ソフォクレス

【元ネタ】史実、ギリシャ悲劇
【CLASS】ライダー
【マスター】
【真名】ソフォクレス
【性別】男性
【身長・体重】170cm・62kg
【属性】秩序・善
【ステータス】筋力C 耐久C 敏捷C 魔力B 幸運A+ 宝具C
【クラス別スキル】
対魔力:C
 第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。
 大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。

騎乗:C
 騎乗の才能。
 大方の乗り物を操れるが、野獣ランクの獣、幻想種までは乗りこなせない。

【固有スキル】
神の加護:B
 アスクレピオス信仰をアテネに持ち込んだとされるソフォクレスは、同神より祝福を受けている。
 誰かのダメージや状態異常を魔術(医術)で回復する際、必要な魔力が通常の四分の一になる。
 また治療を受けずとも自らのHPを僅かずつ自動回復させる。

魅惑の美声:B-
 天性の美声。
 女性に対して魅了の魔術的効果として働くが、対魔力スキルで回避可能。
 対魔力を持っていなくても抵抗する意思を持っていれば、ある程度軽減することが出来る。
 文化的背景のためか、男性にも同等のランクで作用する。
 ただし、あまり大きい声を出せない。

人間観察:A
 人々を観察し、理解する技術。
 ただ観察するだけでなく、名前も知らない人々の生活や好み、人生までを想定し、
 これを忘れない記憶力が重要とされる。
 ソフォクレスの人生観は人間存在への深い理解と、運命へのそれ以上に深い諦念に根ざしている。
 完璧といえるまでに恵まれた生涯を送りながら、現実の悲劇を見続けてきた男の目は、すべてに対して冷徹である。

嵐の航海者:E
 船と認識されるものを駆る才能。率直に言って、微妙。

【宝具】
『この接吻を君に・・・(キッス・ストラテジー)』
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:10~20 最大捕捉:50人
 相手に“魅惑の美声”で語りかけ、魅了効果でスタンさせた硬直の隙に、
 アテナイ海軍の艦艇を衝角突撃(キス)させる。
 ある宴席で、酌童を言葉巧みに招いて唇をモノにし、一連の手管を“軍略”に例えた――という
 ソフォクレスの逸話の戦時再現。
 なお、ライダーがあまり大きな声を出せないせいで射程が短い。声が届かない相手には使用できないのである。

『私は見る、悲劇を紡ぐ(コンスタント・ライター)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:一人
 激動の時代に幸福な一生を送った悲劇作家――という評価が宝具に昇華されたもの。
 あらゆる危機回避判定を幸運値で行える。
 失敗してもLUC値の下方修正と引き換えに成功扱いに変更できる。
 文字通り“運が尽きる”まで、悲劇作家を「観察者」の安全地帯に置く豪運。自己保存スキルの一種。

【Weapon】
『接吻戦艦』
 酒盃に浮かんだ藁を小指で取ろうとした酌童を制したソフォクレスは
 指を濡らさないよう息で吹くよう頼むと、
 顔を近づけた美少年の肩を抱いてまんまとキスしてのけた。
 一同に賞賛された彼に曰く、
 「わたしは軍略をやってみせたのだよ、諸君。
 ペリクレスくんが『君は詩を知っていても将軍というものを知らないね』などというからね」
 ちなみにキッス・ストラテジーは普通、KISSの原則(シンプル・イズ・ベスト)のことをいう。
 またソフォクレスには、旗艦に乗船する際、美少年に見とれ、ペリクレスに注意されたという逸話もある。

『キャスター適性』
 ピロクレスに敗れ二等賞を受けながら、
 ギリシャ悲劇最高傑作として一般に王(テュランヌス)を付けて呼ばれた『オイディプス王』、
 アスクレピオス神に由来する宝具などキャスタークラスで加わる宝具は多い。

【解説】
 古代ギリシャの悲劇詩人たちの頂点、
 ペリクレスと並んで黄金期アテネの理想の体現者とされる傑物、ソポクレース。
 生涯で百二十三篇の作品を残し、大ディオニュシア祭では通算二十四度の優勝に輝いたという一種の怪物。
 同じ三大悲劇詩人のアイスキュロスが13回、エウリピデスが5回なので、一人別格というほかない。
 アテネの富裕な防具職人の子として豊かな教育を受け、
 15,6才の頃にはサラミス海戦の戦勝を祝う奉納合唱団のリーダーを任されている。
 アイスキュロスを破ってディオニュシア祭で初優勝を遂げるや、
 生涯を通じた詩作で不朽の名声を築いた。
 デロス同盟の管財人やプロブロイなど公職を務め、
 ストラテゴス(将軍)に選出されてサモス島への遠征に参加したこともあるが
 90歳で死ぬまで悲劇作家だった。
 幸福な一生を過ごしたとされ、死後の遇され方は半神めいてさえいる。
 古くは体操と音楽の才に恵まれた美しい少年であり、妻子を持ったが、若い頃は酒やら少年愛に耽溺していたらしい。
 後年プラトンは「欲望の支配から解かれるほど老けてくれてありがとう」などと述べたって本当に?
 劇作家が自分の作品に出演するのが当たり前(?)だった当時、彼はその前歴に反して声が弱く(?)、
 俳優としての出演を諦めたされる。もしかしたら放蕩で喉を痛めたのかも知れない。
 劇作家としては三人目の俳優や背景美術の導入などアイスキュロスの工夫を大きく発展させ、
 古代ギリシア悲劇の様式をほぼ完成させた。
 またアスクレピオスの神官としての面もあるらしく、アテネの人々は医神を迎えたものとして
 ソフォクレスをデクシオン(受け入れるもの)と呼びその長寿と健康を神の加護によるものと見做したという。

 アポロンめいた完璧な美青年。
 ユーモアにあふれた愉快な性格だが、その眼は常に妥協なく現実を見据えている。
 ただし古代ギリシャ人らしく美少年限定で目が曇る。
 作家ではなく神官としてキャスター適性すら持つ万能の天才だが、魔術の技巧はアイスキュロスに劣る設定。
 ライダーなので(?)公人としての性格を強調される形で召喚されたようだ。
最終更新:2020年03月22日 20:37