カオスファンタズマ Re:胎動篇 戦闘ログ③

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― 第15層「馬収」 ―


― バトルフィールド:マイテイ国 天候:曇天 ―


エリノラ「さぁ~ってと、第15層の攻略を始めちゃうよ~!今回の舞台は「マイテイ国」!王国全体がバトルステージとなっていて、とっても広いんだよね。だから…何処に拠点クリスタルが配置されているのか、まずは探し出す必要があるの!みんな、制限時間内になんとか見つけ出して、拠点の制圧を目指してね! 」

ムスカ「なに、焦ることはありませんよ。これは私の機関の仕事だ。君たちは必要な時に戦ってくれればいい。もちろん、私がサポートに入ることもお忘れなく。(愛銃のエンフィールドNo.2 Mk.1に弾を込めながら戦場に現れる) 私 が ム ス カ 大 佐 だ ( ド ン ! ! ! )(※カメラ目線にまずは自己紹介) 」

メノア「ほんっと、よくできたバーチャル世界よね。これだけの精巧な造り…OSが気になるところだわ…(ラップトップを片手に抱えているのは白衣を纏ったツインテールの少女。ぶつぶつと独り言を呟いては周囲のフィールドの隅々を観察するように眺めている) 」

サソリ「……さて、最終調整だ。上手く動作すりゃいいが……ま、オレの作った芸術品だ。万が一にも狂いはねえ。行くか(黒いコートを着込み、右手首をカリカリと鳴らしながら周囲を見渡す)……仮想世界で相手は幻影、つまらねェな。傀儡の材料は手に入らねーだろうし……ま、実験台くらいにはなるか 」

ユカリ「何度か挑戦してここまで登ってきたけど……ふーん、こんな感じか……うん、大体要領は掴めた。後は何とかなりそう(細剣を携えて周囲を見渡す)わ、あれお城……?すご、スクショ撮っとこ(パシャパシャ) 」

ウェルド「………精巧過ぎますね……実際にマイテイに行ったのはもう随分昔の事ですが……それにしたって、ディテールが完璧すぎる…… 」


次々と集う攻略組。彼らの視界に映る建物前方、或いは屋上にて、幻影に揺らめく影が現れる――――


第三者(幻影)「これはこれは…!錚々たる顔ぶれだねぇ…!"第三者"からしてもゾクゾクワクワクしそうな戦いになりそうだ…!(左目の身を露わにしたネザリアンがレンガ造りの建築物の陰からちらりと顔を出す) 」

獄将ルドウィッグ(幻影)「だが、お前たちの戦い方は既にデータで閲覧済みだ。力任せで推し量れると思うなよ?(星を彷彿とさせる仮面に西洋衣装を身に纏った亀が屋上に出現し、攻略組を見下している) 」

戸珠「 ヒィーン!! か、観光雑誌に載ってたまま…………リアルすぎぃ………写真に映ってなさそうなとこまでリアル過ぎぃ………き、きっと内戦で亡くなった方々の怨念がゲームサーバーに取り憑いて亡き祖国への未練が魔界を生み出してるんだぁ……(眼が渦巻きになり頭を抱え、その場でしゃがみ込みバイブレーションよろしく小刻みに震える。地面を伝って周りの攻略組に共振が伝わるほど) だ、だっしゅつしないと……。ここでゲームオーバーになったらきっと取り込まれて眼の前の幻影さん達の仲間入り、 永遠にここでエネミーの約をやらされるんだぁぁぁ  も う だ め だ   」

呪腕のハサン(幻影)「クックック……闇に潜むは我らが得手なり。今宵も我が呪腕が闇よりい出て闇を穿つ、仮面ライダー:ジャスティス・ハサン!!全てにおいて他愛なし (くねくねと謎ダンスを繰り返している。ふざけた動作だが、その全てに無駄がなく隙がない) 」

エリノラ「 みんな、頑張ってね!それじゃあばバトル開始の合図を出すよー!  」


3… 2… 1… ――――――  > > > BATTLE START < < <





ムスカ「床に伏せていたまえ!バキュン、バキュゥンッ!(戦闘開始の合図と同時に幻影組に向けて見境なく発砲しながら悠然と歩み迫っていく) まずは拠点クリスタルの調査を進めたまえ。この国の何処かに必ずあるはずだ。事を急ぐと元も子も無くすというが、今回ばかりはそうはいかないからな! 」

メノア「ちょ、いきなりかよ…!(発砲するムスカにビビッて思わずしゃがみ始めた)……そうね…今回のバトルフィールドは国そのものが舞台。迷路のように入り下った城下町のすべてのルートを辿っている暇はないわ。(ラップトップを操作してマップデバイスを起動する) バトルフィールド「グレイヴ」…このカオスファンタズマで構築される超広大なジオラマ…!現在する名所が忠実に再現されていて、リアルタイムで様々なギミックも発動する…交通機関も天候もその都度変化していく… 」

メノア「だけど、「グレイヴ」…このジオラマは「半径150m」がプレイヤーも幻影も行動可能圏内となっているわ…! それ以上は見えざる障壁(バリア)によって侵入不可能となっている…つまり、その半径150m以内の何処かに、拠点クリスタルはある!それが屋内なのか、あるいは屋外か… 悠長に敵の相手をするよりも、まずは拠点の捜索を優先して行うべきよ! 」

第三者(幻影)「おっほほっ、こっわ…!(慌ててムスカの銃撃から飛び退いていく)おっかない人たちが来たもんだね…ひとまずここは…―――― サ ッ (敵前逃亡。対峙するべき攻略組を前に、尻尾を巻いて逃げ出すように路地裏へと駆け込んだ) 」

獄将ルドウィッグ(幻影)「―――そんなことを許すと思うか?カオスソード「ジル」!(ギィンガキィンッ!)(ダークブラウンに輝くクト・ド・ブレシェ型のカオスソードをその手に顕現すると、ムスカの放った銃撃を斬撃の下に叩き切っていく) ド ォ ン ッ ! ! (その直後、建物屋上から勢いよく攻略組の前に落下。砂塵を巻き上げ、ちょうど眼前にいたユカリと相対する)おやおや…これは美しいお嬢さん。このルドウィッグめの相手になってはくれまいか?(女性を前に紳士的なたたずまいに切り替わり、己の武器を正々堂々と構える) 」

呪腕のハサン(幻影)「ほうほう、それはそれは。ではそのように動くと致しましょう。(メノアの提案に彼女の横で顎に手を当て繰り返し頷く) ――――――では、失礼。 しゃァ"!!(攻略組達の輪にぬるっと入り、あたかも仲間であるかのように振る舞っていたが豹変。マントの内から異様に長く、細い腕が無知のようにしなってナイフを振るい、 攻略組へきめ細やかな斬撃が襲いかかる) 」

ユカリ「こ、コタマ?(同じ部活に属する彼女の反応に) 確かにリアルすぎてびっくりしちゃうのも分かるけど……大丈夫、ただのゲームだから。ね?(汗を浮かべながら微笑みかけ諭そうとする) 拠点の捜索を優先……そうだね、あたしも賛成(メノアに頷き、早速行動を開始しようとしたところに獄将ルドウィッグが立ちはだかる) ……!(え。その見た目でわりとジェントルな感じなわけ……! スクバに付けるキーホルダーにほしいカワイさ……!)……お望みなら、そうしてあげる。よろしくお願いします。(剣先を45度に下げて”気をつけ”の姿勢を取り、お辞儀をする) 」

