とうこうされたSS
男「お前そろそろテスト勉強しないと本気でヤバいよ」
女「いや……私は勉強しないことで皆の役に立ちたいんだ」
男「おう、平均点を下げるとかじゃないよな?」
女「私が勉強しないと、当然私は酷い点を取る。最悪留年するだろう」
男「最悪っていうか、ストレートに留年するぞ、このままだと」
女「そんな悲惨な状況にある私を見て、クラスの皆はこう思うはずだ。『ああ、あんな風にならないよう頑張ろう』。そして輪を掛けて必死で勉強するようになるだろう
つまり私は己の身をていして、皆の成績向上に貢献しようとしてるんだ……
だから私は、あえて勉強しないんだ。立派だろう?」
男「……逆にお前が猛勉強して学年首位になっても、皆お前目指して頑張ろうって気になるんじゃね? ポジティブな気分で」
女「よし、蜜柑食べようか」
男「本当の所は勉強したくないだけなんだろ」
女「……まぁ、そういう説もある」
男「諦めて勉強しなさい」
女「(´・ω・`)」
女「勉強?なに、明日のテストまで後15時間もある」
女「まずは机の整理から始めるか……」
女「ん? こんなところに懐かしい漫画が……」
【燃え~】
女「男」
男「なんだ?」
女「すごいことを言ってやろう」
男「??なんだよ?」
女「家が燃えた」
男「……は?」
女「いやな、だから燃えた。ごみの山から出火してな……あいにく一人暮らしで
ほかの住人も居なかったし、すぐに消えたので被害は小さい」
男「!!?お、おまっ!?ええっ!?」
女「しかしな……アパートを追い出された……」
男「あ、当たり前だろ!だからあれほど片付けろっつったろうが!バカ!ほんっとバカだよお前!!」
女「…」
男「どこまでだめなんだよお前!?学校は!?制服は!?どうすんだよ!」
女「……もう……どうすればいいかわからん……」
男「……住むあては?」
女「あるわけないだろう……実家にも帰れん……私は……なにもかも失った……」
男「…」
女「……ひっく……うぅ……」
男「ほら、行くぞ」
女「……え?」
男「いろいろ説教したいけど、とりあえず俺の家に行ってからだ。ほら、早く行くぞ!バカ!ダメ女!!」
女「え?え?あ……」
男「死ななかっただけよかったと思えよ!?ほんっと心配ばっかかけやがって!ほら!行ーくーぞ!」
女「……はい……ぐすん……」
夏休み明け
男「女ー、どうせ一人じゃ学校行かないだろうから、迎えに来てやったぞー」
女「全くいいおせっかいだ・・・・。ちょっと待っていろ。支度する」
ガチャッ
男「よーおはよー」
女「おはよう。・・・くっ、二ヶ月ぶりのお天道様か」
ピリリリリリ…
男「ん、女か。…もしもし」
女『男、すまないが私の家に来るならケーキを買ってきてくれ』
男「おいおい、いつ俺がおまえんちにいk」
女『お願いだ。何か甘いものを食べないと死んでしまう・・・うぅう…』
男「……はいはいわかったよ。ったく…」
女『モンブランがいいな。あ、あとすまんが牛乳もお願いしたい。愛してるぞ、男』
男「……」
男「ほら、買ってきたぞ…ぬっふ!(以前にもましてすっぱい匂いが…)」
女「おお、助かった。恩に着るぞ。」
カチャカチャ…もふもふ
男「じぃー…」
女「…ん?どうした」
男「…お前、太っただろ」
女「なぬ?」
女「最近・・・こないんだ」
男「?こないって、へっ・・・・ええええ!!!!で、でもちゃんと避にn」
女「こないんだ・・・ギルマスが」
男「ネトゲか!」
女「まずい・・・カード破産の危機だ」
男「えぇぇぇ!お前みたいのがカード持っちゃ駄目だろ・・・どうすんだよ」
女「もう貯金も底をついた。なかなか当たらないものだな・・・レアカードというものは」
