それでも俺は明日がほしい ◆NIKUcB1AGw
(何だ……。何が起きた!)
がんばれゴエモンは、混乱していた。
目の前にいたのは、疲弊した半裸の少女。
片腕も砕き、もはやどうにでも料理できるはずだった。
だが、今の状況はどうだ。
片腕も砕き、もはやどうにでも料理できるはずだった。
だが、今の状況はどうだ。
「あっはははははははは!!」
狂ったように笑う少女……グルグル2の足下からは、次々と破壊力を伴った光が放たれていた。
そこにはたしかに、魔法陣が記されている。
だがこの魔法陣は、彼女の元となったゲームに登場したものではない。
原作に登場したものでもない。
それはたった今、彼女が即興で作り上げたものだ。
その名も、「3度目のアニメ化おめでとう」。
リアル時空とのリンクにより、まさかの吉報を知ったグルグル2の感情が形となった代物なのである。
そこにはたしかに、魔法陣が記されている。
だがこの魔法陣は、彼女の元となったゲームに登場したものではない。
原作に登場したものでもない。
それはたった今、彼女が即興で作り上げたものだ。
その名も、「3度目のアニメ化おめでとう」。
リアル時空とのリンクにより、まさかの吉報を知ったグルグル2の感情が形となった代物なのである。
「グエッヘッヘッヘ! なかなかやるではないか!」
一方、その攻撃をブロックカードで防いでいるのが桃鉄DXだ。
こちらは無事新作発売を迎えたため、テンションがだいぶ落ち着いている。
だが、高まったエネルギーはそのままだ。
こちらは無事新作発売を迎えたため、テンションがだいぶ落ち着いている。
だが、高まったエネルギーはそのままだ。
「だが、少々お痛がすぎるな~? そろそろ貴様にも、ボンビラスの世界を見せてやろうか!」
そう宣言すると、桃鉄DXは凶悪な笑みを浮かべた。
さて、大変なのはがんばれゴエモンである。
今の彼は、必死に名って嵐のように降り注ぐ光弾から逃げ回り続けていた。
今の彼は、必死に名って嵐のように降り注ぐ光弾から逃げ回り続けていた。
(バカな! バカな! こんな理不尽なことがあってたまるかぁぁぁぁぁ!!)
ほんの少し前まで、自分は圧倒的優位に立っていたはずだ。
それが何の前触れもないパワーアップで、瞬く間に立場を逆転されてしまっている。
どんなクソゲーだ、これは。
それが何の前触れもないパワーアップで、瞬く間に立場を逆転されてしまっている。
どんなクソゲーだ、これは。
(どいつもこいつも、よそから力を借りやがってぇぇぇぇ!!)
がんばれゴエモンの脳裏に浮かぶのは、先ほどの夢を見る島DXとの一戦だった。
あの戦いの中で、窮地に陥った夢の島DXはスマブラの能力を発動させることで死を回避した。
詳しい事情はわからないが、今回もそれと同じようなことが起きているのだろうとがんばれゴエモンは考えていた。
あの戦いの中で、窮地に陥った夢の島DXはスマブラの能力を発動させることで死を回避した。
詳しい事情はわからないが、今回もそれと同じようなことが起きているのだろうとがんばれゴエモンは考えていた。
(腹立たしいぞ……。俺には新たな力を得る手段などないというのに!)
シリーズが続いているわけではない。関連作品が盛り上がっているわけでもない。
リアルとのリンクで、がんばれゴエモンが得られるものは何もないのだ。
リアルとのリンクで、がんばれゴエモンが得られるものは何もないのだ。
(すでに終わってしまったものには、復活のチャンスすら与えられないというのか……。
ふざけるなぁぁぁぁぁ!!)
ふざけるなぁぁぁぁぁ!!)
