戦国BASARA/エロパロ保管庫

うる☆オクラ25

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「毛利殿、ご機嫌でござるな」
 独眼竜の妻だった。
紅などさしていなかった。
独眼竜といくらも違わない体格と、闊達な声と、機敏な動きと、意志の強い、燃えたぎる眼差し。
「我がか」
「勿論。なにやら幸せそうな顔をしてござるよ。某も幸せな気がしてくるほどに」
 気のせいだと否定する気はない。策が上手くはまれば笑みもこぼれるというもの。
このまま攻め手ゆるめまいぞ。
「ふん。……真田、紅をさすことはあるか?」
 真田はきょとんと目を見張り、曖昧に頷いた。
「そう言うことも、たまにはござるが」
 戸惑った様子に、元就はふっと顔を背けた。
「詰まらぬ事を聞いた。忘れよ」
「いや、滅相もござらぬ。滅多に会えぬ方ならば、些細なことであれ、こうして交わす言葉は宝となりまするぞ」
 真田の笑みは懐っこい。だが、元就はそれだけの人物とも思ってはいない。
昨日まで待って技をかけたと言った。
実際は違う。
この技、挑発によって起爆させずとも数日は持続する。
油断ならぬ男が集まる前にかけておいた方が何かと良かった。
だが、真田は獣のごときカンを見せた。
元就を疑ってはいないが、罠にかかることもない。
伊達が帰参した報をうけ、全ての注意が夫に向かった。その隙を狙わねば技をかけられなかった。

今から考えれば、真田にこの技をかけた事による利益など何一つない。

何と、無駄なことをした物か。
「毛利殿は、きっと淡い色の紅が似合いまするな」
「ふん。考えたこともないわ」
 常に赤の色を身に纏う真田も照れたように笑った。
「某もこういう話は得手ではござらぬ。こちらに来る前は、それこそ考えたことすらなかったのでござるよ」
 ならば今は考えるのか。
「我は……これからは少し考えてみようかと思う」
「良きことにござるな!」
 素直な、心の底からとしか思えないような同意。
「なにが良きことか」
 むしろ無駄な事を確かめるために付けてみようと思っているのだ。
「喜ぶ方もおりましょうし、出来ることが増えることは良きことでござろう。
某無芸者ゆえ、なおさらそう思うのでござるが」
 ふん、ともう一度鼻で笑う。
やはり見せるために装うものであろうが。
「おらぬわ」
「否否、某がおりまするぞ。恥ずかしながら、初めてお会いした時はどこか油断ならぬ方だと思いましたが、
某の眼が曇ってござった。昨夜は大変可愛らしきご様子、悪き方ではござらぬ」
「……」
 一瞬元就は宴席ではなく、忍び入った後のことを指摘されたかと思い言葉に詰まった。
「毛利殿?」
「いや」
 真田はいくらか不思議そうにしたが、あえて追求を重ねはしなかった。
「ふ……詮無いことが、宝となるか」
 元就は小さく呟いた。
「もちろんでござる」
 元親は、おそらくこの熱くがむしゃらな女のことは空っぽだと言うまい。
ひきかえ元就はこの女を駒に向くととる。だが、計算のままに盤上を動かぬ駒、凡百の駒ではないと。
陣中に真田がいたならば、彼女の働きと動きを中心とした策を考え、
敵にいたならば真っ先に無力化する策を立てる。
しかし、淫の手をかけられたら修練をはじめる女に、己の知略がどこまで通用するものだろうか。
なるべく敵には回すまい。武田も、伊達も。元々奥州は遠国、簡単な話だ。
「一つ尋ねるが……真田、己が生まれと役目を抜いて、己に残るものは何だ?」
 真田は眼をまたたかせた。
「謎かけでござるか?」
「違う。我が先ほどから考えているだけのことよ」
 聞きとどけた真田はうってかわって真剣に考え出した。
「某が、真田でなく、もののふでもあらぬ時か……」
 あまり思い悩む質でもないのか、眉間のしわが深い。
「お館様なくして今の某はありえぬのでござるが……」


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