戦国BASARA/エロパロ保管庫

右目と左目19

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【エピローグ】

「いいっスよ。俺、持つっスから」
「え?でも、悪いよ」
「いいから、いいから。こういう力仕事は男に任せてくれよ。よっ…と、
お、おおぉ!?」
「あ、大丈夫か!?」

元親が運んでいた藁の束を、精鋭のひとりが抱え始めるも、大柄な彼女が持ってい
た荷は半端な量ではなかったので、途端に彼の身体はよろめき出した。
倒れそうになる彼を見て、元親は慌ててその身体を支えてやる。
「ケガなかったか?だから、俺なら平気だって言ったのに」
「い、いやあ、ははは…面目ないっス……」
照れ隠しに返事をしようとした精鋭は、自分が元親の胸に背を預けるような体勢
になっているのに気付くと、思わず頬を紅くさせた。
(や…柔らけぇ……!)
「……なあ。本当に大丈夫か?」
硬直したまま動かない彼を、元親は心配そうに覗き込んでくる。
背中に当たる柔らかくて気持ち良い感触に、もう少しで別の世界にトリップしそう
になっていた彼だったが、寸での所で正気に返った。
「だ、だだだ大丈夫!全然大丈夫ッスよ!?」
「そっか。でも、そんなんじゃ危なそうだから、ふたりで持って行こうぜ。半分貸
してくれ」
言うや否や、元親は彼から再度藁の束を半分取ると、腕に抱える。
バツが悪い精鋭は、元親から少し遅れるようにして歩いていたが、

「だけど、アリガトな。俺の事気ィ遣ってくれて、とっても嬉しかったよ」

振り返りざま、ニッコリと微笑みながら礼を言う元親を、精鋭は心の底から眩しく
見つめていた。


政宗に忠誠を尽くしている伊達の精鋭達だが、最近では新たなアイドル(?)の出
現に、色めき立っていた。
「筆頭ひと筋の誓いは、何処へやったんだ」と、眉を顰める者もいたが、『高嶺の
花』的存在の政宗とは違い、『等身大の彼女』な雰囲気を持つ元親に、周囲が親近
感と仄かなときめきを覚えるのは、無理もない。
始終、何処ぞの『右目』にブスだの言われ続けている元親だが、実際には決して醜
女という訳ではなく、充分魅力的な女性の部類に属している。
人当たりが良く、誰にでも分け隔てなく接する元親は、故郷四国だけでなく、奥州
でも固定のファンを掴みつつあるようだ。

「お、俺、思い切って誘ってみよっかな…」
「あ、てめ!抜け駆けすんじゃねぇぞ!」
「そうだぞ。大体、こないだまで彼女の事『デカブス』っつってたのは、何処の誰
だよ!」
「いや、あ、あれは…可愛さ余ってなんとやらで…決して本意な訳じゃ……」
「お、おい、来たぞ!」

庭先で、数人の部下が固まって話していると、元親が彼らの前を横切って来た。
「な、なあ!」
まるで、戦場へ繰り出す時よりも緊張しながら声を掛けてきた精鋭のひとりに、元
親は足を止めると彼の方を向いた。
「どうした?何か用か?」
「あ、あのさ…その……」
後ろ手をモジモジさせながら、男は、地面と元親との間を、忙しなく視線を移動さ
せる。
「こ、今度…さ、神社で祭りがあるんだけど…い、一緒に行かないか…?」
「──え?」
決死の想いで告げられた誘いの言葉に、元親は暫し目を丸くさせ、遠巻きに見ていた男の仲間は、固唾を呑んで見守っていたが。

「アハハハ!そんな水臭い事言ってないで、政宗や他のヤツらも誘って、みんなで行
こーぜ!その方が、ゼッタイ楽しいって!」
「…え…あ、そ…そーっスね……」

邪気のない笑顔で交わされてしまった男は、内心泣きたい気分を堪えつつ、乾いた笑
いを浮かべ、他の精鋭たちは、男に対する同情半分・揶揄半分で、肩を落として戻
って来た男を迎えた。
「ホラな。やっぱりダメだったろ?」
「あっけらかんとしてる割に、意外とガード固いんだよな、あの人
「なるほどな。四国でも海賊達相手に、あんな風に上手くやってたんだ」
「大体、政宗様以外に、あの人とふたりきりになれるヤツなんざ……」

「おい」

するとその時。
大股に歩を進めながら、小十郎が元親の背後に立った。

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