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荒れてハレルヤ

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荒れてハレルヤ ◆NIKUcB1AGw


「暇……ですね」
「だねえ」

海腹川背とクロノ・トリガーの二人は、暇をもてあましていた。
現在、二人は魔法陣グルグル2が目覚めるのを待っている状況である。
二人は車を持っているのでそれに乗せて運ぶという方法も考えられるのだが、何せブルーファルコンはレース用のマシン。
積載スペースに乏しく、人をもう一人乗せようとすればそうとう無茶な体勢にならざるをえない。
かといって、釣り竿を引っかけて車外に吊したまま走るという非人道的行為をこれ以上続けるのも論外である。
結果、二人はただ待つしかなかった。

「クロノさん、なんか好きな食べ物とかあります?」
「強いて言うなら、ハイパーほしにくかな……」

暇潰しの話題も尽きてきて、気まずい空気が流れはじめたその時。
二人の脳内に、放送が届いた。


◆ ◆ ◆


「なんか、めちゃくちゃ死んでませんか……?」
「ああ……。序盤からこうも積極的に殺し合いが行われているとは、予想外だった……」

放送を聞いた海腹川背が衝撃を受けたのは、死者の多さであった。
彼女の言葉に、クロノ・トリガーも神妙な顔つきで同意する。

「これはあまりのんびりしてられないな……。早く何か手を打たないと……」

クロノ・トリガーはそこで、言葉を途切れさせる。
目の前で倒れていた少女が、ゆっくりと目を開いたからだ。

「よかった、気が付いたんですね!」
「大丈夫かい?」
「ええ、大丈夫です」

心配する二人に対し、魔法陣グルグル2は真顔でそう返す。
その手は、迷うことなく杖に伸びていた。

「そして死ね」

漫画なら「ゴゴゴゴゴ」という効果音が発生しそうな殺意を込め、魔法陣グルグル2はそう言い放った。

「くっ、この子も殺し合いに乗っていましたか……!」
「いや、乗ってなくても殺したくなるんじゃないかなあ……」

自分たちが魔法陣グルグル2にした所業を思い返し、クロノ・トリガーは顔を引きつらせながら呟く。

「まあまあ、落ち着いて。こっちにも非があるのは認めるから、まずは話し合おう」
「問答無用! ちびトカゲ!」

説得に耳を貸さず、魔法陣グルグル2は火の玉を飛ばして攻撃する。

「ちいっ! かまいたち!」

一方のクロノ・トリガーも、ただではやられない。真空の刃を放ち、魔法陣グルグル2の攻撃を相殺する。

「簡単にやられるほど間抜けじゃあないみたいね」
「当然さ。あまり戦いたくはないけれど、君に敵対の意志があるのなら応戦させてもらう」

両者の間に、緊張感が走る。
しばらく膠着状態が続くかと思われたその時、新たな役者がこの舞台へと現れた。

「ふん、くだらない小競り合いをしているようだな、雑種どもが」
「な、なんですか、あなたは! 突然現れて、えらそうに!」

突如姿を見せた男の尊大な態度に、海腹川背がすかさず抗議を入れる。

「口の利き方に気をつけろ、小娘。我を誰だと心得る。スーファミの帝王、スーパーマリオカートであるぞ!」
「マリオ……」
「カート……!?」

男の名乗りを聞き、海腹川背と魔法陣グルグル2は顔を青ざめさせる。
スーパーマリオカートがどれほどのヒット作ではあるかは、彼女達も知っている。
故に、その威圧感に呑まれてしまったのだ。
だが、クロノ・トリガーだけは反応が違った。

「スーパーマリオカートか。なるほど、大物だな。
 だが、お前一人が大作ソフトだと思うなよ。
 僕はクロノ・トリガー。坂口・堀井・鳥山のドリームプロジェクトによって生み出され、
 スーファミソフトとしては最高峰の容量32Mを誇るスーファミ後期を代表するソフトだ!
 いかに絶大な人気を誇るとはいえ、スーファミ初期のロートルに名前だけで僕が屈すると思ったか!」

スーパーマリオカートに対し、堂々と見得を切るクロノ・トリガー。
その態度は、スーパーマリオカートを怒らせるには十分であった。

「ほほう、吠えたな雑種。おとなしくそこのブルーファルコンを返せば見逃してやってもいいと思っていたが……。
 貴様ら全員、息の根を止めてくれるわ!」
「え? ひょっとしてこの車、あなたに支給されたものだったんですか?
 いや、その、これは私たちが盗んだわけではなく……」
「何を的外れなことを言っている」

必死で弁解しようとする海腹川背の言葉を、スーパーマリオカートは煩わしげに遮る。

「そのマシンの出典はF-ZERO、すなわち任天堂のゲームだ。任天堂の宝は、全て我のものに決まっておろうが!」
「な、なんですかそのめちゃくちゃな理屈は! ジャイアンよりもひどいじゃないですか!」
「ふん、雑種には理解できんか。まあいい、どのみちもうすぐ全員死ぬのだからな」

