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ξ゚⊿゚)ξがポップンでランカーを目指すようです 第一章

最終更新:

beatnovel

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48 :33:2007/04/28(土) 22:18:34 ID:rVJtteoe0
かくしてツン、しぃ、ショボン、ビロードの四人が共にポップンに興じるようになり、一週間が過ぎようとしていた。


暦の上ではゴールデンウィークを迎え、それと共に次回作…
「ポップンミュージック14フィーバー」の稼動も約二週間後に控えたその日のこと。


(*゚ー゚)「ねぇツン、今日も行くの?」
ξ゚⊿゚)ξ「うん。一応軍資金も手に入ったし、今日は少し長めに打てると思う」

彼女の言うところの軍資金…それは言うまでもなく小遣いである。
そこそこ裕福であった家に生まれた彼女は、資金力に関して言えば一般家庭よりもやや高水準にある。
一日に使うぶんをきちんと制御すれば、それこそ毎日ポップンにつぎ込んでも十分お釣りが来るほどの額である。

クーに色々比べられることも多いとはいえ、それなりに優等生として振舞っている彼女に対して、
その両親もある程度の自由を許している証左であろう。
もっとも、自立心の強いツンはそれを良しとせず、そのうちバイトを始めようかと目論んではいるようだが…。


そして面白いことに、しぃもほぼ似たような立場にある。
だがツンは彼女がどうしてそれほどの潤沢な資金を持っているのか、それを知らない。
彼女は学園の学生寮暮らしで、その実家のことについて話したがらないからだ…。

ツンも無理に事情を聞き出そうともせず、それゆえふたりの仲は友人というには十分な間柄でもあった。


(*゚ー゚)「じゃあ、決まりね。何時も通りに、一時間後ね」
ξ゚⊿゚)ξ「…ん」

そのまま教室を飛び出していくしぃを見送り、ツンもまた荷物を一通り詰め込んだバッグを抱えて教室から出ようとした。

「…ツン」

不意に呼び止められて、ツンはその動きを止めた。

49 :33:2007/04/28(土) 22:19:30 ID:rVJtteoe0
振り返らずともその主は解る。
幼馴染でもあり、同じクラスの学級委員長である彼女の声は毎日聞いているから聞き間違うはずはない。

ξ゚⊿゚)ξ「クー…何か用?」
川 ゚ -゚)「ああ…」

クーは少し口ごもっていたが、やがて意を決したように口を開く。

川 ゚ -゚)「お前…最近随分帰りが遅くなってるみたいだな」
ξ゚⊿゚)ξ「…それが?」

少しむっとした表情で幼馴染を睨みつけるツン。

ツンは少なくとも中等部までは、いくら嫉妬心を抱いていたとはいえクーに突き放すような態度は見せなかった。
しかしポップンの一件があって以来、ツンは極力クーを避けようとしていたきらいがある。
それほどまでにツンの感情に、大きなしこりを作っていたということなのだろう…。

川 ゚ -゚)「昨日帰り道でおばさん(※ツンの母親)と会ってな…
    お前はしっかりしたヤツだから、あまり心配はしてないとは言っていたけど…」
ξ゚⊿゚)ξ「………………」

ツンは無言だ。しかしそれだけに言葉に出来ないある種の迫力を感じさせた。
その圧力に気圧されず、クーはなおも言葉を続ける。

川 ゚ -゚)「いくら高校生になったといっても、あまり親御さんに心配をかけるような…」
ξ゚⊿゚)ξ「…あんたには関係のないことよ」
川;゚ -゚)「あ…おい、ツン!」

言葉を遮るように身を翻し、そのままつかつかと教室を出て行くツン。
クーはただ、それ以上の言葉を発することも出来ずに見送るだけだった。

川 ゚ -゚)「…ツン」

川 ゚ -゚)「………………」

無言でしばらく立ち尽くしていたクーだったが、やがて何かを決意したかのように、教室を後にした。

50 :33:2007/04/28(土) 22:20:02 ID:rVJtteoe0
ゲームセンター・バーボンハウス。

駅の繁華街からちょっと外れた位置にある小さいゲームセンターである。
営業時間は午前10時~午後10時とやや閉店が早いが、
筐体のメンテが行き届いていること、そして店主が割合昔気質で、
しかも腕っ節も強いため常連もルールを厳守できる人間が多い。
だからこそ、ツンやしぃといった少女達が安心して出入りできる環境が整えられているといえた。

なお、駅前に深夜まで営業している大きなゲームセンターがあったが、こちらは大きいだけに管理もやや杜撰で、
しかも周辺のDQNの溜まり場となりやすい環境であった。


(´・ω・`)「そういう意味では本当に通いやすい環境ではあるわな。めっけモンだよココ」
( ><)「本当ですよ…僕の地元は田舎だけに余計に酷くって…」

プレイを終えて感慨深げに話すふたり。
因みにこのふたりも最初は駅前に居たのだが、常連DQNのあまりのノーマナーぶりに辟易して別のゲーセンを探していたらしい。

(*゚ー゚)「穴場ですからね。その代わりアクセスは悪いんですけど」

因みにこのゲーセン、何故か音ゲーはポプとDDR、キーマニしか存在しない。
そのくせポプ筐体が3台存在するという妙な品揃えで、設定は100円3曲である。

(;´・ω・`)「…客は本当に選ぶねココ」
(*゚ー゚)「ええ。でも本当に好きな人が多く来るから、需要はあるんですよ」
( ><)「というか今更になってキーマニにはまっちゃいましたよ本当…」

