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第3話 前編
最終更新:
dmps_fun
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ストーリー
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エイル! |
| レヴィ | |
| ………… | |
| エイル | |
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! まずい、熱がある…… |
| レヴィ | |
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病人か? 病院にでも連れていけよ |
| ファレナ | |
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……エイルは 普通のクリーチャーじゃないんだ 医者に見せても解決はしない |
| レヴィ | |
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こんな風に倒れ込むなんて いったい何が起きたんだ |
| レヴィ | |
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エイルはホウエイルの精霊だろ ……だとしたら、ホウエイル自体が 不調なんじゃないか? |
| ファレナ | |
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ホウエイルに不調…… まさか――! |
| レヴィ | |
| エイルを抱えて 牢獄の外に出たレヴィは 外気の冷たさに身震いする | |
| 吐く息も白く、吹きすさぶ風は 身も凍るような冷たさがある | |
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(どうなってる……!? 気候がまるで変わってしまっている!) |
| レヴィ | |
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レヴィ! ここにいましたか! |
| リュミエ | |
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リュミエ! 聞いてくれ、エイルが倒れてしまった ホウエイルに異変があったみたいなんだ |
| レヴィ | |
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急に気候が変わったのは そういうことですか |
| リュミエ | |
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エイルが自身の力で立てないほどの状況 ホウエイルに何かあったのは 間違いないようですね |
| リュミエ | |
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解決策は思い当たりますか? ホウエイルの問題なら、過去の事例から 解決策が導き出せるはずです |
| リュミエ | |
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……いや、僕が知る限り こんなことは初めてだ |
| レヴィ | |
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マズい状況ですね 環境の制御がきかなくなっている とすると…… |
| リュミエ | |
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ホウエイルは 雲海の中を泳ぐ空中都市 |
| リュミエ | |
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このままでは、極寒になる上 酸素濃度も大きく下がるとみて 間違いないでしょう |
| リュミエ | |
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ホウエイル上の あらゆる生命が生存できなくなる……か |
| レヴィ | |
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エイル、すまない ホウエイルの環境制御は 今どうなってる? |
| レヴィ | |
| ……わかり……ません…… 情報が……取得できない…… 状態です…… | |
| エイル | |
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つまり、制御できない状況か……! |
| レヴィ | |
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外的要因だとしたら エイルが感知していたはず |
| レヴィ | |
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……ホウエイルの各種制御は 動力も制御信号もマナで行われていると シャコガイル先生から聞いたことがある |
| レヴィ | |
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何らかの原因で マナの循環が滞っているとしたら 制御できなくなってもおかしくない…… |
| レヴィ | |
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現状と合致していますね |
| リュミエ | |
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マナの循環ができなくなったとしたら 酸素や血液が正常に循環していない 状況とも言える |
| リュミエ | |
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エイル マナの循環を司る場所を 教えてもらえますか? |
| リュミエ | |
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動力……炉、です |
| エイル | |
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ホウエイルの……心臓部…… 簡単には……行けない……仕組みに…… なって……います |
| エイル | |
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しかし……こういうときの、ために…… バックドアを用意、しています…… |
| エイル | |
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カリヤドネを……通って…… 深部へと向かって……ください |
| エイル | |
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カリヤドネ……厄介ですね |
| リュミエ | |
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ホウエイルの制御が失われている今…… カリヤドネのセキュリティは 厳しくなっているはず |
| リュミエ | |
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通常の手順では入り込むことすら 困難になっているでしょうね |
| リュミエ | |
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私の魔法で精神をラビリンスに呼び込み 無理矢理カリヤドネに繋げます いいですね? |
| リュミエ | |
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――よし、やろう |
| レヴィ | |
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…………安全かどうか聞かないんですか? |
| リュミエ | |
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君の腕は耳にしてる 君ができるというのならできるさ というか、君に頼るほかない状況だろ? |
