はじめに

このページの閲覧者層(おすすめ)
- 絵を描いたことがない人・描く気は無いけどどんな風に描いてるのか気になる方
- 絵を描きたいけど、どんな流れで描けば良いか分からない方
- 新しい絵の技法を模索したい方
- 絵を描く時の苦労の様を眺めたい方
読む前の注意事項
このイラストメイキングはとてつもなくグダグダしていて、工程がたくさんあって果てしなく長いです。
効率の良い理想的なイラストの描き方というよりは、もっとリアルな、壁にぶつかってばかりのイラストメイキングなので、「うわーここ大変そうだなー」とか「なんかこの人めんどくさそうなことしてるなー」など思いながらご覧ください。
こんな大変な思いをせずともイラストが描けているあなたは立派な絵師さんです。心から尊敬します。
目次
どんな環境で描いてるの?
ハード(機器)
PC + 板タブで描いています。
一般的には液タブが高くて使いやすくてみんなのスター的存在なイメージですが、自分はこの板タブを安いから妥協して買ったわけではありません。個人的にはずっとPCの画面を見て絵を描けるので、板タブの方が好きですね。
また、板タブの上で滑らかに描くには、手袋は手放せません。若干厨二チックなデザインですが、ちゃんと機能が欲しくて使っています。
ソフト
CLIP STUDIO PAINT EX(以下クリスタ)を使っています。EXはパース定規を使ったり、アニメーションを描いたりする自分には手放せないソフトですね。

描いている画面はこんな感じです。クリスタは自分好みに画面をカスタマイズできるので、同じクリスタでも人によって画面が大きく違うんです。
自分は右利きなので、絵を右側に寄せて、ツール類は全部左にしまっちゃうタイプですね。

描いている画面はこんな感じです。クリスタは自分好みに画面をカスタマイズできるので、同じクリスタでも人によって画面が大きく違うんです。
自分は右利きなので、絵を右側に寄せて、ツール類は全部左にしまっちゃうタイプですね。
構図の試行錯誤
今回のイラストコンテストのテーマは「結(むすぶ)/connect」です。
それを頭の片隅に置きながら、イメージを膨らませていきます。
それを頭の片隅に置きながら、イメージを膨らませていきます。
1. 最初に思いついたイメージ
最初は、色々描きたいものを詰め込んでいきます。
- 元々ドラゴン好きなので、半分ドラゴン、半分骨ドラゴンを描きたい
- 凛と歩く少女を描きたい
- 家にたくさん植物があるので、植物をモチーフに描きたい
- どうやら青い薔薇の1種、アプローズが「喝采(感心して声をあげ、手をたたいてはやすこと、拍手喝采など)」という意味なので、荒廃が喝采と共に再生していく様を描きたい
- 薔薇・アプローズの画像
このように、色々描きたいものを列挙していくうちに、「ドラゴンと少女」「荒廃が喝采と共に再生していく様を描きたい」「青い薔薇」という3つのキーワードが決まりました。
それを元に、少女が歩いた後が青い薔薇として再生していく絵が浮かびました。
元々空を飛んでいるドラゴン(神龍)を祀っていた(中央の石像)という設定付きです。

だがしかし。実は、この絵は構図としていまいちなのです。
この絵は少女と石像を境にして、2つの空間に均等に分かれています。逆にいうと、均等なのでどこに視線を向けたいのか、絵の意図が伝わらないのです。
それを元に、少女が歩いた後が青い薔薇として再生していく絵が浮かびました。
元々空を飛んでいるドラゴン(神龍)を祀っていた(中央の石像)という設定付きです。

