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クロサワ『今回依頼する任務はブラックノイズナンバーズ、通称『バナナ工場』が潜伏する食品加工工場に情報収集を仕掛けてほしい』 」
クロサワ『空港跡地を調査したところ、やはり『核』の輸出元はリトルベニスであると見て間違い無いだろう。もし、これが公に明らかになれば、国際世論の風当たりはより一層厳しくなり火の国の立て直しは困難になる。最悪、
政府軍による非戦闘員の犠牲も厭わない武力制圧が行われる危険性もある。現政府軍大将の一人『コクゼン』はいつこれを行なってもおかしくない過激派として知られている』 」
クロサワ『癪なことだがアルセニオ二世の助言通り、リトルベニス内に存在する兵器輸出に関与する組織を解体する必要がある。だが、『核』を世界各国にばら撒く規模の組織となると、我々が打倒すべき『組織』である可能性が高い。何より今の我々にはリトルベニス内部の情報が少なすぎる。火の国で唯一発展した経済都市だが、情報網が複雑怪奇で思うように捜査が進まないのが現状だ』 」
クロサワ『そこで情報源の候補として上がったのが『ブラックノイズナンバーズ』通称バナナ工場の連中だ』 」
クロサワ『ブラックノイズナンバーズ……通称バナナ工場は言うなれば『梱包機材』を専門とする製造工場だ。火の国では非常に優れた技術を持つ数少ない先進的組織と言える。 彼らの作る梱包機材『ブラックノイズ』は、物体を圧縮し、X線やサーモカメラなどの検知を受け付けない特殊な塗装がされた『箱』だ。これがなかなかに高性能で、仮想外部塗装『テクスチャ』により様々な外装に塗装を変えるらしい。さながらカメレオンのようにな。』 」
クロサワ『おかげでブラックノイズは空港の税関に引っかかった例は一度もない。梱包する物品は様々で麻薬、重火器、果ては逃亡中の囚人等も過去にあったのだとか。 もし、この技術を我々が占有できればGATEの活動はより有利になる、そういった意味では、是非技術顧問だけでも味方に引き入れたいところだ』 」
クロサワ『さて、今回ブラックノイズへの潜入を依頼した経緯だが、ブラックノイズの連中にはもう一つ【情報屋】としての側面がある。何を隠そう、連中が提供している梱包機材にはステルス迷彩を施したドローンがご親切に同梱されているのだ。顧客は大概が後ろめたい商売をしている。連中の優れた技術を駆使すれば無人機による情報網の拡張は朝飯前だったろう』 」
クロサワ『もし連中が何の情報を握っていないにしても、うまいこと味方に引き入れることができればリトルベニスへの潜入に役立つはずだ。とはいえこちらも時間がない。説得・交渉・無力化。手段は問わないがリトルベニスへ潜入する上での有効な情報、『組織』に関するそれを得られれば理想的だ。これを引き出すか、味方に引き入れるか。この何れかを達成してくれ』 」
クロサワ『繰り返しになるが、我々はいよいよ『組織』と直に対峙するやもしれん。先ずは有利な状況を整えるんだ。 頼んだぞ』 」
――― バナナ工場 正式名称『ブラックノイズナンバーズ』拠点より400m ――― 」
ホーネット(操縦士)『ランディングゾーンで待機します。お気をつけて!』 」
――――GATE一行がヘリから降り立ったのは以前と打って変わり地平線の向こうにネオン街『リトルベニス』の街灯が一望できる平地出会ったこと。そして目の前には『BNN』と、バナナマークを添えてライトアップされた看板、それを掲げる木造建造物。面積、高さからして恐らくはコンテナの10や20は余裕で収納できる 」
ジギー「(カウボーイブーツが日が沈み冷たくなった砂上に足跡を刻む。いつものように仏頂面、しかしながら肩の力を抜いた飄々とした所作でスコープを覗き込み)―――食品加工工場というよりストリップハウスだなあれ……。あれか?商品加工の食ってそっち系なのか 」
ラトニカ「アレ全部探すのは少しばかり骨が折れそうですねえ、"ブラックノイズ"は技術的に気になる所ですし色々見て回りたくもあるんですが……(赤外線探知機能付きの、少々大仰な双眼鏡で様子を見ながら)ああバナナってそういう… 」
ブルスト「(黒いドレスをはためかせながら舞い降りる)ふぅん、バナナ工場って、フフフ。内容だけにドキドキしちゃうわ。(薄く微笑みながら) 」
クロサワ「――――水商売らしき雰囲気を匂わせておけば『そういった点でうちはブラックです』とでもカモフラージュできると考えてのことなのか……。リーダーの素性が一切不明である上、未だ不明な点も多い。協力関係を結ぶにせよ敵対するにせよ一筋縄でいかないのは確かだ。 後続に
メイヴィス達が向かっている。慎重に行動してくれ 」
ジギー「慎重にって言ったって遠巻きににらめっこしても拉致があかないっすよ(端末を取り出し小型ホログラムを投影。空撮写真が数枚陳列され)入り口は正面のみ。どう言った仕組みで物資を運搬しているのか知らねえが徹底してやがるときた 」
ラトニカ「正面突破……だと当の目的が達成できませんからねえ、客を装うか忍び込むかって所ですかね…?まあ、とりあえず……進むとしましょうか、埒が明かないのは確かですし(双眼鏡を仕舞い、ライフルが収められたバッグを背負って足早に歩く) 」
ブルスト「ん~、ほかに入るところがないっていうのなら、やっぱり正面…から? なんなら私が"女"として入って行けば正面からいけるだろうけど、いきなり現れるのも不自然よねぇ 」
ジギー「だな。 がっつり営業してる上入口は狭いわ客の出入りも少なそうだわ……姉さんのハニートラップが通用するメンツがどうかもわからない。 ただ……(再度スコープを介し建造物の様子を伺う)ガラスドア越しだが『受付』らしきテーブルの側に若い男が一名。ナリはホストのそれ、武装もしてなさそうだ。ラトニカ姉さんの言う通り客に扮してっていうのが良さそうだ 」
追記修正:ジギー「だな。 がっつり営業してる上入口は狭いわ客の出入りも少なそうだわ……姉さんのハニートラップが通用するメンツがどうかもわからない。 ただ……(再度スコープを介し建造物の様子を伺う)ガラスドア越しだが『受付』らしきテーブルの側に若い男が一名確認できる。ナリはホストのそれ、武装もしてなさそうだ。ラトニカ姉さんの言う通り客に扮してっていうのが良さそうだ 」
ビシソワーズ浅野「聞いた?今日バナナ食べ放題らしいよ(真剣な表情) 」
ラング「マジ?工場ごと食べる、一生分だ(真剣な表情) 」
ラトニカ「それじゃあ、団体客って事で……幸いな事にこのメンツ、男女共に揃ってますし、仕事中に遊ぶ位のノリで行きましょうか(堂々と店舗へと向かいながら) 」
陸也「うぉっ……でっ、だっ……!(ヘリから格好をつけて降り立とうとして、つんのめり前へ後ろへとふらついた末に持ち直す)フウ……あっぶね、砂味のキスは御免だぜ。……しかしまた堅牢な場所だな、俺……頭ワリーから辛いぜ。 」
クロサワ『――――!!(コナン君的SE)そうだ、空腹なのでバナナを国生きたというのはどうだろうか!いけるんじゃないか!』 」
ミハイ「ふっ……(華麗に降り立ち、髪を払う)前回は失敗してしまったが……今回は穏便に済ませたいものだ、可能ならば―――でいいのだが。 」
ジギー「いやうん……バナナにはバナナだけどね。いや実際ガチでバナナの看板あって正直驚いてるんだけd 乗るなミラー(ブチギレ) ~~~(悩ましげに頭を押さえながら首を横に振り)そう、そうだな……このメンツなら仕事の帰りのノリっていうのは実際説得力がある。 幸い交渉術なら陸也の旦那が得意分野だ。会話を交えてそれとなく内情を探れるだろう(そう言って内心漠然とした不安をあっ変えつつも、それを振り切るようにして建造物へ歩き出す) 」
ビシソワーズ浅野「バ~ナ~ナ~♪バナナバ~ナ~ナ~♪(腕を回しながら懐かしCMのメロディーで) 」
―― バナナ工場内部 ロビー ―― 」
―――内部は外見の木造建築物からは想像がつかない、天井には英国式シャンデリア、床にはレッドカーペット、来客用の椅子にはロココ調のそれなど、工場というよりクラブのそれを彷彿とさせる風の内装であった 」
受付のボーイ「―――いらっしゃいませ。BNNコーポレーションへようこそおいで下さいました(正面ロビーの奥。
ダークブラウンに金ノブという重厚なドアの前に受付の青年が佇み、来訪した一行へ一礼する)"バナナ"の郵送をご希望ですか? それとも当館自家製の"ドリンク"をご所望ですか? 」
陸也「ネゴシエイトは頑張るっつうか、頭ワリーからそれぐらいしか出来ないっつうか……ま、任しとけってな。(ぐっと腕を曲げアピール)―――はー、なんつうか前も驚いたが……景観と中身が乖離してるな、どうなってんだか……。(シャンデリアの眩しさに一瞬目を顰め、細目で内装を確認していく)―――や、今回は”郵送”の予定を取り付けにきた、いつ空いてる?(前回とやり方は同じく、”それっぽい”返しを平常にただ通す) 」
ラトニカ「(十中八九両方とも隠語でしょうが……そう言えば買ったことはあんまり無かったな……今度手出してみようかな)(隆也の後ろで大人しくニコニコしている) 」
ラング「最近の果物屋さんは凄いな、最高級バナナかな(きょろきょろ) 」
ミハイ「―――(情勢の厳しいこの国で、やはりこれだけの栄華を誇っている。という事は即ちそれだけ資金力や影響力に優れている―――予想はしていたが、大物だな。) 」
ビシソワーズ浅野「VIPバナナだべ、流通しないやつ。あたしらみたいな貧乏人はバレっとナメられっからきょろきょろしないでビッとしといた方がいんじゃね? 」
受付のボーイ「承りました。バナナにお付けする"オプション"は"お持ちいただいて"おりますか? 現物をお持ちいただければ正確な料金を査定させていただけますが、如何されますか?(澄ました顔で書類をカウンターの上に置く 伝票と誓約書と現地語で記されている) ――――また、郵送をご希望される場合梱包にお時間を要します。その間はご愛用のお礼として当館でのVIPルームをご案内しております。ここまでの長旅でお疲れでしょう。セキュリティには万全を期しておりますのでご安心の上おくつろぎください 」
ラング「バナナにオプションだってさ? 」
ビシソワーズ浅野「ッッッッッッぱ"チョコ"っしょ 」
ミハイ「Si―――静かに……あまり挙動を多くしすぎないよう。……”お上りさん”と見られてしまうかもしれないよ、ミスターラング。(周りを見回すラングの口元に人差し指を添え、落ち着かせようとする。距離があまりにも近い) 」
ラング「いやぁ"ヨーグルト"も捨てがたいと思うけどね俺は。朝なんか特に……あっ、ハイ……(女の人に注意されるだけで顔を赤くして大人しくなる) 」
陸也「悪いね、御上様からの急な依頼で今回は”オプション”は無しだ、木っ端のツラ~い職場事情と思って察して頂けると助かるよ。(それらしい言い訳でいなし、自然に事を運ぶよう誘導する)っと、それは助かるね……アーごめん辞書貰っていい?ここいらの言語は”カジリ”は出来てるけど書類事になるとまだ不安なんだ。(現地語を見てやや唸り、ボーイに頼む) 」
ラバースーツの男「――――んーわかるわぁー!いいわよねチョコバナナ、私もカカオ100%の高級ビターなトッピングにやっすいジャンクだけどネイルアートみたいでキュートでビビットなカラフルチョコトッピングするの!あれ!とぉってもオシャンティで好きだわぁ~~っ☆★☆★!! 」
