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続・オクラ様は赤面性6

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きっとその者は、よく笑う、きらきらとした女に違いないのだ。
道行く女達のような。

「……………えーと…それは……」

言いよどむ慶次の言葉の先は聞きたくなかった。

「そのような者ではない」

空気が冷えた。
元就は他にも何かを言おうとしたが、喉がひくついて言葉にすることが出来ない。
まだ触れていた慶次の手を振り払い、元就は人混みの中へ駆け出す。
慶次が呼び止める慌てた声が聞こえたが、振り返ることは出来なかった。
裾が足にまとわりついて、走りづらい。
ただでさえ土地勘の無い町には祭りで人が溢れていて、
己がどこを走っているのかさえ分からなくなる。
見知った顔など一人もいない。
加賀の地に知り合いなど居なかった。
前田家の者以外には。
元就が毛利の大将であったことを知るものもこの地にはいない。
それでは今の我はただの貧相な女だ、と、元就は思った。

―――――普通の女は、こういうときにどうするのだ。

考えても、考えても、分からない。
きっと、もっと上手くやるのだ、と、元就は感じた。
走り続けて、もはやここがどこだかも分からない。
帰れるだろうか、と、思った瞬間、元就は何かに足をとられて転んだ。
買って貰ったりんごあめを落とすまいとすれば、腕が地面にこすれて痛みが走る。
見れば、血が滲んでいた。
借り物の小袖が血で汚れてしまうのが気に掛かって、
もう片方の手で袖をまくりあげたままで歩き出そうとした瞬間に肩を叩かれる。
追いつかれたかとぎょっとして振り返ると、見たことのある女がそこにいた。

「長曾我部」


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