だがしかし。実は、この絵は構図としていまいちなのです。
この絵は少女と石像を境にして、2つの空間に均等に分かれています。逆にいうと、均等なのでどこに視線を向けたいのか、絵の意図が伝わらないのです。
一般的に、絵を描くときは閲覧者の視線誘導というものを気にします。
どういうことを表したいから、まずここを見てもらって、そこからこれを辿ってこれを見てもらって、最後にここに辿り着いて、と絵の色々なところを見てもらえるような構図を考えるのです。
どういうことを表したいから、まずここを見てもらって、そこからこれを辿ってこれを見てもらって、最後にここに辿り着いて、と絵の色々なところを見てもらえるような構図を考えるのです。
その点では、単刀直入にいうと、この絵は単調であまり面白みがありません。
というわけで、今まで考えたキーワードを頭に置きながら、別の構図を考えていきます。
というわけで、今まで考えたキーワードを頭に置きながら、別の構図を考えていきます。
2. 構図を考えながら思いついたイメージ
街の構造を利用して、視点を左手前から右奥に誘導する構図を思いつきました。

しかし、手前が再生を表す薔薇になるということは、奥、つまりまだ歩いていない、絵の中の狭い部分のみが廃墟になるということです。これだと、ただ青い薔薇が綺麗だなーと、つまり廃墟が植物によって再生するというテーマが伝わりにくいのです。
ということで次の構図を考えました。

しかし、手前が再生を表す薔薇になるということは、奥、つまりまだ歩いていない、絵の中の狭い部分のみが廃墟になるということです。これだと、ただ青い薔薇が綺麗だなーと、つまり廃墟が植物によって再生するというテーマが伝わりにくいのです。
ということで次の構図を考えました。
3. テーマと構図両方を大切にしながら思いついたイメージ
ここでBismは想像を膨らませます。
廃墟の再生にも色々あるんです。その中で、一体どんな再生が描きたいのか、と。
廃墟の再生にも色々あるんです。その中で、一体どんな再生が描きたいのか、と。
小さな建物の中で始まる、小さな再生の始まりがいいな...
そうだ、わざわざ街中を描く必要はなかったのです。つまり室内を描けば良いのだと。
そうして描いたのが下の絵です。

うん、結構悪くない。この時点で新しく設定を追加しました。
そうして描いたのが下の絵です。

うん、結構悪くない。この時点で新しく設定を追加しました。
主人公(絵を映像として実際に見ている人)は本の世界観としてこの世界を創造して、その物語を書くのに失敗してしまった。 それが1人の少女によって再生する。
ここで、ようやく主人公(視点主、本の作者)の努力が結果に結びつく、「connect」というテーマに結び付きましたね。逆にいうと今まで何も考えてませんでした。
上記のような理由で、手前の薄暗い廃墟の中を踊る少女と、壊れた建物から差し込む光で照らされる奥の本(=主人公が書いたもの)を斜めに視点誘導する構図を作りました。
これだと、少女より手前、視点のすぐ前に崩れた壁や青い薔薇を置くことで、その画面を閲覧者が実際に見ているかのような感覚にさせることができるかもしれません。
よっしゃ勝ったこれでいこう、と思った矢先、友人に言われました。
「これって果たして世界の再生なのか?」
自分が元々想像していたものは、「確かにその世界は荒廃してしまったが、とある小さなところに花畑がある、それだけで主人公は救われる」というものでした。
「これって果たして世界の再生なのか?」
自分が元々想像していたものは、「確かにその世界は荒廃してしまったが、とある小さなところに花畑がある、それだけで主人公は救われる」というものでした。
しかし考えます。果たして主人公は救われるのか?主人公が、この物語の作者が求めているのは世界全体が美しくなることなのではないか?
よしそれでは描き直そう。いくつか省略しましたので、今回で5回目の書き直しです。
4. 最終形
街を、世界を見渡せる場所、それは高い場所、塔の上です。
そこで少女が踊り、街々の上を神龍が飛び回る、そんな構図にしました。

少女の下に薔薇を咲かせ、光らせることで、まず少女と薔薇に視点を誘導させ、そこから龍と背景に視点を移動できるように描いていこう、と決めました。
そこで少女が踊り、街々の上を神龍が飛び回る、そんな構図にしました。

