- お題:
アリスと村紗で海に遊びに行ってキャッキャウフフする、ただし喧嘩して仲直りする描写を"必ず"いれること(全年齢)
- キャラ1(アリス)指定:
霜の人閲者さん
- キャラ2(村紗)指定:
ShIMOさん
- シュチュエーション指定:
無能な人さん
書け麻雀で負けてしまったので、やらかしました。
皆さん、祝ってやる☆
皆さん、祝ってやる☆
- 本文:
「はぁ……」
波に揺られながら、私は本日何度目かも知れない溜息を吐く。
思えば、そもそも海なんかに来たのが間違いだった。
波に揺られながら、私は本日何度目かも知れない溜息を吐く。
思えば、そもそも海なんかに来たのが間違いだった。
幻想郷に海が無いのは、人間でも知ってる常識中の常識。
故に結界を抜ける力でも無ければ、幻想郷の住人は「海」という存在を知識以上のものに昇華する事が不可能なのだ。
だからこそ、その「結界どころか空間を無視する」程度の能力を持ち合わせた八雲紫が一声上げれば、皆が皆飛び付くのも当然といえば当然。
そんな知人諸君に内心呆れつつ、それでも私がここ――外の世界の海にまで着いて来たのは、幻想郷に帰った知人達に土産話を聞かされるのが癪なだけだったからだ。
故に結界を抜ける力でも無ければ、幻想郷の住人は「海」という存在を知識以上のものに昇華する事が不可能なのだ。
だからこそ、その「結界どころか空間を無視する」程度の能力を持ち合わせた八雲紫が一声上げれば、皆が皆飛び付くのも当然といえば当然。
そんな知人諸君に内心呆れつつ、それでも私がここ――外の世界の海にまで着いて来たのは、幻想郷に帰った知人達に土産話を聞かされるのが癪なだけだったからだ。
とは言え、海に来はしたもののする事が無かった私は、水飛沫を立ててはしゃぎ回ってる魔理沙とか霊夢なんかを遠目に、シャチ型のビニールボートとやらにしがみ付いていた。
……だって、甲羅干しとか言いながらパラソルの下で熟睡してるパチュリーなんかと一緒にいたら、私まで泳げないと思われそうじゃない。
それも癪だったので、取り合えず沖に出ようとした……のは良いけれど。
……だって、甲羅干しとか言いながらパラソルの下で熟睡してるパチュリーなんかと一緒にいたら、私まで泳げないと思われそうじゃない。
それも癪だったので、取り合えず沖に出ようとした……のは良いけれど。
「おや? 随分と可愛らしいものに縋ってますね?」
突然間近に聞こえた声に振り向くと、そこには黒髪の少女がいた。
名前は……確か村紗水蜜と言ったか。先日の宝船騒動の直後、里の近くに出来た命蓮寺に住んでいる船幽霊だ。
あのお寺の連中も来てたのか。と言うか海で船幽霊に出会うなんて、縁起が悪い事この上ない。
「……何?」
自分でもあからさまに不機嫌な声色だったと思う。実際、不機嫌だったから。
けれど水蜜はそんな事お構いなしに、ニヤニヤしながら私とシャチとを見比べていた。
「いいえ、別に。
しかし、最近の救命用具は随分と進化しているんですねぇ。
こんな形状をしてるのに、人一人支えても沈まないとは」
「救命用具……?」
その言葉の意味を考えたとき、何だか急に腹立たしくなった。
「何よあんた。それってつまり、私が泳げないとでも言いたいの?」
「あれ、違うんですか? てっきり溺れるのが嫌だから、そんなものにしがみ付いてるのかと……」
「っ……! あんたには関係ないでしょ! 放っておいてよ!!」
名前は……確か村紗水蜜と言ったか。先日の宝船騒動の直後、里の近くに出来た命蓮寺に住んでいる船幽霊だ。
あのお寺の連中も来てたのか。と言うか海で船幽霊に出会うなんて、縁起が悪い事この上ない。
「……何?」
自分でもあからさまに不機嫌な声色だったと思う。実際、不機嫌だったから。
けれど水蜜はそんな事お構いなしに、ニヤニヤしながら私とシャチとを見比べていた。
「いいえ、別に。
しかし、最近の救命用具は随分と進化しているんですねぇ。
こんな形状をしてるのに、人一人支えても沈まないとは」
「救命用具……?」
その言葉の意味を考えたとき、何だか急に腹立たしくなった。
「何よあんた。それってつまり、私が泳げないとでも言いたいの?」
