「てめぇ!!いくら俺が死ぬほど気に喰わねぇからって、
刀振り回してまで怒るこたぁねぇだろ!!」
刀振り回してまで怒るこたぁねぇだろ!!」
「黙れ長曾我部…事もあろうかザビー教教義を一切覚えておらぬ貴様が、
何故我すら理解しきれぬ愛を理解し、愛に目覚め…
しかもザビー様のご寵愛まで得るのだ!!!
…我は断じて認めぬぞ!!!この恥知らずの泥棒猫めっ!!!」
何故我すら理解しきれぬ愛を理解し、愛に目覚め…
しかもザビー様のご寵愛まで得るのだ!!!
…我は断じて認めぬぞ!!!この恥知らずの泥棒猫めっ!!!」
どっ…泥棒猫だぁ!!!???
おい待て。
一体今までの流れをどう曲解したら、そんな話に…
おい待て。
一体今までの流れをどう曲解したら、そんな話に…
『サンデーを想うアニキの漢気にはザビーもうホレボレしちゃうヨー!!』
↓
『(サンデーを想う)アニキ(の漢気)に(は)ザビーもうホレ(ボレし)ちゃうヨー!!』
↓
『もうザビーアニキにホレちゃうヨー!!(サンデーを想う)(の漢気)(は)(ボレし)』
↓
『(サンデーを想う)アニキ(の漢気)に(は)ザビーもうホレ(ボレし)ちゃうヨー!!』
↓
『もうザビーアニキにホレちゃうヨー!!(サンデーを想う)(の漢気)(は)(ボレし)』
…あぁ、言われてみりゃ…。
いやいやいや、そりゃいくら何でも曲解し過ぎだろっ!!!!!
つか毛利!
テメェよりによって一番大事な部分(※サンデーを想うアニキの漢気)を、
まるっとスルーしやがって!!!
いやいやいや、そりゃいくら何でも曲解し過ぎだろっ!!!!!
つか毛利!
テメェよりによって一番大事な部分(※サンデーを想うアニキの漢気)を、
まるっとスルーしやがって!!!
「…………………」
…いや、やっぱりそれは良い。
そこを下手にむし返すと、うっかり爆弾兵に志願したくなっちまう。
だから今はまだ…スルーで良い。
そこを下手にむし返すと、うっかり爆弾兵に志願したくなっちまう。
だから今はまだ…スルーで良い。
ガキンッ!!
ぶつかり合った輪刀と碇槍が火花を散らしあうかのように、
押しつ押されつのつばぜり合いを繰り広げる最中。
元親は自身の足で思いきりサンデーの足を蹴り飛ばした。
突然軸足を払われた事でバランスを崩し、サンデーが床に尻餅をついた事を見届けて、
元親は大きな窓のへりに飛び乗る。
押しつ押されつのつばぜり合いを繰り広げる最中。
元親は自身の足で思いきりサンデーの足を蹴り飛ばした。
突然軸足を払われた事でバランスを崩し、サンデーが床に尻餅をついた事を見届けて、
元親は大きな窓のへりに飛び乗る。
「悪ぃな毛利、勝負はお預けだ!!
おい!撤退するぞ野郎共!!…って、流石にアイツ等もう船に戻っちまったか…」
おい!撤退するぞ野郎共!!…って、流石にアイツ等もう船に戻っちまったか…」
そのまま窓から身を投げ外に飛び降りると、
元親は碇槍に乗ってわき目も振らずに自軍の船を目指す。
極力急いで戻ったつもりだったが、
元親が船の中に駆け込むとちょうど重臣達が額を突き合わせ
『ザビー教信者に拉致監禁されちまった可哀相なアニキの奪還作戦』
を練っている所に遭遇した。
元親は碇槍に乗ってわき目も振らずに自軍の船を目指す。
極力急いで戻ったつもりだったが、
元親が船の中に駆け込むとちょうど重臣達が額を突き合わせ
『ザビー教信者に拉致監禁されちまった可哀相なアニキの奪還作戦』
を練っている所に遭遇した。
「おいみんな!!!アニキが帰って来たぞ!!!」
「本当だ!無事だったんですねっ!!! アニキィ!!!」
「済まねぇアニキ!!俺等全員アニキを見失っちまって…」
「俺もだ!! アニキィ…俺の事殴ってくれ!!」
「アニキ! アニキ!!」
「ははっ…細けぇ事気にしてる暇が有ったら出航だ!!
ひとまず国に帰るぜ、野郎共!!」
ひとまず国に帰るぜ、野郎共!!」
「了解だぜ! アーニキィー!!」
しかし、あのエセ教祖…
自分がああ言えば間違いなく毛利が俺に斬りかかると見越して、
あの乱痴気騒ぎを引き起こしやがった。
いくら俺が毛利に真実を言いかけたからって、舐めた真似しやがって。
…この借りは絶っ対、万倍にして返してやるからな。
自分がああ言えば間違いなく毛利が俺に斬りかかると見越して、
あの乱痴気騒ぎを引き起こしやがった。
いくら俺が毛利に真実を言いかけたからって、舐めた真似しやがって。
…この借りは絶っ対、万倍にして返してやるからな。
元親はそう決意して、来た時とは逆で出港と同時に遠ざかっていく
難攻不落のザビー城を睨みつける。
船上に吹きつける瀬戸海の潮風は冷たく、春の訪れはまだ少し遠いように感じられた。
難攻不落のザビー城を睨みつける。
船上に吹きつける瀬戸海の潮風は冷たく、春の訪れはまだ少し遠いように感じられた。