(ラング、ピシソワーズに並んで『三人目』がバナナ談義に加わり、ハスキーボイスながら潤った高音を発し恵比寿のような笑顔で佇んでいた ――――容姿は水色をベースにライムグリーンなど彩色豊かな頭髪を後ろ流しに、リップもベースカラーに染め、黒のラバースーツを違和感なく着こなしている。長身、針金のように細くも引き締まった『彫刻』のように理想的な筋肉で身を引き締めた『美の体現的天性の肉体美』を備えている) 」
受付のボーイ「?――――え、ええ辞書はすぐにご用意できますが……『梱包』のみをご希望ということでよろしいでしょうか(やや不安げに目を丸くし、困惑した様子で返す。手にしたボールペンをポケットに収めるような仕草をしているが、すでに警戒しているのかバックルに収めている『安全装置を外した』自動小銃に腕が伸びる)―――!?(が、その動作は化石されたように止まった。男の甲高い声を耳に挟むや、出かかった言葉が喉につっかえたようになり、口を魚よろしくパクパクさせている) 」
ビシソワーズ浅野「それだけじゃないよおっさん、バナナの可能性はねぇ……!チョコケーキにだって合うんだ!イチゴよりさぁ!!(何の疑問も抱かずラバースーツの男を交えて話を続ける) 」
ラング「イチゴは"とちおとめ"イチゴは"とちおとめ"イチゴは"とちおとめ"イチゴは"とちおとめ"……(うるさくならないように呪文のように繰り返す) 」
ラトニカ「(
カンプさんが待機してたのは正解でしたね、あの人断られそうですし目立……)(ラバースーツの男が一瞬目に入り)やっぱ居ても良かった気がする… (受付のボーイの警戒の仕草を鋭敏に察知し、笑顔はそのままに手元を注視する) 」
陸也「ああそれでいい……”梱包”さえしてくれりゃ後はこっちで……ん、おーいどうした俺とおんなじヒラボーイ―――(ボーイが硬直し、訝しげに視線の先にいるラバースーツの男を見やり―――)……、……。…………。(その男とボーイを交互に見ている、男の奇っ怪極まる外見による困惑のあまり無言で。) 」
ミハイ「私はバナナであればクレープにトッピングされた生クリーム付きのものが―――ん?(ごく自然にバナナ談義に混ざる男に気付く) 」
ラバースーツの男「やっだぁもう!この子ったらいきなり好みがチョベリングマッチしてるじゃなぁーい!お国がお国だったら顔ブックのアドレス交換してるわぁーん!(浅野とラングに組付流れるような動作で顔を寄せ自撮り) 」
ラバースーツの男「ちょぉっとぉ、DAIJIROU?この子達はうちの大事な大事な新しいリピーター様なのよぉ?いきなりさもお得意様のように振舞ってろくに説明もせず失礼極まりないじゃないの。めっ!よめっ!(モデル歩きで7色に塗ったネイルをボーイに向け詰め寄り、顎をくいと突き上げ)御免なさいねぇ、この子ユゥーモラスが不足してるから初対面の方にも愛想が足りないのよぅ。怒らないであげて頂戴ね(荒木作画にありそうな濃い顔、奇抜なカラーリング、バチコンと星が飛ぶウィンク。異質なその『男』は、カウンターに腰を下ろし、しなる左腕で奥の扉を指し示した)『運送のお仕事』でお疲れでしょう?今日はたぁーっぷり楽しんでね 」
ブルスト「(突如現れたラバースーツの男を見て目を見張る)あら、あらあらら~、この方が責任者かしら 」
受付のボーイ「?! し、『支配人』のお客様でいらっしゃいましたかっっっ え、あ、あの。これは大変失礼をば………!(それこそカウンターに頭を打ち付けそうな勢いで首を縦に振り何度も深く謝罪し)―――あ、VIPルームをご利用になられるのですね!か、かしこまりました……っ!(ひどく慌てた様子で、何度も落としそうになりながらも鍵を取り出し奥の扉のロックを解除する)ささっ、どうぞこちらへ……! 」
ビシソワーズ浅野「イェーイ☆(急な撮影にも咄嗟にウィンクし目元にピースサインを寄せキメ顔を作る) 」
ラング「あっちょっそんないきなり(目が半開き) 」
ジギー「……。ああ……ご丁寧にどーも……(平成を装ったポーカーフェイスだが、内心は穏やかではなく小さく隣に耳打ち)(誰も紹介状とか書いてねえよな。人違いか罠じゃねーのかこれ) 」
陸也「―――ハッ(こめかみの辺りに手を当て、特殊な”強化”を発動)―――アー、アー、聞こえてますかラング君浅野氏、今アナタ達の脳内って訳じゃないけど二人に語りかけてます、どうやらお二人は”支配人”に気に入られたみたいだから主な交渉は君たちに任せる!俺は書類的な補佐に回る、オーバー!(声を大にして”二人だけ”を対象に聞こえるよう”空気の音声伝達”を能力で調節し、一方的に言葉を届ける)ああ、それじゃあ行こうか……あっ辞書忘れないでね。(一足とびにVIPルームへ向かう) 」
ブルスト「(助け船って感じでもなさそうね。でもこれだけの人数を入れる理由ってなにかしら)(ジギーに) 」
ラトニカ「ええまあ……ちょっと臭いますね、いやそういう臭いでなく。こういう店とは言え。(ジギーに小声で)それと、まあ、VIPルームも気になりますし……あっ私は普通の奴で大丈夫です 」
ミハイ「―――(何とも、何とも。どうしたものか、この男……私が全く理解できないタイプの存在だ……) 」
ラバースーツの男『――――そんな寂しいこと言わないでよゥ。あなたもなかなかチャーミングなのにワイルドでチョコミルクみたい。私の立派なお気によ? ちなみに、今あなたの心に直接語りかけているわ(逃さない、と言わんばかりにジギーと陸也の脳内へ直接語りかけてくる 超笑顔)』 」
ラング「(交渉って何すればいいんだ……?)(アホ) 」
ビシソワーズ浅野「(交渉ってなんだ……?)(アホ) 」
ジギー「ひえっ……(猫なで声に内心背筋が凍るような不快感を感じ思わず声がうわずる) 困ったことに殺気は感じないが同時に他の雑念も見えない、やりづらい相手なのは間違いないっすね。ブルスト姉さんもこういう手合いは苦手っすか さーてどうなることかね……ラトニカ姉さんはできればスモークグレネードの準備をよろしく。退路はなんとか確保しときたい(ヒソヒソ) 」
VIPルームと称された部屋へ続くドアの向こう。そこは映画館のように暗がりが延々と続く細い通路だったが、奥に進みに連れ高原が見え―――― 」
う"お"お"お"お"オ"オ"オ"オ"ォ"ォ"ォ"ォォォオ――――――!!!!!!(怒号にも似た歓声が、防音機能を兼ねたゲートをくぐると同時になだれ込んできた。天井のミラーボールは爛々と輝き、観客と思わしき群衆が、円形状の"ステージ"を囲んで座している。客席テーブルには上等なワイン、食事が陳列され、くつろぎ、目の前で行われる『血生臭い』遊戯の悦に浸っていた) 」
MC『おおっとここで元"奴隷商"ホットチューバー理事、MATSUOKA選手がダウン! "栄誉奴隷戦士"アマゾネスがマウントを取ったァァァァーーー!! 殴る殴る!顔面ドラムを壊れるまで鳴らすと言わんばかりのラッシュが食い込む!!奴隷商と奴隷!因縁の対決に幕が降りるかァー!!』 」
―――――端的に言えば、『闘技場』だった。ステージの上で戦うのは二人。一人は鎖の繋がれていない首輪が目立つ筋骨遊龍の女戦士。彼女に跨れ、そして執拗に殴りつけられているのは身なりのいい小太りの男。血塗れなので見分けがつかないが、装飾品などからしてそれなりの地位であったことが伺える 」
ブルスト「これは……闘技場……。あぁ~なるほど。どうやら本気でタダでは返してくれないみたいね 」
陸也「(やばいこれちゃんと伝わったかな)―――!?(予想しなかった相手からの声にややビビる)うおっ……はあ、成程。(あっちもこっちもなんつうか……行き着くのは”ナマモノ”を扱った仕事ってことかよ、はー。) 」
ラバースーツの男→ラヴィエベル「―――――ようこそ、蒼天を目指す畜生道の巣窟。蜘蛛糸をつかむことと引き換えに、自らを破滅へ導いた因果を地獄へ沈めんとする応報の地、『ブラックノイズナンバーズ』へ。こういった催しは初めてかしら?(しっかりと浅野とラングを逃すまいと組み付き、案内した面々の背後から甘ったるく微笑みかける)――――自己紹介がまだったわね。私は『ココ・ラヴィエベル』 この『楽園』の経営者代理ってところ。今の所はね? 」
ジギー「(ぐるりと会場を見渡し、客層、戦っている面々を観察。ラヴィエベルの発言から考察し)……。あれは本来、おたくらの『商品の買手』じゃないのか。ひどく商品にいたぶられてるようなんだが……。蜘蛛糸の因果、つまりはそういうことっすかね 」
ラング「ちょっ――――な、何だ、これ!?待て待て、こんなの……!こんな、リンチを見世物なんかにして!止めなきゃ!!(自分に組み付いたラヴィエベルをぐいぐい押して離そうとする) 」
ミハイ「……また、参ってしまうな。(王道に至るための邪道―――覚悟はしても、私は”この手合”に免疫が無い…… )(伏目がちになり、ぎりと歯を食いしばる) 」
ビシソワーズ浅野「いやこれぜって~バナナ争奪戦だって。猿っぽいじゃんどっちも 」
ラヴィエベル「ッッそういうこと。ここのお客様も従業員も皆『元奴隷』。ここで双方鬱憤を晴らし、稼ぎ、自らの権利を『買い取る』ことで外界へ『卒業』するってワケ。ご存知、ブラックノイズは元々奴隷を売るための道具だったけれど……――――ナンセンスだからお外で第二の誕生をお祝いするコウノトリさん、まあ用は脱出手段に変えちゃったんだわぁー!(甲高い声、恵比寿のような笑顔で高らかにそう返し、最も豪華な座席へ手を差し伸べる)―――巌窟王、ご存知でしょう?みんな、ああいう復讐劇が付きなのよ。 さ、かけて。別にあなたたちにあれに参加しろってわけじゃないから安心していいわ 」
ラトニカ「うーん、個人的には嫌いじゃないんですが、ちょっと思ってたのと違いましたね……あの殴ってる方は割とタイプ…じゃない、とりあえず上の指示を仰ぎましょうか?(どうという事もなく、周囲を見渡しリラックスした体勢で闘技場を見る)賭博辺りも行われていそうですし、何よりこの分だと既にそこそこの量の”ブラックノイズ”が外に持ち出されてそうですし 」
ラヴィエベル「――――そ、止めさせなきゃよねぇ。正義の味方ですもの、私もあなたも(一瞬陰りのあるうやつれた笑みを見せ、ラングの肩をトントンと優しく叩き)ま、今回はその『やめさせる』為にあなた達をお招きしたってところなの。本来、あなたのとこの司令官に私たちの情報が伝わるほどぬるい組織じゃないのよ? まあそれはそれとして実際バナナが主食なのよねー!!どこでも育つし!(恵比寿顔) ―――さて、と。楽しくお話をしたいとこrなのだけれど、こういった手合いはお好きじゃないでしょうし、残念ながら恋話とかとかはお預けね。 単刀直入に聞くわね。あなた達、リトルベニスに潜伏している『組織』に対抗したいのでしょ 」
ブルスト「参加を要求しないなんて……へぇ、随分と太っ腹なのね。(そう言いつつ優雅に座る)てっきり物凄いコトしちゃうんじゃないかってビクビクしてたのよぉ?(そういいながらも妖艶な笑みを見せる。ラヴィエベルの一挙一動に目を配るも一部の隙が見当たらないが焦らずじっくりと、これまで通りの所作で接する) 」
ジギー「ああ、近江運送の情報といい不思議には思っていたけど合点がいったっすわ。ネタのリーク……いいや、GATEを餌で誘導してたのはあんたってことっすね(適当な位置に腰を下ろし、今更隠し立てはするまいと単刀直入に返す) ――――GATEに何を求めている。見返りにどれだけの情報を、物を提供してくれるんです? 釣られたとはいえ、今は『あんたから』交渉を持ちかけたんだぜ 」