ユカリ「―――ただ残念だね。たぶんハズレくじ引いたよ、ルドウィッグさん(そして剣先を持ち上げ、闘志を宿した瞳で彼と視線を結ぶ) ―――っつ!?(いつの間に…!!)キィン!(突如死角から襲いかかったアサシンの急襲を辛くも細剣で受け、後方へステップアウトし次弾に備える) 」

獄将ルドウィッグ(幻影)「フフフ…御冗談を。貴女のような美しい挑戦者の相手ができるようならば、このルドウィッグ…冥利に尽きるというもの!さあ、闘おう…!そして貴女のすべてを知り尽くさせてくれ…!( ガ チ ャ リ … ――― ブ ォ ン ッ ! )(獲物を両手に握りしめ、真っ向からユカリに突撃していく) 」

メノア「作戦は把握してくれたみたいね………う゛ん゛???(敵対していたはずのハサンが至近距離にいたという事実に動揺して「きゃあ!?」と絶叫しながら咄嗟に回避する) ちょ…っ、いつの間に…!?だけど、あんたの相手をしている場合じゃないの!デバイスロック解除!魔導機槍、転送!(その手元に、虹色の刃を持つ黄金槍が転送される) あんたたち相手に『S級カード』は切らせない。コストを最低限に抑えて制圧してみせるわ!(そう言うと懐から灰色のメモリチップを指間に取り出した) 」

ムスカ「ええっ!?(ハサンの不意討ちに斬り払われるも咄嗟に受け身を取って滑るように着地する) なにをする!?(バキュンッ、バキュンッ!)(ハサンに銃撃する) 」

サソリ「フン……(自分のペース、ゆったりと歩いていたところにハサンの斬撃が飛ぶ。それを素早く巻物から口寄せした傀儡で切り払い)第一試運転。新型傀儡《暴徒|インサージェント》。上手く動いてくれよ(佇むのは人型の傀儡人形。特徴的な形状に変形した右腕からは、雷エネルギーを固形化させ棒状に固めた、所謂光剣が、静かに輝きを放ちながら発生している) 」

ウェルド「好き勝手やりますねぇ……まあ、そういうやり方の方がこちらも得意なので……遠慮なく("最初から信用していなかった"と言わんばかりに、刀でハサンのナイフを捌きながら飛び退き、背を向けて軽い足取りで近くの建物を駆け上がる)……精巧で複雑なマップ。これが"ゲーム"である以上、虱潰しに探さなければならないような場所に隠しているとは思えない……どこか、ヒントの様なものがあるはず…… 」

ユカリ「随分褒めてくれるじゃん。ま、悪い気はしないけど。キミもカワイイと思うよ、マスコットみたいで――って……す、すべてを知り……ごめん、やっぱちょっとキモいかも……(ジト目汗でルドウィッグを見やり、向かってくる様に呼吸を合わせようとする)―――(彼が持つのは長柄武器。単純に得物のリーチを比べればあたしのレイピアは大きく劣る……だけど、この体捌きを使えば話は変わる!) シッ  ッピィインッ!! (大きく体を伸ばし、見た目よりも長いリーチを制するのが細剣使いの特徴。前方へ踏み込みながら手首のスナップを効かせて剣先を薙ぐように振るう。狙うはルドウィッグが握る武器。得物を弾いて隙を作ろうとする) 」

戸珠「 ひぃーん!だだだって呪いのビデオとか記録媒体には必ずと言っていいぐらいそういう噂あるじゃないですかぁ! あっ  (ユカリに濡れたチワワのような鳴き声を発するのも束の間、ハサンがナイフを振り抜くのが垣間見え……) いぢめるぅ!!(カリスマガードで咄嗟に回避。) うぇぇぇ隠れたり逃げたり紛れ込んだりホラー映画の定番多すぎぃ!やっぱりそういうゲームなんだこれぇ!(木箱へヘッドスライディング。頭突きで浮いたそれが戸珠に覆いかぶさり、すっぽりと彼女を覆い隠す) ガタ ガタガタガタ 」

獄将ルドウィッグ(幻影)「ホゥ―――ギィンッ、ガギィインッ!!(レイピアによる刺突がこちらに迫る時、何かを察したかのように目を細める。獲物を振り回しながら鋼同士がぶつか居合、火花を散らす。長柄でありながら隙を崩すことなく、常に相手に刃先が向く様に巧みに武器を振るう)言ったでしょう!「あなた方の戦い方はすでにーでたで閲覧済み」と。これまでの階層の戦闘ログから、貴女の戦い方は私の脳にインプットされている!(ユカリの狙いを読み切っているかのような鮮やかな捌きですべての剣戟をいなしていく) 」

獄将ルドウィッグ(幻影)「情報こそが最大の武器!無知は罪なり!貴方がたの攻略はここで"詰み"となるだろう!“一刀の終・雨音”!!(ズバババババァッ!!(カオスソードによる乱舞、その余波となる斬撃波がユカリのみに留まらず周囲にいる攻略組にさえも届く) 」

呪腕のハサン(幻影)「 『砂避の加護』 (斬撃を回避されても動じず、ムスカの反撃を無数の残像をその身にまとわせる奇妙な歩法で交わしていく) クックック、お見事。本職の奇襲、暗殺を一目でやり過ごすとは。我が腕が見銃故か、いや……皆々様のプレイヤースキルの賜物としておきましょう(ペン回しのようにナイフを弄び、上体を左右に揺らし複数のフェイントを張り巡らせ……) よろしい。いざ勝負! (バックステップを踏み、暗がりへ身を投じる。黒装束は闇に溶け込み、白の仮面だけが最後に閃いて、完全に姿を消した) 」

サソリ「……出来るな、アイツ。おいそこのグラサンのヤツ、ああいう手合いには闇雲に攻撃しても当たらねーぞ……(チャクラ糸を右手で弄びながら、ムスカに話しかけて)……隠れたな、ありゃプロの隠密行動だ。その場にいたはずなのに一瞬で全ての気配を消すとは相当だが……(片手でインサージェントと呼んだ人形を操る。雷遁のチャクラで構築された剣は急激に変形し、弾ける。光が拡散し周囲の闇を打ち払いながら物理的衝撃をもって薙ぐ) 」

呪腕のハサン(幻影)「 ぬ っ  (そして屋上、ウェルドが立つエリアの遮蔽物と遮蔽物の隙間にある"暗闇"に彼の仮面が出現し……) シェェア!!(直線上の軌跡を残し、彼へ斬撃をふるいながら駆け抜け"屋上入口の屋根の下、その暗がりへ"消え……)  ヌッ  (地上、ルドウィッグ達が交戦するエリア、建付けが悪いドアの隙間の"暗闇"に再び仮面が出現。 その暗闇から飛び出すや、紫色の残光を残し駆け抜けつつ、攻略組へ斬撃を振るい、 別の建物の暗がりへ消える) 」

ウェルド「一旦距離を離したとは言え、確実に追撃は来る筈だし、向こうの何人かは時間稼ぎも恐らく難し……ほら来たァ!(体制を崩しながらも、間一髪斬撃を避け)………本領はこっちか、闇からの不意討ち………その道のプロですね、気配をまるで感じなかった上に、一瞬で残り香も残さず消えるとは…… 」

メノア「ヒント…ヒント……(ウェルドの言葉に何か閃き、周囲を見渡し始める。まっさきに目撃したのは―――)――――『あの城』かも!(目線の先にあったのはステージの中心部にそびえ立つ『マイテイ城』) 」

