樹 ―いつき―

樹 ―いつき―

収録作品:天穂のサクナヒメ[NS/PS4/PC]
作曲者大嶋啓之

概要

地の底にこのような大ぶりな枝があるとは…

腐り朽ちてこそいるものの、
御柱都(みはしらのみやこ)のものにも並びますぞ!

すなわち、これこそが鬼どもを生む
負の気の大元…!


本作のラストダンジョン「深淵の大樹骸」で流れる曲。
この曲は本作の最終盤で使われる曲にもかかわらず、プロモーション映像・WebCM・ローンチトレーラーといった動画で使用され、発売前から広く公開されていた曲でもある。
あまりにも大っぴらに使われていたことから、この曲がラストダンジョンの曲だと知って驚いたプレイヤーも多かったようだ。
それでいて、どの動画も一番大事なサビの最後の部分は聴かせない絶妙な曲の使い方をしている。
本曲は「深淵の大樹骸」以外だとエンドコンテンツの一つであるダンジョン「天返宮」の六十一層から八十九層までの道中でも流れるのだが
この該当層に足を踏み入れる為には一度ゲームクリアをしなければならず、この曲の特別感が増す配慮が徹底して行われていると言える。
開発者のなる氏も自身のツイッターにおいて、こいち氏と共に曲を聴いてすぐに気に入ったことを明かしている。同時に曲を受け取ったのが2017年4月のことで、それから実装までに二年以上費やしたことも明かしている。

大嶋氏の自身のサイトでの解説によると、この曲を作曲する上でのポイントは「これまでの冒険の総決算」と「これまでと違う異質さ」の二点。
これまでのダンジョンの曲で使用された三味線・琴・尺八・笛をすべて使うことで総決算とし、一方ドラムパターンをテクノ寄りにすることで今までのダンジョンと違う雰囲気にしたとのことである。
そしてギター・ベース・ストリングスで包み込むことで、重圧感・緊迫感・壮大さを出している。
サビの部分は他の曲でも使われる主題歌「ヤナト田植唄・巫 ―かみなぎ―」のフレーズであるが、ストリングスのトップが一音ずつ上がっていき、ベースは半音で下がっていく進行となっており、世界観の広がりを実感できるような壮大なものであり、心を震わされること請け合いである。

大嶋氏自身も特に力を入れた曲ということもあり曲の完成度の高さは言うまでもないが、それに輪をかけて凄まじいのは、この曲を含めた最終決戦に至るまでの一連の展開と曲構成である。
サクナが皆の前で決意を表明する「誓 ―ちかい―」→仲間全員がサクナを称え勇気付けるために披露する「ヤナト田植唄・祭 ―まつり―」→ラストダンジョン「樹 ―いつき―」→ラストバトル「龍 ―みずち―」と、怒涛の展開に田植え唄のフレーズを畳みかけてくる構成となっている。
特に初めて曲の全貌が明かされる「ヤナト田植唄・祭 ―まつり―」の後に「樹 ―いつき―」のサビで田植唄のフレーズを聴かせる曲展開は正に白眉と言え、「生活のすべてが田植えに直結している」ということを曲で感じさせ、否が応でも胸を熱くさせる、大嶋氏曰く「相当に「エモい」」シチュエーションである。
このエモい曲とストーリー構成が高く評価され、2020年の新曲ランキングでは見事1位に輝いた。

過去ランキング順位


サウンドトラック

天穂のサクナヒメ オリジナルサウンドトラック(2LP)


天穂のサクナヒメ オリジナルサウンドトラック


天穂のサクナヒメ デジタルサウンドトラック

天穂のサクナヒメ 実演楽曲集 奏 ―かなで―



関連動画

天穂のサクナヒメ [Nintendo Direct mini ソフトメーカーラインナップ 2020.7]

Nintendo Switch&PS4『天穂のサクナヒメ』WebCM【アクション】編

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最終更新:2025年01月01日 17:00