ビロードの言葉に笑う三人。
ふと目をやると、三人の目の前では一心不乱に高レベル曲に突貫していくツンの姿があった。

彼女がこの日挑戦していたのは「カゲロウ」(AC11、輪生)のハイパー。
前半と後半に密集譜面、中盤に同時押しの縦連打が襲ってくる総合的な譜面で、
レベル37の譜面としてはかなり難しい部類…というか、ほぼ最強クラスの譜面である。

51 :33:2007/04/28(土) 22:20:45 ID:rVJtteoe0
ξ;゚⊿゚)ξ「………………」

ツンはこの一週間でかなり腕前を上げていた。
元々リズム感があり、飲み込みの速い彼女は、ビロードやショボンのアドバイスを良く実践した。

(´・ω・`) [同時押しは横一列で把握すること。どの譜面でもそうだけど、左手右手で視点分けても混乱するだけだから]
( ><) [ずれた譜面は面倒なら餡蜜で処理すると楽ですよ。けど、慣れたら少しずつずらして取るようにしてみてください]

彼女は瞬く間にそれまでの難関曲であったミスティEX、メルトEXなどを陥落させ続けたが、
そうしてレベルアップしてきた彼女にとって、輪生Hは最大にして最後の難関であり続けた。

ξ;゚⊿゚)ξ(よし…ココから…!)

最後の発狂、左右に振られるトリルを彼女は餡蜜を駆使してゲージを赤にキープし続ける。
いつもなら途中でタイミングを崩し、一気にゲージを失っていくはずであったが…。


…ゲージはボーダーを越え、赤に2個残っていた。

53 :33:2007/04/28(土) 22:23:20 ID:rVJtteoe0
グゥゥド!


ξ;゚⊿゚)ξ「…あ」

(;´・ω・`)「おぉ…」
(;*゚ー゚)「うそ…っ」

思わず息を呑むショボンとしぃ。しかしそれはプレイしていたツンもまた同様だった。

ξ;゚⊿゚)ξ「クリア…できた」
(*^ワ^)「すごい…すごいよツン!やっと37の大台突破だよっ!」

その手を取って大げさにはしゃぐしぃ。

(;><)「す…凄いですよツンちゃん!まさかたった一週間で輪生H突破するなんて!」
(;´・ω・`)「驚いた…俺輪生H越えるまで一ヶ月かかったぞ…」
ξ;゚⊿゚)ξ「あ…えっと…その…」

興奮したようにまくし立てるビロード。
呆然とした顔のショボン。
まだ事情が巧く把握し切れていないツン。

残念ながらチャレンジポイントが足りないためにエキストラステージまではこぎつけていないが、
曲リザルトでは確かにファイナルステージ・輪生Hのポイントがしっかり加算されていた。

ツンはようやくにして、喜びの感情が湧き出してきた。

ξ////)ξ「その…みんなの教え方が…巧かったから…」

自分の言葉に照れたのか、真っ赤になって俯いてしまうツン。
その様子がおかしかったのか、三人は思わず吹き出してしまう。

ξ//゚⊿゚)ξ「な、なによぅ!折角感謝してるってのに!」
(*^ー^)「まぁまぁ。でも良かったじゃない、これで目標までまた一歩近づいたんだから。
     あたしも早く30の壁突破したいなー」
( ><)「大丈夫ですよ、しぃちゃんも大分上達してますから。
     元々CSでプレイできた曲はかなり消化できてるし…
     あとはフレッシュEXを攻略すれば30制覇じゃないですか」
(;*゚ー゚)「うーん…何時までかかることやら…」

(´・ω・`)「よーし、俺もなんかやる気が出てきたぜ!久々に釈迦EX突貫してみるか!」
(;><)「ちょwwwwwwww正気ですかショボンさんwwwwwwwwwwww」


笑顔で喜び合う四人。
それを遠目から一つの影が眺めていた。

54 :33:2007/04/28(土) 22:24:37 ID:rVJtteoe0
∬ ゚ -゚)「………………」

髪をポニーテールにして、やや雰囲気を変えていたがそれはまさしくクーであった。

クーもこのゲーセンに通っていた時期があった。
中等部での学校生活が終わろうという頃、しぃに誘われてツンと共に来て…。

その時のことを、クーは少し思い出していた。

∬ ゚ -゚)(………何時から………私はあの中から居なくなってしまったんだろう…)

∬ ゚ -゚)(……どうして……)

その答えも見出せぬまま。

まるで彼らの笑顔から逃げるように、彼女は人知れずその場を後にした。






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