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第10話 目覚めるべきではない者
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dmps_fun
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ストーリー
| 虚空に嫌な金属音が響く | |
| それと共に、空虚な場所に 浮かぶ少年は目を開く | |
| ここは、どこだ? 俺は一体、どこにいる……? | |
| ??? | |
| 今見えている異様な景色から 少なくとも、現実の世界ではない そう彼は認識していた | |
| ……………………… | |
| ??? | |
| ……俺はあの時、ジャドーから ルピコと巫女のジャスミンを 助けようとして…… | |
| ??? | |
| 力を使い果たし……その後…… | |
| ??? | |
| ……なるほど、 どうやら今回の目覚めは 少々事情が異なるらしいな | |
| ??? | |
| ! ……馬鹿……な……!? その姿は……とうに捨てたはずだ | |
| ??? | |
| 何者だ……お前は……! その姿は一体何のつもりだ! | |
| ??? | |
| 何を驚いている? 我はお前だ、ディアボロス それに…… | |
| ディアボロス | |
| ここはお前の精神世界だ どのような自分が現れても おかしくはないだろう | |
| ディアボロス | |
| 友を守る自分 勇猛な戦士である自分 ……弱者を屠る悪魔のような自分 | |
| ディアボロス | |
| 名前を変えようとも 姿を変えようとも、お前の 業は消えることはない | |
| ディアボロス | |
| 何を言っている? お前が誰だか知らないし 興味もない | |
| ディー | |
| 俺をここに閉じ込めているのなら 早く出すことだ さもなくば…… | |
| ディー | |
| 自分が上かのような言い草だな 我に勝てたことなど 一度たりと無いというのに | |
| ディアボロス | |
| お前はここから出れんよ 我はディアボロスを封じる門番だ | |
| ディアボロス | |
| そうか では眠っていろ | |
| ディー | |
| ディーは目の前の男に 槍を突き立てる | |
| ――はずが、その槍は相手の 身体を傷つけることはできず 刃が弾かれてしまう | |
| (攻撃が通らない? いや、刃が届く前に 不自然に押し返された!) | |
| ディー | |
| (だが、何の力の 予兆も感じなかった 一体、これは……) | |
| ディー | |
| あぁ、そうだった お前はいつも目覚めたら こうやって抵抗するんだったな | |
| ディアボロス | |
| 言い忘れていたが お前の攻撃は我に届くことはない | |
| ディアボロス | |
| 今回の眠りは長かったから 我も少々忘れっぽくなっているな | |
| ディアボロス | |
| どういう、ことだ 一体俺に何をしたんだ! | |
| ディー | |
| 忘れたか ここは精神世界だ | |
| ディアボロス | |
| お前自身が我に勝つことを 望んでいないんだよ 覚醒を拒む理由があるだろう? | |
| ディアボロス | |
| そんな、わけが…… | |
| ディー | |
| 何故、お前はこの姿を捨てた? その理由を思い出してみるといい 目をそらさずにな | |
| ディアボロス | |
| 目の前の男が ディーの額に手をかざす | |
| それと共に、ディーの脳裏に 封じていた記憶が無理やり 引き出される | |
| 覚醒の力を得て、 制御できなくなった力に 振り回された時の記憶 | |
| 数々の土地を破壊し 多くの守るべき民を 亡き者にした時の記憶…… | |
| 今でもその時の感覚を覚えている 自分の身体が自分のもので なくなるような感覚 | |
| 目を閉じたくても閉じられない 止めたくても止められない 誰にも声が届かない | |
| それでいて感覚は鮮明だった 破壊も、暴虐も、今もその手が その体が鮮明に覚えている | |
| そうだ……俺は 自分の手で、民を…… 皆……を…… | |
| ディー | |
| そうだ、しかしお前は 残った民に赦され 自刃することを止められた | |
| ディアボロス | |
| だが、お前が手にかけた民は お前を許すはずがない | |
| ディアボロス | |
| だからこうして 自身の力を封印した | |
| ディアボロス | |
| ああ、そのはずだった なのに、結局俺は人間の世界で 同じ過ちを……起こした | |
| ディー | |
| その時に…… 俺はもう、目覚めてはいけない そう思っていたんだ…… | |
| ディー | |
| これで分かっただろう 我のこの姿はお前の罪の表れだ | |
| ディアボロス | |
| 我はお前の罪の意識そのものだ お前の恐れる力そのものだ | |
| ディアボロス | |
| ……ああ、道理で 攻撃が届かないはずだ | |
| ディー | |
| 覚悟はできたか? では、再び眠れ | |
| ディアボロス | |
| ……ああ、 そうする……べきだ | |
| ディー | |
| お…落ちてる……!? | |
| ??? | |
| うわぁああああ!? | |
| ??? | |
| そ…そこにいるお前!! どけって!! あぶねーぞ!! | |
| ??? | |
| ハッと目を開いたディーは、 反射的に落ちてくる 人間を受け止めていた | |
| ……大丈夫か? | |
| ディー | |
![]() |
たっ、助かったぜ……! ありがとうな!! |
| ??? | |
| ……怪我も、ないようだな 良かった…… | |
| ディー | |
| ……? | |
| ディー | |
| ……ん? ここ……どこだ? デュエマシティじゃ ……ねぇよな? | |
| ??? | |
| 違うが……君は…… 一体どうやって…… ここに来たんだ……? | |
| ディー | |
| ここは精神……えっと…… 特殊な場所だから来ることは できないはずなんだが…… | |
| ディー | |
| うーん……いや、 俺もよく分かんないんだよ 何か変な物でも触れたか……? | |
| ??? | |
| いずれにせよ……困ったな…… 君は―― | |
| ディー | |
![]() |
……あっ、名前言ってなかったな 俺の名前は切札勝太! よろしくな! |
| 切札勝太 | |