陸也「―――なんつうか、俺あんたみたいな手合いは何度も見たことあんだけど……(ラヴィエベルの言葉を受け、はぁ、とため息の後に諦めて)隠し事しようとしても全部バレるんだよな、そういう力でもあるのか……?……単刀直入された真っ二つのケーキとして答えるがまあその通りだ。(やれやれ、と手を水平にして観念したように答える)言わなくてもラング君の反応でわかるだろうけど。 」
ミハイ「やめさせる為……?それはどういうことなのだ―――ミス……ミス・ラヴィエベル(”ミスター”か”ミス”かで悩み、結局”ミス”にした) 」
ラヴィエベル「ふふっ、こと次第では『参加したくなる』わよ(ブルストにウィンクで返す) んもぅ、せっかちな男ねぇ。『私のボス』にそっくりさんなんだから(伏見がちに微笑み、肘かけに頬杖をつき)――――『ポータル』が欲しい。正直、今やってる事業は赤字もいいとこなのよ。何せ収入源がVIPでリッチなおじさまをタァップリ『可愛がって』お小遣いをせびるだけなのだから。どれだけ精巧に偽装しても、あの子達を自由にしてあげるには輸送費がかかりすぎるのよ。 そこで、あなた達の転送ルートを確保し、本国から逃がす。それで晴れてブラックノイズナンバーズは買いたいってコト。ここまでドゥーユーアンダースタン? 」
ジギー「――――やめさせる為。なるほど、実質ブラックノイズは解散。 経営代理って文言からして、あんたがボスを『冷たくして』分捕った椅子なんだろうし、元々潰す気だったって話か。いやだが待ってほしい。あんたが俺らGATEの技術を欲しているのはわかる。だが、あんたが言ったように俺らにもブラックノイズの情報網、技術は必要なものだ。解散されるのは具合が悪い 」
ラング「…………むぅ(この場に居ることが不愉快そうに口を尖らせ目を瞑り話を聞いている) 」
陸也「ほー……まあこの国の地理を考えりゃ輸送費がバカみたいになるってのは納得だし……うちらの技術であるポータルを求めるのは妥当なところだ。……ちょっとまって頭痛くなってきた、助けて。(自分で言ったはずなのに頭がこんがらがり、壁に手をつきながら頭を抱えてうんうん唸る) 」
ラヴィエベル「んもーぅ『ミハイ』っちったら畏っちゃって~!ココでいいわよう発音しにくいでしょう?フランス語なんだからぁ~!(恵比寿顔) そ、やめさせるというのはそういうコト。さて、ここからが交渉のお時間――――(冷淡な声色、淡々と言葉を紡ぐように、射抜くような眼差しを向け)――――ます、私から提供できるものを明示しておくわ。 今、この国に深く根を張っている『組織』の勢力図、目的、リトルベニスにおける彼らの詳細な情報。 そしてあなた達に要求するものは―――― 」
ラトニカ「お互いの利害としても、交換の内容もまあ理には適っていると言えますね、ただ、まあ、問題はこの次の”要求”の部分なんですが……(ラヴィエベルの言葉に耳を傾け) 」
『ポータルの占有権利』いい?占有というのは、この日の国における『GATEの転送設備並びに海外に通ずるポータルの独占権』ということよ。 リクナリくんおいう地理もそうだけれど、元大臣……正確には『現国王』が奴隷ビジネスを『国営化』しようとしているの。運送は過酷さを増すわ。 占有する理由だけど……失礼は承知の上で言うわ。―――――(一掃、声から熱は消え、ある種威圧とも取れる重みを加えて言い放つ)力がないのよ、GATEには。あの子達を任せられるほどの力が。ついでに『信用もない』。だから私達が使う、救われない咎人を掬い上げるノアの箱舟として 」
ジギー「……耳が痛いっすね(腕を組み、あくまで他人事のように返す)――――GATEは国家機に帰属しない組織。逆に言えばどの国にも利益ありきで使われる可能性があるとも取れる。俺らが保護という名目上、どれ衣装を営む可能性を危惧するのもわかる。そうでないにしても、GATEは実質……この国の荒廃を改善するほどの成果を上げていない。信用の欠片もないだろうな。 」
ジギー「(――――だがダメだ。ポータルの譲渡だけは、それだけは容認できない。だがここで断ればこの男もこの話はなかった、そう切り上げるだろう。ともすればこうしてコンタクトを取る機会も失われる。どうする……情報を得るチャンスをみすみす捨てる訳にもいかない……) 」
ミハイ「み、ミハイっち……ふむ、よろしいのであればご厚意に甘えさせて頂く、ココ殿……しかしなるほど、”信用問題”となれば確かに我々に反論の余地は無いな……組織として大体的に誇示できるものをまだ我々は持ち得ない……発展途上、言わば青田に過ぎぬ。 」
陸也「―――なあ、力がないとも信用がないとも言うけどよ。(すっ、と通る声で)俺は正直難しい話すると頭が痛くなるから苦手でね……ポータルの譲渡は……多分上に言ってもぜってー通らねえと思うんだ、そうなるとこの話は白紙化しちまうだろう―――けど、俺たちはあんたの力添えも欲しい。……で、俺の愚考ではあるんだが、その”今は”無い”信用”と……”力”……証明するため……取引、では駄目か?……俺たちが本当に”泥舟”か、それとも”ノアの方舟”足り得るかそれで確かめるのも、悪くねえんじゃないかと思う。 」
ラトニカ「……まあ、妥当ではあるんじゃないですか。人命が関わっている話ではありますし……事を…あっ、失礼(”後から踏み倒す”のを話に上げる段階には、まあちょっと早いかな…)まあ、交渉の余地が無い訳では無いじゃないですか。陸也さん是非その辺お願いします(脳死) 」
陸也「ところで俺バカだからバカな事言うとバカな事言ってる自覚全く無いから怖いんだけど、バカな事言ってない?大丈夫?(ラトニカに恐る恐る尋ねる、かなりアホ面) 」
ラヴィエベル「―――ふぅん?(予想してた、と言わんばかりの座った目で陸也をじぃっと絡みつく蛇のような眼差しで見つめ)――――そう?そういうことなら私からシンプルな取引を提示してあげるわ(くいと親指で後方を指し、丁度マゾネスが去り、男が担架で運ばれ誰もいなくなった『
リング』を指差す)――――私の信用基準は簡単。私が、他ならぬこの私以上の成果を出せる。それだけの力があると口ではなく『魂』で証明すること。これが最大の譲歩よ。ああ心配しないで、『纏めて』で構わないわ。熱い闘志がバチバチと火花を散らして私に集まる。たまらないもの、そういうの(光悦と挑発の混じった微笑みを浮かべ、面々を見渡し) 」
ラトニカ「割と完璧に近かったと思いますよ、陸也さん。今この場で”交渉”のテーブルに着かせることが出来たのは最高の結果と言っても過言ではありません。私はもっと短絡的なやり方ばかり考えていましたから……良いですね、魂。そういうの好きです 」
ブルスト「魂の証明ィ~? ふふふ、い~い響きね。それで、私達はどんなことをすればいいのかしら 」
ミハイ「―――成程、それは確かに単純でありわかりやすい。……それにココ殿もどうやら”やり手”であると見た、大義を成すには力の証明を避けられはしない……ならば私も成すまでだ。(ふっ、と笑い堂々とラヴィエベルを見据える。そこに雑念はない、真っ直ぐな瞳だ) 」
陸也「っしゃ俺バカじゃなかった!(ガッツポ)―――ところで頭痛止めもってる?あの啖呵切るのに超考えたから頭痛い……(げっそり)そりゃあ……シンプルでいいな、ぶっちゃけ頭使うより身体動かした方が俺は楽でいい!(腕をまくり上げ、ぶんぶんと回す) 」
ジギー「―――――(周囲の反応を見、やるしかないと腹をくくって頭を掻きながら項垂れる)――――他に選択肢はないみたいっすね。まあそれなりにやらせていただきますよっと 」
ラヴィエベル「――――ふっ(返答を見るや薄く笑み)いいわァァァ~~~~あなた達!理解早すぎ!(変顔とも取れ流は図研ばかりの笑みで絶叫的歓喜の叫びをあげる)―――あなた達が勝ったら、ブラックノイズの人員、列びに情報はお渡しするわ。おまけに梱包のステルス技術もおまけしちゃう。代わりに私が勝ったら……わかってるわね?(それこそ、目の前に獲物を見据えた獣の如き眼光を閃かせ、ステージへ歩を進めつつ背越しに微笑みかける) トンッ (跳躍、両腕を広げ金メダルを毟りとれる体操選手も顔負けな美しいフォームでステージに降り立った) 」
ラヴィエベル「―――――ハァァァーーーーイ!!お集まりのボーイアンドガール!元気にハッスル☆パッションしてたかしらァァァー!?(両腕を広げステージ中央から会場全体に美声を轟かせる)代わり映えのない怨讐!エクスタシーはいつの間にかレトロになってしまったんじゃなぁぁーい?そ・こ・で!今夜は『最初で最後』の特別ゲストをお招きしているわ!今宵はこの私――――― 」
ラヴィエベル「『救世の王・
罪業の刻印より降り立ちしビューティ使徒」『第六格・霊鳥の罪 ココ・ラヴィエベル』が、飛び入り参加の勇敢なかわい子ちゃん達『
G.A.T.E.』のみんなとぉ!ととびっきりホットな『エキシビジョンマッチ』をお届けしちゃうわあああああぁぁぁ~~~~!! 」
『――――新天地へようこソ、迷える子羊。私は『罪業の刻印・蛇の罪』 一番に合間見えることができて光栄ダ。』 」
ラヴィエベル「――――――さぁ、いらっしゃいな(――――横たわる三日月。山羊の如き瞳を湛えたその獣は潜めていた獣性を露わにステージ<狩場>から獲物を見上げ、死地へ誘うかのように手招きをして見せた) 」
ミハイ「交渉のテーブルに座らせていただいた事を感謝するぞココ殿、加減は致さぬが恨んでくれても構わない、はっ!(前宙から華麗なロンダートで飛び、それでいて羽が舞うように音もなくステージへ舞い降りる)条件は破格―――こちらとしては正直罪悪感さえ感じるほどだが、だからこそより一層退けぬな!(そして、マントの内側から刺突剣を抜く)―――それに、個人的に”聞きたいこと”が1つ増えてしまった。後ほど答えて頂きたいものだ! 」
陸也「上等―――バックパッカーに危険は付き物、旅に荒事旅路に難所!全部乗り越えてこその―――旅人だってんだァ!(ミハイの動きに倣ってか、側転跳びからの捻りを加えた回転で華麗にステージに降り立ち)―――っだ、っ、ぶ……ッァ!!(ふらつきながらも持ち直す) 」
ブルスト「うふふ、そうよねそうよね。初めからこの方がいいわ(二挺の斧を取り出しリングへ上がる)えぇ、えぇ、私チャレンジは大好きよ。特に、危険が伴うチャレンジはもっと好き。――――だって、今のアナタとっても危なそうなんだもの 」
ラトニカ「でしたら、まあ、お構いなく(ひとっ飛びでリングに上がり、大仰にバッグから大型ライフルを取り出し)まあ、折角だし楽しもうじゃないですか 」
ジギー「あんま一般人卒に無茶なパフォーマンス要求しないでくれませんかねぇ!(無難に階段を駆け下りステージに上が理、腰に添えたバックルに手を添える)――――(さっきは陸也の強化を利用した会話に割り込んできたようだった。独身もいではないだろうがデータが少ない……あの服装に仕込み武器は不可能だ、武器持ちじゃないだろう。異能持ちか……いや何より)―――――(この男、"俺"を知っているのか……) 」
MC『こ……これは異例の事態!我らの救世主!『覇王』よりの使徒、『罪業の刻印・英雄ラヴィエベル』様が自らステージに降り立ったァァァァーーー!!さらにさらに!対するはかねてよりご自身より我らへ予言なされていた『彼方より来たる対なる英雄』『GATE』!!ついに我々は……常闇の歴史に幕を降ろす目撃者となるのかァァァーーーー!! 」
