「かすがは謙信様の秘事を存じております」
「なにを」
「謙信様のお身体の秘事、かすがは存じております」
迷いのない声。彼女は確信を持っている。
「以前の戦にて傷を負われた際に。女体であること、そして」
「おやめなさい。わたくしにかくしごとなどありません」
確かにいつも一緒に居ることが多い。戦場然り、そうでない時も然り。
だがその時に彼女の姿は無かった筈だ。なかった"はず"……。
「謙信様、かすがはいつもあなた様の御側に」
心の内が読まれている。それだけ己は焦っているのか。
彼女はそれだけ言うと、胸の愛撫へ戻っていった。
「なにを」
「謙信様のお身体の秘事、かすがは存じております」
迷いのない声。彼女は確信を持っている。
「以前の戦にて傷を負われた際に。女体であること、そして」
「おやめなさい。わたくしにかくしごとなどありません」
確かにいつも一緒に居ることが多い。戦場然り、そうでない時も然り。
だがその時に彼女の姿は無かった筈だ。なかった"はず"……。
「謙信様、かすがはいつもあなた様の御側に」
心の内が読まれている。それだけ己は焦っているのか。
彼女はそれだけ言うと、胸の愛撫へ戻っていった。
「謙信様」
不意に名前を呼ばれた。
「謙信様」
返事はしない。
「謙信様……かすがをご覧ください。かすがを感じてください」
絶え間なく降り注がれる甘美な刺激に対する、今の己の精一杯の抵抗。
ひたすらに耐える。問い掛けにも応じない。相手側が折れるまで。
「かすがだけ、かすがだけを……謙信様ぁ!」
雫が肌に落ちてくる。何もなければ美しいと賞賛するかもしれないが
今は早くこの状況から開放されたい。
「開放、してさしあげます。どうか、かすがだけをご覧に」
素早く懐から薬瓶を取り出し、彼女は液体を自身の口に含んだ。
そして己の顎を掴み固定し、口から口へと流し込む。
それは、流れるような動作だった。
不意に名前を呼ばれた。
「謙信様」
返事はしない。
「謙信様……かすがをご覧ください。かすがを感じてください」
絶え間なく降り注がれる甘美な刺激に対する、今の己の精一杯の抵抗。
ひたすらに耐える。問い掛けにも応じない。相手側が折れるまで。
「かすがだけ、かすがだけを……謙信様ぁ!」
雫が肌に落ちてくる。何もなければ美しいと賞賛するかもしれないが
今は早くこの状況から開放されたい。
「開放、してさしあげます。どうか、かすがだけをご覧に」
素早く懐から薬瓶を取り出し、彼女は液体を自身の口に含んだ。
そして己の顎を掴み固定し、口から口へと流し込む。
それは、流れるような動作だった。