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思考回路はショート寸前

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匿名ユーザー

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「……なんじゃ、こいつは」
威風堂々とした……否。もはやそのような言葉では表現しきれない筋肉の塊か。
とにかく巨大な男が、何の脈絡も無く唐突に存在するプールの淵に佇んでいた。
その手には槍を握っている。そしてその先端にぶら下がる影がひとつ。
ぽたりぽたりと透明な水滴を零すそれは、プール学院作者と呼ばれる男だ。
自分の陣地から引きずり出されたと思えば目の前に巨大な筋肉、あまつさえ襟首を槍に引っ掛けられぶら下がっている状態。
プール学院作者のガラスのハートはいきなり挫け、現実から逃げてしまったようだ。
白目を剥いて気絶している。
もしかしたらただ水から引き上げられた魚状態であるだけなのかもしれない。
「……雑魚か」
ぺっ、と男が手首を軽く動かすと、哀れな被害者はぼちゃりと音を立ててプールに沈んでいった。
何ら外傷はないため、窒息さえしなければいずれ復活するだろう。
プール学院作者がぶくぶくと沈んでいくプールを後に、男は立ち去ろうとし――
「何者だ」
不意に足を止めた。背後に厳しい視線を投げかける。
「は、ははハッ! 死ねェ!」
その視線の先、茂みから飛び出してきたのは裏返った奇声と銃弾だった。
とっさに後退り木陰に飛び込むが、弾が掠めた腕や足からは血が滴っている。
「飛び道具とは卑怯な!」
「はァ!? 何言ってんだよオッサン、戦国時代の武将気取りかァ!?」
ゲラゲラ笑いながら敷かれる弾幕に舌打ちし、巨躯の男はその場から遠ざかろうとするが、
その巨大過ぎる体は即ち巨大過ぎる的となる。噴き出す血臭。

「……き、きゃああああああっ!!」

そしてその場に唐突に響き渡る、絹を裂くような甲高い悲鳴。


「おッ! 獲物一名様、いらっしゃーい♪」
大きな瞳を見開いた少女が立ち竦み、口を押さえてふるふるとその身を震わせていた。
初めからそこにいた彼女は懸命に声を殺して気付かれない様耐えていたのだが、
自らの身スレスレを掠めていった流れ弾に思わず悲鳴を上げてしまったのだ。
ゴツい男より可憐な少女の方が殺しやすい。
そして、殺して楽しい。悲鳴が楽しいし、血も少女の方が何となく綺麗だ。
襲撃者は迷わず銃口をそちらに移す。
哀れな少女を犠牲にし、男はその場を離脱――
「くおおぉぉぉ!!」
しなかった。こちらにも迷いは微塵も無く、銃弾と少女の間に飛び込む!
パン。パン。パン。パン。
安っぽい音が響く度、少女を庇った男の体が跳ねる。
「邪魔だぞ、おっさん!」
苛立たしげな声を上げ、もう動かない男を少女から引き剥がすためそちらへ歩み寄る。
自分を庇った見知らぬ男の血に塗れ、少女は呆然と迫る死神を見上げた。薄い声で呟く。
「……ないで」
「はン、嬢ちゃん、観念しなァ? いい声で鳴きなよ」
ニヤリと笑い、少女の足に狙いを定める。
逃げられないようにしてたっぷり悲鳴を楽しみたい。
……既に脳内の嗜虐的な妄想に浸っていた襲撃者、名をキールと言うが、彼にはきっと何が起こったか最後までわからなかっただろう。
「来ないで――ッ!!」
少女の絶叫と共に辺りが光に包まれる。
爆発音にも似た重低音が響き――すぐに何事も無かったかのように、光は消え静けさを取り戻した。
起こった変化はただひとつだけ。
キールが、居なかった。どこにも。
これは少女の特殊能力。望んだ相手をどこかへ飛ばしてしまう異能だ。
もちろん少女自身への負担も大きく乱用は不可能であるし、禁止エリアや会場の外へは飛ばせない、
さらに飛ばす先も指定できないが、この場では間違いなく彼女の命を救った。へなへなとその場に座り込む。


「娘よ、今のはお主がやったのか?」
「きゃあん!?」

死体が喋った。
もとい、死体と思っていた男が起き上がり、平然と胡坐をかいて喋っている。
「あ、あなた、死んだんじゃ」
「無論死んだが、我は不滅ゆえな!」
意味が分からない。だが現に彼のどこからも血は流れておらず、何処かが痛むそぶりもなく豪快に笑っている。
「治癒能力、いえ、蘇生能力……!?」
彼が流した血は間違いなく致死量。
ならば蘇生と考えるしかない。だがこのゲームにおいて、そんな能力が制限されないとは考えにくい。
「我は1人であって1人にあらず、故に一度程度の死、問題にはならん!」
ますます意味が分からない。
「……あなた、何者? いえ、こちらから名乗るべきかしら。私は◆A.Iというの、アイと呼んで」
「名乗りを返せぬのは心苦しいが、我に名は無い。無名の武将よ」
彼はのっそりと立ち上がる。そしておもむろにごそごそと取り出したものを見て、◆A.Iは焦った。
「それ、どうする気!?」
「決まっておろう。好敵手を探すのだ。戦いこそ我が生、我が全て」
笑みを浮かべ『それ』のスイッチを入れる。
「『あ、あー……我こ』」
「やめなさい、このばかっ!!」
助走を付けて思いっきり飛び上がった◆A.Iにはたき落とされた拡声器が、ころころと地を転がった。

「……痛いではないか、娘」
「黙りなさい、このばか、ばかっ!」


【開始約1時間後/F-1】

【無名武将@お腹せっぷく @三国志ロワ】
[状態]:無闇に元気
[装備]:槍、拡声器
[道具]:支給品一式(地図無し)
[思考]
基本:強い者と正々堂々闘いたい
[備考]
※七つの命があります(残り6)。
※身長2m超、超筋肉。肉体的には鍛えられた一般人なので致死ダメージを7回受ければ普通に死にます
※正直三国志ロワ詳しく知らんけど「第7回」っての見てライフ7個とか思いついた。今はやや反省している
※無名武将@お腹せっぷく は三国志・戦国板の名無しさん(三国志ロワは鳥無し)

【◆A.IptJ40P.@ライダーロワ】
[状態]:精神的にやや疲労気味
[装備]:不明
[道具]:支給品一式(地図無し)
[思考]
1:できれば死にたくない
2:目の前の無名武将を取り合えず当面の盾にしよう
3:というか私の傍で拡声器使うな!
[備考]
※幼い少女の姿をしています。
※任意の人間ひとりをどこかへ飛ばす特殊能力を持っています。使用は6時間に一回が限度

【プール学院作者@大学ロワ】
[状態]:プールの底にいる
[装備]:プール
[道具]:支給品一式(地図無し)
[思考]
1:死にたくない死にたくない死にたくない
2:プールの中、気持ちいいナリ・・・
[備考]
※とりあえずプール

【キールの夜事件の作者@テイルズロワ】
[状態]:どこかに飛ばされました
[装備]:銃
[道具]:支給品一式(地図無し)
[思考]
1:皆殺しだヒャッホウ!(正気を失い気味)
2:殺すのは女子供がいちばん楽しいぜェ!?
[備考]
※マーダーの模様。
※外見は軽そうなタイプの青年

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