戦国BASARA/エロパロ保管庫

姉貴8

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「そ、そそそそれでは、確かにお渡し致しましたぞ、政宗殿」
「ぁ…あ、ああ!」

未だ頬を紅潮させたまま、幸村は僅かに折り癖の付いた信玄の書状を、どうにか政
宗に手渡した。
幸村ほどではないが、政宗もうっすらと赤らんだ顔のままで、受け取った書状を胸
元に抱き込む。
「改めてご苦労だったな、真田」
すっかり折れ曲がってしまった信玄の書状と、ふたりを一瞥すると、小十郎は極力
さり気なく、それでいて付け入る隙を与えないよう、再び話を切り出した。
「本来ならば、ゆっくりしていけと言いたい所なんだが…生憎、政宗様には先客が
いる。悪いが今、アンタをもてなす事は出来ねぇ」
「構いませぬ。こちらこそ、そのようなお忙しい中を、貴重なお時間を取らせてし
まって恐縮にございます」
仄かな皮肉を込めた発言にも、素で返してくる幸村に、小十郎は内心で舌打ちをする。
この愚直な若者を相手にしていると、酷く自分が醜い人間ではないのか、という想
いがこみ上げてくるのである。
「何だよ。俺なら別に構わねぇ、って言ってるじゃねぇか」
「決めるのは、政宗様だ。貴殿ではない」
幸村の前もあってか、小十郎は元親をそのように呼ぶと、彼女の不平を一蹴する。
「小十郎。幸村は、わざわざ甲斐から武田のジイさんの使いで来てるんだ。何もそ
んな追い返すような真似……」
「ならば、その甲斐よりはるか遠き四国より、船で来られた長曾我部殿も同じ事。そ
れに…」
僅かに声のトーンを落とした小十郎は、政宗だけにそっと耳打ちをする。
「…こういう事は言いたくはありませんが、一介の武士である真田と、曲がりなりに
も一国の主の長曾我部とでは、どちらを賓客としてもてなさなければならぬか、お判
りでしょう」
「でも…」
「奥州の独眼竜が、四国の鬼を差し置いて、紅蓮の武士に傾倒するようでは、他国の
者にもしめしが付きませぬぞ」
「そうかもしんないけど…」
目に見えて表情を曇らせた政宗に罪悪感を覚えつつも、小十郎は言葉を続けた。
「……何も『真田と会うな』などと、申している訳ではありませぬ。ただ、優先順位は
守りなされ。四国に比べれば、甲斐と奥州の距離など、それほど離れているものではあ
りませぬ。また、彼と会う機会もございましょう」
「……」
暫しの沈黙の末、割り切れない感情と理性にどうにか折り合いを付けた政宗は、申し訳
なさそうに幸村を見た。
「政宗殿?」
「悪ィな、幸村。また今度…」
そして、沈んだ声で幸村に別れの言葉を告げようとした刹那。


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