ムスカ「チッ…てこずらせる…!(サソリの発言も相まってハサンの行動に癇癪を起しつつも斬撃を寸での所で側転回避する)いっそのことゴリアテでこの国ごと爆撃してやりたいところだが、生憎閣下は未だ下の階層でてこずっていられる。今は私自ら動くしかあるまい。予定通り拠点クリスタルの捜索を始める!ついてきたまえ!(サソリたちを先導しながら、メノアが指示した城へと突撃していく 」

メノア「ちょ、あっ…!だからって闇雲に直行しないの!もしかしたら罠が張り巡らされているかもしれないのに…いやでも、ああいうバカに先に行かせるのも一つの手かも…(先行するムスカを呆れ気味に見送るが…) ああんもうっ、うっとおしい! (ハサンの不意討ちをしゃがんで避ける)どこから来るかわからないなら「全方向に対処してやればいい」のよ!「シールド」メモリ装填!(灰色のメモリチップを槍に装填すると、エネルギーシールドが自身を包み込んだ) 」

呪腕のハサン(幻影)「クックック……なるほど、本丸は城にありという読みか。だがそうそう我らのテリトリーで自由に動かれては面白くない…… ぬっ (別の建物の二階窓、明かりが消えた屋内の"暗闇"から飛び出し……) とうっ!(移動中の白い毛糸玉を攻略組へ落とす。 そこから硫黄匂のする白い煙が吐き出され、"視覚" "嗅覚"を阻害し……) シュンシュンシュン!! ハッハハハハハハー シュンシュンシュン!! シュバァー!!(煙の中を攻撃せず、高笑いしながら攻略組の"仲間と仲間の間"を駆け抜け、連携を妨害しつつ"音の情報"で撹乱し、彼等を分散させようとする) 」

サソリ「暗がりだな。光のない場所はヤツの独壇場だぞ(ハサンの挙動を見て、素早く躱しながらその特性を分析。先導に乗るようにムスカを追う)いいんじゃねぇか、馬鹿が勝手にファーストペンギンになってくれる分には。オレたちは落ち着き払ってついて行けばいいだけだ(周囲を変形する光で照らし『暗闇』を潰しながら、メノアと共にムスカを追う) 」

戸珠「 ガタッ (建物脇に備え付けられているドラム缶が倒れる。中身はこの少女。頭を必死に抱え、ボロボロと渦巻いた眼から雫をこぼしふにゃふにゃに開いた口からふにゃふにゃな言葉にならない泣き言が絶えず漏れている) く、くらいよ~~……こわいよぉ~~~ ガランッッ ガランッッ  (そのまま細い裏路地を転がり、奇しくもまいてい城へ迂回しながらも進んでいく) 」

ムスカ「退け!道を開けろ!!私がムスカ大佐だ!!!(バーーーーン!!!)(堂々と城の正門を蹴り開ける) 」


ぼっかあああああああああああああああああああああああああああん!(だがしかし!!開門の合図で起爆する爆発トラップが発動!!ムスカに情け容赦のない爆発が襲う!!)


ムスカ「あああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~~~!!!!!!(爆発に巻き込まれて空中へ大の字に吹き飛ばされた) 」

サソリ「チッ……!!なるほど、視覚と嗅覚を妨害して、声で聴覚による連携を潰す、考えたな(彼の無機質な瞳孔がギョロリと動く。彼が動かす人形のみならず、彼本人もまた、既に”人体”ではない。それ故に、人の感覚を一つ一つ潰す巧みな戦術もまた、彼の前では十全に機能しない)ファイアワークス!吹っ飛ばせ!!(右手で操る人形とは別に、左腕で操る人形を召喚。緑色の頭髪型のパーツが特徴的な、左手に大筒を装備した傀儡。そこから矢継ぎ早に、そして正確に味方へのフレンドリー・ファイアを避けるように炸裂弾が発射され、弾ける。煙を吹き飛ばすとともに、轟音でハサンの笑い声をかき消し) 」

メノア「………確かにね。バカも意外と使い物になるわ。(爆発で吹き飛んだムスカを茫然と見ながら城内へ身長に忍び込む)くっ……!けほっ、ケホッ…(五感に影響する障害を…!直接ダメージはシールドで一時的に抑えられるとはいえ、これはこれで攻略に支障が…っ…!)(立ち込める硫黄臭のする煙にむせる) 」

サソリ「オレはここだ!!(その爆音に乗じるように、絡繰りで大きく増幅された声を放つ。同時に信号弾の如く炸裂弾を上空に発射。大きな花火を上げて位置を共有する)……ん?なんか当たったか(……と、同時に、空中へ放り出されたムスカに信号弾目的で放った炸裂弾が直撃。吹き飛ばされる途中で都合よく撃ち落とされる) 」

ムスカ「ぐわあああああああああああ!(パリィィィイイインッ、ズドーーーンッ!)(幸か不幸か、サソリが放った炸裂弾が更に空中で直撃。そのまま黒焦げになりながら真っ逆さまに墜落し、城天井のステンドガラスを突き破りながら城内へ不時着する)ハァ…ハァ……!思わぬ重傷を負ってしまった…!これでは金貨(※チャオス)がいくらあっても体が持たん!!私に構わず先を急ぎたまえ…!ハァ、ハァ……!() 」

ウェルド「(攪乱……!!)下手に攻撃は出来ませんが、かといって……いや、やるしかない、か……うおっ!?(吹き飛んだムスカが目に入り)……まあ、覚悟を決めましょうかね…!!(煙の不快感に顔を顰めながらも、花火の方向からある程度の位置関係を推測。マイテイ城に飛び込む) 」

ムスカ「ぐわあああああああああああ!(パリィィィイイインッ、ズドーーーンッ!)(幸か不幸か、サソリが放った炸裂弾が更に空中で直撃。そのまま黒焦げになりながら真っ逆さまに墜落し、城天井のステンドガラスを突き破りながら城内へ不時着する)ハァ…ハァ……!思わぬ重傷を負ってしまった…!これでは金貨(※チャオス)がいくらあっても体が持たん!!私に構わず先を急ぎたまえ…!ハァ、ハァ……!(知に這い蹲りながらも匍匐前進しようとしている) 」

呪腕のハサン(幻影)「 ダンッ ダンッ (建物の壁から壁へ、吊り橋を一度だけ踏み、正門をくぐり抜け、城へ到達したメノア、サソリの前に立ちふさがる) 闇を滅し、霧を払い、音をかき消す。私の意図を尽く読み取り、そして過不足なく対処する。 合点がいきました、流石は極東の"忍"。我らハシャシンと肩を並べる隠密集団と称されるだけの事はある。(これまで使用しなかった右腕の帯を払い、関節を折って収納されていた長く、禍々しい緋色の『呪腕』を曝け出す) ――――小細工は通用しないようだ。 」

メノア「(運がいいのか悪いのかわからないわねこの男…)(ちょうど目の前に墜落してきたムスカを白けた目で見降ろしている)……ふぅん…敵が本気を出してきたってことは…やっぱり「ここ」がビンゴってこと?(ふふっ、と不敵な笑みを零すとようやく自身も黄金槍を突きつけるように身構える)だけど、城内に絞れたとしてもきっと更に奥にあるはずだわ。このまま突破しないことには目的にはたどり着けない。 」

サソリ「……あーー……(コキ、と、骨とは一味違った音色が響く。首を回転させるように、人では不可能な振り向き方でハサンを見やり)……ハシャシン、ハサン、成程。合点が行ったぜ。暗殺者の横文字語、「アサシン」の語源、アサシン教団の山の翁か。残念だ、本人なら極上の人傀儡の素材になったかもしれねえのに……ここじゃあ幻影だもんなあ……だが……いいインスピレーションにはなりそうだ(異様な右腕を見て、目を楽しそうに揺らす。右手と左手にそれぞれ、インサージェントとファイアワークスと呼んだ傀儡を従えながら) 」