海腹川背の非難を軽く流し、スーパーマリオカートは自分のデイパックに手を突っ込む。
そして、そこから取り出したグレートマジンガーに乗り込んだ。

「へっ!?」
「吹き飛べ、サンダーブレーク!」

海腹川背に向かって、電撃が飛ぶ。だがそこに、クロノ・トリガーが割って入る。

「サンダガ!」

クロノ・トリガーが放つのは、サンダーブレークと同じく雷の力。
二つの雷がぶつかり合い、はじけ飛ぶ。
威力に大きな差は無い。だが、クロノ・トリガーがわずかに押し負ける。
相殺しきれなかった電撃が、彼の袖を焦がす。

「ほう、雑種にしてはやるではないか。まあ、しょせん我には及ばぬがな」
「くっ……!」

クロノ・トリガーは歯噛みする。
サンダガでかなわないのなら、彼にはもう最強魔法であるシャイニングしかない。
だがシャイニングは、その威力に比例するだけのMPを消費する。
故に、乱発すれば瞬く間にMPが底を突いてしまう。
そして武器を持たない今のクロノ・トリガーは、MPが無い状態ではほぼ無力である。

(何か、何かないのか……。シャイニング以外にやつと渡り合う方法は……)
「どうした、もう手詰まりか? ならば、こちらからいくぞ! グレートタイフーン!」

グレートマジンガーの口から放出される突風で、追撃をかけるスーパーマリオカート。
クロノ・トリガーは大きく跳躍し、なんとかそれを回避する。

「ふはは、踊れ踊れ! 我の目を楽しませるがいい! さあ、次は……む?」

上機嫌で次の攻撃を繰り出そうとするスーパーマリオカートだったが、不意に違和感を覚えて動きを止める。
違和感の正体は、いつの間にか頭部に引っかかった釣り針であった。
そこから伸びる糸がたどり着く先は、もちろん海腹川背の持つ釣り竿だ。
彼女は無言で、糸を思い切り引っ張った。

「ぬおっ!」

バランスを崩したグレートマジンガーは、パイロットの間の抜けた声と共に倒れ込む。
それにしても、よく転ぶ男である。

「クロノさん、今です! 逃げましょう!」
「あ、ああ!」

海腹川背に促され、クロノ・トリガーは彼女と共に急いでブルーファルコンに乗り込む。
そして、一目散に走り去った。

「おのれ、どいつもこいつも……。雑種の分際で我を愚弄しおってぇぇぇぇ!」

すぐにグレートマジンガーを立ち上がらせたスーパーマリオカートは、苛立ちを隠そうともせずに叫ぶ。

「レースでこの我に勝てると思うなよ! すぐに追いついてくれるわ!」

翼を広げたグレートマジンガーは、ブルーファルコンを追いかけ飛び去る。
そしてその場には、いろんな意味で置いてけぼりの魔法陣グルグル2だけが残された。

「あ、私の服……」

しばらく呆然としていた魔法陣グルグル2だったが、ふと自分がバスタオル1枚であることに気づく。

「待てー! 服返せー!」

こうして、彼女もブルーファルコンを追いかけていった。
まあ、追いつけないだろうけどね!


【D-5 森】


【海腹川背】
【状態】両手の人差し指にさかむけ(両足も…?)、メケメケのローブ着用
【装備】すごい釣り竿@ポケットモンスターシリーズ、ブルーファルコン@F-ZERO
【道具】支給品一式
【思考】
1:殺し合いはしない
2:スーパーマリオカートから逃げる
※外見はキャラとしての海腹川背です。
※糸と針があれば、ルアーアクションが使えます。


【クロノ・トリガー】
【状態】ダメージ(中)、MP消費(小)
【装備】ブルーファルコン@F-ZERO
【道具】支給品一式、凸ブロック@テトリス
【思考】
1:殺し合いはしない
2:スーパーマリオカートから逃げる
※外見はクロノ・ハラオウン@魔法少女リリカルなのはです。
※クロノの魔法と技が使えます。合体技に関しては不明。


【スーパーマリオカート】
【状態】ダメージ(小)
【装備】グレートマジンガー(2m大・中破)@スーパーロボット大戦
【道具】支給品一式×2
【思考】
1:全てのゲームソフトはこの我(オレ)の前にひれ伏すがいい!
2:クロノ・トリガーと海腹川背に追いつき、殺す
※外見は泊進ノ介です。
※能力は「騎乗・操縦技術」です。あらゆるマシンを操縦することができます。
※どうやってグレートマジンガーに乗ってるのかはわかりませんが、とにかく自分より小さい乗り物でも何でも乗れます。


【魔法陣グルグル2】
【状態】身体的には健康、半裸の上に濡れたバスタオルを巻いている、MPちょっぴり消費
【装備】まほうじんのつえ@魔法陣グルグル2
【道具】支給品一式
【思考】
1:念願のタッチペン操作のグルグルの為に優勝する
2:服を取り戻す
※外見はククリです
※意識がもうろうとしていましたが、いちおう第1回放送は聞いています


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