概要

かつてDQシリーズを北米で発売する際に使用されていた作品名。
1980年に既に米国ではSPI社がTRPG【DRAGON QUEST】を販売、商標を登録していたため、「Dragon Quest」というタイトルを使えなかった。
堀井はコンピューターRPGで初めてRPGにはまった世代であり、TRPGについては詳しくなかったとのこと。
代わって用意されたのがこの「Dragon Warrior」というタイトルである。

2003年にスクエニが北米での「Dragon Quest」の商標を登録したことで、
Ⅷ以降の作品ではDragon Questの名前が使用可能となっている。
なお、国内と海外でナンバリングがズレているFFシリーズと異なり、こちらは歯抜けではあるもののタイトルのズレはない。

いわゆる「宗教上の配慮」というヤツで、様々な部分にローカライズが入っているのも特徴であり
有名ドコロでは、十字架が別のものに差し替えられていたり、パーティ内の死者が棺桶ではなく【透明人間】(幽霊?)だったり、【クリフト】の職業が神官ではなく執事だったり、といった所。

DWⅠ~Ⅳ、Ⅶ

1989年~1992年にかけてDragon Warrior~Dragon WarriorⅣまで発売されたが、
エニックスが海外版のスーパーファミコン、いわゆるSNESに参入しなかったため
(当時米国では海外版のメガドライブ、いわゆるジェネシスが大躍進していて
SNESにシェアで勝っていたのだ、まさにアメリカンドリーム!)
スーパーファミコンで発売されていたⅤとⅥ、リメイク作品Ⅰ・Ⅱ、Ⅲ、更にはスピンオフ作品も出ないという事態になる。

その後長い空白期間があり、1990年代末にGBやPSで発売されるようになったスピンオフ作品群が、2000年以降発売されるようになる。
当初はSNESに参入しなかった弊害が結構出ており、Ⅵが出てないのにⅥのスピンオフが出たり(テリワン)
Ⅰが出ていないのにいきなりⅡという謎の現象を防ぐために別タイトルでごまかしたり(トルネコ)
2001年には1992年以来となるナンバリングタイトルⅦが発売されるが、
ライトユーザーにとっては「え、いきなりⅦ?」って感じだったのではないだろうか。

FFシリーズがPSのⅦで一躍世界的なヒット作となったのに比べ、
DQシリーズはPSのⅦでも日本国内では大ヒットしたものの、世界的なヒットには至らず。

以降

本来の名前が使えるようになったPS2のⅧでは一転、エロ担当のゼシカが登場。
その他にも日本版にはない要素を次々と導入。面白キャラボイスを導入したり、音源をオーケストラにしたり、
日本では禁じ手である【鳥山明】臭全開の【DragonSoul】を導入したりと様々な試みを行った。

その成果もあり、ついに売り上げ100万の大台に到達。参考程度に言うとFF6が80万、FF7が600万。
FFにはまだ遠い…。

なお、ⅤとⅥもDSリメイク版でめでたく北米(および欧州)デビューを果たしている。

最終更新:2014年01月10日 20:39