少女の下に薔薇を咲かせ、光らせることで、まず少女と薔薇に視点を誘導させ、そこから龍と背景に視点を移動できるように描いていこう、と決めました。
これでようやく構図が決まりました。長かったですね。
ちなみにここからも長いです。
ちなみにここからも長いです。
下書き1
今回描く絵は相当頑張りたいので、何度も何度も下書きをします。
1. 塔の柱を描く

2. 書見台を描く
塔の隅っこにあった書見台を描きます。
書見台は直角の多い立体物なので、工夫して描きます。

①書見台の横の絵を描く
②描いた絵を変形して立体化する
③いい感じにする(適当で申し訳ありません...説明が難しいですが、パースを意識してみましょう)
書見台は直角の多い立体物なので、工夫して描きます。

①書見台の横の絵を描く
②描いた絵を変形して立体化する
③いい感じにする(適当で申し訳ありません...説明が難しいですが、パースを意識してみましょう)
3. 少女を描く
頑張って人間描いてますが、まだまだ初心者なのが分かりますね。
もっと頑張って勉強しようと思います。次の下書きに期待。

もっと頑張って勉強しようと思います。次の下書きに期待。

4. ドラゴン達を描く
人間よりドラゴンというか動物が描きやすいのはなぜなのでしょうか...


5. 色ラフを描く
曇り空から太陽光が差し込んだら、悲しいイメージから明るいイメージへの変貌が感じられると思い、下のような色ラフを描きました。


下書き2
これで本番?いや、下書き2回目の間違いでしょう?
それでは、もっと細かく色々決めていきます。
それでは、もっと細かく色々決めていきます。
1. 塔の壁の模様を描く
下のような模様を描きました。上の色ラフの画像を頑張ってみてもらえたらなんとなくお分かりいただけるかもしれませんが、一応水色の細長い龍がモチーフの模様です。あの龍を祀っている街であるという設定をつけていきます。

これらを、書見台を描いた時のように、1つ1つ変形させて、塔の壁に貼っていきます。


これらを、書見台を描いた時のように、1つ1つ変形させて、塔の壁に貼っていきます。

2. 背景の街を描く
ここからが地獄の始まりです!!(歓喜)
背景の街の建物を1つ1つ描いていきます。
本当はもっと良い方法があったのかもしれませんが、イラスト初心者の自分には分かりようもありません。
背景の街の建物を1つ1つ描いていきます。
本当はもっと良い方法があったのかもしれませんが、イラスト初心者の自分には分かりようもありません。
まずラフを描きましょう。
いきなり街を創造するというのは中々難しいものです。
ただ、ここは本の世界の中心部。観光や商業、政治で盛えた街なのです。
そこで、左半分は「観光・商業の中心地」、右半分は「政治・歴史的な建物」というイメージで建物を描いていきます。

いきなり街を創造するというのは中々難しいものです。
ただ、ここは本の世界の中心部。観光や商業、政治で盛えた街なのです。
そこで、左半分は「観光・商業の中心地」、右半分は「政治・歴史的な建物」というイメージで建物を描いていきます。

描いた柱を元に、直方体を並べていきます。


描いた直方体を元に、色々な形の建物を描いていきます。
まだラフなので、安心して単純に描いていきます。

まだラフなので、安心して単純に描いていきます。

これで街のラフは完成です。
3. 床の模様と薔薇を描く
これで地獄は終わった?いえ、まだ折り返しですね。
ここから少女が立っている床に青い薔薇を敷き詰めていきます。
ここから少女が立っている床に青い薔薇を敷き詰めていきます。
といっても、さすがに無から(一応資料を見ながら)数多の薔薇を描くのは中々難しいものです。
そこで、写真を参考にして描きます。
そこで、写真を参考にして描きます。
こちら、とある場所で撮った薔薇園の画像です。屋根に薔薇がたくさん咲いていますね。


これをひっくり返して使います。
こうです。

こうです。

ここから頑張って描いて、描いて、いくつか複製して、向きを変えて、できたものがこちらです。


頑張った自分!!さすがにこれには苦労しました...!
4. 納得いかないので人間をもう一度描く
さすがに人間が下手すぎると思ったので、もう一度描き直します。
1度目がうまく描けない方も、2回描けば、1回目のバランスを利用できるのでうまく描けることがあります!ぜひ試してみてください〜
1度目がうまく描けない方も、2回描けば、1回目のバランスを利用できるのでうまく描けることがあります!ぜひ試してみてください〜
こちらが...