| レヴィ | |
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はぁ、人任せですね |
| リュミエ | |
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ただ……カリヤドネに入れたとしても その先には厳しい闘いが待っています |
| リュミエ | |
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私は繋ぐことにも精神を割く 私とレヴィだけでは戦力が足りません |
| リュミエ | |
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戦力を整えている時間もない |
| リュミエ | |
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酸素濃度が限界に達するまで 約6時間と見込んでいますが これは生存不可能というレベルの話 |
| リュミエ | |
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一般人はもっと早い段階で まともに動けなくなります |
| リュミエ | |
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部隊を結成する時間もないな カリヤドネとなると 中を知っている者が限られすぎている |
| レヴィ | |
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……仕方ない、知り合いを呼びますか |
| リュミエ | |
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ラビリンスの仲間か? |
| レヴィ | |
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いえ、「ディナ」という火文明の生徒です 問題の多い子ですが 贅沢は言ってられません |
| リュミエ | |
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はは、いいじゃないか そのくらいのほうが 型破りな作戦に合っているさ |
| レヴィ | |
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じゃあ、僕も知り合いを呼ぶとしよう |
| レヴィ | |
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オクトーパ先生でしょうか? それとも、ガメッシュ先生? |
| リュミエ | |
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ファレナを呼ぼう |
| レヴィ | |
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……ファレナ? なぜ!? |
| リュミエ | |
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彼は罪人ですよ! |
| リュミエ | |
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今必要なのは実力者だ 実力で考えれば ファレナ以上に適任な人材はいない |
| レヴィ | |
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先生達には、万が一に備えた 動きをしてもらわなきゃならない |
| レヴィ | |
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私達が失敗したときの備え、ですか |
| リュミエ | |
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この任務が失敗したら ホウエイルは滅びる |
| レヴィ | |
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僕達が侵入して解決するなら良し |
| レヴィ | |
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解決しないなら、次にカリヤドネに 入る者達のための道を作る |
| レヴィ | |
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カリヤドネは保管庫であり迷宮だ ひとたび足を踏み入れれば 彷徨うことになるだろう |
| レヴィ | |
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少しでも可能性を上げるんだ |
| レヴィ | |
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ですが―― |
| リュミエ | |
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ホウエイルの異常事態に のんびり議論してるとは ずいぶんと余裕だな |
| ファレナ | |
| ! | |
| レヴィ&リュミエ | |
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ふ、ファレナ!? どうやって……まさか 筋肉でぶち破ったんですか!? |
| リュミエ | |
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鍵が開いたんだよ エイル、お前の仕業だろ |
| ファレナ | |
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規則から……外れた行動……こそが 最適解の場合があると…… 坊ちゃんから、学びました…… |
| エイル | |
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私は……貴方達を信じます…… |
| エイル | |
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――だとさ 何をすればいいか教えろよ、レヴィ |
| ファレナ | |
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なるほど、つまり…… 誰も知らないカリヤドネの深部に アタシ達だけで向かえ、ってこと? |
| ディナ | |
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しかも、解決策もわからないまま |
| ディナ | |
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ずいぶんとノリと勢いだな |
| ファレナ | |
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先生達を呼ぶべきじゃないの? |
| ディナ | |
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もう声をかけたし その議論は終わってる |
| レヴィ | |
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うざ |
| ディナ | |
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動力炉の正確な場所は? |
| ファレナ | |
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場所は魔法により、隠されています…… ひたすら深部へと…… 向かうしかありません…… |
| エイル | |
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動力炉ってどんなものか 見てわかるもんなの? |
| ディナ | |
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はい……魔法により秘匿されていますが その魔力を……感じれば…… 絶対にわかります…… |
| エイル | |
