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山裾に沈んでいく夕陽を眺めながら、いつきは小さく溜め息をついた。
そのまま後ろにぱたりと倒れこむと瞼を閉じた。
「どうした、いつき?」
「…えっ!」
不意に頭上から聞こえた声に吃驚して飛び起きる。
少し身を屈めて彼女の顔を覗き込む伊達政宗の姿に更に驚き、ちょこんと正座をした。
「Oh,sorry…今日は頑張ったからな、夕餉まで休んでいても良いぞ」
ちぐはぐないつきの様子に吹き出しそうになるのを必死で堪えながら、政宗は手で制した。
そして彼女の正面へと腰を降ろす。
「今日の様子なら、あと十日もすれば一緒に遠乗りに行けるな」
蒼味がかった隻眼を細めて表情を和らげると、いつきに声を掛けた。
「だども…」
「そんな顔をするんじゃねえ、あの時、俺達に啖呵切ったお前はどこいっちまった?」
政宗は悪戯っぽく笑いかけると、いつきの小さな顎へと指をかけた。
そのまま掠めるように軽く口付けると、じっと大きな瞳を覗きこむ。
「な、な、な…」
耳まで赤くそまったいつきは、そのままくるくると目を回すのではないかという程に慌てていた。
「お前は俺の隣に立つんだろ?」
「…んだ」
「ほら、良い女が台無しだ」
ぽん、と肩を叩かれ、いつきは瞳をぱちくりと瞬かせて再び赤面した。
「そうだな…明日はちょっとお休みにするか」
あまり根を詰めすぎても体を壊してしまうからな、と呟き、政宗の口元に緩く笑みが浮かぶ。
「俺も久方ぶりに休みが欲しい」
そのまま後ろにぱたりと倒れこむと瞼を閉じた。
「どうした、いつき?」
「…えっ!」
不意に頭上から聞こえた声に吃驚して飛び起きる。
少し身を屈めて彼女の顔を覗き込む伊達政宗の姿に更に驚き、ちょこんと正座をした。
「Oh,sorry…今日は頑張ったからな、夕餉まで休んでいても良いぞ」
ちぐはぐないつきの様子に吹き出しそうになるのを必死で堪えながら、政宗は手で制した。
そして彼女の正面へと腰を降ろす。
「今日の様子なら、あと十日もすれば一緒に遠乗りに行けるな」
蒼味がかった隻眼を細めて表情を和らげると、いつきに声を掛けた。
「だども…」
「そんな顔をするんじゃねえ、あの時、俺達に啖呵切ったお前はどこいっちまった?」
政宗は悪戯っぽく笑いかけると、いつきの小さな顎へと指をかけた。
そのまま掠めるように軽く口付けると、じっと大きな瞳を覗きこむ。
「な、な、な…」
耳まで赤くそまったいつきは、そのままくるくると目を回すのではないかという程に慌てていた。
「お前は俺の隣に立つんだろ?」
「…んだ」
「ほら、良い女が台無しだ」
ぽん、と肩を叩かれ、いつきは瞳をぱちくりと瞬かせて再び赤面した。
「そうだな…明日はちょっとお休みにするか」
あまり根を詰めすぎても体を壊してしまうからな、と呟き、政宗の口元に緩く笑みが浮かぶ。
「俺も久方ぶりに休みが欲しい」