こうなりました。


前よりかはだいぶ良くなったと自負しております。


5. 色ラフを描く
ちゃんと床の隅々まで色を置いていないあたり疲れが見えますが、とはいえこれで色ラフ完成です!
やったね!!

やったね!!

本番
ようやくBism内のイラスト番長が本番に移ることを許してくれました。
いよいよ本番の線画です。
いよいよ本番の線画です。
1. 少女を描く
(1)線画を描く
光源が上にあることと、服や肌の色を考えて線画の色を個別に変えます。


(2)マスクを描く
人間のシルエットを1色で塗ります。
最初に人間を描く範囲を決める(=マスク)ことで、後にイラストを描きやすくすることができます。

最初に人間を描く範囲を決める(=マスク)ことで、後にイラストを描きやすくすることができます。

(3)ベタ塗りをする

(4)髪を描く




(5)目を描く






完成がこちらです。(画質悪くて申し訳ない)


(6)肌を塗る



(7)服を塗る

2. ちびドラを描く
(1)マスクを描く
人間と同様、小さいドラゴンにもマスクを描きます。


(2)色を塗る
影を描いたりハイライトを描いたりして完成させます。
光源は上であることを意識します。

光源は上であることを意識します。

3. 塔の壁を描く
(1)マスクを描く
例のごとくマスクを描きます。


(2)色を塗る
基本的に逆光なので、壁は暗めに描きます。


4. 全体的に影を追加する
逆光なので、少女とちびドラに影を追加します。


影を描いた後に、目や物体の境目の部分の影を消します。


5. 塔の床を描く
(1)床の模様を描く

(2)床の上の薔薇の線画を描く
薔薇の色に馴染むように、紫色で線画を描きます。


(3)薔薇のベタ塗りをする

(4)薔薇の影を塗る
とても簡単に1行に書いていますが、これはとても辛かったです。とても辛かったです。とても。


(5)薔薇の葉っぱを描く
3枚のレイヤーに葉っぱを描いて重ねることで、いい感じの植物の重なりを手軽に実現しようと画策しました。
1枚目


2枚目


3枚目


これらを重ねてこうです。


(6)薔薇を目立たせる
薔薇を絵の中心的存在にしたいので、発光させます。
色も本来のアプローズのものとは変えて、青色にします。
色も本来のアプローズのものとは変えて、青色にします。

(7)光と影
塔の床も、太陽光を意識して光と影を入れます。


6. ちびドラの色を変える
友人の好みでドラゴンの色が変わりました。

このように、「レイヤー > 新規色調補正レイヤー > 色相・彩度・明度」を選ぶことで、物の色を簡単に変えることができます。

このように、「レイヤー > 新規色調補正レイヤー > 色相・彩度・明度」を選ぶことで、物の色を簡単に変えることができます。


最終的にこうなりました。


7. 背景を描く
今までの細かに描かれた街、ありましたよね?あれは幻です。実は、あの街はいまいち自分が納得いかないので、描き直が決定しました。努力は気泡に帰したのです。
(1)ラフを描く
1回目ラフ


