってはどストライクだったんだろうな……それでキスにまでいっちゃうのはビックリだけど。 -- 名無しさん (2025-05-12 20:47:29)
- 燐羽様は自分が引退するにあたって残されるファン達を手毬に託すつもりでいたけど、実はその手毬が一番の燐羽ファンであることに気づいていなかったという… -- 名無しさん (2025-05-12 23:39:35)
- プロデュースして花道を彩ってあげたい -- 名無しさん (2025-05-12 23:43:04)
- fgoのリリスにも似ている -- 名無しさん (2025-05-13 12:47:06)
最終更新:2025年05月13日 12:47