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シット……曖昧な中 突き進めってことね |
| ディナ | |
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……今は緊急事態ですし エイルの了承も得ているということで ファレナの参戦は目をつぶりましょう |
| リュミエ | |
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しかし、どうして貴方は 協力する気になったんですか? 世界を憎んでいるのでしょう |
| リュミエ | |
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な――聞いてたのか!? |
| ファレナ | |
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追いつめられ、世界を憎む者を 多く見てきました 同様のものを感じただけです |
| リュミエ | |
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聞くまでもないだろ |
| ファレナ | |
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自然文明のためだ ホウエイルが滅んだら 自然文明も共倒れになるんだからな |
| ファレナ | |
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……いい答えですね |
| リュミエ | |
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ふん、お前に評価される 筋合いはない |
| ファレナ | |
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ねぇ、駄弁ってる時間はないんでしょ |
| ディナ | |
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そうだね、行くとしよう |
| レヴィ | |
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リュミエ、頼んだ 僕達の精神をカリヤドネまで 送り届けてくれ |
| レヴィ | |
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……では、皆さん 目を閉じてください |
| リュミエ | |
| リュミエの合図と共に 強制的にどこかへと引っ張られる 感触に襲われる | |
| 思い切り引っ張られ、全身が痛む 既に精神体のはずだからこそ、それが 無茶な手法だということがわかる | |
| やがて、身体がちぎられるような 痛みがレヴィ達を襲う | |
| 生きたまま無限に体を引き伸ばされる 思わず意識を手放したくなるような そんな激痛 | |
| しかし、意識を失ってしまえば 先には進めない―― | |
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(何がなんでも…… カリヤドネに辿り着くまでは 意識を保ってみせる――) |
| レヴィ | |
| いったい、どのくらいの時間が 経ったのだろうか | |
| レヴィが次に目を開けたとき そこはまったく別の場所だった | |
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どうやら全員耐えきったみたいですね |
| リュミエ | |
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シット……あんな拷問があるだなんて 聞いてないんだけど? |
| ディナ | |
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へたをすれば死んでたところだ |
| ファレナ | |
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無理矢理カリヤドネに繋げると 言ったでしょう |
| リュミエ | |
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幾重にも張られたセキュリティを 突破するために、精神を希薄化 させなければいけませんでした |
| リュミエ | |
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常人なら死んでいたでしょう |
| リュミエ | |
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なおさら聞いてないんだけど? |
| ディナ | |
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みんな、ここはもうカリヤドネだ そろそろ内部の防衛機構が 動きはじめるはずだ |
| レヴィ | |
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常人の精神よりも希薄な状態とはいえ 内部に入ればさすがに検知されます 異物を排除するために動くでしょう |
| リュミエ | |
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のんびりしてる暇がないのは わかっていただろ とっとと行くぞ |
| ファレナ | |
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チッ……こいつら しつこい! |
| ディナ | |
| GAAAAAAAA!! | |
| 防衛機構 | |
| 侵入したレヴィ達を追いかける 複数の巨体のゴーレム達を 切り抜けながら走る | |
| 洞窟内にある小部屋は何かが保管 されているようだが、レヴィ達の 目的はそこではない | |
| 動力炉に繋がる道 しかし、同じような部屋と道が 延々と続くだけで、一向に辿り着けない | |
| レヴィ達は深部へ繋がると信じて ひたすらに走る | |
| しかし、それを阻まんとゴーレムは 続々とレヴィ達を狙って集まってくる | |
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くっ……こう攻撃が激しいと みんなを留めておくのにも 支障が出ますね……! |
| リュミエ | |
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おい、レヴィ! どうなってる! どこも同じに見えるぞ! |
| ファレナ | |
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カリヤドネは魔導具のような 世界の脅威を収容する「保管庫」 |
| レヴィ | |
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それらが簡単に持ち出されないように 目的の物に到達できない魔法が かけられているんだ! |
| レヴィ | |
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(リュミエも限界が近い! ここで一度退くにしても 何も手がかりを掴めていない) |
| レヴィ | |
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(オクトーパ先生達が来るのには まだまだ時間がかかる 先生達が同じように迷えば時間切れだ) |
| レヴィ | |
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ねぇ、ホウエイルの動力炉ってさ ホウエイルの心臓部とか そういうものだよね |
| ディナ | |
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だから「深部」にあるんでしょ? |
| ディナ | |
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ああ、恐らくそうだろう その動力炉も秘匿されているという話だ 僕達の目には別の物に映るだろうね |
| レヴィ | |
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オーケー、目に見える物は まったく信用ならないということだね |