『おおおオォォオォォォォオォ―――――!!!!』『ラヴィエーベル!!』『ラヴィエーベル!!』『ラヴィエーベル!!』(鳴り止まないコール、歓声、拍手喝采。両者が『英雄』と称えられ、ライトは一点に集中される。この瞬間を誰もが待ちわびていたのか、中には感涙でむせぶ者もいた) 」
ラヴィエベル「『スポーツ』である以上ルールを設けましょうか。 時間制限は30分、武器の有無は問わない。なんだったからご覧になってるギャラリーのみんなにおねだりすれば椅子なり斧なりくれちゃうと思うわ(指を絡め腕を伸ばすなどしてストレッチしながら、リング中央から僅かに外側へ移動しつつ、背越しに淡々と言の葉を走らせ)—————そちらの勝利条件は『3カウント間に起き上がれなければダウンと判定』。無論、私がダウン判定された時点で私の負け。私はそうね……やっぱり醜い小細工は抜き、分かりやすくシンプルかつエェェルェグァントにあなた達全員をダウンさせれば私の勝ち(油断も慢心も見られない、『本気で取りに行く』と告げる狩人の目を、肩越しに挑発的に向ける) 」
ラヴィエベル「質問はない—ご納得いただけたならいらっしゃいなセニョール。可愛がって ア・ゲ・ル(左右の足を交差させる『バレリーナ』のような佇まい、両腕を広げ自らの肉体美をさらけ出すようにして待ち構える) 」
ラヴィエベル「(先までの陽気さが消失。 一人の『戦士』、人々から『英雄』と称えられるその使命に従う者として声を張り上げる)――――――ゴングをッ!!!! 私か、彼等か!!神より見放されし子羊を掬い上げんとするのは何者か!! 今宵、ここに集う全ての者は我等が罪業を弔うのだッ!!!! 」 」
BGM:21 - Theory of Beauty - Ryu Ga Gotoku 6/Yakuza 6 OST (Extended) 」
カ ァ VS【 罪業の刻印第六核 山羊の罪・奈落の救世主ラヴィエベル 】 ン ッ !! 」
ブルスト「うふふ――――(腰から斧を二挺引き抜き、スポットライトにその残忍な煌めきを映す)面白そうじゃない。お姉さん、ちょぉっと興奮してきちゃったわぁ 」
ジギー「(殺傷の是非については言及しなかったな……野郎、なぁにがスポーツだ。『手前が情報源』である以上こちらは始末できないが向こうはこっちの頭数減らすぐらいはどうってことないとでも考えてそうな状況だ) キンッ (マチェーテを懐から左手で抜刀、右手にベレッタを手に腕を交差させ身構える)—————見た所丸腰っすけどあの手の手合いはどこに武器を仕込んでるかわからないから始末が悪い。 先鋒 を引き受ける。後衛からメインタンクとカバーお願いします パンッッ (短く連携で攻める意を伝え、右足元を狙った威嚇射撃と同時に地を蹴る。回避行動で左に寄るだろうと考え左側からマチェーテにより切り込みを加えようとする) 」
陸也「武器なんざ要らねェ、俺の武器はこいつ<ステゴロ>だ!(腕をゴキゴキと鳴らし、ファイティングポーズ)盤上に立たせて貰ったんだ、いい夢見させてやるぜ! 」
ラヴィエベル「スゥ……(残像を残す『鈍い流れるような動き』という矛盾した挙動で過不足なく銃弾を回避、読み通りスタンディングより左サイドへ逸れ、ジギーの間合いに入るが) ピンッ (橋で米をつまむような仕草で、指の間にマチェーテの先端を難なく受け止めると同時に)グ ンッッ!!(踵をジギーの足に絡め、見事に回転を効かせながら足払いで上空へ放り投げる) キィンッッ(そしてトランプ投げの要領でナイフをブルストヘ投擲。ここまでの一連の動作にコンマ1の無駄もない) 」
ラトニカ「了解でーす、それじゃあ先鋒……というより前衛ですね、頼りにしてますよ(この場にはやや似付かわしくないであろう、大型のライフルを腰で構え) 」
ミハイ「さて。(手元がパリパリと霜付き、手元に現れたのは刺突剣と拳銃)"今回はこれ"か。……ではココ殿、容赦することはできないことをお許し頂こうか。 」
追記修正: トランプ投げの要領で先に掠め取ったマチェーテをブルストヘ投擲。ここまでの一連の動作にコンマ1の無駄もない) 」
ブルスト「キ ィ ィ イ ン…(ラヴィエベルの動作が入る直後に第六感のようなものが働く。まるで一種の予知のように先の事柄を視ることができたのだが…)――――ふんッ!!(大振りの一撃でナイフを弾く、否、弾くことしか出来なかった。それ以外の動作しか自らに課せられるものはなかった。これにより完全に一手遅れた)・・・・・へぇ、やるじゃない。(暗黒めいた微笑のもとに振るわれる二挺斧。華奢な見た目によらず豪快な武器捌きは、他のパワー系に劣らぬ威力を持つ) 」
ラヴィエベル「C’est bien ! いい心がけよリクナリ、ミハイっちゃん。けれどさっきのBoyの尺度で『本気』と唄うならエステと相違ないわ(S字を描くように、足が『前にしか進んでいない』にも関わらず大きく蛇行しながら間合いを詰めてくる)『ウォーミングアップ』で終わらせてあげる(腕が『捻れ』『ドリル』に等しい速度の回転を効かせながらの貫手を二発ミハイ、陸也の両名へ、腕が二本に見える残像を残しながら片腕で放つ)————。(その傍ら、攻撃対象の両名ではなくブルストを横目で注視。その『獲物』への警戒が伺える)ふふっ、あなたもなかなかデンジャーなリビドーを轟かせそうね。遠慮は無用よ 」
ジギー「 !— (一瞬何をされたのか理解が及ばないといった具合に大きく目を見開き宙空を舞う。 ラトニカの近くへ落下し受け身を取ることですぐに構え直すが、近接武器が取られたことに気付き、二丁拳銃へ持ち替え)あー、あれはマジで徒手空拳とかの手合いっすわ……(おまけに遠距離対策も出来てそうだ。面倒だ) 」
ラトニカ「バゴォン!!(挨拶代わりと言わんばかりに、ジギーの着地をカバーできるタイミングで、観客席に射線が通らない様にラヴィエベルにライフルを発砲)"武器アリ"で我々とやり合う時点でその辺りは万全でしょうね。とにかく前に出るスタイルといい、あの自信は確かに裏打ちされたものがあるって訳ですね 」
陸也「―――っぶぉ!(鋭い貫手に咄嗟の『強化』で身を捩り、前髪が僅かに散る)見た目に違わず肉体派ってかァ、上等じゃん……よォ!!(ステップイン、からの―――)今閃きたて―――『ブン薙ぎ払い』ィ!!!(独特の『強化』配分からのフック―――その衝撃を大きく『強化』し大範囲を薙ぐ一撃となりラヴィエベルを襲う) 」
ミハイ「やはりッ―――(当たれば臓物さえ抜かれるような一撃を、刺突剣の腹で流して)強烈だな、その存在感も一撃も―――ともすれば呑まれそうだが、そうはさせないさ。(ぐっと姿勢を落とし、下段から抉り穿つように上段へと刺突し、横薙ぎに銃撃することで十字の同時攻撃を放つ) 」
ブルスト「んふ、当然じゃない—(宙を舞い、両手の斧で豪快な振り下ろし。その威力は頑丈な床にクレーターをつけるのではないかと思えるほど)殺し合いもしゃぶり合いも……激しくて、熱くて、イッちゃうくらいのほうがキモチイイでしょ— 」
ラヴィエベル「 【毒蛇(ドクジャ)】(ラトニカの援護射撃を感知すると、上体を異様な角度に『捻る』ことで回避、頭部が踵に接触するすれすれまで曲がっており) トンッ (人差し指を地につけ逆立ち、腕をバネのようにして飛翔しブロウを回避、ミハイの十字の同時攻撃と相殺させ)————【甲毒(コウドク)】(彼の腕が『黒い霧』を纏い、腕を黒く変色させていく。それをくの字に折り) ゴ ッッ (鈍い音が骨を伝う振動と共にブルストの耳に響いた。岩を殴りつけたかのような手応えを彼女の手に残し、斧の持ち柄に当てがうことで難なく防ぎ空中でかち合いつばぜり合いになる) 」
ジギー「だろうな————とはいえ。(二丁拳銃を空中に飛翔しブルストと衝突するラヴィエベルへ向け)————同時に対応するには無理があるだろ!(同時に回避されることがないよう、あえてタイミングをずらし二丁拳銃からそれぞれ鉛玉2発を飛ばす) 」
陸也「回避され―――ッ、まだだァ!!(弾丸のように跳ね跳び、気配遮断を『強化』し認識の外へ、乱反射しながらラヴィエベルの背後へ周り)こ゛こ゛だ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ッ!!!(すごいだみ声で背後から強烈な拳を放つ) 」
ラトニカ「どうせ当たらないと思ってたし分かってて撃ちましたけど思いの他奇抜な防ぎ方して来ましたね!!あのポーズ後で練習してみましょうかね…(ジギーとブルストの攻撃にタイミングを合わせ、陸也をカバーするように移動しながらラヴィエベルにもう一発発砲する) 」
ミハイ「嫌な往なし方をされたものだ―――手応えがこう来ないと、堪えるものだ……なッ!!(ラヴィエベルへ向けて跳躍―――ではなく、更に上へ。その頭上から連続で刺突を放ち回避方向を絞らせる) 」
ラヴィエベル「 パァンッッ (どういった理屈なのか銃弾を足で受け止める。だが流血はなく『皮膚が銃弾の受けた部位だけ異様に伸縮』することで受け流していた)即興のコラボレーションの割には、なかなかエキセントリックじゃないの(背後から迫る陸也の拳を回避できないと判断したのか、抵抗せず陸也の拳はラヴィエベルの横っ面を捉え) グニ ンッッ (異様な角度に首が、それに連れて上体が、受けたダメージのままに曲がる。しかしその勢いを維持したまま身体はねじ曲がり続け—————)FOOOoooo————!!!!!(四倍速でブレイクダンスをするかのような挙動で高速回転、複数の蹴りが広範囲に渡って猛威を振るい近接 」
(四倍速でブレイクダンスをするかのような挙動で高速回転、複数の蹴りが広範囲に渡って猛威を振るい近接していた相手を一気に振り落とそうとする) 」
ド ギュ ッッッ (地上、それも遠距離から援護攻撃をしていたはずのジギーの右肩が『捻れながら陥没』する。しかもその一点を中心に彼の全身へ巻き込み、捻るような衝撃が伝った) 」
ジギー「————!— なんっ……だ今の!—人体の関節可動領域の範疇を超えてるっていう領域じゃ…… メゴォッッ (いつ叩き込まれたのか、その異様な『攻撃』に一瞬何が起こったのか判断がつかず、訳も分からないまま片膝をついた)か"は"……ッ(こい……つ……全く見えなかった……いや『降りてすらない』筈……!) 」
陸也「ぐ―――ぉぉぉぉおおゴム人間!!——(高速スピンに勢いよく、というよりは元より勢いよく突っ込んでしまったが故に、弾き出されるようにして振り落とされて地面へ叩きつけられる)がはっ!……く、なんだアレ、絞ってる最中の雑巾みたいにグネグネと……どんなカラクリだよ……!(ぐっ、と身体に力を入れて立ち上がる) 」
ミハイ「が……っ、!(攻撃の勢いを跳ね飛ばされ、回転の勢いのままに吹っ飛ぶ―――が辛くもステージの壁で受け身を取る)まるで……軟体生物だな、極めて高い柔軟性だ……それでいて攻撃はしなやかに打ち据えてくる。 」
ブルスト「……――――ッ!— この威力は!(いとも簡単にパワーアタックが弾かれる)…………。(宙に飛びあがった瞬間、あの時客席に座った時こっそり隣や後ろの客から掠め取ったボールペンや車のキーを取り出し)コォオォォ……(波紋をまとわせ)――――ビュンッ!!(ラヴィエベル目掛けて投擲する) 」