ザンギエフ(幻影)「(城内。筋肉を見せ付けるポージングで、侵入者を待ち構えていた)来たな!奴は陰に紛れ不意を討つ……俺は違う!!この筋肉で!!ここは通さん!!!(ムスカとウェルドの前に悠々と穂を進めて来る) 」

ムスカ「私と戦うつもりかね!?(バキュン、バキュンッ!)(辛うじて復帰して間もなくザンギエフに向けて発砲する) 」

メノア「うわぁ…なんか暑苦しいの来たんだけど…!ああいう輩は男たちに任せてあたしはその隙に先に進ませてもらおうかしら(じりじりと様子を伺いながら接近していく) 」

ウェルド「(……倒すのは面倒そうだな……時間制限もあるのに……)(ちらり、と背後を確認。ムスカが復帰して戦闘態勢に入った事を察し……)すみませんが、時間がないので…!!(ムスカの発砲に合わせ、ザンギエフに突進……と見せ掛け、大ジャンプしてその頭上を飛び越えに掛かる!) 」

ザンギエフ(幻影)「フゥン!!!効かんぞ!!(自慢のマッスルポーズと共に、ムスカの銃弾を筋肉で"弾く"。そして……)通さんと言った筈だ!!隙は見せんぞ!!エリアル!!ロシアンスラム!!!(全身が発光すると共に、飛び越えようとしたウェルドに飛び掛かってその身体をキャッチ。そのまま地面に叩き付けた後、ムスカに向かって投げ飛ばす!!) 」

ウェルド「ぐっ……!!奇襲が得意な相手が随分とまあこんなに居た物ですね…!(刀でなんとか第三者の一撃を防ぐが、直後に予想を大きく上回る速度のザンギエフに掴まれ)えっ……(こいつ、速……)ちょ、待っ……ばがぁ!!!(脳天から地面に叩き付けられ、直後にムスカへと投げ飛ばされ) 」

第三者(幻影)「―――――そうはいかないんだよなぁ~~~~!(ザギィィイインッ!!)(刹那――発砲するムスカの死角からカオスソードを振り抜く者が出現し、彼に強烈な不意討ちをお見舞いする) “漁夫の利(ウィナーズ・サード)”――――他なあらない自分自身が"第三者"でなければ失敗する僕の得意とする技。残念だけどここは僕にとって地の利があるんだよ。(口の無い顔面から「ククク」と笑い声が零れる) 」

ムスカ「ええぇっ!?(まずは銃弾が聞かないことに仰天し)なにぃっ!?(続けてこちらに投げ飛ばされたウェルドと激突し)うごあああぁぁ!?(最後には第三者による不意討ち斬りに吹き飛ばされる)ぎぎぎ…ッ、貴様…!!この私を何処まで愚弄するかね!? 」

ウェルド「ぐっ……ああ、すみませんね……どうもヘマをした様です…(頭部から派手に流血しながら立ち上がり、第三者とザンギエフの幻影を見据えて刀を構え直し)……ちょっと、面倒な相手と当たりましたね、お互いに…! 」

メノア「あっ…!さっき冒頭で逃げた奴じゃん…!どうしてこうも姑息な手を使う敵ばかりなのかしら…ほんっとーに面倒くさい…!(ザンギエフに続けて現れた第三者に小さく舌打ちする)………(腕時計を見やる。まだ制限時間までには余裕がある。しかし、戦闘に裂けるリソースは限られている。それを把握した上で――――)――ここで一人は確実に落しておく必要があるわね。(更に灰色のメモリを槍に装填する) 」

ザンギエフ「良いやられっぷりだな、お前達!!(再びマッスルポーズ)そしてお前もいい援護だ!!悪くないタッグ・マッチになりそうだ!!! 」

ムスカ「君たちのアホ面には心底うんざりさせられる…!だが…「策」はある…!(ズレかけたサングラスをくいっと上げる)これを使いたまえ。心ばかりだが、ここぞというところで使えば奴らを一網打尽にできる機会が来るだろう(そういうとウェルドに、ショップであらかじめ購入したであろうスモークグレネードをさりげなく手渡す) 」

第三者(幻影)「ははは…!何を考えているのかわからないけど、やめておきなって。集団戦において"第三者"ほど戦況を把握できる者はいない。この場に複数人…即ち人が多ければ多い程、僕の真価は発揮されるものさ!それが僕の“岡目八目(ルーカーズ・フィールド)”!さぁ…ここを突破できるかな、君たちに? 」

メノア「バカの考えるその「策」とやらに抜かりはない?なんなら私がカバーしてあげよっか?(ウェルド、ムスカと三人で並ぶ)……(要は"敵の目を欺いてやればいい"のよ。できるわよね?)(ウェルドに耳打ちする) 」

呪腕のハサン(幻影)「生憎この塔に限らず私は既に影法師の身。あなたの期待に添えるような躯を残すことは叶わぬのです。 はっはっは、ザンギエフ殿のような豪胆にはあれませぬが、日陰者はそれなりの流儀を通すと致しましょう。  参る! (『砂避の加護』を発動、独自の歩法で残像を身に纏い揺らめく。加えて『幻影』である彼が、チャオスに"酷似"したエネルギーを身に纏い、呪腕に"オレンジと黒のストライプ模様"が刻まれ、山の翁の仮面が"禍々しい印象を受ける造形"に変じる) シャア!!(脇目も振らずサソリ、メノアへ接近。 右腕が増殖したように見える速度の連打を放ち……) 」

ウェルド「……(幻影たちに見えない様にスモークグレネードを受け取り、メノアの言葉に耳を傾け)……確かに、あのプロレスラーは正面切っての戦闘で突破は難しく、もう一人は言い分的に……複数相手の戦闘に長けている。いいでしょう、やってみましょうか 」


ぐにゃぁ!!("遠近感"が狂っているのか、間合いの外に見えていたはずの拳が、既に顔面に接触する寸前まで迫っていた)


ザンギエフ(幻影)「サイクロン!!ラリアットォ!!!(攻略組に向かってやや傾いた姿勢となり、『V』の文字が一瞬だけ輝くと共に両腕を広げて高速回転。ザンギエフに向かう様に強烈な気流を発生させ、攻略組を風で引き寄せる)小細工はさせん!!接近戦に付き合ってもらう!!! 」

メノア「うっ…?!(ハサンの連打を既に展開されたシールドがその衝撃を防ぐ。しかし、バリアの表面に亀裂が生じ―――)―――― パ リ ィ ィ イ イ ン ッ ! (―――砕ける。防御機能は失い、そのまま生身の体に攻撃が撃ち込まれる…)―――― ニ ッ ♪ (その直前、先程装填されたメモリの機能が起動する) 「リバース」! ("反射"――その機能によってハサンと同質の攻撃がそっくりそのまま反撃となる。敵が繰り出した攻撃ならば、錯覚など度外視できる) 」

ムスカ「ぬぎぎぃ…ッ!(ザンギエフに齎された風に引き寄せられていくも―――)―――小僧!遊びはお終いだ!!(その勢いを我が物とするようにザンギエフヘイト的に接近。そして、ラリアットを喰らう直前に逆立って彼の頭部へ華麗に手をつくように飛び乗ると) 回転攻撃ならばい"軸"を抑えてしまえば訳はない!ッハァ!!(ドゴォァッ!!)(サマーソルトの容量でその場で一回転し、今までに見せたことのない強烈な踵落しを彼の頭部に叩き込み、攻撃を相殺すると同時にそのままダメージを与えた) 」