| ディナ | |
| ディナはおもむろに 小部屋の扉へと体当たりし 中へと転がり込む | |
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どこへ行くんです!? そこは行き止まりです! 既に何度も通った道―― |
| リュミエ | |
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こっちから鼓動の音がする いくら感覚を捻じ曲げようと このビートは誤魔化せない |
| ディナ | |
| ディナはそのまま走りだし 小部屋の壁に吸い込まれるように 消えていく | |
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オイ、訳のわからないことを言って 消えていったぞ |
| ファレナ | |
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確かに、カリヤドネの中では 視覚はアテにならない ただ…… |
| リュミエ | |
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この道はあくまで安全が保障されている という印です! そこから外れては もう、私では……! |
| リュミエ | |
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元々、動力炉への道は 隠されているという話だったんだ 正規ルートじゃ行けない場所にある |
| レヴィ | |
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心臓の鼓動が聞こえるというのなら 間違いない、そこが動力炉だ 彼女を信じよう! |
| レヴィ | |
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……ええい もう知りませんよ! |
| リュミエ | |
| ディナの後を追い、壁へと飛び込む | |
| 飛び込んだ先は 再び同じ迷宮だった | |
| それをまたゴーレムに追われながら ディナの導きに従い さらに深部へと向かっていく | |
| いくら繰り返しても景色は変わらなかったが 敵の妨害が激しくなることで 深部へ向かっていると確信が持てた | |
| そして、ついに―― | |
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……何? あのキモいの |
| ディナ | |
| 一同の視線の先―― 動力炉には 禍々しい魔力が滞留していた | |
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レヴィの仮説は正しかったようです |
| リュミエ | |
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魔力の塊が淀んでいるせいで 循環を妨げている 原因はこれだな |
| レヴィ | |
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……フン、これは 最近何か起こったわけではなく 日ごろから積み重なったものだな |
| ファレナ | |
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人々の負の感情がマナを淀ませ 循環を阻害するほどに大きく なったんだろう |
| ファレナ | |
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これなら対処は思ったより簡単そうだ 俺達のマナで不純物となったマナを 打ち消してやればいい |
| ファレナ | |
| ファレナが一歩 足を踏み出した瞬間―― | |
| 蓄積された魔力は動きを見せ 人間のような姿を形成する | |
| それは、見知った姿だった | |
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―――――― |
| 黒いエイル | |
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! エイル……? |
| レヴィ | |
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待って、発する音が別物だ あれはエイルじゃない! |
| ディナ | |
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魔力の淀みによって汚染された 防衛機構のようなものですか ……やれますか、レヴィ |
| リュミエ | |
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当然だ |
| レヴィ | |
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……助けてくださらないのですね せっかくここまでお世話をしてきたのに |
| 黒いエイル | |
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……! |
| レヴィ | |
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レヴィ、下がってください……! |
| リュミエ | |
| とっさにリュミエが召喚した クリーチャーが、黒いエイルが放った 攻撃を弾く | |
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今の呪文の速さと威力…… 本物のエイルと比べても遜色がない あれもホウエイルの化身ってことか |
| レヴィ | |
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ねぇ、その 本物のエイルの強さってどれぐらい? |
| ディナ | |
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シャコガイル先生の力を貰ってるんだ ……僕はまだエイルと決闘して 一度も勝ったことがない |
| レヴィ | |
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なら、奴に勝てば 名実共にシャコガイル先生に 匹敵する強さということが証明されるな |
| ファレナ | |
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そういうのは後にしてよ ホウエイルが滅ぶかどうかの瀬戸際だよ |
| ディナ | |
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リュミエは僕らの防御を頼む |
| レヴィ | |
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ファレナ、君は僕とディナが奴と 闘ってる間に、奴のマナを浄化してくれ やってくれるな? |
| レヴィ | |
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『倒すことに注力するな』 そういうことか? |
| ファレナ | |
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マナの扱いは自然文明の得意分野だろ |
| レヴィ | |
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ホウエイルの動力炉を 中途半端にいじれば最悪の ケースも考えられる |
| レヴィ | |
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君の力が必要だ |
| レヴィ | |
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……………… |
| ファレナ | |
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わかった 今回はお前に従ってやるよ これも自然文明のためだ |
| ファレナ |