ラヴィエベル「ンフ!心を開けば関節も開くのよォォォォ————— ン”ゥ” !!(ゴキッという乾いた音を鳴らす。右足の関節を『外すことで脚を僅かに伸ばし』、靴を脱ぎ捨てむき出しにし立てた足の『親指』を、陸也の首筋へねじ込もうと振り下ろすが) ビシィッッッ(ブルストの投擲物が脛に命中。物理的ダメージよりも波紋によるダメージが響いたのか軌道がそれ、陸也の近くの床板に『捻れた穴』をみつつ着地する)『仙術』……フゥン—なるほどね、シンパシーをビンビン感じちゃう訳だわぁ 」
ラトニカ「異常な身体の柔軟性、後は……弾力……—どちらにしろ単純な威力や同時攻撃で無視できる類ではない……—(吹き飛ぶ面々がそれぞれ致命傷を受けていない事を確認し、脛に投擲物を受けたラヴィエベルにライフルを向け、一発ずつ発砲しながら距離を詰める) 」
陸也「おっぶねぇ、サンキュー!(ラヴィエベルの攻撃から救ったブルストに軽いハンドサインで謝意を送り)得体が知れねェ力だ、でも俺は考えるのが苦手だ!つまり……ブン殴って確かめる!!(バン、と拳同士で打ち鳴らし)行くぜ……こっからはギア2速だ、『強化』―――"二重<ダブルドライブ>"!!(先程までとは比にならぬ速度で駆け出し、ラヴィエベルの目前まで迫り―――)―――ッッッだらァ!!!(目前で素早く身を屈めスライドターン、背後から鋭い膝蹴りを放つ) 」
ミハイ「成程、そういう武術の類……だろうか。私は少々身体が固いからな……憧れてしまうなッ!!(素早く銃撃しながら距離を詰め―――その銃弾はラヴィエベルではなく、その足元を撃ち―――土煙がその目に向かい目眩ましとなる) 」
ラヴィエベル「————(状況判断が早い子ね、遠距離でチクチク責め上げてそれでダメでようやく爪を立てるタイプの獣の子)————アゲてイキましょうか 【毒握(ドクアク)】(蝶さながらに舞い。腕をドリルよろしく捻りながら舞うかのような動きをし……)ギュンッッ ヒュ オ ッッ!!(周囲に『真空の層』を張り巡らすことで銃弾の軌道を変えやり過ごしつつ)【毒刃(ドクジン)】(舞に『貫手』を織り込む。当然手は届かないが非常にきめ細やかな『真空波』が捻れながら複数ラトニカへ飛び) 【福毒(フクドク)】(陸也の膝蹴りがクリーンヒット、流石に応えたのか足が地から離れ体がくの字にお折れる……が) 」
ブルスト「―――スタッ。 ……あらあら、『これ』を知ってるなんて。…その異常体質、一体なんの能力か気になってはいたけど……アナタもしかして…(そう言いながらも斧を構え、そこに波紋をまとわせる)―――――銀色の波紋疾走(メタル
シルバーオーバードライブ)!!(そのまま一気に加速してラヴィエベルの懐に入るようにして斬りかかる) 」
ラヴィエベル「ふふ……今のはなかなかに意識がトんじゃいそうだったわ(膝が当たった部位が『紙のように薄くなっている』。身体の組織がそこに収まる筈は無く、つまり内臓などには殆どダメージがないことを意味していた)ん……あら気の利いた演出ね(視界を塞ぐ……正攻法でやりづらい相手には常套手段。『記憶喪失』って聞いていたけど『泥臭い戦争を知っている』ような事をするのね————)————【帯毒(たいどく)】(視界を防がれたが故かその場から動かない。案の定ブルストに間合いへの侵入を許してしまうが、同時に自身も『黒紫』の『瘴気』を、動きを一瞬鈍らせる『神経毒』の混じったそれを口から吐き周囲に広げる) 」
ラヴィエベル「—————うふふ、残念。私が謎多く秘密主義の乙女でなければお茶もしたのにね(妖艶な微笑みを向け、毒に巻かれるブルストへ蛇のように細めた微笑みを向けた) 」
ラトニカ「狙いは分かりますかね、当然ではありますが……やっぱり、流石です(一発発砲して真空波のラッシュに”隙間”を開け、神経毒が撒かれたのを確認して息を止め、ライフルを盾代わりにラヴィエベルに飛び込み、ラヴィエベルを"捕獲”に掛かる) 」
ブルスト「――――ッ!!—(まんまと術中に嵌り、波紋の流れが途切れてしまう)ゴホ、クハッ! ……こ、これは……(神経毒にやられるも、持ち前の身体能力でなんとか持ちこたえるがそれだけ。攻撃動作が停止し、煙を振り払うように必死に斧を振るう) 」
陸也「まだ―――終わらねぇぞ!!(膝を放った姿勢から強引に脚を広げ―――『強化』し)風神ッ、旋脚ッ!!!(独特の『強化』により空気中の抵抗を変化させ、強烈な鎌鼬によりラヴィエベルを毒気ごと吹き飛ばしにかかる) 」
ミハイ「く、毒……!—このような搦手まで……(距離を詰めかねてたたらを踏み、バックステップして距離を取る)……攻め手に欠くな、認めたくはないが。 」
ラヴィエベル「ン……ちょっとぉ!お気にのヘアースタイルが乱れるじゃな……(言葉の通り頭髪を両手で押さえながら神経毒ごと陸也の衝撃波に押され後ずさる。しかしそこで生じた一瞬の隙が判断を鈍らせたのか)—————!(打撃……じゃない!) グンッッ (盾代わりにしたライフルに押され、ラトニカの意図に近い形でステージのマッドに叩き伏せられる)いいわァ!乙女のマッド上テクを手ほどきして上げ るッ!!(が、転んでもただでは起き図、両足を前へ突き出し、関節でラトニカの首を捉えしめあげようとする)シィィッッ!! 」
神経毒の持続時間は極めて短く一時的なもので、軽く腕をふるって払えば5秒と待たず身体の感覚が正常に戻る
ブルスト「―――もとに、戻ったッ!!(斧をしっかりと握りしめ、再びラヴィエベルにかかるのだが)――――ぬんッ!!!(カッと目を見開き、ステージの床部分を思いっきり二挺斧で抉り抜き、その破片を散弾銃の弾丸のようにラヴィエベルへと飛ばす) 」
陸也「オイオイ大丈夫かよ呼吸使い、ちょっと待ってなァ……えーっと、……こうだ!!(ブルストの後ろに立ち、暫し悩んだ後『強化』を働かせその背中を打ち据える。結構な一撃に見えるが痛みはなく―――例えるならマッサージだろうか。)暫く呼吸が楽……っていうか、いつもより強くなっちまうかもしれないおまじないだ! 」
ミハイ「―――本当に、本当に使いたくはなかったのだが。已む無しだな―――(両掌を打ち据え、口を開く)―――『身に刻み、心に喪う』『同じ地平、同じ視界で違う景色の下に在り』『我には何も残らない』―――"転換"(ぶわり、と髪が風に靡き、俄に雰囲気が変わる)―――配られし手札を変える事を赦し給え、いざ参る。(先程までは全く彼女から放たれなかったもの―――"魔力"を練り上げる) 」
ラトニカ「(当然の様に銃は投げ出され、捕まえようとした際に両足を首に回され……結果として”三角絞め”に近い形で首を締めあげられるが、逆ににやりと笑みを浮かべ)よいっ……しょぉぉ!!(見た目とは裏腹のフィジカルで、絞められたまま掛け声と共に両腕でラヴィエベルを高く、軽々と”持ち上げる”)ファイトぉー!いっぱーつ!! 」
ラヴィエベル「もうっ!こればっかりは嫌味なおばさまの顔がちらつくから使いたくなかったのにっっ(ぷんすことと言わんばかりに飛来する破片に地団駄を踏むが、直ぐに刃物のように冷徹に細まった眼光を剥き出しにする)—————まあいいわ、余計なこだわりは捨てましょう~♪ 【 蛾 毒 獣 滅 拳 (ガドクジュウメツケン)】(それはながら、手を『蟲の針』に見当てた手刀とし、それを『流水』が如くしなやか且つ奔放にして順応無人に振るい、『手刀の結界』を前方に貼って弾丸全てをはたき落と 」
ブルスト「あら、ありがとうお兄さん。いつかサービスしてあげるわ(陸也に対し、お礼代わりのウインクと投げキッス)……さて、そろそろ本気出しちゃおうかしら。(波紋を練ると陸也の効果でかなり強力なものに。波紋のエネルギーは電気から稲妻の流れに。)さぁもういっちょ。―――銀色の波紋疾走(メタルシルバーオーバードライブ)!!(もはや斧とは判別できないほどに光り輝き、雷神の鉄槌が如し一撃を) 」
ミハイ「さ、て。……もう慣れた、行ける。(練り上げた魔力を薙ぐように振る、すると―――)ガガガガガキィンッ!!!(ラヴィエベルの周囲を、駆け抜ける光線の如く、端から凍結させる冷気が走り抜けてゆく!) 」
陸也「あ゛ーヤバい、2速使いすぎてバテそう!ごはん食べたい!!(かなり息が上がってきており、強く踏みしめてラヴィエベルに向かって陸也ダッシュ リクダッシュ)どりゃァあッ!!(からの両腕を振り抜き、『強化』により空気を裂く強烈なクロス衝撃波でラヴィエベルを猛襲する) 」
ラヴィエベル「フシュゥゥウゥ……(表情から一切の余裕が消える。性別を超越した一介の戦士として、相対する敵を見据え、尚も微笑みを忘れない)—————(ムーンウォークでブルストの斬撃を間合いギリギリに直撃を回避、尚も”余波のみ”で顔から胸にかけて盾一文字に浅い切れ込みが走るがそれを無視し)【撃毒(ゲキドク)】(人差し指を立てた拳を、『捻れた穴を開けた時のように』素早く、弾丸のように放つ。命中しようがしまいが拳を引き戻すまでもが『刹那的』であるため他の敵への対応にラグはなく)————(氷属性の魔力。消耗戦に持ちかけるつもりかしら) 」
ラヴィエベル「————コォォォォオオオ……(冷気に相反してブルストと酷似した『呼吸』をする『高熱』を宿した吐息をさながら蒸気機関の如く吐き出す。冷気は弱まらないが『自身の体温』を底上げし凍えるまでの時間を間延びさせる) 【毒刃(ドクジン)】(手首をコークスクリューよろしく回転させ『冷気』を巻き込み圧縮。そのままアッパーカットを放つ事で『氷柱』を生成し壁にする事で陸也の衝撃波を辛くも防いだ) 」
パ ァァ ァ ン(破裂音が木霊し氷柱が粉々に砕かれる。細氷が霧散し、ラヴィエベルの前方の視界がふさがれる)
ラトニカ「げほ、げほっ……(投げ出されたライフルを一瞥するが、ウェイトになると判断してか放置してラヴィエベルに視線を移し)…!冷気の魔力と熱の魔力をぶつけたんですね……霧が起こっている…!(ラヴィエベルの真上を狙い、高く跳び上がり)膂力を出し惜しみする理由も無くなったわけだし、もう少し色々お出ししましょうかね…! 」
ミハイ「すまない、札は―――"もう一度シャッフル"だ!!(ぐっと拳を握り込み、魔力が弾ける―――すると先程まで氷"だったもの"は―――全て"灼熱の炎"へと変質し極寒から灼熱へと環境を変貌させる)急激な寒暖差―――それに体内に生み出した熱―――耐えられまい。 」
陸也「―――!!好機、見えたぞぉッ!!!(霧散した氷の中を突っ切り、奇襲を仕掛け『強化』を発動)出し惜しみはしねェ、『強化』"三重<トリプル>"だァ!!!(今までにないほどに力で満ちた拳を握りしめ、ただただ思いっきり振り抜く) 」
ブルスト「やはりアナタ……。知っているのね、これを。―――――『波紋の呼吸』をッ!!(ラヴィエベルを睨むようにしながら) 」
ラヴィエベル「—————!! かッッ……(先まで『波紋』の影響で吐き出していた熱気が『焼け付くような痛み』をなって肺を蝕む。汗は絶えず流れ、咄嗟に口元を押さえ) ボォ ウッ !! (自身を中心に『炎』に等しいオーラを拡散。よう熱した岩に冷水をかけたかのようにkr無理を吐き出し、クールダウンこそできたもののダメージを軽減できなかったのが片膝を突き隙が生じる)—————ゴッッッ!!!!!(陸也の拳は見事顔面を捉える。ひしゃげ、なすすべもなく吹っ飛ばされるがその間際)Chu——(密着した拳に口付けを残した。 空中で縦に回転し着地。肩で荒い呼吸をする)フゥ……フゥ……お肌の乾燥は乙女にとって致命的ね 」
