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戦国BASARA/エロパロ保管庫
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戦国BASARA/エロパロ保管庫

オクラ様は赤面性3

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慶次は眉を寄せたまま、それでも、小さな子供をあやすように笑いかけると、
縁側に座っている元就の隣に腰掛けた。
元就は、ふいに伸びてきた手にびくりと身を竦ませる。
慶次は元就の栗色の髪に手を入れると、そっと梳いた。
わけもわからず泣きたくなったが、動揺している事を悟られてはいけない、と、
唇を噛みしめ、慶次の目を見据えて思い切りにらみつける。
慶次はどこ吹く風で、ぬ、と、元就に顔を寄せた。

「ここに居ればいい」

目の前で、切れ長の目を見つめながら、続ける。

「行くところがないっていうなら、ここに居ればいいよ。
ひとつところに留まってるのが退屈だっていうんなら、
………その…………
………………
俺と一緒に、旅してみるとかどう?」

元就は無言でにらみつけたまま、目を反らさない。

「なあ、悪くないだろ?」

焦れたのか、慶次はまた、髪に触れた。元就は抵抗しなかった。
慶次の指は、迷うように二、三度髪をゆっくりと梳くと、
するりと撫でるように髪の中に潜り、耳に触れる。
縁をゆるくなぞり、耳の後ろに指を這わせ、
触れるか触れないかの距離で弄んだあと、首の後ろの髪の生え際まで伝わせた。
元就は混乱していた。
ただ触れられているだけだというのに、体中がもぞもぞとむず痒くなる気がした。
慶次の指は、首の後ろにたどり着いてそこでくるくると円を描いている。
背中の産毛が総毛立った。
やめよ、と、言いかけ、別の声が出そうになって慌てて口を引き結ぶ。
どん、と、慶次の胸を突き飛ばした。

「そうやって、前田の者は、獣をてなづけておるのか」

「…………獣?」

「餌をくれて、頭を撫でれば尾を振る犬と我は違うわ」

慶次は、予想外の事を言われたとばかりに、きょとんと元就を見ると、
ぷ、と、吹き出し、笑い出す。

「あんた、顔、真っ赤になってるんだけどさ」

「―――――――――――!!!」

「さっきからずっとだ」

平手を打とうと振り下ろされた手をかわし、慶次は満面の笑みを浮かべた。

「今度、祭りがあるんだ。
都の祭りに派手さは全然かなわないけど、
ここの祭りもなかなか賑やかなもんでさ。
一緒に行ってみない?
きっと楽しいから。案内するよ」

「行かぬわ!」

「決定! じゃあ、着ていく物も用意しなくちゃ。
折角の祭りだ、うんと着飾って、あんたも年頃の女の子なんだから。
祭りの街までちょっと遠いけど、あんた馬乗れる?
乗れるか。 あ、でも俺と一緒に乗った方がいい。
怪我治ったばっかだし」

逃げなければ、と、元就は、引きつった顔で息をのんだ。

この男の側にいると、自分が自分で無くなってしまうような気がした。
もっと、自分は、冷静な人間ではなかったか。
何を無様にうろたえているのだ。

慶次が、ふと、まくし立てていた口を閉じた。
元就が怪訝に思い見上げると、熱を帯びた視線とかち合う。
頬が火照るのを感じ、元就は顔を背けた。

何を動揺している。
何を。

膝の上に手が置かれる感触が伝わる。

「あんたさ…俺のことどう思ってる?」

「…………………
………どう、とは」

意図していないのにうわずる声を押さえることが出来ない。

「俺は、あんたに惚れちまったみたいだ」

掠れた声で囁かれ、顎を捕らえられて上を向かされた。
そしてそのまま抵抗する暇も与えられず口付けられる。

―――――――逃げなければ。

朝の屋敷に、頬を張る渇いた音が響いた。

そして夕刻。
元就は館から姿を消した。

元就が軟禁(?)されていた館から姿を消して、既に十日あまりが過ぎた。

檻に閉じこめられた熊のように、部屋の中を落ちつかなさげにうろついている男が一人。
ため息をつき、頭をばりばりと掻きむしり、座ったかと思えばまた立ち上がり、
閉まった戸口を開けようとしては思いとどまり、板張りの床に寝転がって目を閉じ、
かと思えばそのままごろごろと横に転がり、また頭を掻きむしる。
前田慶次は懊悩していた。
むくりと上体を起こし、開け放たれた障子の向こうに見える山の上に
立ち上る細い煙を見て、忌々しげに眉をしかめる。
あの煙の元には、数日前まで前田の領地だった砦がある。
砦を奪った敵軍が飯炊きをしているのだ。

元就を捜しに行きたかったがそうできない事情はこれだった。
元就が姿を消したその次の日の朝、国境近くの城が襲撃されたのである。

その城はすでに落ち、敵軍は破竹の勢いで進軍して
今この前線で前田軍とにらみ合いを続けている。
毛利軍の残党などではなかったが、見計らったように起きたこの出来事に
この奇襲と元就との関係性を疑う者も前田の家中には出ていた。
そんな筈はないと、慶次は思う。
元就は、逃げ出そうと思えばいつでも逃げられたのだ。
仮に元就が奇襲のことを知っていたとしても、時を合わせる利が薄い。
戦時の慌ただしさは一過性のもので、むしろ平時よりも警戒の度合いが激しくなり
場合によっては街道も封鎖される。敵と通じていて合流を企てていたとしても、
軟禁元の館から奇襲された砦までは馬で丸一日かかるという中途半端な距離で、
砦が襲われる事を事前に知っていたなら
むしろ数日前には逃げ出している筈だろう。
だとすれば、元就が逃げた理由は―――――。

ああ、とも、うう、とも、つかぬうめき声を上げ、慶次は床をごろごろと転げる。
転がりすぎて土間に落ちた。
ここは戦の為、百姓から一時的に借りた民家の中だ。
前田家の屋敷とは違い、なにもかもが狭く、小さく、埃臭い。
ここが戦場になる可能性もあったので、戦えない者は近くの集落に避難していた。
歩く時に具足のたてる、がちゃがちゃという音が、時折外から聞こえてくる。
どこもかしこも慌ただしい。

あんな貧相な胸の女なんて、好みじゃなかった筈なのに、と、途方に暮れた。
そう、胸も尻も貧相で、表情は乏しく笑いもしない。
体は小さいくせに物言いは上から目線で、何事に対しても理詰めで娘らしくなく、
どうしてあんなのに惚れてしまったのか、自分でも理解に苦しむ。
いや、恋なんてそんなものなのだろう。
気づけば夢中になっているものなのだ。きっかけなんて、些細でいい。
傷でうなされている元就の頭を撫でてやった事がある。
情を感じての事ではなく、単に慰めのつもりだった。
元就は淡く微笑んで、誰かの名を呟いた。
起きている時は微笑みなんてみせないくせに。
この女にも情はあるのだ、と思ったら、
あとは坂道を転げ落ちるように止まらなくなった。


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