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戦国BASARA/エロパロ保管庫
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戦国BASARA/エロパロ保管庫

亡きものの記録6

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nozomi

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幸村は居心地が悪そうに辺りを見回した。
寺の一角にある茶室である。侘びさびを大事にした、どこか寂しげな趣きの茶室だ。
金に銀にと、目に見えた贅沢な作りではないが、計算されつくした「侘びさび」は、
金箔を貼るよりも金子を必要とする。
「――よろしいのですか。長曾我部殿のお相手をせずに、このようなところに」
「ああ、大丈夫だ。お前の亭主が相手してるからな」
家の縁側で小十郎の袴を縫っていた。うまく縫えずに女中の手を借りながら縫っていると、
いきなり政宗が現れてそのまま寺に連れ込まれた。
髪は梳いて括っただけで化粧も紅だけ。せめて着替えを、と言ったらいいからすぐに
来い、と首根っこをつかまれた。
いいのだろうか、と自分の袴を見下ろして真面目に考え込んでいると、飾らないのが
茶道だ、と幸村の前に茶碗が置かれた。
何かが違うと思うのだが、政宗が言うのだから大丈夫だろう、と自分を納得させる。
「……長曾我部殿は、政宗殿に求婚をされていると聞いている。お二人で話された方がよいのでは……」
「ああ、今日はついにproposeに来やがった」
「ぷろ? 求婚のことにござるか?」
茶碗を手に取り、政宗を見る。政宗は正座で膝に手を置いたまま、障子を見つめていた。
「……物好きな男だ。夫殺しの女なんざ、鬼より恐ろしいだろうに……」
ぶっと茶を吐きそうになるのを堪える。咳き込みながら政宗を見ると、政宗は
苦笑いを浮かべて足を崩した。
「ああ、小十郎から聞いてると思ったんだがな。……俺は四年前に、毒殺されかかった。
それで、成り行きで……思わず夫を殺してしまったんだよ。……そういう女がrivalなんて、嫌か?」
昨日聞いたのだとは言えず、幸村は手拭いで口許をぬぐい、政宗を見た。
「まことにご夫君が?」
毒を盛ったのか、とは言えなかった。崩した片足を抱え柱に凭れかかる政宗は、今にも
世を儚んでしまいそうで、言葉をぶつけることが怖かった。
「……分からない。あいつが首謀したのか。あいつの実家、田村家が画策してあいつは
ただ命じられただけだったのか。実家からついてきた奴がやっただけで、あいつは
関与していないのか。……そもそも、誰が毒を盛れと命じたのか。疑い出せばキリがねえ」
幸村は茶碗を置き、政宗の側に膝を詰めた。
「それと長曾我部殿は関係ありませぬ。政宗殿は、長曾我部殿を好いておられると
お伺いしております。両家にとっても、政宗殿にとっても、良縁かと存ずるが……」
「……怖いんだよ」
また同じことが起こらないとは限らない。
戦国乱世に「絶対」など存在しない。
家来は裏切るかと思えば死を以て忠誠を誓い、家督は風向きのように移ろうかと思えば岩よりも磐石だ。
幸村も、一年前まで武田家中の武将だった。今は片倉小十郎の元に嫁ぎ、政宗から
化粧料を頂いている身だ。
何がどうなるかなど、誰にも分からない。
「……飛び込まねば、分からぬ事もあります」
「そうだな」
政宗は微笑む。顔色が悪いな、と思った。
「俺の夫だった男は、切支丹だった。……普通は、大名の女が信じるんだ。何故か分かるか?」
政宗は懐から首飾りを取り出した。翡翠の数珠に金の十字架がついている。綺麗な首飾りだ。
「切支丹は、生涯一人の男と添い遂げる。男も、一人の女と添うんだ。側室を置くと、
教えに反する。……女の縋りそうな教えだろ?」
「左様にござるか。……政宗殿は、帰依なされたのか?」
「……話を聞くのは面白かったし、俺が南蛮の言葉を覚えたのも、切支丹の教えって
ヤツを知りたかったからだけど……帰依は、してねぇ」
「ならば、政宗殿が寡婦を通される理由にはならぬ」
「……お前なら、どうする」
政宗は膝の上に顎を乗せ、幸村を見た。
底の見えない黒い瞳。まっすぐ射るような視線は、恐怖すら覚えた。
「毒を盛られた、何か知っているかと聞いた。あいつは顔色を失って、何も知らないと
言いながら目を合わせてこなかった。……信じたかったさ。けど、……そんな相手を、信じられるか?」
政宗は夫の姿を見て「もしや」と思い――殺めてしまった。
幸村は自分に置き換えてみた。
毒を盛られ、その事を小十郎に問う。そして、顔色を失い、何も知らぬと返されれば――。


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