ラヴィエベル「うふふ、同じ秘密を共有したGarlに隠し立ては難しいようね。ええそう、私はこれを『仙術』と呼称しているけれど、そう……『波紋の呼吸』というのね(その呼吸は崩さず、いつでも反撃に打って出れるよう身構えながらブルストの眼光に応え)—————『北方』の出自ね。私にもいたわぁ……あなたみたいにキュートな『Mad Dog 』ちゃんが(ラトニカを見上げ、同じく迎撃体制を整えながら) 」
陸也「ア゛ァァ゛ッッッッッッ!!!!アッ、アッッツ!!!熱アッアアッあッッッッ熱!!!!(先程までのラヴィエベルの状況が状況だったせいで、物理的に熱い接吻を受けてしまい猛烈に転げ回る)オ゛ッ……ア゜……うェ……ちょ、つ、つ゛か゛れ゛た゛……は、吐きそう……(そして『強化』の発動しすぎかぐったりとしてしまい今にも吐きそうな顔) 」
ラトニカ「ルーツは別の所だった筈なんですけど、確かに”北方”の戦い方の方が身に付いてるかもしれませんねえ、色々あった……訳ですしね!!(先程まで見せなかった”氷の魔術”……雹の様に冷気と氷を纏った右腕で、落下の勢いを乗せてラヴィエベルの顔面目掛けてパンチを放つ!) 」
ミハイ「そうだな、私もあまり乾いた空気が好きではない。(手を一振りすると灼熱の空気は霧散していく)どうやらカードシャッフルは有効に働いたようだな、差し詰め鬼札が来たと言うべきか。(頭を傾け、手を添える。顔色はあまり優れていない)……しかしまだ底が見えないとは恐れ入る、札が尽きてしまいそうだな。 」
ラヴィエベル「——————(陸也の拳につけたキスマークを一瞥。口元に指を立て『術』を発動しようとするが)—————グ ラ ・・・(頭部への重い一撃、体内の焦熱、様々な要因が重なってここぞというタイミングで脳震盪が生じぐらつき)
—————ああ、これ以上は蛇足ね……蛇はシハナの領分というのに
ゴ ッッッ
ラヴィエベル「(ラトニカの冷気をまとった拳が横っ面にめり込み、そのままマットへ押し付けられるようにして頭から叩きつけられる) 」
ギャラリー「 ザ ワ ・・・・ (先まで熱気に飲まれ正気を失ったように各々が狂喜乱舞していたが、闘技場の救世主が床に沈みピタリと、冷水をかけられたかのように止まった) 」
レフェリー「(スキンヘッドに灰色のワイシャツ、恰幅のいいレフェリーがフェンスを飛び越えラヴィエベルの元へ駆けつけ、困惑が見て取れる量の汗を流しながらもカウントを始める)スリー…! ツー……!! ワン……… 」
———『ゼロ』———
レフェリー「(ゴングが沈黙を破るようにして会場内に響き渡った)———————勝負あり!!勝者、チーム『GATE』オオオオォォォ———————— !!!!! 」
* * * *
ラトニカ「いぇーい、ピースピース……
ラウニちゃん見てるー—見てないか……いぇーい(ノリノリでダブルピース) 」
ラヴィエベル「————— くぅー!!やっぱり運動後は冷え冷えのバナナジュースに限るわねー!!(他の客がスタッフに誘導され出口へ消える中、VIPルームのソファに座す。両肘を背もたれにかけ、全体重を預け伸びているあたり相当ダメージが響いている様子。絆創膏を鼻頭に貼りナプキンで顔を拭く)んー、久々にいい汗かいたわぁ。ヨガもいいけれどやっぱり発散には激しい運動が一番よねぇ(だが表情だけは活き活きと、生傷だらけ、包帯だらけ、青春を謳歌する若者のように汗を輝課せていた) 」
ラヴィエベル「 パチンッ (指を鳴らしウェイターを呼ぶ。人数分のバナナジュースを運ばせ)—————ご褒美よん!これで全部チャラってことはないから安心してじゃんじゃん飲んじゃってっ、美容と健康にいいんだカラァ~。あっ、ちゃんと報酬は支払うわよデジマデジマ 」
ジギー「(腕にギプスをはめ、ラヴィエベルの向かい側の席で項垂れている。相当ダメージが響いているのか顔色が悪い)いや飲めるか。頭痛が痛いってこのことなんだなって噛み締めてるとこっすよ…… 勝負には勝った。組織、施設の受け渡しについては『置いていってしまえば』良いだけ。蒸発する前にその情報とやらを話してもらえないっすか。 トントン(自らのインカムを指でノックし)————妨害電波を解除した上でだ 」
ミハイ「全くもってやられたよ、正直ここまでやり手だとは。(出された飲み物を口に、苦笑いをしながら語る)だがこれで我々も、目的に向けての一歩を踏み出せるというものだ。……え、と。(不思議などもりを経て)……すまない、名前を伺っても—(ラヴィエベルにそう尋ねる、"まるで初対面"のように) 」
陸也「疲れた……疲れた……(ソファの端っこで項垂れ、出されたバナナジュースを端から一気飲みしている)つ゛~~~か゛~~~れ゛~~~た゛~~~……いや、マジで……マジで俺体力ねえの、『強化』こんなに使いっぱだったのめっちゃ久しぶりすぎて……マジでグロッキーよ…… 」
ラヴィエベル「(指を突きつけて振り否定の意を提示)ノンノン……生憎私に勝ったのは他ならぬあなた達ゲストよ、ボーイ。 生憎私が今試したのは『この場のあなた達』が信用に足るかどうか。GATEという組織は問題外 現に今、正式にGATEの職員を正当に代表できる立ち位置の方がいらして— ————ああ、そういうコト。通りで別人のような戦い方をするわけね(しばらく呆けてミハイを熟視していたが暫くして納得し薄く笑む)ココ・ラヴィエベルよん。『ココ』でいいわ(手を差し伸べ、ごく自然にハンドシェイクを彼女へ求めた) ンモー、お顔はキューティフレッシュなのにだらしないわねぇ。ココちゃんをはっ倒したんだからシャキッと 」
ココちゃんをはっ倒したんだからシャキッとなさいシャキッと(ベシベシ) 」
ジギー「詭弁すね。雇われには違いないがGATEの依頼を受けてここに立っている。 情報共有は別段苦でも手間でもないが、実際生で聞かせてやった方が等のGATE側にとって情報に信用性が与えられる。 インカム越しだがこの場にクロサワを『同席』させてもらいたい 」
ラヴィエベル「いやよー。私あなた達を試したけど『GATE』を信用するなんて一言も言ってないもーン(頬杖をつき口笛を吹きながら)別に告げ口しないでぇ(高音)って駄々こねながら乙女がオトコノコの名前を話すわけでもなし。今ここで、当事者であるあなた達に与えた情報を共有するなり好きにすればいーんじゃなーい—あっ、リトルベニスへの侵入経路、方法も全部教えてあげるわ うまうま、バナナジュースうま ゴクゴク あなた達はどう—今この場で、私から聞き出して起きたことはある—この後に及んで嘘はつかないわよ、嘘は 」
ラトニカ「(ライフルの部品の一部を取り外し、整備…というより、故障していないか確認している)いやあ、お互い楽しくやれたなら何よりですね!怪我も大したことないようで本当にいい感じです …まあ、我々はGATEのオペレータに過ぎませんしね、これから歩いて呼びに行くのもアレですし 」
ジギー「そうは言ったがラトニカアネさんあんたなぁ!(納得しているラトニカへ異を唱えようとするが)………。~~~~~(バツが悪そうにおし黙り首を横に振る)まあ、このザマの俺がとやかく口を挟むっていうのも筋違いか……。戦力外の辛いとこっすね 」
ミハイ「ココ殿か、よろしく頼む。(ぐっ、と差し出された手を握る。)……多分、"私ではない私"と面識があるのだろうな。(そう、呟いた) 」
陸也「ちょ、た、タンマ……い今だけはマズいんだってそんなことされたら顔だけじゃなくて口からもキューティーフレッシュしちまうから!(ベシベシされる)まあまあいいじゃないかよシギーさん、"少なくとも俺達は"信用されたってことだし。詰まる所、"組織は信用ならないけど、俺達に免じて協力してくれる"って事だろ—要するに結果は同じだぜ結果は。 」
ラトニカ「そう、とりあえず情報が手に入れば我々としてはまあ、一応の目的は達成されるわけですし—機嫌を損ねる前に情報は可能な限り集めておきましょうよ ……まあ、とは言え、妨害電波を出され続けてるのも困りますね、お互いに。 ……向こうは今頃我々が卑劣な罠に掛かって拷問に掛けられた挙句ハンバーグにされてると判断するかもしれませんよ—”丸く”納めません—お互いの為に(銃のパーツから視線を動かさないまま、どこか含みを持たせた軽い口調で) 」
ラヴィエベル「————ねっ、ミハイっちゃん—友情には、付き合った時間は関係ないのよン(彼女の心情を彼なりに察してか、迷いない笑みをまっすぐに向け) まっ、あらやだやめてやめて。このソファ私の元カレの匂いがたっぷり染み込んでるの。リバースしないでちょうだい( 殺 気 む き 出 し )——————ふむん。(ラトニカの進言を受け顎に手を当て長考。しばらく解体作業を既に初めている構成員達を眺め)————一つクエスチョンよろしいかしら。今、この国の支部に『ニコラ』は来てるのかしら 」
ジギー「(————総司令の名を……情報戦に長けた組織とはいえそう多くは知らないはずだが)————いいや、GATE本部に戻ってるはずっすよ。いたら不都合でも— 」
ラヴィエベル「ええ、とっても。私が何を指してGATEを信用ならないと駄々こねてるか、彼にガサ入れすればガッテンしていただけますでしょうケド(隠す気は無くはっきりとそう告げる) じゃ、こうしましょうか。私は直ちに妨害電波を解除。その上でこのバナナ工場を『GATE前線司令部』と位置づけ、GATEから一名世紀スタッフをこちらへ派遣。同席の元、私の口から直接情報共有しお互い契約は終了。私は水の国にでも高飛びする……っていうのはどうかしら 」
ジギー「……。(何を持ってしてニコラを信用しないのか。俺らに手前で調べろって言うあたり自分から説明する気はないだろうな)————(意向を問うように同席したメンバーへ一瞥をやる) 」
ミハイ「―――そう言ってもらえると、私も救われるというものだ。(穏やかな笑みを浮かべる)しかし質問か……そうだな、これは完全に私情なのだが……美容に良い化粧水などは知らないだろうか—それも砂埃に強い代物だ。この近辺だとどうにもね……(俄に切実な私情である) 」
ラトニカ「あー……良いですね、”臭く”なって来た……ニコラに関してはジギー君の言う通りですね(後で調べとこ…
ウェルド君辺りにもチクって調べて貰いましょうかね) 私はこの提案、賛成に一票。彼…彼女—(ラヴィエンテに一瞬目を向け)が高跳びしようが問題は無いでしょう(最悪足取りは後から追えばいい訳ですし…) 」
陸也「多分さっきの戦い以上に恐ろしい殺意が向けられているのを感じる!とりあえず叩かれなけりゃ落ち着けるから……その恐ろしいモノ<殺意>しまって—(ゆっくり深呼吸)……んー、まあいいんじゃね—兎にも角にも俺らの目的は果たされるんだし。(少し落ち着いてからまたバナナジュースをがぶ飲みしだす)あ、いいな水の国、昔行ったことあるんだけど景色のいい所だったなぁ。(などと物思いに耽る) 」
ラヴィエベル「 トゥンク… やだ……この子王子様なのに乙女力カンストしすぎ……—(震え声)んーそうねぇ。それこそリトルベニスだけどあそこは『通行証』が……ま、そのあたりは私、ひいては私の組織がカバーするから問題ないわーん。安心してショッピングおたのしみなさいな んふっふっふ……これはもういいって流れじゃなくって—こんな状態だと私も砂漠を横断しようなんて気力ないし、心配ならそうねぇ。ミハイっちに同室して夜をご一緒させていただければいいわぁ。お泊まり♪お泊まり♪ 」