ウェルド「接近戦は僕も得意ですよ、貴方を相手に付き合いたくはありませんでしたが……!(刀を一瞬だけ閃かせ、ムスカに合わせる様にザンギエフに接近。そのまま彼に連携する様に刀を振―――らず、ザンギエフの巨体、その懐へと敢えて飛び込み……)ゴッ ガッ!!(スモークグレネードを握り込んだ拳で、ザンギエフの身体に連撃を見舞う!) 」

ザンギエフ(幻影)「ゴハァ!?(完全に死角となっていた頭部をムスカに蹴られ、体制が崩れた所を……)ぐぅぅっ!!やるな……!!だが……(怯みながらも、懐のウェルド、そしてムスカを一挙に振り払おうと拳を振り上げる) 」

呪腕のハサン(幻影)「むっ!? ドゴォッッ(反射された攻撃を胴体に受け仰け反る。クリティカルを狙った攻撃であったため、受けるダメージこそ低いが、"防御される"という事実が既に手痛いのか焦りを見せる) む………ここは―――――(策を弄した様子のムスカを見やり、バックステップを踏み、飛び退く。ザンギエフの背後に駆けつけ、複数のナイフを投擲し……) 即席合技・剛風鉄斬波!!(仮)(それがザンギエフの大振りな攻撃に合わせ、攻略組に襲いかかろうとする) 」

うちはミハリ「ほいほいほい〜!!今回は出禁やないわ!!(ポーチ型の爆弾を取り出し、ザンギエフに向けて投げつける) 」


ェ……ぇ……   え…  【 閻魔結界 】


――――風鈴の音が場内に響き渡る。心做しかわずかに暗くなり、体感温度が僅かに下がり肌寒く感ぜられ、周囲には弱々しい鬼火が一つ、二つ。 節目節目に陰陽印が刻まれた六角形が複数折り重なったような円陣が、床一帯へ浮かび上がった。


ウェルド「がッ……!(ザンギエフの打撃を防ぎ切れずに吹き飛ばされる)はは、ここだな……パ ン ッ !(さりげなくザンギエフの足元に転がしたスモークグレネードが、打撃の直後に破裂。ザンギエフの周囲を煙で覆う) 」

サソリ「お前の相手はオレじゃないのか?(さっきの呪腕、あの縞々模様……目の錯覚か?)(攻撃を素通しし、メノアの防御が発動することを分かっていたように切り返す。そしてムスカの方へ身を翻したハサンに狙いを定め)ソォラァ!!(左腕を返す。その指の動きで「ファイアワークス」が動作し、傀儡人形が左腕から炸裂弾を連射。ナイフを弾き飛ばしながら本体に襲い掛かる) 」

第三者(幻影)「……!?しまった…煙幕か…!これじゃあ僕の能力が会発動しない…!!(目に訴えかける"第三者"としての立場を煙幕によって遮られてしまい、立ち込める煙の中で狼狽する) 」

インサージェント『ギュ ンッ(更に、ファイアワークスの援護射撃に続くように、「インサージェント」が光剣を発し、サソリの卓越した操演技術により芸術的に、素早く、的確に、ハサンへ斬りかかる)』 」

付炎「―――――ギ ャ ァーーーハッハッハッハッ八ッ/ \!!(けたたましく、それでいて濁った高笑いと共に、『第三者カオスソード』から、おどおどろしい翡翠色の炎そのものである化け狐の"首"が現れる) 一年と二ヶ月ぶりのシャバだァーーー!!……ってオイ!!随分長いことムショ食らってたな!!ふざけんなクソが!! 」

ムスカ「バカ共にはちょうどいい目晦ましだ(満身創痍ながらもフッと済ました表情を浮かべ、煙に紛れてザンギエフの攻撃から退いていく) 死ねぇェッ!!! ( ド ッ ゴ ォ ア ッ ! ! ! )(そして、煙幕の中で立ち往生している第三者の背後へ回り込み、さっきのお返しと言わんばりに強烈なソバットをその顔面に炸裂させた) 」

戸珠「 ひぃん……!あ、あとでビスケットでもなんでもあげるからはやくなんかやっつけてぇ~~~><(いつの間にか場内に転がり込んでいたドラム缶の中から顔を出し、 付炎の主である彼女が、ポロポロと絶えず涙をこぼしながら懇願する) 」

第三者(幻影)「んげぇ!?な、なんだお前!?どっから現れて――――ぶげェ゛ァ゛…ッ゛…!!?(ズガアアァァァアアアンッ!!!)(自身の武器から顔を出した付炎の存在に仰天したのも束の間、その隙にムスカの蹴りが自身の顔面にめり込み、盛大に壁に激突してしまった)…ア…アガ……ッ…… ド サ ァ … ! (唯一曝け出された左目が白目を剥き、倒れた時は結晶体のように砕け散ってしまった) 」

ザンギエフ「ぐうっ!?煙幕か!!何か仕込んでいるとは思ったが……があっ!?刺された!?……一人は当たったが、他の姿が見えん!?くそっ……かくなる上は……ダブル!!ラリアットォ!!!(体制が変わったことからハサンのナイフが数本刺さるが、大きなダメージには至っておらず……その場で両腕を広げ、コマのように高速回転。勢いに任せて周囲の全てを殴り飛ばしに掛かる) 」

メノア「しめた…!この隙に拠点クリスタルを…!(混戦状態の中、城内の廊下を駆け抜けて奥の広場へと一目散に駆け出していく) 」

うちはミハリ「(ノックを打った後のキショい動きで力を溜めている。なお特にこの動きでステータスは上がらない)ほいほいほい!!!!(身体を回転させるザンギエフに向けてバットを振り回す) 」

付炎「(そう言ってもこいつら……なんか実態がないしやりづらいんだがなァァァ…) まあいいかァ!丁度ここに"似た原理"の餌があらぁ、空きっ腹にはちょうどいいスパイスだ、ヒィヒヒィイ!(下卑た笑いを発し、周囲の"戦意"や、カオスソードの"エネルギー源"を自らの糧として吸収。弱体化させると同時に、自らの炎を増大させ……) んじゃあ次はお前な!毒にも薬にもならねえだろうが生物なら恐怖ってもんが多少形ともあんだろや!!一口に、ザンギエフを飲み込もうとする) 」

呪腕のハサン(幻影)「 !! (防御からの切り返しが早い……!?否!これは……)味方の庇護を革新し、予め反撃の予備動作を……フフ、 見事也!! (サソリの傀儡による攻撃がクリーンヒット。工法へふっ飛ばされ、壁に叩きつけられる) ぐわァァァァーーーーーーッ!!(既に敗北は確定していたが、意地でも"断末魔の叫び"を発し、悪役に徹する。そうして最後は  チュ┣¨ォォンッ!!!!!!  (予め隠し持っていた手榴弾へ着火。特撮の開示によろしく、華々しく散った) 」

Tボーン(幻影)「―――― 来たか…!(しかし、メノアの前に立ち塞がるように…その奥の廊下のど真ん中で剣を構えて待ち構える者がいた) お前たちをここから先に通すわけにはいかん!それこそが我が正義ッ!!たとえこの戦いにこの手が!足が!!もがれようとも!!!私は斧が正義を示すのだ!!!!ゆくぞォ!!(そう言うと剣を振りかぶり、攻撃態勢へシフトする) 」

