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Fate/EXTELLA

【ふぇいと えくすてら】
ジャンル ハイスピードサーヴァントアクション マーベラス:https://www.marv.jp/
対応機種 PS4 / PS Vita / Switch / PC(Steam)
発売・開発元 発売:マーベラス / 開発:マーベラス・1-TENTACLE
発売日 2016年11月10日(PS4/PS Vita)
2017年7月20日(Switch)
定価 【PS4】10,978円(限定版)/ 8,778円(通常版・税込)
【PS Vita】9,878円(限定版)/ 7,678円(通常版・税込)
備考 『Fate/EXTRA』シリーズ続編 / 奈須きのこメインシナリオ / 一騎当千型アクションへ移行
ポイント 霊長類最強の英霊(サーヴァント)たちを自在に操り敵群を薙ぎ払う爽快アクション
『EXTRA』『CCC』の正統続編として描かれる月世界の新たなる聖杯戦争と壮大な物語
無双風アクションとしての単調さや味方陣営の不甲斐なさ、3Dモデルのクオリティに課題
判定 賛否両論
シリーズ Fateシリーズ


新世界(EXTELLA)を、駆け抜けろ。

概要

『Fate/EXTRA』シリーズの正統続編として制作されたハイスピードアクションゲーム。コマンド選択式RPGだった前作までのシステムから一転し、無数の敵を薙ぎ払う一騎当千型の無双系アクションバトルへと大幅に刷新された。奈須きのこ氏書き下ろしによるメインシナリオのもと、新キャラクター「アルテラ」を中心とした月の聖杯戦争の「その後」を描く。

特徴

  • 領域の奪い合いを展開する領域支配型アクション
    • 広大なマップ上に複数存在する拠点であるセクターを巡り、敵の守備隊長であるアグレッサーを撃破して支配権を示すレヴァナント・キーを集める陣取り合戦システム。
    • 合計15個のキーを先に揃えてレヴァナント・サーキットを完成させ、出現する敵ボスのサーヴァントを撃破することでステージクリアとなる。

  • 一騎当千の爽快感を生むエクステラマニューバとムーンドライブ
    • ゲージを消費して周囲の雑魚敵をまとめて連続攻撃で薙ぎ払うエクステラマニューバにより、ハイスピードかつ大迫力のアクションを実現。
    • さらに主人公であるマスターのバックアップを受けてサーヴァントを強化・変身させるムーンドライブや形態変化により、爆発的な攻撃力を発揮できる。

  • 豪華なサーヴァント陣による群像劇とマイルーム要素
    • ネロ、玉藻の前、アルテラを各編の主人公としたメインストーリーに加え、総勢16名の英霊たちが参戦。
    • マスターとの絆を深めるマイルームでの会話イベントや、サイドストーリーも豊富に用意されている。

  • マスターのコードキャストによる戦闘支援
    • プレイヤーの分身であるマスターが着用する礼装を着替えることで、戦闘中に回復や属性攻撃、バフなどの魔法を使用可能。
    • サーヴァントの直接操作だけでなく、マスターとしてのサポート行動が戦況を左右するアクセントとなっている。

  • ハック&スラッシュ的な能力カスタマイズのインストールスキル
    • 敵からドロップするインストールスキルをサーヴァントの枠に組み込むことで、攻撃力増加や属性耐性、ドロップ率アップなどのパッシブ能力を自由に付与・強化できる。

評価点

  • 奈須きのこ氏渾身の重厚で魅力的なメインシナリオ
    • 3つの陣営視点で物語が進行し、最終的に真の結末へ辿り着く構成となっており、新ヒロインのアルテラを巡る切なくも壮大なストーリーはファンから極めて高い評価を得た。
    • 特に終盤の金詩篇における怒涛の展開やメッセージ性の強さは、さすが奈須きのこ脚本と絶賛されている。

  • Fateキャラクターを直接動かせる爽快感と演出
    • これまでテキストやコマンド選択で描写されていたサーヴァントたちの圧倒的な強さや技を、ハイスピードな3Dアクションとして直感的に操作できる喜びは大きい。
    • 宝具使用時のカットイン演出や各キャラの固有技、ワダアルコ氏のデザインを再現したエフェクト演出などファン心理をくすぐる要素が詰まっている。

