心一つあるがまま◆S33wK..9RQ
「我輩の城でそんな輩はいないぞ。まったく、忙しいのに……次はこの作戦でピーチちゃんを……」
「魔法使いの格好をした子?ここにはいないわ。で、あなたも私にチャレンジする子?
この私の水ポケモンで……え?ポケモンをもっていないの?」
この私の水ポケモンで……え?ポケモンをもっていないの?」
「巫女服の子?私は知らないわよ。……にしても私の他に生存者が居るなんて。
このゾンビが溢れる町で……ちょっと!一人じゃ危険よ!?」
このゾンビが溢れる町で……ちょっと!一人じゃ危険よ!?」
「さっきは化け物と勘違いしてすまなかった。ところで、あんたはどこからここに来たんだ?
………えっ、次元の狭間から出してくれるのか?」
………えっ、次元の狭間から出してくれるのか?」
「花好きの阿婆擦れ?知らないな。それより、お前。アカリスを捕まえたらここに連れてきてほしい。
机が壊れてしまってな……ミルクが零れてしまうんだ」
机が壊れてしまってな……ミルクが零れてしまうんだ」
「えー?巫女さん?うーん、知ってるけど、古手、って苗字だからアンタの探してる子じゃないと思うよ。
……あ!バイトの時間だからおじさんはもう行くね!」
……あ!バイトの時間だからおじさんはもう行くね!」
「ぽえーん。みんなしらんとです。メイドなんてものは。ぼくらはめいどにはいきませんです。たぶん」
「脇を晒した巫女?いや見ていないよ。それより僕達が鏡を取って来るまでの間、
彼女…じゃなくて、この犬を見ていてくれないか?」
彼女…じゃなくて、この犬を見ていてくれないか?」
「ザビー教に入ってくれたら教えて……?信仰しないんデスか?……残念ですね~。まぁ最初からそんな人知りまセ~ン」
「あーら、久しぶりのお客さん。GBミュージックへようこ……え?メイド?知らないわ。……ちょっと!?冷やかし!?」
「ワシはミュートシティに何十年も住んどるが巫女服を着た子なんて今までに見かけた事がないぞ。
……お、第三レースが始まった。アンタは賭けんのか?」
……お、第三レースが始まった。アンタは賭けんのか?」
「強い女性で、花が好き……?そんな女は見てないな。強い女性って聞く、と春麗を思い出すな。
イライザは強くないし。すまんが他を当たってくれ。」
イライザは強くないし。すまんが他を当たってくれ。」
「変にテンションが高い、緑髪の女の子?なんだそりゃ?ヤク中の象徴か?
まぁ、このロスサントス……いや、サンアンドレアスには絶対居ないぜ」
まぁ、このロスサントス……いや、サンアンドレアスには絶対居ないぜ」
「博麗霊夢?誰だいそれは?博麗神社に巫女なんて居たのか?……紫。変な冗談はよしてくれ。
それと入り口からの入店を頼む」
それと入り口からの入店を頼む」
☆ ☆ ☆
宇宙空間に漂う二人。先ほどは成り行きでパイロンとかいうエネルギー生命体を撃墜してきた所だ。
彼女達が生身でも平気なのは妖怪であり式神である所為か。それともなんらかの術がかかっているのだから平気なのかもしれない。
彼女達が生身でも平気なのは妖怪であり式神である所為か。それともなんらかの術がかかっているのだから平気なのかもしれない。
「紫様。いい加減に何を目的に人探しをしてるのか、私にも説明してください」
「藍。貴方に説明しても信じてくれないでしょう。それに貴方は全ての物事を倫理的に考えるからこの事を説明しても理解出来ない筈よ」
「では、私にも理解出来るように、一言で仰ってください」
「いうなれば、異変ね。きっと」
「異変なら、またいつもの様に、誰かが解決するじゃないですか。紫様が動く必要は……」
「今までの異変を誰が解決してきたかを、明確に知っているの?」
「逆に質問しますが、それを知る必要があるのですか?」
「藍。貴方に説明しても信じてくれないでしょう。それに貴方は全ての物事を倫理的に考えるからこの事を説明しても理解出来ない筈よ」
