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第2話 後編
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ストーリー
| その後もエイルは 何度も説得を試みたが レヴィの意思は固かった | |
| 相変わらずファレナとの面会を続け エイルの眼には無為な時間を 過ごしているように見えた | |
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坊ちゃん これ以上は看過できません |
| エイル | |
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ついに実力行使に出る気になったのかな いいさ、それはそれで鍛錬になる 受けて立とう |
| レヴィ | |
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――いえ、私がこの問題を解決します |
| エイル | |
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監視システムの記憶領域から ファレナが騒動を起こしたときの 映像データを入手すればいいんです |
| エイル | |
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それを確認すれば 坊ちゃんがファレナに時間を使う必要は なくなるはずです |
| エイル | |
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はぁ……好きにすればいいけど そんなことをしても 僕がやることは変わらないよ |
| レヴィ | |
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それじゃ、意味がないんだから |
| レヴィ | |
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映像で手に入る情報は 事実かもしれないが、映像では 人の内面まで見通すことはできない |
| レヴィ | |
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ファレナが何を考えているのかが わからなければ 根本的な解決にはならないんだ |
| レヴィ | |
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理解に苦しみます その二つには因果関係が ないように思えますよ |
| エイル | |
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ファレナの内面など見通さなくても 証拠となる映像だけあれば 彼を処罰するには十分なはずです |
| エイル | |
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僕は処罰したい、だなんてことは ひとことも言っていないだろ |
| レヴィ | |
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エイル、僕を信頼してほしい この件は僕のやり方でやらせてくれ 必ず解決に導くから |
| レヴィ | |
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………… |
| エイル | |
| 実際にレヴィがやったことといえば ほとんどが聞き込み調査である | |
| ファレナから暴行を受けたという 生徒に会うだけでなく―― | |
| 現場を見た者がいないか 手当たりしだいに当たるという…… 何とも泥臭いやり方だった | |
| それは、証拠集めという点では 非常に非効率にエイルには見えた | |
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……また来たのか |
| ファレナ | |
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リュミエといい よく飽きないな |
| ファレナ | |
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一日に二度も……それも違う奴から それぞれに尋問を受ける 俺の身にもなれ |
| ファレナ | |
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ひどいな 僕のやっていることは 尋問とは全然違うだろ |
| レヴィ | |
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――君がなぜ 生徒に暴力を振るったのかわかったよ |
| レヴィ | |
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ずっと調査してたんだが、やっと その現場を目撃していた生徒を 見つけることができた |
| レヴィ | |
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君は仲間を侮辱され 仲間の代わりに殴ったんだろ? |
| レヴィ | |
| 自然文明のクリーチャーの怒りを買えば 人間なんかひとたまりもない 君が動かなきゃクリーチャーが動いた | |
| レヴィ | |
| 仲間の尊厳と、事が大きくなったときに 脅かされる人の立場を守るために 暴力をふるったんだ | |
| レヴィ | |
| 暴力を肯定するわけじゃない 不器用な君は一触即発の状況で 動かざるを得なかった | |
| レヴィ | |
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本当に暴力的な奴なら もっとこういった暴力沙汰を 起こしているはずだ |
| レヴィ | |
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…………………… |
| ファレナ | |
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お前にとっては、他人事だろう こんなことをして何になる |
| ファレナ | |
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ラビリンスの連中でも そこまではしなかった |
| ファレナ | |
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ホウエイル上の勢力達は 不可抗力でホウエイルという空間に 留められているに過ぎない |
| レヴィ | |
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へたに動いて判断を誤れば 自然文明は光文明や ホウエイルに牙を剥くだろう |
| レヴィ | |
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リュミエなら残留思念から 読み取ることもできただろうけど…… |
| レヴィ | |
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あえてそれをせず 時間をかけることを選んだ |
| レヴィ | |
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それは僕と同じように 君を知りたかったからだ |
| レヴィ | |
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どうして僕達より洗練された戦士が 自らを破滅へ導くようなことを したのかをね |
| レヴィ | |
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………… |
| ファレナ | |
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……俺が幼いころ |
| ファレナ | |
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俺の親父が、口癖のように言っていた 『この世界を一刻も早く 救わねばならない』 |
| ファレナ | |
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『お前はデュエル・マスター となるために生まれたんだ』 ……とな |
| ファレナ | |
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俺は、親父に言われるがまま 遊ぶ自由も、飯を食べる自由もなく 鍛錬に明け暮れた |
| ファレナ | |
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親父はそれが自然文明のためだと 思っていたし、俺もそう思っていた |
| ファレナ | |
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そんな親父がある日 投獄されたんだ 禁忌を犯した、としてな |
| ファレナ | |
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今ならわかる 親父は、世界を救うことを焦るあまり 手を出すべきではないものに手を出した |
| ファレナ | |
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これも全て 闇文明が地上を汚染し 皆が住む場所を追われたせいだ |
| ファレナ | |
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世界がこんな風になっていなければ 親父が投獄されることはなかったし 俺もまともな生活を送れたはずだ |
| ファレナ | |
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俺はこの世界そのものを憎んでいる しかし…… |
| ファレナ | |
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大地は奪われてしまったが 自然文明の誇りを奪うような真似を 誰にだってさせるつもりはない |
| ファレナ | |
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人間にも、クリーチャーにもな |
| ファレナ | |
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他の誰にも理解してもらおうとも思わない これはただの俺の信念 |
| ファレナ | |
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罪は罪 現状に不満はない ……お前達がやたら来ることを除けばな |
| ファレナ | |
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(ファレナが沈黙を貫く理由は そういうことか) |
| レヴィ | |
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(過去と歴史に起因する怒り それがファレナの強さに つながっているのか) |
| レヴィ | |
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(過去、歴史…… そういったもの、僕には……) |
| レヴィ | |
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満足したか? もう俺に用はないだろ |
| ファレナ | |
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話してくれてありがとうファレナ 君が寂しくならないようにまた来るよ |
| レヴィ | |
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はぁ………… 何を言っても無駄か |
| ファレナ | |
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(ファレナの問題行動は 自然文明のプライドや怒りに 起因するものだった……) |
| エイル | |
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(確かに、これは 映像だけではわからないことですね) |
| エイル | |
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(信念を理解することで 根本的な解決方法を模索できる ようにもなりました) |
| エイル | |
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(坊ちゃんが、ファレナの内面を 明らかにすることに拘った理由が 理解できた気がします) |
| エイル | |
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(これが人間の成長…… というものでしょうか) |
| エイル | |
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…………! |
| エイル | |
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(あ、れ……身体、が……) |
| エイル | |
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……おい、何の音だ? |
| ファレナ | |
| レヴィは反射的に 音のしたほうを振り向いた | |
| そこには―― | |
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……! |
| レヴィ | |
| 床に倒れている エイルの姿があった |
















