「長政様の胸……柔らかくて、きもちいい……長政様も……きもちいいんだね」
儚く甘い声が耳朶に吹き込まれ脳裏に染みこむ。
市が耳たぶを軽くついばむと、長政の体から黒い手への抵抗がやんだ。
唇がこめかみへと滑ると、長政の白い体が軽く捩られた。
「長政様……?市、頑張ってるよ……」
脇の下を軽く噛みながら、手がゆるゆると下に向かう。
「、……い、ち……ああぁ、ひぁ……」
長政は既にとろけていた。そこに市の指先が入り込み、さわさわと撫で上げる。
「長政様、凄い……ね、ほら、吸い込まれそう、だよ……」
「ち……やめ……」
出来ることと言えば首を振る程度、しかし市がそんな事を気にするはずもない。
「もう、いっぱいしたよね……?長政様、もっと、気持ちよくなりたい……?」
市はもう、我慢できないよ、と泣きべそ声で訴えられ、長政はやっとの思いで頷いた。
「……めそめそするな、市」
「うん。長政様……」
市はきゅっと長政にしがみついて、我慢して、……ね?と可愛らしく囁きながら突き入れた。
「……っ!」
「凄い……長政様、あったかい、ね……」
長政の胸に頬を止せ、市がうっとりと呟く。
「いっぱい、したくなっちゃう…長政様は?」
「っ、ひっ……う、く……」
長政は色々とそれどころではなかった。
「うん……長政様、市のこと、たくさんぎゅってしてくれてるね。市も……」
市の腰が動く。ぐちゃぐちゃとこね回すように、不規則な円を描く。
「出しちゃいたい……ねえ、長政様は?きもちいい、よね?こんなに市のこと……」
うわずって囁かれる言葉を、長政は手のひらで封じた。
「言う、なあ、あああぁんっ、い、ああ……は、いちぃ……」
市は長政の背に回した手で、唇に押し当てられた長政の震える指先を包んだ。
「長政様、とっても可愛い……市ね、兄様に色々教わってきたんだよ。
腰で”ぬ”の字を書けぃとか、厭がられようと是非もなし、とか……」
兄弟で気色の悪い会話をするな、聞かんぞ、と首を振ったが無視される。
「でも、市は……長政様に嫌がられたく、ないよ」
堪えきれないように訴え、市は激しく腰を打ち付けた。
「ね。長政様、気持ちいいよね?嫌じゃ、ないよね?長政様、もっと欲しいよね?……ね?」
「うぁ、あっ、……あああっ、ヒぅッ……い、はっ、市、いちぃっ」
うん、と市が頷く。
「呼んで……長政様、市のこと、もっと、呼んで……」
市、市と長政は嬌声混じりに呼んだが、どれほどが名の形になったものか。
市は切羽詰まった声音で囁き続ける。
「これでもう、長政様は市のもの、だよね?