Tボーン(幻影)「曲がった太刀筋大嫌い!!!直角飛鳥 “ボーン大鳥(オオドリー)”ィィィィイイイイイイーーーーッ!!!!(  ズ   ッ      バ   ァ   ア    ン  ッ  !  !  !  !  )(大振りの太刀筋から直角に折れる軌道を描いて解き放たれたのは、ジグザグ状に屈折しながら飛び出た斬撃波。その攻撃が、メノアに向かって解き放たれた) 」

ザンギエフ(幻影)「ふんっ……!!!(高速回転する腕とミハリのバットが派手に打ち合い……回転が一時停止。しかし打ち返されるどころか、そのバットを鍔競り合いのように膂力で押し返そうとするが……)はっ、これは……炎の狐か!?ぬううおおおおおおおおおお!!!(バットから飛び退くように離れた後、その巨大な口を両手両足で強引に抑え、四肢を焼かれながらもロシアンレッドサイクロンパワーで飲み込まれんと抗う)ぬうううううううううううううううう!!!! 」

メノア「ッ―――――!!(不味いッ――――)(眼前に飛び出されたTボーンの突然の斬撃を前に目を見張る。急ブレーキするも回避できようもない斬撃を前に硬直してしまうが―――) 」

サソリ「よし……まずは一人だ(傀儡を引き戻し、自らの近くへ寄せる。爆発して散ったハサンを見送り、爆発から目を背けるように背を向けて歩き出す)……派手に散ったな。幻影じゃなかろーがオレに死体が舞い込むことはなかったか。……当たり前か、闇に生きるプロが死体なんか残すわけがねェー……だが、いいぞ。インサージェント、ファイアワークス。こいつらはいい芸術になる……さて、クリスタルは向こうか(コートを翻し、自らもまた広場の方へ駆け出す) 」

ウェルド「――――片方は行ける、もう片方は………(ボロボロの身体ながら体制を立て直し、メノアのカバーに直行。刀で衝撃波を防ぎに掛かる)重っ………! 」

ユカリ「 ギャイン! キンッ キィインッ!! ……ッ!(想像以上に拮抗―――むしろ遅れを取ったとさえ感じさせる剣戟に、強く歯噛みする)(悔しいけれど、ルドウィッグさんの言っていることは正しい……! 情報こそが戦いを制する――学生騎士の大会だって、有力選手であればお互い事前に戦い方を熟知した上でのカードの切り合いが当たり前! 彼の情報を得られていないあたしに勝機は―――) でも、それは凡人の話だ……!! (目を見開き、蒼光を帯びた魔力の奔流が彼女の身体を奔る) 」

ユカリ「あたしは凡人とは違う……!この程度、ハンデでも何でもないのよッ! “ポルヴェレ・ディ・ステッレ《星屑》“!! (奇しくも、ルドウィッグが放つ乱舞とほぼ同等の疾さで放たれる連続突き。銀光が描く軌跡は正確で、乱舞の一つひとつを刺突で撃ち落とす――――だけでは止まらない!) ――――ッ!!!(呼吸を止め、力の放出に集中。ルドウィッグの乱舞が終わった後も未だ攻めの手を止めない。槍衾が如く突きの雨がルドウィッグを激しく攻め立てる!) 」

獄将ルドウィッグ(幻影)「 な ッ゛ ―――― ! ! ? (疾くなった…だと…ッ…!?まだこのような潜在能力が…!?こんなものはデータにはな――――)(圧倒から拮抗、やがて逆転されていく乱撃の応酬の果てに紳士たる余裕の笑みも薄れ、その斬撃の嵐により仮面に次々と亀裂が生じていく―――)―――― ガ ッ ギ ィ イ イ ン ッ ! ! ( ! ! ? )(そして、ついに綻びが現れた。真価を発揮したゆかりの一撃によって大きく弾かれ、今まで見せることのなかった大きな隙を晒してしまった) 」

メノア「ナイスパリィ!!(寸での所でウェルドの援護を受け、彼と入れ替わるように鮮やかな軌道を描きながら旋回接近。その手に槍を携えると、コンタクトレンズに微細なインターフェイスが起動。相対するTボーンの態勢を瞬時にスキャニングし、その脆弱性のあるポイントを算出する)―――― ここよッ!!( ザ ッ ギ ィ ィ イ イ ン ッ ! )(必要最低限の力で、最も効率的なダメージを。Tボーンを攻め落とせるポイントとして選ばれた脇腹を力強く槍で斬り伏せた) 」

Tボーン(幻影)「(弾かれた―――――ッ!!?) う ぼ あ゛ ァ゛ ッ゛ ! ! ? ( ド グ ォ ォ オ オ ア ア ン ッ ! ! ! )(ウェルドに攻撃を防がれたことから動揺が先走り、メノアの接近を許してしまう。彼女に繰り出された一閃によって一撃ノックアウトを叩き込まれ、白目を剥きながら城壁を突き破り、その場外で消滅した) 」


幻影体を退けた一同はついに城内の広場へ到着する。そこには、彼らの狙い通り拠点クリスタルが鎮座していた―――


ムスカ「あそこだ!急ぎたまえ!(ようやく発見した拠点クリスタルへ駆け出していく) 」


ギ ュ ン ッ ――――  ズ   オ  ォ  ン  ッ  !  !  (その瞬間、静寂を引き裂くようにまた一つ巨大な影が空間を突き抜けて―――)


――― ズ シ ャ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ァ ァ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ン ッ ! ! ! (激しい落下音と共に、広場に硝煙が巻き起こる)


黒いフェイス(幻影)「 シ ュ ゥ ゥ ウ … ッ … ―――― キ ャ リ キ ャ リ キ ャ リ ィ … ッ … !(硝煙中から金属音を掻き鳴らしながら、黒鉄の身体を持つ歪なデザインをした起動兵器がその正体を明かしていく) ブルァァァアア……!!テメェら全員まとめてゲームオーバーにしてやるよォォォオオオ……!!(その巨大な影が、攻略組の最後の敵として立ち塞がる―――) 」

ユカリ「(見つけた、ここだッ―――!) っはぁぁあぁあぁあぁあッッ!!! (ザギィィンッ!!!) (甘い顔の裏に隠れたバトルジャンキーが、その隙を見逃すはずがなかった。レイピアを振り被りながら一気にステップイン、ルドウィッグとすれ違うようにして渾身の一閃を刻み込んだ) 」

うちはミハリ「ほいほいほい~!!(キショノックの動きで拠点クリスタルに向けて爆走する) 」

獄将ルドウィッグ(幻影)「 ザ ギ ィ゛ ―――――――― ン … ッ゛ … ! ! ! (彗星の如く斬り伏したユカリを背後に大きく仰け反る。星型のかあ面は真っ二つに切断され、カランと音を立ててレンガの地面に落ちていく)……ォ……お見事…ッ… 美しき貴女に敗れたことは、私にとって誉であった…… 往け…"『 幻影の巨塔 』は、あなたたちを待っている"………!(ユカリに意味深な言葉を残し、満更でもなそうな笑みを一つ零して消滅した―――) 」

メノア「拠点クリスタルを発見したわ!最後の敵も確認…(腕時計に視線を落とし、残り時間を確認する) 敵の撃破よりも"制圧"を優先するわよ!敵を攪乱して全員圏内へ!!(槍を握りしめて目的のクリスタルへと疾走する) 」