ジギー「—————(否定的ではあったが一通り味方側の反応とラヴィエベルの様子を見て、納得を得たのか小さく頷き)了解っす。妨害電波が消えたら『快く協力してもらえた』と報告入れとくっすよ。 寝泊りはここのどっか適当なとこ借りても— 」
ラヴィエベル「ええ、構わないわ。みんな『あなた達を心待ちにしてた』訳だし、もう自分の部下と思ってなんなりと使ってあげてね(満足げに微笑み席を立つ。)じゃ、私身辺整理があるから上の『オーナー』って立て札がかけてある部屋にいるわね(そう告げると、踵を返しやけに上機嫌に意気揚々とスキップをして闘技場を後にした) 」
ミハイ「おお、それは助かる……最近肌から滑らかさが損なわれつつあるのに憂いがあったのだ。(ぱあ、と表情が明るくなる)私としてもココ殿と同室は嬉しい限りだ、まだまだ語りたい話も多いものでな。大概が私情である故この場を借りて言うには憚られる……。 」
ーーーー 1Day After ーーーーー
ーーゴトッーー
メイヴィス「——————えと、報告では『ブラックノイズは交渉の結果”解散”。設備、情報、人員を譲渡しGATEへ吸収合併?される。 引き換えに支配人であるココ・ラヴィエベル氏には今後非干渉を確約する』とのことでしたが」
ジギー「クロサワにはそのまま報告したな」
メイヴィス「え、ええ……。ジギーさんに申しつけられた通り世紀スタッフとして私が前線基地への査察という目的でお伺いしております」
ジギー「よし。相手が相手だ、あれは『冷静に会話できる』人間じゃぁない。確証もなく意図せず誘導尋問へ走り出す」
メイヴィス「冷静に会話……確かに、もし本当に『罪業の刻印』と名乗り合わせたのが事実とすれば私も心持ち穏やかではいられないのですが……」
ジギー「割り切れ、戦場の取引はそんなものだ。 ーーーーそちらさんの準備はいいか、”元”支配人さんよ」
ラヴィエベル「構わないわぁ。荷物はまとめてあるし『徒歩』でトンズラするから、空港に急ぐ必要もないもの。都合のいいタイミングで初めてちょうだい。何でも聞いていいのよ ただし私が約束するのは『嘘をつかない』ということダケ」
ジギー「『黙秘権』を行使すると……許容するかは内容次第すけど……。 さて、俺からも聞いとくことは山ほどあるが、旦那方はなんかあるかい」
【質問パート】
2
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ヒント<<
メイヴィス(ちなみに我々が欲してる情報は以下になります。
ただ情報価値が高いので何かとはぐらかされたりするので、
カマをかけたり、かr……彼女?に揺さぶりをかけるようなな
何かがあるといいかもしれません。
私? 私はちょっと……)
- リトルベニスについて(街の状況、特徴など)
- リトルベニスの勢力図(警戒すべき勢力など GATEは情報を保持していない)
- リトルベニスから輸送されている『核』について
- 『罪業の刻印』について
- 火の国を占領している『組織』について
- ニコラについて(こちらの内部分裂を狙われている可能性もある)
- 『首都』の状況
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問①
陸也「ところでラヴィエベル殿や、俺がバックパッカーなのは見てくれの通りだけどよ。実は火の国に来るのは久しぶりでさあ……前来た時はあンなやたらデカい上に発展した都市は見たことなかったのよ。あれどうしたの?もしかして新しい観光名所?その辺詳しく知りたいンだけど旅人として。」
陸也「それと行き先はなんだっけ?水の国?風の国?だったら俺最近あそこ行ってたからいい観光名所を知ってんだ、代わりにあのデカい都市の事教えてくれると嬉しいかなァ~って俺は思うわけなのよ。」
陸也「あーそれとそれとさ、シハナって子のこと知ってる?そう……罪業の刻印って言われてたもんだからつい。例えば……ちょうどその子があのデカい都市に関わってるとか、さ。」
問②
ミハイ「ココ殿、私はこの国をより人々にとって住みよい世界にしたいと思いこの組織に注力している。どうかアナタの知識をお貸しして頂きたい。リトルベニスと呼ばれる都市について、だ。」
ミハイ「差し当たっては……あの都市はあまりに発展しすぎている、火の国の文明発展の度合いを物差しとしても異常で異質だ。あまつさえ、あそこからは"核"さえ売り物にしている。戦争の引き金のバーゲンセールだ。」
ミハイ「火の国で核開発など、難儀な話であろう。でありながらあそこはそれを実現している……あそこには、"火の国由来の人々"……"だけではない"のではないだろうか?あれが明らかな外部介入であることは想像に易い、そもそも火の国由来の人々はただの労働力に成り下がっている危惧さえもあるのだ。」
ミハイ「それに首都だ。あのような大都市が形成されている以上、移り住もうとする者達もいるだろう。あそこは今、一体どうなっているのか存じていないだろうか?もしも苦境にあるのであれば、私は今すぐにでも参上したい。」
ミハイ「あとは、だが。ココ殿はニコラ殿に良い印象を持っていない様子だが、彼に何か問題点があるのだろうか?差し支えないのであれば、でいいが教えて頂きたい。組織が一枚岩でないという世の常は、悲しいけれども理解している。」
ミハイ「あと、これは本当に個人的な話だ。……そ、その。砂嵐でも肌荒れを防げる化粧水とか、知らないだろうか。辛いのだ、肌が荒れて。どうしても……か、代わりにと言っては何だが、私が愛用している化粧品についてもお教えしよう!」
問③
ジギー「俺からも質問が幾つかあるが……リトルベニスについてはお二人さんと重なるから割愛しよう」
ジギー「現在火の国に駐屯している『多国籍部隊』についてだ。政府の最新装備をチラつかせて我が物顔で街を闊歩している連中だよ。あれとあんた達との関係はあるのか。無いにしても情報があれば全て聞かせて頂きたい」
回答
ラヴィエベル「OK、まずはリトルベニスについてレクチャーしましょう。まっかせて☆バッチリグルメから観光までガイド顔負けのレジャーニュースをあなたに独占でお届け!ーーーーーだなんて大見得切れたら今頃はあそこにブラックノイズの支部を置いていたところ。情報は外部、世界政府の諜報部でさえ殆どが解明されていない。私も一応あそこの『会員』だけれど、共有できる情報は少ないわね」
ラヴィエベル「陸也ボーイやミハイちゃんが指摘した通り、リトルベニスという商業都市が開いたのはごく最近、精々3年前のことよ。御察しの通り外部の『一個人』を起点に、多国の闇市場を巻き込み急速に拡大したわ。枯れ果てた首都を遥かに凌ぐ程にね」
ジギー「国内に商業都市を開ける程の資源はないっしょ。13世紀じゃあるまいし、十字軍の進軍後を再利用して資本が成立するわけがない。塩なんてガキのお小遣いで買えるんだから。 奴隷マーケットか?」
ラヴィエベル「ミハイちゃんの危惧している現地民の労働力化でしょ?……『データ』と『リソース』の循環過程で商品がやりとりされるこの界隈では『奴隷』も『労働力』もあまり価値がないの。本人が選択する意志さえあれば、一端の傭兵として育成してくれる施設もあるようだけど」
ジギー「情報にリソース……? ネットは既に世界を覆っている、物理的に移動する必要があると」
ラヴィエベル「成り立ちから聞かせないといけないようねぇ……。リトルベニスは、ある男が世界各国から人脈のある商人を集め『アウターガーデン』を名乗る極小規模の『商業国家』の建国を宣言したの。商会の拠点の一つとして、火の国にリトルベニスを開いたことが始まりね」
ラヴィエベル「商会代表の名は『J』 世界政府加盟国の資本に取り込まれない、全く新しい治外法権的市庭……『世界政府という肥大化しすぎた市場』から脱出するための『楽園』よ。ちなみにブラックノイズはこのリトルベニスから国外へ積み荷を搬出する運び屋の一旦を担っていたわ。」
ラヴィエベル「情報資源を最大限に有効活用した『J』は火の国を中心に商会を一国家規模にまで拡大。火の国が誰からも見放された荒野であることを逆手に取り、国際法の外で存分に力を発揮する商人や起業家、傭兵を招き様々なビジネスに手を出している」
ラヴィエベル「世界中に散らばり各自の利権を巡って同業者への疑心から上手く手を結べない、故に世界政府へ対抗し得るコミュニティを持たない。だから『J』の開いた市庭は非常に魅力的だったの。文字通りなだれ込んだが、街灯に群がる蛾のように」
ジギー「なぜ世界政府をそこまで警戒している。確かに目の上のたんこぶのような存在だが、闇市場の同業者にとって共通の認識だ。同業者というのはビジネスパートナーじゃないとすれば、世界政府というセーフティをパートナーとして取り込んでしまえばりライバルに差をつけることができる。自分の商売に免罪符がつくしな」
ラヴィエベル「利益だけに生きられるほど商人は守銭マシーンではなかったというコト。そもそも今現在闇市場に参入している組織は元々、世界政府の庇護下には入れず、飢餓に喘ぎ止むを得ず違法組織となった者が多いのよ。この火の国を見れば想像に難くないはずよ」
ジギー「火のないところに煙は立たない……」
ラヴィエベル「貧民国……だった組織達は安定した資金源を求めているわ。『全く新しい資源』よ。資源の名は『プルトニウム』と『イントュリウム』……それぞれ『科学』と『魔術』の両面において文字通り『爆発的』エネルギー資源とされる物質。 ライフラインのエネルギー源にもなるし相反して死の大地を生み出す災厄にもなり得る」
ラヴィエベル「同じく世界政府は『プルトニウム』と『イントュリウム』に次世代兵器……いえ、抑止力に可能性を見出していたわ。当然、優秀な情報網を持つ世界政府は多くの犯罪勢力が両資源の獲得競争状態にあることを察知。資源を独占した上で希少価値を確保し売り込もうとしていた彼らの心境は穏やかではなかった。武力に任せ競合となる敵対勢力を排除すれば国際世論の非難を浴びかねないのだから」
ラヴィエベル「だから彼等は対テロという虐殺を正当化する上で最も安直ながら確実な方便を使うことにした。 2015年、マイテイ反乱軍にテロを可能とする武器が渡ったことを受けて国際間の物資輸送における取り締まりが強化されたのは知っているわね。当然ながらこれは表向きよ」
ラヴィエベル「テロリストとされた組織の殆どは兵器運用にする気は無く、あくまで原材料のまま売り込むつもりだった。ただそれを持つ、それだけの理由で大量破壊兵器を開発していると報じ、国際世論という追い風を得た世界政府は、非加盟国の『プルトニウム』と『イントュリウム』所持自体を重罪とし合法的に排除した」
ラヴィエベル「これらの物資を世界政府がテロ抑止の名目で独占。でっち上げた『架空のテロ組織』を結成し加盟国を程よく『威嚇』する為独占した核兵器・魔術兵器の開発、打ち上げ実験をフェイクニュースの電波に乗せてほのめかし『政府軍』の需要を強固にしようとしている」
ラヴィエベル「けれど、それが本当の『対世界政府組織』を結成させるきっかけになるなどとは想像していなかったわ」
ジギー「対世界政府……バカな、それこそ自殺行為だ。商人の集合体が一国を単独で滅ぼし得る将校を複数人抱えた勢力に太刀打ち出来る筈がない」
ラヴィエベル「今世の戦争は情報戦よ、事実世界政府が打った『先手』は『テロリスト』というレッテル、情報ソースをクリエイトし全世界の攻撃対象とすることができた」
