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E124祭企画-7-4

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麦茶2008夏 準決勝

ACEというのは、やっぱり我々にとって憧れの人でございます。
それが異性ともなれば、ときめく気持ちを藁人形に込めて、夜の神社のご神木に打ち付けたり。
…しない? しないの?
まあ、普通しませんわね。

たちの悪い冗談はさておきまして、意中のACEとあわよくばお近づきに、なんて気持ちは誰しもあるもんでして。
一人の女性があるACEに想いを寄せました。
言葉のひとつふたつでも交わせようものなら、天にも昇らんばかりの浮かれぶり。
あら、そこのお母さん。私にもそんなころがありましたわあ、なんて顔してますね。あなたの背後霊。

その女性もそれはそれはACEのことを好いておりましてね。
起きてるときはもちろん、できる限り彼の姿を目に焼き付けようと。
寝るときも夢で逢えたらと、彼の姿絵を枕の下に忍ばせて。
しまいにゃ寝てる間も傍に居たいって、夜な夜な魂だけ抜け出していく芸当まで身に着けまして。
普通はそれ、生霊っていうんですけどね。

愛しのACEと一緒にいたいと、彼女、なれない戦闘にも参加いたしました。
しかし、生霊となって夜な夜な身体を抜け出していたためなのか、戦場で死神が彼女の美貌に目をつけたのか、これほどの想いを寄せながら、告げることなく彼女は散ってしまいます。

しばし時が流れ、ACEは藩国を去りました。
さて、それからです、お国で妙なことが起こり始めましたのは。
財政確認のとき、必ずマイルがあわないんです。
いえいえ、収支はちゃあんと合ってるんです。

一つ一つ調べ上げていきますとね、例の戦場に散った彼女。
彼女のマイル口座にその違算分のマイルがなぜか入ってる。
誰も振り込んだ覚えはございませんよ。

さて困った。
いくら死者とはいえ、勝手に口座からマイルを引き出すのも気が引ける。

そこでその国の藩王様、詩歌藩国より大神官にご足労いただいた。
おそらく未練はあのACEのことでございましょう。
なんとか彼女の気の休まるようにしてやりたい。どうぞお力をお貸しください、大神官。

まずは大神官のお力で蘇生をと試みるものの、生前の想いゆえか、死後の邪念ゆえか、あえなく失敗に終わります。

ほとほと困った。
幽霊となって姿を現した彼女、なにやらしきりに数えている。
よくよくきいてみますとね、
「いちまーーーーいる。にまーーーーいる」
と、どうやら自分の口座にあるマイルを数えている様子。数え終われば、なんぞの進展があるものかと、最後まで聞いてみますとね
「ああ、口惜しや、一マイルたりぬぅ」
と、こういうわけですよ。

どうやら彼女、今ACEがいる国へお出かけしたいらしい。
幽霊なんだから飛んでいきゃいいじゃないかなんて情緒の無いこといっちゃあいけませんよ。
だけど、なんでわざわざ必要より一マイルすくなく取ってるんだと。
まあまあ、カワイイ乙女心じゃございませんか。
なんとか彼女の想いかなえてやろうと、その国の藩王様、四苦八苦の挙句、デートチケットを手に入れられた。
せめてこれをと、藩王様がデートチケットを彼女の前にお供えいたしました。
そうしましたら。
ひとの想いか、業ゆえか。

あっけなく彼女、復活いたしました。

ご足労いただいたのに申し訳ないと、大神官を見送ります藩王様。
「いえいえお気になさらず。どのみちこれはわたくしの手には負えません」
「我が国に何か?」
「彼女が復活するときに、こちらに大量の貧乏神が流れ込んできました。国中にちらばっておりますよ」

どこの国のお話かって?
それはあなた、言わぬが華ってもんですよ。

おあとがよろしいようで。


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