| ああ、 俺の名前は…………ディーだ よろしく | |
| ディー | |
![]() |
おう! さっきは助かったぜディー! ありがとうな! |
| 切札勝太 | |
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……ん? ディー? どこかで聞いた名前だな…… |
| 切札勝太 | |
| この名を知っている? ……まさか、 ダピコ達の知り合いか? | |
| ディー | |
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そうそう、ダピコに聞いたんだ! じゃあお前がカードになった ダピコの友達か! |
| 切札勝太 | |
| お前何してんだよ 目覚めたならダピコに 会いに行ってやれよ | |
| 切札勝太 | |
| いや、その…… 諸事情でここから出れなくて…… | |
| ディー | |
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えっ? そうなの? ……何があったか分かんねぇけど 早く出てダピコと会ってやれよ |
| 切札勝太 | |
![]() |
カードの中のお前が 生きてるって分かった時、あいつ ……泣くほど喜んでたからよ |
| 切札勝太 | |
| あと、お前をカードから 元に戻すために めちゃくちゃ頑張ってたぜ! | |
| 切札勝太 | |
| 【プレイヤー】とか ダピコの友達と遊んだ時も ディーのこと心配してたし | |
| 切札勝太 | |
| ……………… | |
| ディー | |
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あーなんか思い出してたら 俺も皆に会いたくなってきたなー |
| 切札勝太 | |
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俺も今デュエマシティに 居ないし…… |
| 切札勝太 | |
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今、デュエマシティで 色々と……ん? |
| 切札勝太 | |
![]() |
あそこに突っ立ってる 背の高いディーは誰だ? 兄ちゃんか? |
| 切札勝太 | |
| ………… | |
| ディアボロス | |
| えーと……なんていうか 俺がここから出るわけにいかない 原因っていうか…… | |
| ディー | |
| 何? お前が邪魔してんのか!? じゃあ俺が――って | |
| 切札勝太 | |
| 何だ……!? 俺の体が光って……! しかも浮いてくぞ!? | |
| 切札勝太 | |
| た、多分元居た場所に 移動する前兆なんだろう (体も薄くなってるし) | |
| ディー | |
![]() |
そうなの!? まー戻れるんならいいけどよ…… |
| 切札勝太 | |
| いや、よくねぇ! なんだか知らねぇけど 負けんなよ、ディー! | |
| 切札勝太 | |
| 待ってる奴らが居るんだからな! 帰ったらみんなで デュエマしようぜ! | |
| 切札勝太 | |
| 良い仲間と良いデュエマをした 後のカレーパンが美味いんだぜ! 約束だからなー!! | |
| 切札勝太 | |
| ……………… | |
| ディー | |
| だから……こいつらを 全員倒したら、 まずクロ達と会って…… | |
| ダピコ | |
| それで……色んなところを 見て回ろう! 良い店も知ってるぞ! | |
| ダピコ | |
| お姉ちゃんは 本当にあなたのことを 大切に思ってるんですから! | |
| ルピコ | |
| お姉ちゃんは向こうの世界に居る あなたをこの街に迎えるために 必死に頑張ってたんですよ……! | |
| ルピコ | |
| ……あぁ、約束だ 切札勝太 | |
| ディー | |
| 来訪者は去った もう眠る時間だぞディアボロス | |
| ディアボロス | |
| 俺は……己の未熟さが故に 自身を封印した | |
| ディー | |
| ……ひとり……ぼっち…… …………その……気持ち…… ……わか……る……………… | |
| リロ | |
| 危害を加えられたわけでも 敵対しているわけでもないので もちろん構いませんよ | |
| アコ | |
| クルはオーケークル~ | |
| クル | |
| 突然の出会い…… これもまた冒険だな よろしくたのむ! | |
| ポゴ | |
| あー何だ、友達が欲しかったのか それならいいぜ! | |
| クロ | |
| よろしく! なんて呼べばいい? | |
| ダピコ | |
| しかしこのまま眠っては いられない理由も思い出した | |
| ディー | |
| 俺が目覚めたということは きっと彼らはまた面倒ごとに 巻き込まれているんだろう | |
| ディー | |
| 彼らは助けを待っている これ以上ここには居られない | |
| ディー | |
| 切札勝太達とも デュエマをしたいしな……! | |
| ディー | |
| そのためにもお前を倒し、 忌まわしき力を掌握してみせる! | |
| ディー | |
| ……そうか、では我は その希望を容赦なく断ち切ろう | |
| ディアボロス | |
| 二度と淡い夢すらも 見ることのないように | |
| ディアボロス |
勝利時
| 見事…… | |
| ディアボロス | |
| だが心せよ ひと時でも気を抜けば その力は牙をむく | |
| ディアボロス | |
| そうなれば我は再び現れるだろう | |
| ディアボロス | |
| ああ……どれほどの苦しみが 待ち受けるとしても 皆と共に歩んでみせる | |
| ディアボロス | |
| …………ィー……ディー……! | |
| ??? | |
| この、声は…… この聴き慣れた声は……! | |
| ディアボロス | |
| っ! ……進んでいくごとに 視界が……白く……! | |
| ディアボロス | |
| 待っていろ、ダピコ……! | |
| ディアボロス |
敗北時
| ぐっ……! | |
| ディー | |
| どうした、お前の思いは ……その程度なのか! | |
| ディアボロス | |
| この、程度で…… 途絶える俺ではない……! | |
| ディー | |
| そうだ…… 大言壮語を否定し、 万象を掌握してみせよ | |
| ディアボロス | |
| かつての支配者の力を…… 超えてみせるがいい! | |
| ディアボロス |


