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ξ゚⊿゚)ξがポップンでランカーを目指すようです 第二章

最終更新:

beatnovel

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75 :33 ◆ONfox/pet6 :2007/05/01(火) 23:35:13 ID:iVim8QQA0
五月二日、朝。
連休を控えたその朝もまた、本来なら普段と変わらず始まるはずであった。
制服を調え、学校へ出かける準備を整えてツンが部屋を出ようとしたその時のことだった。


不意に家のチャイムが鳴る。

ξ゚-゚)ξ「………………?」

この時間に来客、というのも珍しい。
しかしほんの二月ほど前であれば、それはさして珍しくないことでもあった。

ξ゚⊿゚)ξ「……まさか、ね」

彼女はその考えを無理やりに押し込めた。
だが、現実というものはあくまで彼女の思惑と裏腹に動いていることを、数分後に思い知ることとなった。


ξ´ー`)ξ「あら、クーちゃんじゃないの!珍しいわねー」
川 ゚ -゚)「おはようございます」

ξ゚⊿゚)ξ(…え?)

思いもしない母親の言葉に、ツンは慌てて階段を駆け下りてきた。

ξ゚⊿゚)ξ「…クー」
川 ゚ -゚)「………」

ツンは何が起こったのか解らず、しばらく呆然と立ち尽くしてしまった。

76 :33 ◆ONfox/pet6 :2007/05/01(火) 23:35:54 ID:iVim8QQA0
通学路。
まだ時間も速い所為もあったが、人も疎らで、時折近所の年配の人が犬の散歩に出ていたり、
ジョギングに精を出している近所の青年やらにすれ違う程度。
そこを、ツンとクーのふたりは無言のまま、隣り合って歩いていた。

ほんの二ヶ月前までは、これが普通の光景であった。
ただ、その時との大きな違いは、二つ。

その時間がその時より十五分も早いこと。

ξ゚ -゚)ξ「………」
川 ゚ -゚)「………」
そして、ふたりの間には、まったくといっていいほど会話がないこと…。

ツンはまるで、普段徒歩でも二十分しかかからないその通学時間が、
まるで何十時間もかかっているような錯覚に陥った。
気まずさのようなものが、まるでコールタールのように彼女の体にまとわりついているかのようだった。

それは恐らく、クーもであろう。


どのくらい歩いた時だろうか。

川 ゚ -゚)「………なぁ、ツン」

先に口を開いたのは、クーのほうだった。
ツンは思わず立ち止まってしまう。だが、言葉は返せなかった。
クーは少しだけツンの前で立ち止まる。そして振り返らずに、

川 ゚ -゚)「…最近、楽しいか?」

といった。

ξ゚ -゚)ξ「………」

無言のツンの表情は普段とあまり変わらない。
ここ最近、クーに対して学校でとるのと同じ…仏頂面のままだったが…ツンはこの思わぬ問いに、内心戸惑っていた。

ツンからの返事がないまま、少しの時間を置いて、再びクーが口を開いた。

川 ゚ -゚)「…私は…」

川 ゚ -゚)「私は、どうしたら…もう一度お前の"友達"に戻ることができるんだ…?」
ξ゚⊿゚)ξ「…!」

お互いに表情は解らない。
だが、ツンにはまるで………


その瞳に映る幼馴染の姿は、まるで泣いているように思えた。


ξ゚⊿゚)ξ「…っ!」


ツンはまるで逃げるかのように、立ち尽くすクーを追い抜き、その場を走り去っていった。
クーのほうを、振り返ることなく。

77 :33 ◆ONfox/pet6 :2007/05/01(火) 23:36:59 ID:iVim8QQA0
この日は結局、朝以降クーと会話らしい会話をしていない。
まぁ普段からそうではあったが…クーはツンが教室に飛び込んで30分あまり後、朝礼の間際になって姿を現した。

その様子は普段とあまり変わらない。
しかしそれだけに、ツンはクーに何か…説明のしようもない嫌な感じ…ある種の不安を感じていた。
その感覚の正体は、その時の彼女にはまったく解らなかった。


放課後。
退屈な授業を終えてツンはしぃと簡単に予定を確認しあうと、そのまま教室を飛び出してきた。


まるでクーを避けるかのように。


いや…クーを見ていると感じる、その正体不明の感覚から逃れようとするかのように。


しぃとビロードは用事がある、ということで、先ずショボンとツンだけが店に入っていた。
早速腕鳴らし、とばかりに筐体に向かうツンを、

(´・ω・`)「なぁツン、ひとつ気になることがあるんだが…今いいか?」
ξ゚ -゚)ξ「………?」

珍しく…かどうかは解らないが、初めて会った日のように、ショボンは真剣な表情で引き止めた。

(´・ω・`)「クーのことだ。お前のクーに対する感情、その理由が知りたい」
ξ゚⊿゚)ξ「…!」

ツンの表情が途端に険しくなる。

それは、常日頃彼女がクーに抱いている、ある種の嫉妬心ややっかみからばかりでないようだ。
恐らくは、朝に抱いた不可思議な感情…それがえぐみとなって、彼女に多大な不快感を与えていたのだ。