ムスカ「あれは…凄まじい破壊力を持つロボットの兵隊か…!?(奴を)食い止めろ!!(メノア、ミハリに続いて駆け出し、黒いフェイスへ発砲していく) 」

ユカリ「(激闘を制した彼女は肩で息をしていたが、大きく深呼吸をして呼吸を整える)……ラッサンブレ・サリュー。(たった一手取り違えば、散っていたのは―――そんなことを考えながら、誇り高い戦士に丁寧な一礼を捧げた。)"『 幻影の巨塔 』は、あなたたちを待っている"……?どういう意味なの?これは、ただのゲームじゃ……―――(場内の広場に黒いフェイスが落下した轟音に驚き、目を向ける)―――ここからじゃ、もう間に合わないか……。勝ってよ、みんな―――― 」

ザンギエフ(幻影)「しまった!後ろに………ごああああああああああああああああああああ!!!!(一瞬背後に気を取られたのが災いし、そのまま大口に飲み込まれる) 」

ウェルド「………何とか、カバーしつつ撃破に貢献出来ましたが、やれやれ………今度も大物ですか、ダメージが蓄積してるんですがね、参ったな……了解、攪乱ですね…!(刀を携え、黒いフェイスの側面に回り込むようにして位置取り) 」

サソリ「ファイアワークス!インサージェント!!(右手と左手の指を広げながら振るい、糸を躍らせる。その操演をもって、二機の傀儡が意志を持つように稼働し)面白ぇ。同じ絡繰り人形同士、いい刺激になるかもしれねーしな…… 」

うちはミハリ「ほいほいほいほい〜!!!(キショノックを黒いフェイスにくらわせる 」

黒いフェイス「 ブ ル ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ア ッ ! ! ! ( ザ ギ ィ ィ ィ イ イ イ ン ッ ! ! ! )(暴れ出すように、獰猛な爪を縦横無尽に払っていく。ムスカの銃撃をものともせず、ミハリのキックにも動じず、対峙する攻略組へ鋭利な爪を伸ばして斬り裂きにかかっていく) 」

メノア「拠点圏内へ突入!このまま押し通すわよ…っ!(拠点クリスタルの付近へ飛び込んでいく) 」

拠点クリスタル「 プレイヤーが『 拠点クリスタル 』圏内に入りました。これより、カウントを開始します。 (赤色をしているその結晶体の頭上にホログラムウインドウが展開され、「 40s 」(40秒)を起点に1秒ずつカウントを刻み始めた) 」


ウェルド「カウントダウン開始……!下手に援護に行くよりは、既に近くに居るプレイヤーの元に近寄らせない方を優先するべき、か……!ブン!!ガギン!!!ガキン!!(爪での攻撃を刀で防ぎつつ、逆に蹴りを入れてダメージを狙う) 」

ムスカ「くそぉ~~~!だが、制圧への道は開けた!来い、ロボットの兵隊!私が相手だ!(今度は顔面に向けて発砲を繰り返す) 」

戸珠「 ひぃん! ドリンクバ―とか回転寿司みたいにボスが追加される~~~やっぱりここは亡者が作り上げたあの世の入口で是が非でも私達を返さない気なんだぁ~~~~><(ひしぃっっと拠点クリスタルに両足でしがみつきつつも、両手は手癖のように素早く印を結ぶ)  【 結 】  (空間隔絶結界と、空間反転結界を二重に張り巡らせ、半透明のキューブがクリスタル県内を覆う) あっ!ユカリセンパイがいない……!うわぁ~~~置いていっちゃう……!置いて逝っちゃう!! 化けて出ないで先輩~~~~!!オハライシトコ シオパッパ 」

ファイアワークス『 ズ ォ ズォ ズ  ォ  (サソリの操演を得て、絡繰りが動作する。左腕の大筒が黒いフェイスの脚部を狙い、連射、連射、連射。花火の如く光を撒きながら、炸裂弾の炎がその巨体へ纏わりつく)』

インサージェント『ザ ザ ザ ザ ザ ザ(ファイアワークスの援護を受け、槍状に変形させた光剣を右腕から発生させながら黒いフェイスに向けて疾走。チャクラ糸に引かれて空中に躍り出すと突き出された爪を躱し、腕に取り付くように斬撃を刻みながら駆け上がると、顔面に向けて飛び立ち)  ザ ン  ッ(顎を跳ね上げるように、槍の穂先を打ち上げる)』

サソリ「ソォラァ!!(二体の傀儡を操演しながら拠点クリスタルの圏内に飛び込み、メノアの近くに陣取る)集中しろ、妨害はオレが弾く。傀儡二体操りながらでも「自分」は充分に使える 」

拠点クリスタル「 ピ、ピ、ピ、ピ、ピ…―――――― (いつの間にか「赤」かったクリスタルは「黄色」へ変色し、そして今まさに「緑」に切り替わろうとしている) 」

黒いフェイス(幻影)「ギギィッ……ウザッてぇぜェェエエエ…ッ!!!(巨体故に様々な部位に攻撃を受けて火花を散らす)ムシケラ共がよォォ…!!ギュインギュインギュイン…)(背面の砲台に粒子エネルギーが収束し始める)―――― とっとと逝ねやァア!!!( バ シ ュ ゥ ゥ ゥ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ン ッ ! ! )(周囲に点在する妨害に徹する攻略組を焼き払わんと、円を描く様に砲台よりレーザーを放射した) 」

拠点クリスタル「 ピ、ピ、ピ、ピ、ピ…――――― (クリスタルは「緑」に切り替わり、まもなく終わりへと近づいている―――) 」

メノア「――――!(拠点クリスタルの色が変色していく光景に目を細める) もうすぐ制圧完了できる!あともうちょっとだから、頑張って…ッ!! (レーザーの直撃圏内ではないものの、着弾の余波に思わず腕で目元を覆った) 」

ムスカ「くッ、すべて焼き払うつもりか!?しかしこの程度…ソドムとゴモラを滅ぼした天の火に比べれば…ッ!(ぎりぎりまで引き付けたレーザーを前に側転回避する) 」

サソリ「フン……(両腕の裾を捲り、腕からチャクラの盾を発生させレーザーを斜めに弾く。衝撃波に揺れながらもその場に陣取り続け)集中しろ 」

ウェルド「時間が無いようですね、向こうの制圧が上手くいってくれれば……っ!!(レーザーを飛び越える様に大ジャンプ)いやあ、どちらにしろ長くはもちませんね、こっちも!! 」

黒いフェイス(幻影)「無駄に足掻きやがってェ…ッ…!!こいつで終いだァァァァアアアアアアーーーーーッ!!!!( ギ ュ オ ッ ! ! ! )(レーザーを退かれて後退跳躍。そして、ジェット噴射を利用した猛スピードによる接近。その獰猛な爪を突き立てて攻略組を確実に突き刺さん勢いで迫ろうとするが―――――) 」

拠点クリスタル「 ピ、ピ、ピ、ピ、ピ…――――― ピ コ ォ ー ン … ♪ (だが、その時だった。黒いフェイスが最後の抵抗を繰り出そうとしたまさにその時…拠点クリスタルの頭上にて「GAME CLEAR」のテキストが表示され、無事踏破を達成した攻略組へ送られる小さな花火が打ちあがった) 」

黒いフェイス(幻影)「  な゛  ァ゛  ッ゛  !  !  ?   (鋭利な爪がウェルドの体を貫く――――という寸での所で、鳴り響いたアナウンス音。ゲームクリアと同時にウェルドに触れようとしていた爪がその先端から消滅し、最後の抵抗が虚しく終わりを告げた)チ…チ……ッ…――――――チキショオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオーーーーーーッ!!!!!!(自我を宿した殺戮兵器は無念の内に断末魔を上げながら消滅していくのだった―――) 」

