系譜
解説
- アルゴナウタイがセイレンに遭遇したとき、オルフェウスは竪琴で歌って彼女らの歌をかき消し、彼らは無事に通過した。オデュッセウスは自分の体を船のマストにくくりつけ、部下たちの耳はロウで栓をし、無事に通過した。彼女たちは自分たちの歌をきいて無事に通過する船を見ると、悲しんで海に身投げした。
- 元は女神ペルセポネの侍女だった。ペルセポネがハデスに誘拐された時、デメテルは彼女たちを鳥の姿にして、娘を探しに行かせた。やがて彼女らは探すのをあきらめ、花の島アンテモッサ(Anthemoessa)に住み着いた。
- ホメロスは彼女ら個人の名前については何も書かず、人数は2人だったと書いている。彼女らの名前や人数については諸説ある。ペイシノエ、アグラオペ、テルクシエペイアの3人とする説。レウコシア、パルテノペ、リゲイアの3人とする説など。
オデュッセイアでのエピソード
- オデュッセウスらはセイレンの住む島に着いた。その美しい歌声を聞いた人間は誘惑によって海へ引き込まれる。キルケの指示に従い、オデュッセウスは、部下たちの耳を蝋でふさぎ、自分の体は帆柱に縛りつけさせた。彼らは誰も失わずその海を抜けた。(第12歌)