男「トレカか!」
女「馬鹿な。わたしはもともと太らない体質で…」
男「じゃあこれはなんだよこれは」
女「んっ!……いたい、くすぐったい…わき腹をつまむな。」
男「まったく…こういう不摂生な生活を送ってるからこうなるんだぞ」
女「(なんてことを言う…。さすがのわたしも少し傷ついたぞ…。…そうだ、だいたい
男がわたしに優しくしすぎるから甘えてしまって…)」
男「ふう、だからさ、いっしょについててやるから、ちょっとダイエットしような」
女「(め、めんどくさい…)…わかった」
男「よし、いい子だ」
女「…けどこのモンブランは別だよな。明日からはちゃんとダイエットするからな」
男「……(うわー、すごい名残惜しそうに食ってるよ…。だめだな、これは)」
女「うん、今日で最後、明日から明日から」
男「うわ!ど、どうしたんだよ、お前が日焼けしているなんて」
女「うむ、ちょっと有明の方までな」
男「有明・・・?海にでも行ったのか?」
女「いや、東京国際展示場だ」
男「コミケ焼けですか・・・」
女「明日から明日から」
男「…明日卒業式だぞ?」
女「(´・ω・`)」
女「男か?ついでにドンキでマジックハンド買ってきてくれ」
男「学校で携帯充電すんのやめろって・・・」
女「やはりこの漫画は面白い……アニメ化されるだけはあるな」
女「まだテストまで12時間ある。余裕だな。よし、ようつべでちょっとアニメ版を見てみるか……」
女「面白かったな、ん?作中作までアニメになっているのか、これを見ない手はないな」
数時間後
チュンチュン…
グーグー
女「…っは、朝か」
女時計を見る
女「…まあ今更やっても遅いだろうしこのまま時間いっぱいまで寝てしまおう」
男「よう、来たぞー。」
女「………」
男「女?寝てるのか?」
女「………」
男「お、おい…どうしたんだよ。」
女「………」
男「おんなぁぁぁぁああああああああ!!」
女「…ぁ…お、男、か…」
男「ど、どうしたんだよ、こんなにやつれちまって…あれから3日しか経ってないのに…」
女「ぅ…お、男に…嫌われたくなくて、な…。ダイエット…し…て…」
男「ま、まさか…この3日間何も食ってなかったのか!?」
女「…コクリ」
男「おまっ………ちょっと待ってろ。すぐ、何か作るからな!」
女「す、すま…ない…」
男「ほら、いますぐ食え」
女「ぁあぁ…たまごぞうすい…ありがとう…お前は命の恩人だ……いただきます…
ハムッ、ハフッ、ハフッ!…ゲフッゲフッ!」
男「もうちょい落ち着いて食え」
男「お前、今日の晩飯もまた・・・」
女「カップラーメンだ」
男「ったく・・・俺が飯作ってやるわ。スーパー寄ってくぞ」
女「すまないな、また」
男「ま、もう慣れっこさ」
女「文武両道、炊事洗濯も完璧。お前が身近にいると、異性の理想が高くなってしまうな。ふふ」
男(お前が身近にいると、どんな女でも仲良くなれそうだわ・・・)
女「男、株に手をだ――-」
男「ネオNEETになるから辞めとけ」
女「男、人参は入れるなと言っただろう。これで何度目だ」
男「てめえ・・・」
女「ごちそうさま」
男「…1分と12秒…お前はギャル曽根か」
女「ふぅ、わたしは幸せだ」
男「…ダイエットってのは絶食じゃないんだ。死んだら元も子もない。
頼むから心配掛けさせるな。」
女「…わたしなりに頑張ってみたんだがな。初日はネトゲーのおかげで空腹
であることにも気がつかずに済んだんだ。しかし2日目の夜中に、
やつは襲ってきた。おぞましい……」
男「ああ、今わかった。お前頑張りの指針がちょっとぶっ飛んでるんだね」
