あの男…松永久秀は、その人の心の奥底を見透かすような
得体の知れぬ闇に覆われた眼で小十郎を見詰め、こう言ったのだ。
得体の知れぬ闇に覆われた眼で小十郎を見詰め、こう言ったのだ。
「見た所、卿と私は同じ世界に属する人間だ…違うかね?」
戯言をと切り捨てる小十郎に、松永は悠然と続ける。
「卿が独眼竜…あの姫君を愛するのも道理…
濃い闇に身を浸す者ほど、光に焦がれずにはいられないのだから。」
濃い闇に身を浸す者ほど、光に焦がれずにはいられないのだから。」
荒々しく打ち振るわれる刃を受け流し、眼を見開く。
その双眸に満ちた狂おしいまでの憎悪と渇望に、
一瞬だが小十郎の背筋が凍りつく。
その双眸に満ちた狂おしいまでの憎悪と渇望に、
一瞬だが小十郎の背筋が凍りつく。
「あの姫君を誰にも渡したくは無いと、
自分だけのものにして、一生守り続けたいと、
卿は望んでいるのだろう…?
…ならば!」
自分だけのものにして、一生守り続けたいと、
卿は望んでいるのだろう…?
…ならば!」
奪えばいい。
欲望のままに。
欲望のままに。
小十郎の刃が、松永の胸を深々と貫いた。