「あれ、違うんですか? てっきり溺れるのが嫌だから、そんなものにしがみ付いてるのかと……」
「っ……! あんたには関係ないでしょ! 放っておいてよ!!」
―――。
そんな事があってから、尚更他の皆と混ざるのが嫌になり、私は一人で波間を漂っていた。
別に泳げないわけじゃない。ただ単に都会派魔法使いな私は、大きく身体を動かしたくないだけ。
それでも、きっと今こうしてシャチにしがみ付いている私を見たら、皆あの船幽霊と同じ事を言うんだろうな。
「はぁ……何よ、何なのよまったく……」
何か無性にイライラしてきた。そうよ、私は泳がないだけで、泳げない訳じゃないんだから。
試しにちょっと手を離してみる。
――次の瞬間、凄まじい勢いで身体が沈みかけたので、慌ててシャチに掴まった。
危なかった……少なくともバランスを取れる様になるまでは、何かに身体を支えさせないと泳ぐどころの騒ぎじゃない。
別に泳げないわけじゃない。ただ単に都会派魔法使いな私は、大きく身体を動かしたくないだけ。
それでも、きっと今こうしてシャチにしがみ付いている私を見たら、皆あの船幽霊と同じ事を言うんだろうな。
「はぁ……何よ、何なのよまったく……」
何か無性にイライラしてきた。そうよ、私は泳がないだけで、泳げない訳じゃないんだから。
試しにちょっと手を離してみる。
――次の瞬間、凄まじい勢いで身体が沈みかけたので、慌ててシャチに掴まった。
危なかった……少なくともバランスを取れる様になるまでは、何かに身体を支えさせないと泳ぐどころの騒ぎじゃない。
「\シャンハーイ?/」
と言う訳で、私は人形を使う事にした。
うん、これなら沈む事もないし、人形は水面下にいるから他の皆に見られる事も無い。
……まあ、本当に泳げてるのかどうかなんて、些細な問題。
傍から見れば、私はさぞ華麗に泳いでいる様に見える事だろ――
と言う訳で、私は人形を使う事にした。
うん、これなら沈む事もないし、人形は水面下にいるから他の皆に見られる事も無い。
……まあ、本当に泳げてるのかどうかなんて、些細な問題。
傍から見れば、私はさぞ華麗に泳いでいる様に見える事だろ――
「っ!?」
ガクンと、何かに強烈に身体を引っ張られる感覚。同時に、何故か動かなくなる手指。
……どうやら、水底の岩に人形を繋いでいた糸が引っ掛かってしまったらしい。主線が動かなくなってしまった事により、人形はビクンビクンと歪な動きをしている。
糸を切って脱出するのは簡単だけど、このままこの子を置いて行く事は出来ないし……どうしたものか。
私は冷静なつもりで、大分パニックに陥っていたのだろう。一つ、大事な事に気付いていなかった。
それは、私の顔が、先程から水面の上に出せていない、と言う事である。
「ガ……バッ!!」
浮上しようにも、もがけばもがく程糸は磯に引っ掛かり、それを拒む。
苦しい。幾ら私が人為らざる者と言えど、呼吸ができなければ流石に死んでしまう。
ああ、海水ってしょっぱい……。私がこのまま死んだら塩分に溶かされて、誰にも気付かれないまま消えて行くんだろうか。
――ダメ、いよいよ頭まで―――回らなく――なっ―――
……どうやら、水底の岩に人形を繋いでいた糸が引っ掛かってしまったらしい。主線が動かなくなってしまった事により、人形はビクンビクンと歪な動きをしている。
糸を切って脱出するのは簡単だけど、このままこの子を置いて行く事は出来ないし……どうしたものか。
私は冷静なつもりで、大分パニックに陥っていたのだろう。一つ、大事な事に気付いていなかった。
それは、私の顔が、先程から水面の上に出せていない、と言う事である。
「ガ……バッ!!」
浮上しようにも、もがけばもがく程糸は磯に引っ掛かり、それを拒む。
苦しい。幾ら私が人為らざる者と言えど、呼吸ができなければ流石に死んでしまう。
ああ、海水ってしょっぱい……。私がこのまま死んだら塩分に溶かされて、誰にも気付かれないまま消えて行くんだろうか。
――ダメ、いよいよ頭まで―――回らなく――なっ―――
「―――ん?」
「あッ! 気が付きましたか!? 良かった……!」
あ、あれ? 私、生きてる……?