女「お前は他人の意見に耳を傾けすぎだ。一人でも生きていける強さを持つがいい」
男「お前はもうちょっと俺の意見聞いてくれ。俺なしでも生きていける強さを持ってくれ」
男「お前の服って濃いめの色が多いよな」
女「ああ、薄い色だとすぐに黄ばんでしまうからな」
男「…」
女「まったく・・・これがゆとり世代という奴らか・・・」
男「いや・・・その・・・俺たちもゆとり世代なんだ・・・」
女「バカな、私は円周率3.14と教わったはずだ・・・」
男「例え世代が違っても、お前は間違いなくゆとりを持ちすぎだ」
男「しかしゆとり世代か……。それだけで馬鹿にされんのも何か癪だな」
女「ゆとり世代であろうとなかろうと、その人の本質には全く関係ないというのにな」
男「珍しく良いこと言うな。見直したぜ」
女「そう、私が良い例だ。どちらにせよ私は、ろくに学校にも行かずネトゲにはまって昼夜逆転どころか昼か夜かも分からない部屋に篭り男に世話してもらって何とか生き伸びるような毎日を送っているに違いないのだからな」
男「うん、全力で前言撤回するわ……」
良く分からんがひとつ
男「…」
女「…?どうした、私のみりきにメロメロか?」
男「お前何日前に風呂に入った?」
女「確か一週間前と…」
男「ふむ」
女「先週言った」
男「入れ人間の底辺」
男「無理矢理銭湯に引きずってったが……何時間入れば気が済む…」
?「さっきから居るぞ。湯冷めするくらいな」
男「…………どちらさまですか?」
女「酷いではないか、男よ。私だ」
男「beforeとafterが変わり過ぎだろぉぉぉぉ!!」
女「銭湯は親切だな」
男「何がだ?」
女「まさか入浴中に給水できるとは…」
男「……そいつは湯船にあったか?」
女「うむ。腹一杯飲んできた」
男「そいつは温度が高い時に冷ますやつだよバカ…………」
男「お前は俺が来れなくなったりしたらどうするつもりだよ?」
女「それは困る」
男「それなら困らないように自立しろよ」
女「嫌だ」
男「なんでだよ・・・・」
女「だって男が世話しに来てくれなくなるじゃないか」
男「おい!早くしろよ、遅刻するぞ!」
女「私にかまわず先に行ってくれ。男まで遅刻してしまうぞ」
男「お前も走れば間に合うだろうが。すこしはやる気を出してくれ」
悠長に歩く女の手を必死に引っ張る男
女「そうだ。いい案を思いついたぞ男。明日からローラースケートを履いてこよう」
男(俺が引っ張っていくこと前提で考えてるなコイツ)
女「トイレットペーパー代えるの面倒だな………ま、いいか」
女「お、チーズになってる。」
女「納豆は元々腐っているから平気だ」
女「ニートの何処がダメなんだ?」
女「ふむ、まだヨーグルトか」
男「今、『まだ』っつったか?」
女「私にも肩書きができたようだが、ニートってなんだ?」
男「たとえお前がニートだろうと、俺はお前をニードだよ」
男「これは・・・化石!?」
男「なぁ、この汚汁パックなに?」
女「漬物だ」
女「おはよう」
男「おはよ・・・ちょおま、もしかしてYシャツの下・・・ノ、ノーブラか!?」
女「ん?そうだが?」
男(透けそで透けない乳首に興奮すべきか・・・恥じらいのなさに萎えるべきか・・・)
女「もっと世の中から仕事が減ればいいと思うのだよ」
男「いきなりどうした?」女「いやな、そうすれば必然的にNEETが増えるだろう?そうなれば別に働かずに毎日だらけていてもそれが普通になるわけだ?」
男「仮にそうなったとしてお前の生活費はどこから出てくる?」
女「それは男が養ってくr…」
男「とりあえずその他力本願な考え方は辞めような?」
最終更新:2007年03月04日 21:47