「……まさかお前がLadyだったとはな」
「真田を父より預かりしときから、男で生きてきた故に」
いたしかたなきことかと。と語る幸村は、実にあっさりとしていた。
女性に、二人して苦戦を強いられたと知って、若干落ち込みがちの伊達主従とは対照的である。
「真田を父より預かりしときから、男で生きてきた故に」
いたしかたなきことかと。と語る幸村は、実にあっさりとしていた。
女性に、二人して苦戦を強いられたと知って、若干落ち込みがちの伊達主従とは対照的である。
「だが、女だてらにその腕前か。ますます気に入ったぜ幸村!」
「ありがたきお言葉、痛み入りまするぞ政宗殿!」
しかし奥州筆頭伊達政宗は、驚異的な前向き思考であったらしく。
いともあっさりとその事実を受け入れてしまっていた。
「ありがたきお言葉、痛み入りまするぞ政宗殿!」
しかし奥州筆頭伊達政宗は、驚異的な前向き思考であったらしく。
いともあっさりとその事実を受け入れてしまっていた。
「なあ、幸村。それなら俺のWifeにならねえか?」
「政宗様っ!」
南蛮語が分からず、首を傾げる真田主従を置いてきぼりに、小十郎が声を荒げた。
「なんだよ小十郎。いいじゃねえか、早く嫁貰って世継ぎ作れってよく言ってたろ」
「順序というものを踏んでくだされ。相手は仮にも真田の姫君です!」
「政宗様っ!」
南蛮語が分からず、首を傾げる真田主従を置いてきぼりに、小十郎が声を荒げた。
「なんだよ小十郎。いいじゃねえか、早く嫁貰って世継ぎ作れってよく言ってたろ」
「順序というものを踏んでくだされ。相手は仮にも真田の姫君です!」
「仮にもって、さりげなく酷いこと言ってるねえ、片倉の旦那。どうする、求婚の申し込みだよ旦那」
くどくどと始まった小言を聞き流しながら、主を振り返る。
きっと、破廉恥だのなんだの、言い出すに違いない。そう思って。
くどくどと始まった小言を聞き流しながら、主を振り返る。
きっと、破廉恥だのなんだの、言い出すに違いない。そう思って。
しかし、その予想は少し外れた。
顔を真っ赤にするところまでは想像出来たが、恥じらうように俯くところまでは、想像出来なかった。
日頃の男らしさはどこへやら。実に歳相応の姫君そのもののようであった。
「……旦那、ひょっとし」
ある事実に気がついた佐助が何かを言うよりも早く、幸村はその口を塞いだ。
顔を真っ赤にするところまでは想像出来たが、恥じらうように俯くところまでは、想像出来なかった。
日頃の男らしさはどこへやら。実に歳相応の姫君そのもののようであった。
「……旦那、ひょっとし」
ある事実に気がついた佐助が何かを言うよりも早く、幸村はその口を塞いだ。
「What?」
「な、ななななんでもありませぬ!」
大慌てで誤魔化そうとする幸村に、政宗は律儀に誤魔化された振りをした。
あまりにも懸命すぎて微笑ましかったからに、ほかならない。
「な、ななななんでもありませぬ!」
大慌てで誤魔化そうとする幸村に、政宗は律儀に誤魔化された振りをした。
あまりにも懸命すぎて微笑ましかったからに、ほかならない。
真っ赤になったまま、幸村はふと姿勢を正し、両手のこぶしを床についた。
「折角の婚儀の申し込みなれど、この幸村、お館様に上田を戴いた身。故にお受け出来ませぬ」
「嫁に行くことは出来ないってことか?」
「政宗殿は、この幸村の為に婿に来てくださりまするか」
途端に目の色が変わった小十郎を、手で制した。
「嫁に行くことは出来ないってことか?」
「政宗殿は、この幸村の為に婿に来てくださりまするか」
途端に目の色が変わった小十郎を、手で制した。
「……成程。そういうことか」
「はい」
真っすぐな目で見つめてくる幸村に、政宗は肩をすくめた。
先ほどまで真っ赤になってうろたえていた姿は、もうどこにもない。
「はい」
真っすぐな目で見つめてくる幸村に、政宗は肩をすくめた。
先ほどまで真っ赤になってうろたえていた姿は、もうどこにもない。
「OK。けど今日はもう遅い。夜半は吹雪くようだし、泊まっていけよ」
「お気遣い、感謝いたす」
深々と頭を下げる幸村に、政宗は静かに微笑んだ。
「お気遣い、感謝いたす」
深々と頭を下げる幸村に、政宗は静かに微笑んだ。