  • 魅力的なサイドシナリオと一部サーヴァントの掘り下げ
    • メインシナリオで語られなかったサーヴァントたちのサブストーリーが展開され、ガウェインや呂布など一部キャラの掘り下げや名イベントはプレイヤーから高く支持された。

  • 絆レベルの上昇に伴うイベント解放とやり込み要素
    • サーヴァントと一緒に戦闘をこなすことで絆レベルが上昇し、マイルームでの特殊な会話や追加のインストールの枠が解放されるため、お気に入りキャラを育てるモチベーションに繋がる。

  • 作中を華やかに彩るBGMと豪華声優陣によるフルボイス演出
    • 各サーヴァントのテーマ曲や戦闘BGMのアレンジのクオリティが高く、戦闘の熱量を大幅に底上げしている。
    • 主要イベントはもちろん、戦闘中の掛け合いまで声優陣の熱演が光り、作品の世界観を強く支えている。

  • 携帯機であるPS Vita版とのマルチ展開による手軽なプレイ環境
    • PS4のクオリティだけでなく、PS Vita版でも大群の敵を撃破する爽快感を維持しており、手軽に持ち出して遊べる選択肢が用意されていた点も評価された。

論争点

  • 無双系アクションへの路線変更に対するファンの困惑
    • 前作までの重厚な対人サーヴァント戦の緊張感やダンジョンRPG的要素が好きだった層からは、単なる雑魚散らしゲームになってしまった、コマンド戦の駆け引きが失われたと不満の声が上がった。
    • 一方でハイスピードで動かせて爽快、テンポ良く進むと歓迎する意見もあり、ゲームジャンルの劇的な変化に対する受容度で評価が大きく二分した。

  • ネロ、玉藻の前、アルテラを中心としたキャラクターの扱いの偏り
    • ストーリー構造上、主役級のサーヴァント以外の参戦キャラであるアルトリアやギルガメッシュ等の出番や扱いがサイドシナリオ中心にとどまる。
    • 推しキャラの出番の少なさや、一部キャラの性格描写、ギャグ寄りのイベントに対する違和感から、キャラクターゲームとして賛否が分かれた。

  • Fate/EXTRAやEXTRA CCC未プレイ者をやや置いていく前提知識の多さ
    • 前作までの世界観や用語であるSE.RA.PH、ムーンセル、前作の聖杯戦争の経緯などを知っている前提でストーリーが進むため、新規プレイヤーには解説が不足しがち。
    • ファン向けとしては満点に近い構成である反面、本作から入った層にはハードルが高いという論点が存在する。

  • アルテラという新キャラクターの超優遇に対する拒絶感
    • 既存の人気サーヴァントを差し置いて物語の中核を担うオリジナル新キャラに対し、感情移入しづらい、設定が飛躍しすぎていると難色を示す声と、健気で最高のヒロインと絶賛する声で好みが分かれた。

問題点

  • 公式ブログ「EXTELLA/zero」
    • 奈須きのこ氏は自身の公式ブログである竹箒日記の2016年11月12日更新分にて、過去作からの世界観の再定義や設定整理を目的とした前日譚兼設定資料集であるEXTELLA/zeroを公開した。
    • しかし、世界観の設定や各キャラクターの置かれた状況といった物語の根幹に関わる重要な前提情報が掲載されていたため、プレイヤーからは「そういった重要な内容は外部のブログではなく、ゲーム本編の中で描くべきだ」として厳しい批判が寄せられることとなった。
  • 全体的に大味で単調になりがちなバトルシステム
    • ヒットストップ感や手応えが薄く空気を切っているようだと評される打撃感の弱さがあり、無双シリーズ等の洗練されたアクションと比べると大味さが目立つ。
    • コンボのバリエーションも少なく、基本的には同じ攻撃ボタンの連打とゲージ技の繰り返しになりがちでマンネリ化しやすい。