2回目ラフ


(2)線画を描く
3回目ラフのつもりでしたが、最終的に線画になりました。


(3)色を塗り始める
なぜか今までと全然違う塗り方を始めるBismさんです。


下のおすすめペンの中の、「厚塗りブラシセット」の中のいくつかを使って描いています。


(4)木を描く
ここに木の幹がありますね。


これに、まず葉っぱをつけます。


このレイヤーを木の幹のレイヤーの下に持ってきます。
次に、木の幹の上に、暗めの葉っぱを描きます。

次に、木の幹の上に、暗めの葉っぱを描きます。

それに普通めの色の葉っぱを描きます。


最後に明るめの葉っぱを描きます。実は、光源は右のはずなのですが、木の葉っぱは左側が明るくなってしまっています。ミスしていますね。反省です。


(5)wを生やしたり龍の像を描いたりする
今回出てくる龍を祀っている設定の延長です。


(6)建物に色を塗る

(7)地形を描き込む
地形の隅々までを完全に創造するつもりで描きます。そのつもりで。


(8)建物の光と影を描き込む
ここでも逆光を意識して、暗めに描きます。


(9)描き込みの追加
草生やしたり、建物のランタンに火を灯したりします。


(10)素材を貼る
ここで、こんな自作素材を使います。

こちらはというと、近所の地面です。または施設内の床です。
「あ、この地面いいな」と思って撮ってきたんです。側から見たら変人ですね。
でも、こちら結構使えるんです!

こちらはというと、近所の地面です。または施設内の床です。
「あ、この地面いいな」と思って撮ってきたんです。側から見たら変人ですね。
でも、こちら結構使えるんです!
下の画像の左上にあるものが今回の素材です。こちらを「オーバーレイ」レイヤーにして、塔の壁に重ねます。
重ねたものが左半分、重ねていないものが右半分です。なんとなく違いがお分かりいただけるでしょうか?

重ねたものが左半分、重ねていないものが右半分です。なんとなく違いがお分かりいただけるでしょうか?

同様に、奥の建物にも素材を貼っていきます。


最終的にできたものがこちらです。
ぱっと見あまり違いが分からないかもしれませんが、細かい色の違いが最終的な絵のクオリティを引き上げることがあります。

ぱっと見あまり違いが分からないかもしれませんが、細かい色の違いが最終的な絵のクオリティを引き上げることがあります。

(11)川を描く
透明度を少し下げた水色の下に、川底の石を描いていきます。
石を描いたペンは、先ほどの厚塗り用のペンですね。

石を描いたペンは、先ほどの厚塗り用のペンですね。

次に、水を透かして見えるはずの岩壁を描きます。


さらに、川から突き出して見える岩を描きます。


最後に水のきらめきや水が落ちるところに、白く線を入れます。


(12)海を描く
テクスチャを適用させたものがこちらです。


(13)雲を描く
(14)太陽光を描く
ここから始めていきます。
※記事の都合上、完成したファイルを使って説明していきます。

※記事の都合上、完成したファイルを使って説明していきます。

①「通常」レイヤーで黄色い丸を描く


②「覆い焼き(発光)」レイヤーで黄色を描く


③「スクリーン」レイヤーで黄色を描く(1回目)
1回目とありますが、2回目、3回目と進むに連れてだんだん大きくしていきます。

1回目とありますが、2回目、3回目と進むに連れてだんだん大きくしていきます。

④「スクリーン」レイヤーで黄色を描く(2回目)


⑤「スクリーン」レイヤーで黄色を描く(3回目)
たまたまなのですが、スクリーンが2枚重なると白くなるようで、外側だけが黄色くなって太陽光がそれっぽく見えている気がしています。

たまたまなのですが、スクリーンが2枚重なると白くなるようで、外側だけが黄色くなって太陽光がそれっぽく見えている気がしています。

⑥「オーバーレイ」レイヤーで太陽の日暈を描く
太陽を見た時に虹色に見える光のことを日暈というそうです。
今回はオーバーレイで日暈を描きました。

太陽を見た時に虹色に見える光のことを日暈というそうです。
今回はオーバーレイで日暈を描きました。

⑦「スクリーン」レイヤーで太陽の日暈を濃くする


⑧「通常」レイヤー50%で光芒を描く
太陽から出る差し込む光である光芒(こうぼう)を描きます。

太陽から出る差し込む光である光芒(こうぼう)を描きます。

最初はまっすぐにリアルGペンで白い線を引き、次に放射ぼかしというものを入れます。
下のように、「フィルター > ぼかし > 放射ぼかし」から適当な数字を入れます。

