柳生利厳

【元ネタ】江戸時代
【CLASS】セイバー
【マスター】
【真名】柳生兵庫助(柳生利厳)
【性別】男性
【身長・体重】163cm・58kg
【属性】混沌・善
【ステータス】筋力C 耐久E 敏捷A+ 魔力E 幸運B 宝具C
【クラス別スキル】
対魔力:C
 第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。
 大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。

騎乗:B
 騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、
 魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなせない。

【固有スキル】
心眼(真):B+
 修行・鍛錬によって培った洞察力。
 窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す“戦闘論理”
『直立たる身の兵法』の伝承補正により、相手が鎧兜を装備していない場合、Aランク相当の効果を発揮する。

円之太刀:-
 対人魔剣。最大補足・1人。転(まろばし)とも呼称される、新陰流の基本にして極意。
 構えなき構え『無形の位』、敵の心の動きを見抜く洞察力、卓絶した剣腕の三つが揃って初めて成立する魔剣である。
 相手の“意思”の起こりに乗じ、最適の軌道で剣を繰り出す。結果、敵の意思が行動に移る前に、その一刀が敵の行動を制している。
 処理としては、敵の行動を確認した上で先んじて攻撃を行い、成功した場合、相手の行動をキャンセルする、というものになる。
 つまり、攻撃が外れるまで、ずっと俺のターン!

無刀取り:-
 対人奥義。最大補足・1人。相手の武器を無手で取り上げる絶技。
 その要訣は速さではなく、相手の動きに応じ(あるいは望み通りに動かし)隙を突くことにある。
 戦闘開始時に判定を行い、成功すると相手が装備している武器を一つ奪うことができる。

【宝具】
『出雲守永則(やぎゅうのおおだち)』
ランク:C 種別:対人(自身)宝具 レンジ:0 最大捕捉:1人
 新陰流正統の証とされる霊剣。あまりの重さに持つことはできても構えることは出来ないと言われた大太刀。
 その効力は装備した者が“構え”を取ることが出来なくなるというもの。
 装備者の剣術を阻害するマイナス効果なのだが『無形の位』は構えなき構えの為、この効果は発揮されない。
 ――つまるところ『円之太刀』を身につけるための修行道具である。特に聖杯戦争の役に立つわけではない。

【解説】
 江戸時代の剣豪。柳生石舟斎の嫡孫。尾張柳生の祖。
 柳生宗矩を祖とする江戸柳生が新陰流の“相手の心情を推察する”術――すなわち洞察に重きを置くものだとすれば
 柳生兵庫助より続く尾張柳生は新陰流の“状況に応じた剣を使う”術――すなわち術技に重きを置いたものであったという。

 柳生石舟斎の嫡男・柳生厳勝の次男坊として生まれる。
 父は戦傷で歩行不能となっていた為、祖父の下で新陰流の修行に励んだという。

 やがて加藤清正に仕えるが、生来の気短から同僚と諍いを起こし斬殺。
 加藤家を退転し、浪人となった。
 以後、諸国を流浪して武者修行に励んでいたとも、柳生庄に隠れ住んでいたともいう。

 祖父・石舟斎は叔父・宗矩に柳生家の家督を継がせる一方で、兵庫助に柳生新陰流の印可と目録を継承した。
 石舟斎がなぜ家督と印可を別々に継がせたかについては諸説あり、兵庫助の方が剣才に優れていたため正統としたとも言われるが、
 家と流派を分割することで、徳川家に難があっても柳生家・新陰流の双方が生き残れる様に図ったというのが実際のところだろう。
 尤も、この判断が後に江戸柳生と尾張柳生の分裂、正統争いを生んだのだが。

 一方で兵庫助が印可を継承するに足る才能を有していたことも確かであり、
 その実力を評価した徳川家康によって、尾張藩主・徳川義直の兵法指南役に抜擢され尾張柳生の祖となる。
 ただし、兵庫助は宗矩と違い、兵法指南以外の奉公は断ったという。

 兵庫助の最も大きな功績は、
 鎧武者を相手取る為、身体を沈めて構える『沈なる身の兵法』を捨て、平服の敵を相手取る前提の『直立たる身の兵法』を編み出した事にある。
 甲冑が使われない泰平の世にあって『直立たる身の兵法』は画期的かつ実用的なものであった。

 伝来の兵法に拘泥しない開祖の影響もあってか、尾張柳生は改良を厭わない実践的な流派となった。
 一方、江戸柳生は心法に重きを置き過ぎるあまり、実技が疎かで旧態依然としている面があったと伝わる。
(江戸柳生の心法は、宗矩の天才に由来する一代限りの徒花だった節もあるが)
最終更新:2016年06月20日 20:48