「では、私にも理解出来るように、一言で仰ってください」
「いうなれば、異変ね。きっと」
「異変なら、またいつもの様に、誰かが解決するじゃないですか。紫様が動く必要は……」
「今までの異変を誰が解決してきたかを、明確に知っているの?」
「逆に質問しますが、それを知る必要があるのですか?」
八雲紫は言葉が詰まる。今のところ、それを知っても自分にはメリットがない。
いや、メリットがない状況を作らされていたのか。それさえもわからない。
いま、幻想郷に異変が起きている。たまたま私は幻想郷の外に用事があり、そのお陰に異変に巻き込まれずにすんだ。
博麗霊夢、霧雨魔理沙、アリス・マーガトロイド、十六夜咲夜、レミリア・スカーレット、東風谷早苗、八意永琳、蓬莱山輝夜の存在が消えている。
幻想郷に、最初から存在しなかった事にされているのだ。幻想郷で、彼女達を知るものは私以外いなくなっていた。
紅魔館には主が居らず、そこに住んでいる門番と魔法使いとその使い魔はそこに住んでいる理由さえ忘れている。
竹林に住む不死の子は虚ろな目をしながら何百年前と同様、当たりの妖怪に退治という名の危害を加えている。
守矢神社の神様二人はなぜ幻想郷に移住してきたのか思い出せないらしい。
人形使いの家と魔法使いの家は完全に失せてしまっていた。
博麗神社はあるにはあるが、周辺や境内が森に変貌していて誰も近づこうとはしなかった。
つまり、森の中にポツンと立っている謎の建物と化している。妖怪が住んでいるとかいう噂はたつ始末で、それが神社と知っている人物でさえ少なかった。
……なぜか博麗の巫女がいないのに幻想郷は安定しているのは幸いな事だ。だがいつ博麗大結界が崩壊するのかはわからない。
これは不味い事態だ。だからこそ博麗霊夢を探すのだ。スキマを駆使し、異世界を回り、そしてなぜか世界を救うことになったり。
こんな事をしていては幻想郷が崩壊してしまうかもしれない。
何が起きたかは予想がついている。外の世界から何者かによって拉致された。
幻想郷を知り尽くしている私はすぐに幻想郷に住む者の仕業ではないとわかった。
だがわかった所でそれはどうしようもないことだ。なにせ世界の可能井は広い。時間軸、次元軸、『if』の軸。
その三つが交じり合うお陰で見つける事ができない可能性は無量大数の彼方にあるのだ。
だが探さずには居られない。
いや、メリットがない状況を作らされていたのか。それさえもわからない。
いま、幻想郷に異変が起きている。たまたま私は幻想郷の外に用事があり、そのお陰に異変に巻き込まれずにすんだ。
博麗霊夢、霧雨魔理沙、アリス・マーガトロイド、十六夜咲夜、レミリア・スカーレット、東風谷早苗、八意永琳、蓬莱山輝夜の存在が消えている。
幻想郷に、最初から存在しなかった事にされているのだ。幻想郷で、彼女達を知るものは私以外いなくなっていた。
紅魔館には主が居らず、そこに住んでいる門番と魔法使いとその使い魔はそこに住んでいる理由さえ忘れている。
竹林に住む不死の子は虚ろな目をしながら何百年前と同様、当たりの妖怪に退治という名の危害を加えている。
守矢神社の神様二人はなぜ幻想郷に移住してきたのか思い出せないらしい。
人形使いの家と魔法使いの家は完全に失せてしまっていた。
博麗神社はあるにはあるが、周辺や境内が森に変貌していて誰も近づこうとはしなかった。
つまり、森の中にポツンと立っている謎の建物と化している。妖怪が住んでいるとかいう噂はたつ始末で、それが神社と知っている人物でさえ少なかった。
……なぜか博麗の巫女がいないのに幻想郷は安定しているのは幸いな事だ。だがいつ博麗大結界が崩壊するのかはわからない。
これは不味い事態だ。だからこそ博麗霊夢を探すのだ。スキマを駆使し、異世界を回り、そしてなぜか世界を救うことになったり。
こんな事をしていては幻想郷が崩壊してしまうかもしれない。
