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戦国BASARA/エロパロ保管庫

奥州の休日7

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nozomi

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「……なぜ、そう思う」
「俺は、できぬ妻だ。料理も裁縫も下手くそで、気も付かないし、頭も悪い」
「何を今更」
はっきり言われると、分かっていても結構傷つく。
「俺は、女中を妻に持った覚えはねぇよ」
寒いんだ、と腕が伸びる。逞しい腕にくるまれ、褥の中に導かれる。
小十郎の体温で既に温まったそこに潜り込めば、悩んでいたことがどうでもよくなる。
「……泣いてただろう。目が赤い」
「大した事ではない。……小十郎殿にいつもため息をつかせる俺が悪いのだ」
「ため息?」
「――いつも、ため息をおつきになる。それから頭をかいて、一人で何事かを思われている」
「ああ……いや、大したことじゃねぇよ」
「なれど」
「俺のくせだ」
そんなくせなど持ってないだろう、と言い返す前に唇を塞がれる。折角の綺麗な紅が、小十郎の唇についてしまった。
「嫌になったか?」
首を振った。
追いつけなくて、苦しくて、情けなくなる。小十郎はなんでもできるから、自分の不甲斐無さに嫌になる。
「一回りも違うんだ。経験で並べるはずがないだろう」
「なれど、着物は綺麗に仕立てられた方が嬉しいだろう? 食事はおいしい方がいいだろう?」
「着物は肌が隠れればいい。食事は食えればいい。……長い間やってりゃ、うまくなるだろ」
ぎゅうっと抱き締められながら、何度も何度も頷いた。溢れる涙を堪えきれず、声を上げて泣いた。
泣くな、と背を撫でる手が優しくて泣けてくることは、絶対に言えなかった。



ため息をついている自覚はあった。頭をかくのは己のくせだ。
失敗を見るたびに、どうしていいのか分からなくなる。
下手だからといって笑う訳にはいかず、一生懸命なのは分かっているから怒ることもできない。
優しく宥めるのはいつも姉や使用人の役目で、幸村が泣きそうな顔で焦げた煮物や
滅茶苦茶な羹を持ってくるたびに、何を言えばいいのか分からない。

傷つけてからかってばかりいたから、優しくすることも、叱る事もできない。
女相手にいつも好きなようにやっていたから、どうすれば相手が喜ぶのかも知らない。
何をしても、酷く傷つけてしまうのではないかと思えてくる。
竜の右目が何を臆病なことを、と思う。だが、腕の中の少女を傷つけてしまうことが、
今の小十郎には一番恐ろしいことだった。

幼い頃から知っている政宗なら、喜ばせる方法も傷つける方法も分かる。幸村は
ここ一年ほどの姿しか知らない上に、最初が最悪だった。
傷つける方法ならいくらでも知っているくせに、喜ばせる方法を何も知らない。
ようやく泣き止んだ幸村が顔を上げた。涙で顔がぐしょぐしょだ。
また、こんな顔をさせてしまった。
「その……悪い」
幸村は首を振った。手の甲で涙の跡を擦り、にこりと笑う。
「怒ってないのなら、いい」
腕が回り、ぎゅうっと抱き締められる。
(……なんだ)
お互い様のようだ。傷つけやしないか、怒りやしないかと怯えている。
似たもの夫婦とはこのことか、と笑った。
「もう落ち着いたか?」
「はい。……よき妻になるよう努力いたします故、よろしくご指南くだされ」
「ああ」
にっこり笑う妻の顔は、何よりも綺麗だと思うものの一つだった。


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