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書き手ロワ第三十三話

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匿名ユーザー

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「全く、全く因果なものだ」

グレイのスーツを身に纏い、カイゼル髭を生やした総髪の大柄な老人。
◆I0wh6UNvl6―――ラノロワにおけるオドー大佐の登場話。実にその半分以上を書いた書き手である。
彼の支給品、左手に提げた銃の名は、

「グレイゴースト、ワルサーP38カスタム……我らが、我らが母国のものではなく独逸製ではあるが、中々の当たりだと判断する」

側面に牙の装飾が幾つも施されたそれは、強臓式拳銃『魔弾の射手(フライシュッツェ)』。
然るべき使い手が扱えば世界を自在に書き換える強臓式の産物であり、そのベース故に拳銃としても優秀だ。

―――だが、彼は知らなかった。
拳銃などものともしない化物が、そこに近付いているという事を。


車椅子を動かしながら、ホチキスは呟いた。

「匂いますよ……生臭い、ラノベの匂いが……!」

それも、彼にとって最悪の。
ホチキスがもえロワの投票を強引にやめさせたのは、ラノベというジャンルに予想外の票数が集まったということもある。
だがそれ以上に、あるライトノベルが桁外れの票数を得たからだ。

「これは……『終わりのクロニクル』の匂いですよ……!」

途中集計で二位の七票上、倍以上の差を付けていたそれは、彼には理解出来ない作品だった。
それだけで、たったそれだけの理由で、異形の姿を顕した彼は、その匂いを発する老人の背中へ飛び掛る。

―――だが彼もまた、知らなかった。
自分が狙う老人は、鋼の巨竜ですらものともしない、超人であるという事を。




まず、響き渡った音は三つだ。
一つは化物と化したホチキスが地を蹴ったそれ。飛び掛る猫のような放物線を描き、老人を踏み潰そうとする。
一つは◆I0wh6UNvl6の右手の指が強く打ち鳴らされたそれ。石をぶつけ合うそれに良く似た音が大気を震わせる。

最後の一つは―――骨が砕かれるそれ。骨というものは折れる時、小枝をへし折るような、実にあっけない音を立てる。


上空から飛来した打撃が、化物の背中を打ち据え地面に叩き伏せたのだ。


「ぐ……が、あ……!」

苦悶の声を上げるホチキスの視界の中で、老人がゆっくりと振り向き、口を開いた。

「―――すまん、すまんな。急に飛び掛られたもので加減が甘かった。
 こちらの、こちらの手違いだ。侘びとして―――追加の悪臭をくれてやろう」

再度、ホチキスの背中を打撃が襲う。
一度ではない。
二度、三度、四度。老人の右手が打ち鳴らされる度に、化物の体に重い衝撃が圧し掛かる。
骨は砕かれ肉は裂け、しかし、

「その程度じゃ、効きませんよ」

一瞬にしてその全てを再生し、立ち上がるホチキス。
それを見た◆I0wh6UNvl6は、

「私の、私の利き手は右手でな」

言いつつ、拳銃を右に握った。

「それがどうしたというのです。言っておきますが、拳銃程度の火力ではこの私は……」

老人の行動を、利き手による安定した銃撃を放つ為だと解釈したホチキスは、額の傷という都合の悪い事実は忘却しその行為を嘲笑う。
だが、それは大きな間違いだ。何故ならその行動は、右手で銃を握る為ではなく―――

「故に、故に―――左で放つ悪臭は、毛ほどの手加減すら出来ん」

左手の指を、弾く為のものなのだから。

音が、響いた。


「この程度で、この程度で充分か」

約八秒。
◆I0wh6UNvl6がホチキスの体を立体から平面へと変えるのに要した時間は、たったのそれだけだった。
本来ならば空間さえも殴り潰す悪臭だ。制限があるとはいえ、それもここではごくごく緩い。

「では、では行こうか。自由と正義の名の下に」

彼は歩き出した。
戦闘が激化するであろう、島の中央に向けて。


一つだけ、◆I0wh6UNvl6にとっても予想外だった事がある。

「……ま、だ、だ。ま、だ、終わ、らん、よ……」

致命的な打撃が来る直前に、その核だけを己の影に潜ませたホチキスは、肉体を再構成しようと蠢いていた。
否、ゆっくりと、しかし確実に、再生は進んでいく。

―――完全再生まで、およそ二時間。




【開始一時間数十分後・B-1/森/ホチキス@もえロワ】
[状態]:DO根性ガエル。完全再生まで、およそ二時間。
[装備]:車椅子(近くの森の中に放置)
[道具]:支給品一式(地図なし)、後は不明
[思考]
基本:このロワを好き放題楽しむ。
1:ラノベに関係している者に対する憎悪。積極的に殺す。
2:車椅子に乗った無害な姿を利用して行動する。
[備考]
  • 変身能力は下半身がよく判らない巨大な(数m~10m程度の)怪物になるものです。
 本人は烈火の炎の天道地獄最終形態に準えていますが、外見が少し似ているだけです。
  • 影に潜む能力を持っているようです。
  • 鼻が効くようです(対ラノベ関連のみ?)。
  • どうやら全てホチキス改造手術による能力のようです。改造手術って凄いね。
  • 『終わりのクロニクル』絡みの相手だと、割と我を忘れます。

【開始一時間数十分後/B-1/森/◆I0wh6UNvl6@ラノベ・ロワイアル】
[状態]:無傷。多少の消耗。
[装備]:強臓式拳銃『魔弾の射手(フライシュッツェ)』(残弾数不明)
[道具]:支給品一式
[思考]
基本:自由と正義の名の下に!
1:戦闘に介入し、積極的に弱者を護る。殺人者には容赦しない。
[備考]
  • 『悪臭』は指パッチンによって発動する重力打撃です。
 射程距離は約20m、上から下に殴りつけることしか出来ません。

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