ラヴィエベル「『J』もまた、同様の手口で対世界政府を企てている。鯨が飲み込んだものがゼペット爺さんとは限らない、胃袋に巣を張り栄養源を横流しする毒蜘蛛であったとしても……それが腹から脳を食い潰したとしてもおかしくはないのよ」
ジギー「自分の腹はかっ捌けないからな……。それで、リトルベニスの連中は何を仕込んだんだ。毒にしたって種類があるだろう」
ラヴィエベル「『需要』の喪失よ。各国は世界政府に何を求めている?防衛費を払ってまで政府軍からの派兵を求める? 推測でしかないけれど、おそらく国内に自衛力がないから、或いは世界政府が可能性を示唆する『仮想敵』に怯えているからか。何にせよ、必要がなければ世界政府を……いえ政府軍を求めない」
ラヴィエベル「だから『J』は、自らの領土を脅かす不浄なる族に怯える国には、それらを焼き尽くすインドラの矢(核)を与えた。 自らを守る強固な兵士に恵まれない王には、報酬さえ与えればへり下る優秀な猟犬を与えた。 世界政府の与える供物より、使者、卯より、安価で強力な『非世界政府製』の『抑止力』を分け与えることで『政府軍』の需要を奪うこととした」
ラヴィエベル「公的秩序への依存が、恐怖に突き動かされてのものであるならばその恐怖を取り除く。この際虚勢でもいい、一国家が『世界政府の庇護は必要ない』そう声を上げるのを待っている。世界政府は不要な武器で、不要な戦力で、不要に富を搾取し秩序を取り仕切るだけの暴君だ。そのように、国際社会の要という概念を揺るがそうとしている」
ラヴィエベル「と、言われているわ。実際のところ『J』の真意はどうあれね」
ジギー「まるで地球の東インド会社だ……。信仰を上回る富、企業によるカトリック支配への打倒といったところか。時代錯誤もいいところだが……なるほど、武力制圧よりは有効な手段かもしれない。つまり、『J』が火の国に市庭を開いたのは……」
ラヴィエベル「この国が『非世界政府加盟国』の代表格であり、そのネガティブなネームバリューの被害者として最も知名度が高いから。リトルベニスには、同じ境遇にある各国……いえ、国だった部族達の拠り所でもあり、打倒世界政府という経済戦争にビジネスチャンスを見出した目ざとい商人達が集っている」
ラヴィエベル「以前にも世界政府に反旗を翻したノーマッドという傭兵部隊はいたわ。代表は『
ジョン・ワイズマン』……だったかしら。彼に比べて、Jは『もっとうまくやる』でしょうね」
ジギー「やれやれ……つまりあれか?今から俺たちが接触しようとしているのは……世界政府が恐怖に駆られ抑止力を求める国家の集合体であるならば、それらを脅かそうと集まった『反政府商人』の集合体というわけか。先が思いやられるな」
ラヴィエベル「そうそう、リトルベニスへ用向きがあるのだったわね? 物資の出入荷共にブラックノイズの梱包材が扱われる。輸送車に荷物として侵入するのが有効ね」
ラヴィエベル「ただ、先に説明した通りリトルベニスは『独立商業国家』。国である以上そこには秩序が存在し、これに反する者は袋小路の中で商会の人間全てを敵に回すことになる。だから予めリトルベニス国内のルールを教えておかないとね」
ラヴィエベル「ルール①『情報共有による取引に重きを置く』。リトルベニス商会に加盟する商人は様々な裏取引などの情報の共有を義務付けているわ。これによって『J』は多額の投資をしながらも商人から『情報』という利益を得ているの。 金銭による取引が可能な商品もあるけれど殆どがリトルベニス外部の情報を提供し、代わりに商品を受け取るという仕組みね」
ラヴィエベル「情報で得られる商品は物品に限らず『通貨』も含まれるわ。商人は裏社会でのみ有効な『データ』を外部で適応可能な『リソース』ヘ変換。リトルベニス側はデータを元に様々な手段を講じて収益を上げる。 一見割食っているように見えるけど、データを有効活用できない商人が、活用できる『J』へそれを提供し、リトルベニス全体の繁栄に貢献できる。もちろんリターンは品物として商人へ還元される。ウィンウィンな関係だし、これを実際に可能とするのが『J』の手腕というわけよ」
ラヴィエベル「ルール②『リトルベニス内の武力行使を禁ずる』 例外を挙げたらキリはないのだけれど……商人の安全を保障することで情報共有を確立しているリトルベニス内で武力行使を行えば、『J』の私設部隊をはじめとした商会に登録する傭兵や私兵全てを敵に回すわ。リトルベニスは聖域、この禁を犯した場合この星の反対側まで移動しても追ってくるでしょうね」
ラヴィエベル「『ただし防衛行為を例外とする』。 まあ無論よね、警備兵の目がないところで万が一何者かの襲撃を受けた場合には身を守ることが何より優先されるもの」
ラヴィエベル「ルール③『リトルベニス国内では世界政府を初めとする外部国家機関との連絡はできない』。これに関しては破りようがないわね、何重にも複雑に掛けられた情報防衛機構が施されている。外部との連絡は完全にシャットアウトされているわ」
ジギー「一度侵入すれば外部からの支援は期待できないな。 一度内部から状況を確認し、一度帰投するのが最適か……」
ラヴィエベル「私はあくまで黒い箱に梱包する運び屋。スパイじゃないもの、お届けした後のお荷物のことは考えてらんないわ~~」
回答② 罪業の刻印について
ラヴィエベル「うふふ、『ノーコメント?』 シハナとは面識があるわ、けれどそれ以上のことは教えてあげられない。嘘はつかない、しかし教えてあげられない。ともすれば黙秘しかできることはないわね」
ラヴィエベル「ただそうね……あの子個人のことはまだしも『罪業の刻印』について、当たり障りのない範囲ならヒントをあげちゃうわ。いずれは『出会う』のだろうし」
ラヴィエベル「『構成員』は私を含めて『7人』……。例えば『ツチノコ工場の王様』みたいに各自で許いる力者を得てる場合があっても、メンバーとして数えられるのは指の数にも満たないの」
ラヴィエベル「国家による干渉はないわ、何より私達は『不干渉』という共通の約定に基づいてお互い必要以上の接触はせず『好き放題やってるだけ』 事実、私は『罪業の刻印』である故に培った『恩恵』にあやかって、この国のどうしようもなく困ったちゃん達を一箇所に集めてやりくりしてきたのだもの」
ラヴィエベル「だからそうね……シハナのことに関しては『顔見知りだけど詳しくは知らない』ということにしておいてとうだい?既に因縁めいた何かがあるのでしょうけど、生憎と『不干渉』の約定がある限り、あなた達との関係に力添えもできないのだし」
回答③ ニコラについて
ラヴィエベル「今は話すべきでない……と言っても納得はしないでしょうね。だから細やかなヒントと余計な警告だけ」
ラヴィエベル「あれは『一つの目的』にしか執着のない、『心無しの』機械よ、比喩でもなんでもなく。心あるよう振る舞っているのは、かつてそれがあった記憶を反芻しているだけ、記憶と知識というマニュアルに基づいた受け応えの一端に過ぎない。信じるかどうかはあなた達次第だケド」
ラヴィエベル「だから決して信用してはならない。システムは常に、最優先事項というタスクをクリアする為、他のタスクを順位に基づき取り捨て選択し、最短かつ確実な方法をとるのだから」
回答④ 化粧品について
ラヴィエベル「化粧ならそれこそリトルベニスに山程あるわー!私そこの常連さんだもの。リトルベニスからは、情報を対価にしないと何も買えないかもだけど、そこに集まっている商人からはキャッシュによる取引が時と場合によってできるかもね? 私もお得意さんだもの」
回答⑤ 多国籍部隊について
ラヴィエベル「ーーーーー ハウンドドッグ部隊……聴いたことないかしら」
ジギー「ありふれた名前だが現在一致する部隊は存在しなかった筈だ。それが?」
ラヴィエベル「伝説上の存在とされているけれど、実在している。私のこの体術、東洋でとあるお爺様……いえ師匠から習ったのだけれど、彼の若い頃はその構成員と何度も何度も渡り合ったのだとか」
ラヴィエベル「『国境のない軍隊』……或いは『国境の境目を縄張りとするサイレントライン』。 国家の利権ではなく思想に基づいて、形ある事実を食い、民衆に形無き真実を与え規律を保つ。 有り体に言ってしまえば秘密結社よ」
ジギー「フィルムの中だけにしてほしいものだ。思想犯、それこそ十字軍の類か? なら政府軍の装備を所持しているのはどう説明する」
ラヴィエベル「『J』が……私達『罪業の刻印』が、そして『ニコラ』が……ある意味利益を超えた『執念』に身を焦がしてまで表舞台に引きずり出そうとしている存在、そこに帰結するわ。さっき聞かせてあげたでしょう?」
ジギー「『J』……リトルベニス商会が対立する組織……。………」
ジギー「政府軍……世界政府に、そのハンドドッグ部隊と接点が……」
ラヴィエベル「そもsも世界政府という組織の資産運用は?正確には『国家でさえない』世界規模の巨大組織はどのようにして成り立ったのか考えたことがある? 無論、確証はない。けれどそれで『ハウンドドッグ・
バスカヴィル』の存在証明には筋が通るわ」
ラヴィエベル「ーーーーーー私達は『世界』そのものを敵に回している。 人か、国家か……世界か。 人類は選ばなければ先へ進めない、進まなければ生き残れない。その段階にまで至った。我々の『王』はそう言っていたわ」
回答⑥ 首都の状況
ラヴィエベル「さて、首都の状況……まあこれは芳しくないわね、言うまでもないケド。問題はその程度ね」
ラヴィエベル「事実上首都は『政府軍西武前線基地』よ。 外務大臣アブラハムだったかしら、せっせとアルセニオ二世を売り飛ばし政府軍に統治を丸投げ……こうすることでボルカノクスを世界政府の庇護下に置こうとしたの」
ジギー「というと、事実上統治権は世界政府に委託されたと」
ラヴィエベル「アブラハム、ひいては王宮が守ろうとしたのは国ではなく世界一のかわい子ちゃんよ。つまるとこ自分達、保身、自らの利益ってこと。あくまで火の国は『非世界政府加盟国』を継続、それも半永久的に。政府主導の元ボルカノクスに徴兵制の整備が成され、一般人世界各地の戦場に駆り出され資本に組み込まれても『非世界政府加盟国』という負の烙印が『世界政府の干渉はない』という免罪符を裏付けてしまう」
ジギー「加盟国の国際世論批判を回避しつつ、非正規戦力として補充か。先の話に関連づければ『必要悪』としてボルカノクス兵をテロリストに仕立て使い潰し、政府軍兵士という需要を開拓、『戦争経済』を永久機関にしようといったところか。因果な『商売』だ」
ラヴィエベル「鳥の血に悲しめど魚の血に悲しめず。非世界政府加盟国の『民族』を『人間と認めない』とする層も存在する。上流階級には特にこれが多い。 『歩兵テロリスト』という非論理的な時代錯誤且つ程のいい悪党を、最新鋭の装備を整えた政府軍が難なく鎮圧する。 ロマンスにしてロジカル、大した損失もなく世界の警察をプレゼンできる」
ラヴィエベル「ただし、ボルカノクスで徴兵された兵士はあくまで『国家に帰属しない部隊』として扱う。こうしてボルカノクス『王宮』はこれに干渉しなかったとし身の保全を保てる。 政府軍としても、王族としてもwin-winの関係ってワケ。最も、割食っているのは王宮だけど」
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最終更新:2022年07月27日 00:22