だが、力をくれるものは今だけとは限らない。
すでに過ぎ去った過去が、力となることもある。
すでに過ぎ去った過去が、力となることもある。
「む?」
突如としてがんばれゴエモンからエネルギーが放出され始めたことに、桃鉄DXが気づく。
「ほほう……。何をやらかすのか見せてもらおうか!」
にたにたと笑いながら、桃鉄DXは後退する。
一方、ハイになりすぎているグルグル2はがんばれゴエモンの異変に気づかない。
一方、ハイになりすぎているグルグル2はがんばれゴエモンの異変に気づかない。
「調子に乗るなよ、小娘が! 怒りの一撃の術!」
次の瞬間、轟音と共に大爆発が起きた。
◆ ◆ ◆
「う……」
どれほどの時間が経ったのだろうか。がんばれゴエモンは、ゆっくりと目を覚ました。
「グエッヘッヘッヘ! 気が付いたようだなあ」
まず耳に入ってきたのは、いやらしい声。頭を動かすと、桃鉄DXの姿が視界に入る。
「貴様の持っていた回復アイテム、勝手に使わせてもらったぞ。
爆発であらかた吹き飛んでしまったこともあって、全部使い切ってしまったが……。
まあ命を助けてやったんだ。文句は受け付けんからな」
「それはいいが……」
爆発であらかた吹き飛んでしまったこともあって、全部使い切ってしまったが……。
まあ命を助けてやったんだ。文句は受け付けんからな」
「それはいいが……」
桃鉄DXの言葉に嘘はないと、がんばれゴエモンは判断する。
あの時、グルグル2の魔法とがんばれゴエモンの術がぶつかり合ったことにより激しい爆発が起きた。
がんばれゴエモンは、その爆発に思い切り巻き込まれたのだ。
にもかかわらず、今のがんばれゴエモンはほぼ無傷だ。
これは何らかの手段で回復したとしか考えられない。
あの時、グルグル2の魔法とがんばれゴエモンの術がぶつかり合ったことにより激しい爆発が起きた。
がんばれゴエモンは、その爆発に思い切り巻き込まれたのだ。
にもかかわらず、今のがんばれゴエモンはほぼ無傷だ。
これは何らかの手段で回復したとしか考えられない。
「なぜ俺を助けた。俺はお前と手を組んだ憶えなどないが……」
「簡単なことよ。死んでしまっては嫌がらせができないからだ!
生かさず殺さず、生き地獄に叩き落とすのが俺様のポリシー!」
「そうか……」
「簡単なことよ。死んでしまっては嫌がらせができないからだ!
生かさず殺さず、生き地獄に叩き落とすのが俺様のポリシー!」
「そうか……」
がんばれゴエモンはゆっくり体を起こし、どや顔で語る桃鉄DXに向き直る。
「なら貴様の悪趣味のために命を拾った俺が貴様を殺そうとも、文句はないな?」
がんばれゴエモンはためらうことなく、桃鉄DXに向かって小判を投げつける。
その小判は、桃鉄DXの顔面を捉えた。
しかし、桃鉄DXは平然としている。
その小判は、桃鉄DXの顔面を捉えた。
しかし、桃鉄DXは平然としている。
「無駄だ、無駄だ! 俺様は取り憑いた相手からの攻撃を無効化する能力を持っている!
そして今、俺様は貴様に取り憑いている!」
「なん……だと……?」
「今さらじたばたしてもどうにもならんぞ! キーングボンビー!」
そして今、俺様は貴様に取り憑いている!」
「なん……だと……?」
「今さらじたばたしてもどうにもならんぞ! キーングボンビー!」
勝ち誇る桃鉄DXを前に、がんばれゴエモンは歯ぎしりするしかなかった。
◇ ◇ ◇
その頃、グルグル2は森の中で気を失っていた。
彼女の場合、自らの魔力が爆発をあらかた防いだため吹き飛ばされただけで済んだようだ。
ただ、体を覆っていたバスタオルはどこかに行ってしまっている。
さすがに、ただのバスタオルにそこまでの防御力を求めるのは酷である。
彼女の場合、自らの魔力が爆発をあらかた防いだため吹き飛ばされただけで済んだようだ。
ただ、体を覆っていたバスタオルはどこかに行ってしまっている。
さすがに、ただのバスタオルにそこまでの防御力を求めるのは酷である。
「ん……」
やがて、彼女も目を覚ました。それとほぼ同時に、右腕の痛みが彼女を襲う。
先ほどまではテンションが上がりすぎて気にならなくなっていたが、別にがんばれゴエモンに折られた腕は回復したわけではない。
また、ただでさえベームベーム召喚で消費していたMPは、後先考えずぶちまけたせいですっからかんだ。
絶頂の反動と言うべきか、今のグルグル2は最悪のコンディションである。
先ほどまではテンションが上がりすぎて気にならなくなっていたが、別にがんばれゴエモンに折られた腕は回復したわけではない。
また、ただでさえベームベーム召喚で消費していたMPは、後先考えずぶちまけたせいですっからかんだ。
絶頂の反動と言うべきか、今のグルグル2は最悪のコンディションである。
(さすがにこのままじゃまずいわね……。
とりあえずゆっくり休んで、MPだけでも回復しないと……。
でもその前に、服をどうにか……)
とりあえずゆっくり休んで、MPだけでも回復しないと……。
でもその前に、服をどうにか……)
何かないかと、周囲を見渡すグルグル2。
すると、血に染まったマントが近くに落ちていたのに気づく。
それはがんばれゴエモンに奇襲で殺された彼女の相棒、ドラクエVのものだった。
すると、血に染まったマントが近くに落ちていたのに気づく。
それはがんばれゴエモンに奇襲で殺された彼女の相棒、ドラクエVのものだった。
(ドラクエV……。変なやつだったけど、私のために戦ってくれたことは感謝してるわ。
あんたの死は無駄にはしない。私は必ず、最後まで生き残ってみせる!)