  • 頼りなさすぎる味方陣営と理不尽な防衛作業のストレス
    • プレイヤーが操作していない自軍のセクターはNPC防衛組が非常に弱く、放っておくと瞬く間に敵に制圧されてしまう。
    • 広いマップをあちこち東奔西走して救援に向かわざるを得ず、爽快な無双アクションを楽しみたいのに防衛に追われるお使い作業を強いられる仕様が強いストレスを生んだ。

  • 見づらいミニマップと不便なUI・カメラワーク
    • ミニマップの拡大機能が存在せず、高低差や障害物の多い入り組んだエリアでは進行ルートや敵の位置が極めて把握しづらい。
    • 所持しているコードキャストのソート機能や比較画面が不十分で、ハック&スラッシュ要素のUIが不便極まりない。

  • 3Dモデリングのクオリティ不足と表情の硬さ
    • 美麗な2D立ち絵であるワダアルコ氏のイラストに対して3Dモデルの出来に差があり、特に会話イベントでの顔の表情の硬さや人形のような質感が批判された。
    • PS4版であってもグラフィック全体の質感がやや古臭く見えてしまう点が指摘された。

  • 宝具の発動条件の厳しさと演出の共通化
    • 一発逆転の象徴である宝具を発動するためにマップ上に点在する鍵である宝具真名解放インナーを3つ集める必要があるが、収集の手間がかかりすぎて1ステージで1回撃つのが限界になりがち。
    • さらに宝具演出は豪華なものの、効果自体が画面全体の敵を一掃するという全キャラ共通の基本仕様になっており、性能面での個性が薄い。

  • ステージ構成とギミックのバリエーション不足
    • マップの見た目や背景こそ変化するものの、やるべきことはアグレッサーを倒して鍵を集め、ボスを倒すの完全な一パターン。
    • ステージごとの独自ギミックや工夫が乏しく、全編を通して作業感が強くなってしまう。

  • コードキャストの作成や合成システムの煩雑さ
    • ハック&スラッシュで手に入るコードキャストだが、生成や分解のインターフェースが使いづらく、不要な装備の整理に手間がかかる。
    • スキルの合成ルールも直感的でなく、メニュー画面での作業がストレスになりやすい。

  • 隠し要素や隠しキャラであるアルトリアの出現条件の難解さ
    • 特定の条件を満たすことで出現するアルトリアだが、その出現条件がヒントなしではほぼ不可能なレベルで特殊かつ面倒。
    • ノーヒントでの自力到達が極めて難しく、攻略情報を前提とした作りに不満が寄せられた。

  • ボスサーヴァント戦のスーパーアーマーと大味な撃破パターン
    • 敵ボスのサーヴァントが常時強力なスーパーアーマーであるのけぞり無効を持っているため、アクションゲームらしい回避と攻撃の駆け引きが成立しにくい。
    • 結果として、ゲージを溜めてエクステラマニューバや必殺技を叩き込むだけの押し切りプレイになりがちである。

  • 高難易度における敵の理不尽な攻撃力とワンパン事故
    • 難易度を上げると敵の攻撃力が跳ね上がり、画面外からの遠距離攻撃やボスの大技で一撃死する事故が多発する。
    • アクションの立ち回りでカバーするというよりは、レベル上げやインストールのステータス暴力で解決せざるを得ない調整不足が目立つ。

総評

    • 『Fate/EXTRA』シリーズの続編として、奈須きのこ氏が手掛けるストーリーの熱量や「アルテラ」を軸とした切なく美しいシナリオはファンを魅了するに十分なクオリティを誇る。
    • しかし、アクションゲームとしての洗練度の低さ、味方NPCの不甲斐なさからくる陣取りのストレス、UIの不便さや3Dモデルの質など、ゲーム部分の作り込みにおいて多くの不満点を抱えてしまった。
    • シナリオとキャラクターの魅力で押し切った「ファンアイテムとしての側面が非常に強い一作」であり、後にこれらの不満点の大半を改善した次作『Fate/EXTELLA LINK』への架け橋となった一編である。

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最終更新:2026年08月31日 00:37