メノア「………お、終わった…っ…(脱力感でぺたりと尻もちをつくように座り込んだ) 」

エリノラ「ゲームクリア~~~!みんな!第15層、踏破完了だよ!よく頑張ったね…!それじゃあ、今回のバトルリザルトを発表しちゃうよ♪ 」


バトルリザルト ――― 拠点達成:戸珠  連撃数:サソリ  防御率:ウェルド  反撃数:ウェルド  支援力:サソリ  指導力:メノア 無傷:サソリ、戸珠 大損害:ムスカ  害悪(※チャオス-20):うちはミハリ


エリノラ「それから…!今回の「MIP」の投票もオーディエンスの総評価から決まったよ!今回のMIPは~~…――――『 サソリ 』さんですっ!冷静な判断力で敵の行動パターンを推察し、その度に攻めと受けを臨機応変に切り替えながらもチームを導いた采配がすごいっていう声が多かったよ!自慢の傀儡人形もかっこいいと評判だって!今回のボーナスはサソリさんに贈呈しちゃいまーす! 」

ムスカ「はっはっはっ…!!貰ったチャオスを大事に持ってろ!!私の命と引き換えだ!!(要約:早く戻って回復したい) 」

ウェルド「(空中。既に回避は不可能な体制と悟り、刀で防御態勢を取る。その直後………)………お、わり……っとぉ……?(体制を崩しながらも、なんとか着地)……二冠、ですか……まあ、投げ技喰らった割にはいい所をもらえましたが……いやまあ、そうですね、僕も回復がしたい所です…… 」

サソリ「ほーう、MIPか。結構稼げたんじゃねーか……帰ったら色々作らねーとな……(傀儡を引き戻し、収納。首を鳴らしながら周囲を確認し)チャオスとやらで買えるものを確認しねーとな。デイダラもうるせーし…… 」

メノア「ふぅ……とにかく、感謝するわ貴方たち…(戦闘終了を受けて一息ついたところで、ふと目の前にある拠点クリスタルに視線を送る)………(『偏属性クリスタル』―――この幻影の巨塔にだけ発生する未知の結晶体… まだこれの解析は終わっていない。この結晶の仕組み、構造を理解できればゲームシステムの実態も知れるのかしら……) 」

うちはミハリ「(だる) 」

デイダラ(オーディエンス)「へへっ…やるじゃねーか、サソリの旦那。だが…オイラの芸術も負けちゃいねーぜ!こっちもこっちで次の攻略…ド派手な爆発をかましてMIPを狙ってみるか…!う☆ん (エントランスにてサソリたちの攻略を観戦していたが、納得したように頷くと踵を返していった) 」

戸珠「 こ、これで終わりじゃないんだよね………これからも苦しいこと、悲しいこと、怖いことがたくさん、上の階に行くほど不思議なあの世への入口があって、色んな人の無念とか開墾と向き合うことになって、やがてミイラ取りみたいに私もこのゲームの一分になるんだよね…………。ど、どうりで"参加するだけで高収入"なんておかしな話…………で、でも奢ってもらったファンタ代返すにはこうするしか…………ブツブツブツブツブツブツ(横にコテンと倒れ、口から伸びる吹き出しに細かいフォントの呪詛がつらつらと並んでいく) 」

すっくん(オーディエンス)「誇れミハリ、お前は強い 」



― エントランス「円環の間」 プリペードスポット「Bonfire」 ―

サディ「ようこそ、プリペードスポットへ。(いつもの服に白衣をまとった出で立ちで、パソコンのキーボードを打ち込む手を止めながら来客に)ここでは貯めたチャオスを使ってパワー、スピード、防御力、魔力といった要素を底上げするところよ。どんなカスタマイズにするかはプレイヤーであるアナタがたにお任せしてる。私は一切口出ししない。────と言いたいのだけれど(訪れた客の正体にメガネ奥の瞳を光らせる) 」

ルドゥラ「ザッ────(サディを見下ろすように佇み、どかりと椅子に座る)チャオスはある。早くやれ。 」

サディ「チャキ(メガネを指で直し)ずいぶんと規格外がきたわね。あ、言っておくけど悪い意味での規格外。……どういう意味だって顔ね? 私が教えられる部分でよければ教えるわ。────いい、よく聞いて? 簡潔に言えば、アナタはこの幻影の巨塔に嫌われているの。見てすぐわかった。アナタ、とんでもないほど弱体化喰らってるのね。なんでかわかる?(前かがみになるようにやや色っぽく艶やかな瞳をルドゥラに) 」

ルドゥラ「嫌われている?(怪訝そうな顔をし、なぜ弱体化を食らったのかを聞かれても首を横に振り)もったいぶるな。俺がそんなこと知るはずがない。俺は強さを求めるために、ここへきた。たとえゲームだろうと関係ない。 」

サディ「それよ。(いつの間にかしていたペン回し。そのボールペンをピタリと止めて先端をルドゥラに向ける)アナタのデータを調べた。本来ならありえない『再現不可』といわしめるほどの領域。かの大会で見せたのがその領域の一部。でも、それだけでもこの巨塔にとっては看過しがたい力。世界と一体化し、相手を斬り刻む。これ、一言でいえば世界というデータベースをそっくり乗っ取るってことにもなりかねないの。つまり、アナタが自由に力を使えば巨塔を掌握する恐れがある。巨塔はそれを許さなかったってわけね。つまり、レッドプレイヤー、とはいかないまでも、ブラックリストには載ってるんじゃないかしら。 」

ルドゥラ「………… …………(サディの話にしかめっ面をしながらも黙って聞いていた) 」

サディ「……それとね、この施設の恩恵はプレイヤーによっては様々なの。同じ量のチャオスでも、1ずつ上がるかと思えば、今ある実力の倍以上の数値まで上げられるプレイヤーもいる。……でも、アナタは違うわルドゥラ・ヤマト。……どれだけ貢いでも、すずめの涙程度にしか上がっていかないわ。ぶっちゃけた話、ここでチャオスを消費するくらいなら、武器や防具を買ったほうがずっと効率的よ。 」

サディ「(ずっと黙っているルドゥラを見ながらも、親身に対応する)プライド、か。馬鹿な男ね。そんなものでこのゲームを勝ち抜こうだなんて。今はこの調子でいい。でも20層以上はどうなるかしら? どれくらいのレベルの敵になるかどうかすらわからないのよ。……でも、そうねぇ、そういったものがご不満ならほかの手がある。────オーディエンスを味方につけるの。彼らの推しになって、スポンサーになってもらう。これなら──── 」

ルドゥラ「(彼女の話をさえぎるように椅子から立ち上がった)────邪魔したな(踵を返そうとする) 」

サディ「どうするつもり? このままいってもほかのプレイヤー差が広がるだけよ? それとも、どうせゲームでってあきらめる? ……わけないわよね。じゃ、そこで『覗き見てるお連れ』にもパワーアップしたいならウチにおいでって声かけといてくれないかしら? 」

ルドゥラ「────連れだと? 俺に連れは………(そう言いかけたとき、見えてしまった) 」

オンドゥライダーブレイド「… … … … ────(例のサイレン音を幻聴(BGM)にジィッとルドゥラを見ていた) 」

ルドゥラ「… … … … ──── 」

オンドゥライダーブレイド「… … … … ──── 」

ルドゥラルドゥラ「… … … … ──── 」

ルドゥラ「… … … … ────ナ ァ ァ ア ズ ェ ミテ ルンディスj ゥゥ ウ ウ !! 」

ルドゥラ「やかましい!!!(▼ ルドゥラ は ストレス値 が 上がった!) 」


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最終更新:2025年06月02日 21:49