下のように、「フィルター > ぼかし > 放射ぼかし」から適当な数字を入れます。

⑨「通常」レイヤー50%で太陽光をぼんやり描く


⓾「通常」レイヤーで太陽の塗りを足す
今から見たら、少し色をミスしているような気がします。

今から見たら、少し色をミスしているような気がします。

⑪「覆い焼き(発光)」レイヤー30%で光らせる
これもリアルGペンで描いた後、放射ぼかしを入れています。

これもリアルGペンで描いた後、放射ぼかしを入れています。

⑫「覆い焼き(発光)」レイヤーで太陽をもう少し大きくする・微調整


⑬「スクリーン」レイヤー30%でさらに光らせる

これでようやく完成です。

これでようやく完成です。
8. 仕上げ
(1)全体の影入れを行おうとする
前の説明は完成形からの説明だったので、少し先の工程までお話ししました。
少し戻って、今度は影入れを行います。紫色の乗算レイヤーを、透明度を下げて重ねます。

少し戻って、今度は影入れを行います。紫色の乗算レイヤーを、透明度を下げて重ねます。

(2)思い出した神龍を描く
さんざん街で祀っていた神龍を描き忘れていたことに気がつきました。
付け足して描きます。龍の色には、海と同様、水のテクスチャを貼ります。

付け足して描きます。龍の色には、海と同様、水のテクスチャを貼ります。

(3)行った全体の影入れを削っていく
ここから、入れた影を削っていきます。
濃い影をつけて逆に削っていくことで、影のない部分を際立たせることができます。

濃い影をつけて逆に削っていくことで、影のない部分を際立たせることができます。

最終的にこうなりました。


(4)下の薔薇を目立たせる
太陽光が目立って薔薇の存在感が薄れてしまったので、なんだか青いオーラを入れます。


(5)黄色い小さな光を追加する
神秘的な感じを出すために、黄色い球を追加します。
「通常」黄色 -> 「加算(発光)」黄色 -> 「通常」黄色エアブラシ
で描いていきます。

「通常」黄色 -> 「加算(発光)」黄色 -> 「通常」黄色エアブラシ
で描いていきます。

(6)微調整1
海に反射する太陽光を足したり、少女の胸の宝石の発光を追加したり、髪の毛の上側を少し光らせたりしました。


(7)薔薇のオーラの色を変える
青いオーラを水色に変えます。


(8)微調整2
建物の影を強く入れたり、花を追加したり、川の落ちるところを太陽光で反射させたりします。


(9)いろんなオーラを追加、地形の輪郭を太陽光で光らせる
少女にピンクと黄色、後ろの神龍に青いオーラを纏わせます。


(10)微調整3
オーラの色を変えたり、太陽を少し大きくしました。
完成!
完成したものがこちらです。

ちなみにclipファイル(絵を描くためのデータ)が4GB、総レイヤー数は約200枚となりました。
描いた人も読んでくださった方も、お疲れ様でした。

ちなみにclipファイル(絵を描くためのデータ)が4GB、総レイヤー数は約200枚となりました。
描いた人も読んでくださった方も、お疲れ様でした。
最後に
いかがでしたでしょうか。もう少しストレートに描けると思いましたが、最初に描いた少女のポーズも背景の街中も、完成した絵には跡形もありません。
しかし、自分としてはかなり満足した絵なのできっとOKです。
1枚の絵に時間がかかってしまっている方も、ここまでひどいメイキングを見て安心してもらえればと思います。
ご清読ありがとうございました!!
しかし、自分としてはかなり満足した絵なのできっとOKです。
1枚の絵に時間がかかってしまっている方も、ここまでひどいメイキングを見て安心してもらえればと思います。
ご清読ありがとうございました!!