「偉くいい所を見つけたもんだ。」
軽口に思われる言葉には、敵意を感じさせない思い。
それが籠もっている。
軽口に思われる言葉には、敵意を感じさせない思い。
それが籠もっている。
「あっちの「影」は、あんたの連れかい?」
振り向く事無く、後ろを親指で指す。
通常の者なら解らない筈であるが、その闇には心当たりがあった。
通常の者なら解らない筈であるが、その闇には心当たりがあった。
「なかなか、ひとをよむことにたけているようですね」
「人が恋しくて仕方がなくってな。」
「人が恋しくて仕方がなくってな。」
苦笑がよく似合う。そういう男だった。
「さんぽですか?」
「ん?....ああ、酔い醒ましだよ。」
言ってはいるが、その顔が赤らんでいるようには見えない。
「アンタは?」
「ただのみずあそびですよ。」
「ん?....ああ、酔い醒ましだよ。」
言ってはいるが、その顔が赤らんでいるようには見えない。
「アンタは?」
「ただのみずあそびですよ。」
そっと刃先で、水面を滑らせる。氷の刃は波紋を残さない。
「そうか....」
バシャン
男がその薙刀を奮う。
水柱が立つ。
もう一人の剣士には見えていた。
その中で月が姿を分かつのを。
水柱は男に降り懸かり、その頭に水を被せる。
男がその薙刀を奮う。
水柱が立つ。
もう一人の剣士には見えていた。
その中で月が姿を分かつのを。
水柱は男に降り懸かり、その頭に水を被せる。
もう一人の剣士には、一滴の水も触れない。
「あ~!目が覚めたぜ!」
「あなたのよるはまだまだながいようですね。」
「お互い様だぜ。なんかアンタには魅せられるトコがある。」
「どうしてです?」
「さぁてな。」
「あなたのよるはまだまだながいようですね。」
「お互い様だぜ。なんかアンタには魅せられるトコがある。」
「どうしてです?」
「さぁてな。」