重い瞼を開くと、目の前にはさっきの船幽霊、水蜜の顔があった。
どうやら、私は浜辺にあった木造の小屋に寝かされていたらしい……手元を探ると、磯に引っかかった筈の人形も置かれている。
「……あんたが助けてくれたの?」
「ええ、まあ。不服でしたか?」
「そうね、溺死寸前の獲物を助ける船幽霊なんて、バカとしか思えないけど……取り合えず、礼は言っておくわ」
顔を逸らしながら私が言うと、水蜜はぱぁっと顔を輝かせる。
憎まれ口混じりの謝辞なのに、そんな表情されると……こっちの調子が狂ってしまう。
「その、さっきはすみませんでした……。まさか、本当に泳げないとは思ってなくて……」
「ッ!?」
突然謝ってくる水蜜に、咄嗟に言い返そうとするが……次ぐ句が出て来ない。だって、実際溺れていたのだから。
私が唇を噛んでいると、水蜜は恐る恐ると言った感じで口を開いた。
「あの、ですね。実を言うと、海で溺れなくなる方法があるんですけど……よ、よければ、試してみませんか?」
ガタタッ!!
……思わず、身を乗り出してしまった。
「ま、まあ内容によるわね。一応聞くだけ聞いてみようかしら?」
「あッ! 気が付きましたか!? 良かった……!」
あ、あれ? 私、生きてる……?
重い瞼を開くと、目の前にはさっきの船幽霊、水蜜の顔があった。
どうやら、私は浜辺にあった木造の小屋に寝かされていたらしい……手元を探ると、磯に引っかかった筈の人形も置かれている。
「……あんたが助けてくれたの?」
「ええ、まあ。不服でしたか?」
「そうね、溺死寸前の獲物を助ける船幽霊なんて、バカとしか思えないけど……取り合えず、礼は言っておくわ」
顔を逸らしながら私が言うと、水蜜はぱぁっと顔を輝かせる。
憎まれ口混じりの謝辞なのに、そんな表情されると……こっちの調子が狂ってしまう。
「その、さっきはすみませんでした……。まさか、本当に泳げないとは思ってなくて……」
「ッ!?」
突然謝ってくる水蜜に、咄嗟に言い返そうとするが……次ぐ句が出て来ない。だって、実際溺れていたのだから。
私が唇を噛んでいると、水蜜は恐る恐ると言った感じで口を開いた。
「あの、ですね。実を言うと、海で溺れなくなる方法があるんですけど……よ、よければ、試してみませんか?」
ガタタッ!!
……思わず、身を乗り出してしまった。
「ま、まあ内容によるわね。一応聞くだけ聞いてみようかしら?」
――その方法とは、なんでも海難事故によって死んだ人間の『心』とやらを奪う事だそうだ。
毒と薬は紙一重とはよく言ったもので、本来であれば生ある者を海に引きずり込む為の呪詛なのだが、逆にそれを御し切れれば溺れなくなるのだとか。
元々船幽霊は人間を海難事故に遭わせて殺す妖怪だし、『心』と表現されたものが魂とかを差すならば、彼女はそんなもの譲るほど持ち合わせているのだろう。
まあ、私とて器用さには自信があるし、危険そうではあるが試してみるのも悪くは無いかもしれない。
その旨を伝えると、何故か水蜜は顔を真っ赤に染めて。
毒と薬は紙一重とはよく言ったもので、本来であれば生ある者を海に引きずり込む為の呪詛なのだが、逆にそれを御し切れれば溺れなくなるのだとか。
元々船幽霊は人間を海難事故に遭わせて殺す妖怪だし、『心』と表現されたものが魂とかを差すならば、彼女はそんなもの譲るほど持ち合わせているのだろう。
まあ、私とて器用さには自信があるし、危険そうではあるが試してみるのも悪くは無いかもしれない。
その旨を伝えると、何故か水蜜は顔を真っ赤に染めて。
「で、では、私を抱いて下さいッ!」
「――は?」
突然なに言い出だすのこの船幽霊。
「あ、その……抱くと言ってもぎゅーっとするだけですよ?」
「や、そうじゃなくて……なんでそんな事しなくちゃいけないの?」
「なんでって……こ、心をあげるために必要な事だからです!」
「は、はぁ……」
まあ、それで泳げる様になるのなら安いもの……か?
取り合えず私は、言われた通り水蜜の身体に引っ付こうとして――
突然なに言い出だすのこの船幽霊。
「あ、その……抱くと言ってもぎゅーっとするだけですよ?」
「や、そうじゃなくて……なんでそんな事しなくちゃいけないの?」
「なんでって……こ、心をあげるために必要な事だからです!」
「は、はぁ……」
まあ、それで泳げる様になるのなら安いもの……か?
