サンデーは両手をゆるゆると降ろして僅かに俯く。
だが気落ちした姿を見せまいと、やがてくるりと元親に背を向けた。
全身を覆う黒い法衣によって、ともすれば夜の闇に紛れてしまいそうになるサンデーを
引き戻す為に、元親は慌てて言葉を返す。
だが気落ちした姿を見せまいと、やがてくるりと元親に背を向けた。
全身を覆う黒い法衣によって、ともすれば夜の闇に紛れてしまいそうになるサンデーを
引き戻す為に、元親は慌てて言葉を返す。
「なぁ毛利、それは誤解だ…あのエセ教祖は俺の事なんざ愛しちゃいねぇし、
俺だってあの野郎の事なんか一切愛しちゃいねぇよ」
俺だってあの野郎の事なんか一切愛しちゃいねぇよ」
「っ!!俺はあのエセ教祖を崇めに来てる訳じゃねぇ!
俺がここに来るのは…その、アンタにあうため…って、いうか…」
俺がここに来るのは…その、アンタにあうため…って、いうか…」
闇夜に浮かぶ月を見上げたかと思えば漆黒に染まる地を睨み…
それでもしどろもどろになりながら言葉を続ける元親をよそに、
サンデーは再びその場にしゃがみこむと、南蛮野菜の葉を撫で始める。
それでもしどろもどろになりながら言葉を続ける元親をよそに、
サンデーは再びその場にしゃがみこむと、南蛮野菜の葉を撫で始める。
「では、我に何用ぞ」
「…用が無けりゃ、会いに来ちゃいけねぇのかよ」
「用も無いのに、貴様が我に会いに来る意味が分からぬ」
「…なぁ毛利、大事な話があるんだ。
出来ればこっち向いて、ちゃんと俺の話を聞いてくれねぇか」
出来ればこっち向いて、ちゃんと俺の話を聞いてくれねぇか」
半ばわずらわしげに立ち上がると、それでもサンデーは元親に向かって振り返った。
反射的にサンデーの口から出てくるであろう非難の言葉を封じる為に、元親は大声で叫ぶ。
反射的にサンデーの口から出てくるであろう非難の言葉を封じる為に、元親は大声で叫ぶ。
「何ぞ、我はザビー様の御野菜の世話で忙し…」
「ずっと前からアンタに惚れてた!!
だから祝言上げるのを前提に俺と付き合ってくれ!!!」
「ずっと前からアンタに惚れてた!!
だから祝言上げるのを前提に俺と付き合ってくれ!!!」
「「……………」」
そびえる木々の間から月光が差し込み、辺りをほのかに照らす。
そんな中でサンデーは微動だにせず、ジッと元親を睨みつけていた。
サンデーの怪訝そうな瞳に臆することなく、元親もサンデーの無表情な顔を見つめ返す。
そんな中でサンデーは微動だにせず、ジッと元親を睨みつけていた。
サンデーの怪訝そうな瞳に臆することなく、元親もサンデーの無表情な顔を見つめ返す。
「…貴様、脳味噌にウジでも湧いたか」
「んな訳ねぇだろ」
「では、我をかどわかし中国を手中に納めんとする稚拙な策か」
「違う、惚れた女がたまたま安芸の国主だっただけだ」
「…………」
「他意なんか何もねぇよ、俺は本気だ」
サンデーは元親を見つめたまま、じっと何かを考え込んでいる。
その口から飛び出す言の葉は、否定か、肯定か…。
元親は思わず、瞳を歪めた。
その口から飛び出す言の葉は、否定か、肯定か…。
元親は思わず、瞳を歪めた。
「…長曾我部よ。
本気などと申すのであれば、貴様にはまず先に成すべき事があるであろう」
本気などと申すのであれば、貴様にはまず先に成すべき事があるであろう」
「………はっ?」
「分からぬか。貴様によって多大に害された我の心証を微量でも改善したくば、
おとなしくザビー様の御寵愛を我に献上せよ、と申しておるのだ」
おとなしくザビー様の御寵愛を我に献上せよ、と申しておるのだ」
「…………?????」
それって…
『すげー嫌われてるお前がほんのちょっとでも好かれたかったら、エセ教祖の愛を寄越せ』
って事か…?
ちっ、ちょっと待て!!
なんで突然そんな恐喝めいた話になるんだよ!!??
大体、御寵愛ってのは物じゃねぇんだぞ?
献上とか絶対無理だろっ!!!!
『すげー嫌われてるお前がほんのちょっとでも好かれたかったら、エセ教祖の愛を寄越せ』
って事か…?
ちっ、ちょっと待て!!
なんで突然そんな恐喝めいた話になるんだよ!!??
大体、御寵愛ってのは物じゃねぇんだぞ?
献上とか絶対無理だろっ!!!!