78 :33 ◆ONfox/pet6 :2007/05/01(火) 23:38:33 ID:iVim8QQA0
(´・ω・`)「…話したくないなら、それでもいい。正直スマンカt」
ξ゚⊿゚)ξ「…幼馴染なんだ、あたしとあいつは」

会話を打ち切ろうとしたショボンだったが、ツンは吐き捨てるようにその言葉を打ち切った。

ξ゚⊿゚)ξ「ちっちゃい頃からずっと…あたしは周りから常にあいつと比べられた。
     運動も、幼稚園の遊戯会でも、そして学校に入れば、勉強でも…
     果ては絵を描いたり物を作ることだったり、そんなことさえもあいつはあたしより巧くやってた」

ツンは、知り合って間もないこの年上の青年に、何故か素直に己の胸中を語っていた。
ツン自身も、それが何故なのか解らなかった。

ツンは…見ず知らずの自分に、色々面倒を見てくれた彼に対して、自分の事を聞いて欲しいと思ったのかも知れない。

(´・ω・`)「…」

ξ゚⊿゚)ξ「そのたびに…先生もクラスメートも…果ては父さんや母さんまで、あたしとクーを比較して…
     まるであたしの全てが、クーに否定されているようにさえ思えた」

子供っぽい嫉妬心(やきもち)、と彼女の言葉を否定することも簡単だった。
しかしショボンは、これまでの十数年、ツンがそうして生かされてきたことを想い、心が痛んだ。

クーが悪いわけではない…恐らくはツンも、そのことくらいは理解しているだろう。
しかし理屈では説明できないこともある。当人が味わった苦しみは、当人にしか理解し得ないものだから。
ショボンは一言も口を差し挟むことなく、真剣な表情のまま彼女の独白を聞いていた。

ξ゚⊿゚)ξ「…だから、これだけは譲れなかったんだ。
     けど、あの日…」

ツンの表情が曇る。
恐らくは相当なショックを受けたであろうその出来事を…彼女はその口から語り始めた。

79 :33 ◆ONfox/pet6 :2007/05/01(火) 23:39:32 ID:iVim8QQA0
きっかけは、ポップンをクー、ツン、しぃの三人でプレイするようになって一ヶ月がたとうとしていた頃。
クーが何時の間にか、ツンの最高クリアレベルよりもはるか上の曲…
「夢幻ノ光」(ACいろは、ハイパージャポネスク)EXを突破してしまったことに端を発する。

ξ;゚⊿゚)ξ「どうして…どうしてそんなのクリアできてるのよ…?
      始めてたった一ヶ月程度でクリアできるわけないじゃない…」
川; ゚ -゚)「いや…だから私だって、少しでもお前と同じところへ行きたいと思って、練習を…」
ξ#゚⊿゚)ξ「ウソよッ!あんた本当は、ずっと以前からやってたんでしょう!?
      勉強や生活態度だけでなく、こんなところまで私の上に立って面白い!?」

しぃやクーもあとで知ったことらしいが、この前々日は中等部最後の学期末テストの結果が出た日であった。
たまたまそのことと、その結果を知ったらしいツンの母親が、

ξ´ー`)ξ「あなたも頑張ってるのにねー…でもなかなかクーちゃんには敵わないモンねぇ」

と軽口を言ってしまったのが原因で、凄まじい親子喧嘩を巻き起こしたのである。

ツンの母親も、たまたまこの日何か良いことがあったようで、多少浮かれていた。
そのため、ツンがこうした発言に過剰反応することをすっかり失念していたのである。

あまり他人と比べるのはよくない…と、ツンの両親が気づくまで10年の月日が必要だった。
しかし時既に遅く…その頃にはツンはやや精神的に不安定な面…いうなれば心の中に爆弾を抱えてしまうことになった。
ツンの両親に出来たことは、極力その爆弾に火を点けないよう、注意するだけ。

その起爆剤となる一言が、まさしくそれであったのだ。


その時の火種は、両親と一応の和解をみたこの時点でも、静かに燻っていたのだ。
そしてその火種は、クーが何時の間にか、プレイレベルでツンを上回っていたことから再燃してしまったのである。


川; ゚ -゚)「ちっ…違うっ!信じてくれツン、私がこれをクリアできたのは、今のまったくの偶然なんだ!」
ξ#゚⊿゚)ξ「…それをどうやって証明するつもりよ…?」

(;*゚ー゚)「も…もうやめなよツン…クーだってずっと頑張ってたんだし…
     もしかしたら偶然でそういうことだって…」

しぃは何とかツンをなだめようとする。
しかし、それは日に油を注ぐ結果となった。

ξ#゚⊿゚)ξ「…これでも偶然っていえるの…?」
川; ゚ -゚)「!」
(;*゚ー゚)「え…?」

ツンが突きつけたのは…彼女の携帯に映しだされたあるデータ…。
それは、彼女が携帯にダウンロードしていたアプリ「ポップンパスポート」であった。






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