Concise
<Audible>
いつからこうしていたか分からない。
ただ、いつの間にかこうなっていて、ほかにすることがなかった。
だったら、それでもいいのではないか。
そんな考えだ。
二人の仲間と、ここで見張りをし、敵がくれば撃つ。
その繰り返しに、飽きていないと言えば嘘になるが、けれどほかにやることはない。
「!」
二階と三階の間にある踊り場で音がした。
さきほど校内に侵入してきた奴らの仕業だろうか。
仲間の一人に合図をして、現場へ急ぐ。
そこにあったのは、壊れたブロンズ像だった。
貯金箱になっていたらしく、硬貨をぶちまけている。
――金。
少しくらい、もらっていっても構わないだろう。
そんな囁きが胸に響く。仲間がついてきていないのを確認し、
そこにしゃがんで銭貨へと手を伸ばす。
――――強い衝撃を頭部に受けたのは、その時だ。
<Ruthless>
昏倒(普通なら即死なのだが)させた狙撃手から銃を奪い、
宮田は三階へ上がる。あの奇妙な能力のおかげで、残りの敵のだいたいの位置、視野、装備は確認済みだ。
そのため、索敵も照準も容易かった。
一発目――――最初にこちらに気付いた者の腹を撃つ。
二発目――――腹を抑え、後ずさるところへ追撃。今度は心臓部に着弾。目標はそのまま仰向けに倒れた。
三発目――――ようやく窓からこちらを向いた間抜けな顔に命中。弾丸は鼻の穴を一つにまとめ、後頭部から出ていった。
殲滅し、狙撃を止めた宮田は、死骸と血液が織り成す惨状を見回し一言。
「こんなところか」
【A-3/雛城高校新校舎3階/一日目真夜中】
【宮田司郎@SIREN】
[状態]:健康
[装備]:拳銃(5/6発)、ネイルハンマー、二十二年式村田連発銃(5/8発)
[道具]:懐中電灯
[思考・状況]
基本:生き延びて、この変異の正体を確かめる。
1:学校を調べる。
2:変異について詳しい者から話を聞きたい。
最終更新:2012年06月23日 17:24