取り合えず私は、言われた通り水蜜の身体に引っ付こうとして――
「ひゃあぁぁぁ!?」
――突き飛ばされた。
「ちょ……いきなり何するのよ!!」
「そそ、それはこっちの台詞ですッ!! そそそそそんな前置きも何もなしにっ……!!」
何て言うか、面倒な奴……。仕方ない。
「はひっ!?」
「じっとして」
「は、はぃぃ……」
私が水蜜の肩に手を置くと、それだけで彼女はビクンと身体を跳ね上げる。
そしてゆっくり、あやす様にしながら身体と身体の距離を縮め――。
「あ……はふ……」
「ほら、これで良いんでしょ?」
「は、はい……♪」
腕の中に収まった水蜜は、外見から想像していたよりもずっと華奢だった。
肌はすべすべで髪は艶々。こうして引っ付いていると、なんとなく潮騒を思い起こす様な爽やかな香りが鼻腔をくすぐる。
肉付きも良い割に引き締まっていて、若干骨ががっしりしている様な感もあるが、そんな逞しささえも抱いていて心地良い事この上ない。
「ちょ……いきなり何するのよ!!」
「そそ、それはこっちの台詞ですッ!! そそそそそんな前置きも何もなしにっ……!!」
何て言うか、面倒な奴……。仕方ない。
「はひっ!?」
「じっとして」
「は、はぃぃ……」
私が水蜜の肩に手を置くと、それだけで彼女はビクンと身体を跳ね上げる。
そしてゆっくり、あやす様にしながら身体と身体の距離を縮め――。
「あ……はふ……」
「ほら、これで良いんでしょ?」
「は、はい……♪」
腕の中に収まった水蜜は、外見から想像していたよりもずっと華奢だった。
肌はすべすべで髪は艶々。こうして引っ付いていると、なんとなく潮騒を思い起こす様な爽やかな香りが鼻腔をくすぐる。
肉付きも良い割に引き締まっていて、若干骨ががっしりしている様な感もあるが、そんな逞しささえも抱いていて心地良い事この上ない。
……あれ、どうしたんだろう私。
腕の中でもぞもぞと可愛らしく身体を揺する水蜜を感じてたら、何だか無性にムラムラしてきた……。
「あ、アリスさぁん……」
「……ねぇ、水蜜。この先に進むのって、ありかしら?」
「は、はい。私、もう……」
少しだけ頭を上げて、視線を交し合う水蜜と私。
そのまま、ゆっくりと顔と顔の距離が縮まって――――
腕の中でもぞもぞと可愛らしく身体を揺する水蜜を感じてたら、何だか無性にムラムラしてきた……。
「あ、アリスさぁん……」
「……ねぇ、水蜜。この先に進むのって、ありかしら?」
「は、はい。私、もう……」
少しだけ頭を上げて、視線を交し合う水蜜と私。
そのまま、ゆっくりと顔と顔の距離が縮まって――――
「おーい、アリス。お見舞いに来てやったぜ」
「○жΩπν×ーーー!?!?!?」
「○жΩπν×ーーー!?!?!?」
……お見舞いされた。
船長の怪力、恐るべし。
船長の怪力、恐るべし。
小屋から出ると、既に太陽が水平線に呑まれようとしている所で、結局この日は泳ぐ事は出来なかった。
いや、今回の旅行は日帰りだし、きっともう海に泳ぎに来る機会もないのだろう。
「って、それじゃあ本当に溺れなくなったのか、確かめようが無いじゃない……」
溜息混じりに呟くと、私の左腕に引っ付いていた水蜜(なんか懐かれた)は「え?」と顔を上げてきた。
「何言ってるんですか、アリスさん。もう貴女が水難に遭うことは、絶対にありませんよ」
「……なんで言い切れるのよ?」
私が問い掛ければ、水蜜は嬉しそうに笑みを浮かべ。
「だって、アリスさんには私が付いてますから♪」
「いや、意味が―――ああ!?」
今、漸く気が付いた。
海難事故によって死んだ人間の『心』を奪う、って……そう言う事だったのか。
……してやられた気分。
いや、今回の旅行は日帰りだし、きっともう海に泳ぎに来る機会もないのだろう。
「って、それじゃあ本当に溺れなくなったのか、確かめようが無いじゃない……」
溜息混じりに呟くと、私の左腕に引っ付いていた水蜜(なんか懐かれた)は「え?」と顔を上げてきた。
「何言ってるんですか、アリスさん。もう貴女が水難に遭うことは、絶対にありませんよ」
「……なんで言い切れるのよ?」
私が問い掛ければ、水蜜は嬉しそうに笑みを浮かべ。
「だって、アリスさんには私が付いてますから♪」
「いや、意味が―――ああ!?」
今、漸く気が付いた。
海難事故によって死んだ人間の『心』を奪う、って……そう言う事だったのか。
……してやられた気分。
「うふふ♪ アリスさぁーん♪」
「はぁ……」
なんか微妙に厄介なものを抱え込んでしまったと、気だるさを感じつつ……。
私達は一路、幻想郷へと還って行った。
「はぁ……」
なんか微妙に厄介なものを抱え込んでしまったと、気だるさを感じつつ……。
私達は一路、幻想郷へと還って行った。