ラティヌス

【元ネタ】ギリシャ・ローマ神話
【CLASS】ライダー
【マスター】
【真名】ラティヌス
【性別】男性
【身長・体重】173cm・85kg
【属性】秩序・中庸
【ステータス】筋力D 耐久C 敏捷D 魔力A+ 幸運C 宝具EX
【クラス別スキル】
対魔力:A
 A以下の魔術を無効化する。
 事実上、現代の魔術師ではラティヌスに傷をつけられない。

騎乗:A+
 竜種を除くあらゆる乗り物を乗りこなせる。
 アエネアスに与えた太陽神の馬の血を引く神馬の戦車を、彼自身も乗りこなせるのだろう。

【固有スキル】
友誼の証明:B
 敵対サーヴァントが精神汚染スキルを保有していない場合、相手の戦意をある程度抑制し、
 話し合いに持ち込むことができる。
 聖杯戦争においては、一時的な同盟を組む際に有利な判定を得る。

神性:A+
 諸説あるが偉大な神の血を引き、死後自らも神々の列に加わったラティヌスは最大の神霊適性を持つ。

魔力放出(雷):C
 平常時はあまり強力なものではない。ただし戦車の支援下ではその限りではないようだ。
 特殊な伝承補正により、王属性持ちには威力が上がる。

【宝具】
『祖王の両輪(ユピテル・ラティアリス)』
ランク:EX 種別:対軍宝具 レンジ:2~50 最大捕捉:800人
 ユピテル大神の一側面としてのラティヌスが自らの宝具に獲得した、ユピテル神の戦車。
 気象、権力に関する広範囲の事象に強い支配力と権限を持つ。
 が、一方でラティヌスという“英霊”の能力では
 まともに使いこなすことも難しい。

【Weapon】
『祖王の両輪』
 黄金のいかづちをデフォルトで纏う堂々たる戦車。
 神話において彼が神の戦車を使ったことがあるわけではないが、
 「アイネイアスの父親の戦車」に纏わる逸話、死後ユピテルと合一した逸話などを集成し保有するに至っている。
 ギリシャ神話のゼウスの駆る風神曳きの戦車とは異なり非常にベーシックな作り。
 本来の出力が(どうやってか)発揮されれば、
 宝具種別などが変更されるという。

【解説】
 アボリギネス人を率いるラティウムの王。ラテン人の名祖。ロムルスの遠祖。
 戦争の結果とも平和的交渉の末ともいわれるが、
 いずれにしろトロイア人を率いて来たトロイアの英雄アエネアス(アイネイアス)に娘を娶らせ
 二つの民族を統合したとされる。
 その出自は混乱しており、ヘシオドスオデュッセウスキルケーの子として
 ラティノス(ラティヌスのギリシャ語形)の名を挙げるが、偽アポロドロスはオデュッセウスとカリプソの子とし、
 ヒュギーヌスによればテレマコスとキルケの子であるという。
 ハリカルナッソスのディオニュシオスはラティヌスの実父をヘラクレスとしており、
 他にも異説は多いらしい。
 もっともよく知られているのはもちろんウェルギリウスによる説明で、
 彼はラティヌスを森の神ファウヌスとマリカ(キルケと同一視されるニンフ)の子として
 サトゥルヌスの系譜に位置づけている。
 (というかギリシャ神話のラティノスとローマ神話のラティヌスが同じ人物を指しているとは考えづらい気もする。)
 戦いの末にユピテル・ラティアリスという神となったとされ、
 ロムルスとクィリヌスに酷似したその関係から、ラティヌスはユピテル神の民族の祖、祖先神としての側面の表れ、
 または単に大神の化身であったなどと解釈できる。
 また、アルバが破壊されて祭祀が行われない不満を石の雨の形で表し、さらには町の破壊者トゥッルス・ホスティリウス
 雷で撃ったユピテルはユピテル・ラティアリスであったという。
 ユピテル・ラティアリスへの祭祀は戦時中におけるラティヌスの「消失」を記念したものとされ、
 戦車競走と響宴を伴う古い様式の儀礼だったという。

 『アエネイス』のラティヌスは、キルケーが父ヘリオスの神馬の胤を密かにとって産ませたという、鼻から火を噴く名馬と
 戦車を婿に与えるが、これは『イリアス』においてアンキセスが息子に、
 アンキセスがラオメドンの目を盗んでトロスの馬の胤をとって産ませた名馬を与えたという挿話の
 繰り返しである。
最終更新:2020年03月22日 20:42