初めに宣言致しますが、今回は全くVST作成に関係ありません。 でも前回までに使っていた図に「全波整流波」「半波整流波」を出しておきながら紹介しないのはおかしいのでここで紹介します。 「整流波」というのは、電気の用語で交流電流を直流電流に変換することです。 ここでの交流というのは+と-を行ったり来たりする波、つまり音の波のことです。 この音の波を常に+に振ると直流になります。 これは図を見ていただくとよくわかると思います。 波が揺れている方向は常に中心より上です。 &image(dtmer.png) はい、いつもの図ですねw この波はいったいどこに使われているのかといいますと、 実は、多くの電化製品の内部で使われていたりします。 もちろん、コンセントの電源は交流約100V(実際にはもうちょっと大きい)を給電していますが、 どうも交流では使いにくい電化製品もあります。 そのとき回路を組んで、整流します。 まぁ、今回の我々の目的とは関係ないですがw; この波形を得るためにはいろいろな方法が考えられますが、 今回は[[方形波>>SynthMaker奮闘日記~その4]]同様、プログラムによって得ることにします。 **半波整流波 &image(vst_01.png) 方形波の時のプログラムの式を少しだけ変えてみました。 前回は入力値(in)が0未満なら-1、0より大きければ1にしていましたが、 今回は0未満は0、それ以外は入力値のままです。 この比較演算を逆にすると、下に凸の波形ができます。 **全波整流波 &image(vst_02.png) さらに少しだけ改造。 右辺式に注目。 以上未満、両方ともinを返しているように見えますが、真ん中の演算子がプラスではなくマイナスになっています。 0未満の数値は当然負の数なので、0未満のときに符号が逆転するように設定されています。 今回はあくまで番外なので詳しい解説等はありませんが、 シンセサイザの独自のオシレータ作成時に、この2つの波を使ってみるのも面白いかもしれません。 ----