あんたの死は無駄にはしない。私は必ず、最後まで生き残ってみせる!)
改めた決意と共に、グルグル2はマントを体に巻き付けた。
【F-4 森】
【がんばれゴエモン~ゆき姫救出絵巻~】
【状態】ほぼ健康
【装備】なし
【道具】なし
【思考】
1:優勝する
2:なんとかして桃鉄DXを殺す
3:次に夢を見る島DXにあったら、必ず殺す
【状態】ほぼ健康
【装備】なし
【道具】なし
【思考】
1:優勝する
2:なんとかして桃鉄DXを殺す
3:次に夢を見る島DXにあったら、必ず殺す
※外見は般若の面を被ったゴエモンです。
※支給品とは別に、小判を投げる能力を持っています。
※装備、所持品は全て爆発で大破しました。デイパックも失ったため、今後道具の所持に支障が出ます。
※支給品とは別に、小判を投げる能力を持っています。
※装備、所持品は全て爆発で大破しました。デイパックも失ったため、今後道具の所持に支障が出ます。
【スーパー桃太郎電鉄DX】
【状態】ダメージ(中)、手が臭い、がんばれゴエモンにとりつき中
【装備】サイコロ×10
【道具】支給品一式、ピッピにんぎょう@ポケットモンスター緑、桃鉄のカード(各種)
スーパーゲームボーイから奪ったゲームボーイカセット
【思考】
1:殺し合いには乗らない
2:がんばれゴエモンに嫌がらせ
3:スーパーゲームボーイがまた襲ってきたらまたぶちのめす
※外見はキングボンビーの格好をした小太りのおっさんです。
※取り憑いた相手からの攻撃を無効化できます
対象は原則として一人です
※スリの銀次への変身が可能になりました。(他にも変身が可能かどうかは不明です)
【状態】ダメージ(中)、手が臭い、がんばれゴエモンにとりつき中
【装備】サイコロ×10
【道具】支給品一式、ピッピにんぎょう@ポケットモンスター緑、桃鉄のカード(各種)
スーパーゲームボーイから奪ったゲームボーイカセット
【思考】
1:殺し合いには乗らない
2:がんばれゴエモンに嫌がらせ
3:スーパーゲームボーイがまた襲ってきたらまたぶちのめす
※外見はキングボンビーの格好をした小太りのおっさんです。
※取り憑いた相手からの攻撃を無効化できます
対象は原則として一人です
※スリの銀次への変身が可能になりました。(他にも変身が可能かどうかは不明です)
【E-4 森】
【魔法陣グルグル2】
【状態】右腕骨折、MPほぼ0
【装備】まほうじんのつえ@魔法陣グルグル2、ドラクエVのマント
【道具】支給品一式
【思考】
1:念願のタッチペン操作のグルグルの為に優勝する
2:まずは体を休める
3:服を取り戻す
※外見はククリです
※意識がもうろうとしていましたが、いちおう第1回放送は聞いています
【状態】右腕骨折、MPほぼ0
【装備】まほうじんのつえ@魔法陣グルグル2、ドラクエVのマント
【道具】支給品一式
【思考】
1:念願のタッチペン操作のグルグルの為に優勝する
2:まずは体を休める
3:服を取り戻す
※外見はククリです
※意識がもうろうとしていましたが、いちおう第1回放送は聞いています