ながまささま、市は……長…政様、市、もう、駄目……」
長政はきゅっと背を逸らした。
市の腕がその背を支え、びくびくと震える。
儚く甘い声が耳朶に吹き込まれ脳裏に染みこむ。
市が耳たぶを軽くついばむと、長政の体から黒い手への抵抗がやんだ。
唇がこめかみへと滑ると、長政の白い体が軽く捩られた。
「長政様……?市、頑張ってるよ……」
脇の下を軽く噛みながら、手がゆるゆると下に向かう。
「、……い、ち……ああぁ、ひぁ……」
長政は既にとろけていた。そこに市の指先が入り込み、さわさわと撫で上げる。
「長政様、凄い……ね、ほら、吸い込まれそう、だよ……」
「ち……やめ……」
出来ることと言えば首を振る程度、しかし市がそんな事を気にするはずもない。
「もう、いっぱいしたよね……?長政様、もっと、気持ちよくなりたい……?」
市はもう、我慢できないよ、と泣きべそ声で訴えられ、長政はやっとの思いで頷いた。
「……めそめそするな、市」
「うん。長政様……」
市はきゅっと長政にしがみついて、我慢して、……ね?と可愛らしく囁きながら突き入れた。
「……っ!」
「凄い……長政様、あったかい、ね……」
長政の胸に頬を止せ、市がうっとりと呟く。
「いっぱい、したくなっちゃう…長政様は?」
「っ、ひっ……う、く……」
長政は色々とそれどころではなかった。
「うん……長政様、市のこと、たくさんぎゅってしてくれてるね。市も……」
市の腰が動く。ぐちゃぐちゃとこね回すように、不規則な円を描く。
「出しちゃいたい……ねえ、長政様は?きもちいい、よね?こんなに市のこと……」
うわずって囁かれる言葉を、長政は手のひらで封じた。
「言う、なあ、あああぁんっ、い、ああ……は、いちぃ……」
市は長政の背に回した手で、唇に押し当てられた長政の震える指先を包んだ。
「長政様、とっても可愛い……市ね、兄様に色々教わってきたんだよ。
腰で”ぬ”の字を書けぃとか、厭がられようと是非もなし、とか……」
兄弟で気色の悪い会話をするな、聞かんぞ、と首を振ったが無視される。
「でも、市は……長政様に嫌がられたく、ないよ」
堪えきれないように訴え、市は激しく腰を打ち付けた。
「ね。長政様、気持ちいいよね?嫌じゃ、ないよね?長政様、もっと欲しいよね?……ね?」
「うぁ、あっ、……あああっ、ヒぅッ……い、はっ、市、いちぃっ」
うん、と市が頷く。
「呼んで……長政様、市のこと、もっと、呼んで……」
市、市と長政は嬌声混じりに呼んだが、どれほどが名の形になったものか。
市は切羽詰まった声音で囁き続ける。
「これでもう、長政様は市のもの、だよね?
ながまささま、市は……長…政様、市、もう、駄目……」
長政はきゅっと背を逸らした。
市の腕がその背を支え、びくびくと震える。
「あぁ……」
漏らした声はどちらのものか。
濡れた時間が終わって暫く後、市はもそもそと黒い手で吹っ飛ばした布団を元のように整えた。
「長政様、もう、だめ?」
「無理だ……市ぃ……」
市は抜けるように白い肌をほんのりと染める。
「長政様、色っぽい……」
「止せ、もう、無理だと言っている」
腕で涙がにじんだ目元を覆う。
と、視界が覆われているのを幸い、市が唇をついばんだ。
「じゃあ、あした、……また一緒に寝て……ね?市は、長政様と一緒にいたいよ……」
長政は暫く黙り込んだ。
市が長政を、不安げにじっと見ている。潤んだ、子鹿のような瞳で。
「………好きにしろっ!」
ようやくそれだけ言うと、市がそっと長政の胸に身を寄せた。
手のひらが長政の胸に、柔らかい形を潰すことなく乗せられる。
「……うん、長政様……」
濡れた時間が終わって暫く後、市はもそもそと黒い手で吹っ飛ばした布団を元のように整えた。
「長政様、もう、だめ?」
「無理だ……市ぃ……」
市は抜けるように白い肌をほんのりと染める。
「長政様、色っぽい……」
「止せ、もう、無理だと言っている」
腕で涙がにじんだ目元を覆う。
と、視界が覆われているのを幸い、市が唇をついばんだ。
「じゃあ、あした、……また一緒に寝て……ね?市は、長政様と一緒にいたいよ……」
長政は暫く黙り込んだ。
市が長政を、不安げにじっと見ている。潤んだ、子鹿のような瞳で。
「………好きにしろっ!」
ようやくそれだけ言うと、市がそっと長政の胸に身を寄せた。
手のひらが長政の胸に、柔らかい形を潰すことなく乗せられる。
「……うん、長政様……」
長政は唇を引き結び、それ以上何も言わなかった。
終