何が起きたかは予想がついている。外の世界から何者かによって拉致された。
幻想郷を知り尽くしている私はすぐに幻想郷に住む者の仕業ではないとわかった。
だがわかった所でそれはどうしようもないことだ。なにせ世界の可能井は広い。時間軸、次元軸、『if』の軸。
その三つが交じり合うお陰で見つける事ができない可能性は無量大数の彼方にあるのだ。
だが探さずには居られない。
「……藍、貴方は一回幻想郷に戻します」
「えっ?もうちょっと外の世界を満喫したかったです」
「イレギュラーが起きたのだから。こんな事は二度としないわ。なにかあったらこれで連絡してちょうだい」
「……これは?」
「携帯電話とその説明書」
「ほうほう、これが噂の……」
「えっ?もうちょっと外の世界を満喫したかったです」
「イレギュラーが起きたのだから。こんな事は二度としないわ。なにかあったらこれで連絡してちょうだい」
「……これは?」
「携帯電話とその説明書」
「ほうほう、これが噂の……」
幻想郷へのスキマを開き、言葉を言い切る事ができなかった藍を押し込む。
藍を幻想郷に戻す理由は、幻想郷に何者かのコンタクトがあるかもしれないからだ。
もっとも、橙が留守番をしているが、彼女一人じゃ如何せん心配だ。
これまでに1000以上の世界を巡った。これからも巡るだろう。見つかる気はしない。
向こう側からのコンタクトがあればすぐに迎う事が出来るのだが……
ため息を付き、またスキマを広げる。次の世界を覗き込むとサイケデリックな色の世界と鳥人間。
この世界を捜索するのか、と、またため息をついてしまった。
藍を幻想郷に戻す理由は、幻想郷に何者かのコンタクトがあるかもしれないからだ。
もっとも、橙が留守番をしているが、彼女一人じゃ如何せん心配だ。
これまでに1000以上の世界を巡った。これからも巡るだろう。見つかる気はしない。
向こう側からのコンタクトがあればすぐに迎う事が出来るのだが……
ため息を付き、またスキマを広げる。次の世界を覗き込むとサイケデリックな色の世界と鳥人間。
この世界を捜索するのか、と、またため息をついてしまった。
☆ ☆ ☆
「やあや、えーりん」
「貴方、仕事は?」
「息苦しいったらなんの。あいつ等さ、ここらをウロチョロしてるからね~。ほら」
「貴方、仕事は?」
「息苦しいったらなんの。あいつ等さ、ここらをウロチョロしてるからね~。ほら」
廊下が見える窓を見るとあのポケモンが浮遊して瞑想していた。話しかけるのは遠慮しておいた方がいいだろう。
そしてその隣には私を睨み続ける女神。……私、何か悪い事をしたのだろうか?
そしてその隣には私を睨み続ける女神。……私、何か悪い事をしたのだろうか?
「あれ?マルクは?マルクとイントロクイズしたかったのになー」
「マルクは今あっちの部屋よ。……それより、あいつ等をあの部屋に近づけてはないでしょうね?」
「マルクは今あっちの部屋よ。……それより、あいつ等をあの部屋に近づけてはないでしょうね?」
マルクはボスとやらにお願いをしている最中である。戻ってこない事からきっと駄弁っているのだろう。ボスとは確かそんな性格だ。
あの部屋というのは姫がいる部屋である。彼らが姫に近づこうならばどんな手でもつかって殺してやる。
もっとも今すぐ殺してやりたいのだが。
あの部屋というのは姫がいる部屋である。彼らが姫に近づこうならばどんな手でもつかって殺してやる。
もっとも今すぐ殺してやりたいのだが。
「大丈夫だ。あの部屋を開くとエネルギーに吸い込まれて死ぬ、と言っておいた」
「そんなんで効果あるのかしらね」
「充分効果あるよ。漠然的な説明なのに誰も近づこうとしない。ゼロ以外はね。もっともゼロも近づいても開こうとはしない」
「そんなんで効果あるのかしらね」
「充分効果あるよ。漠然的な説明なのに誰も近づこうとしない。ゼロ以外はね。もっともゼロも近づいても開こうとはしない」
なるほど、神もどうやら自分の命が惜しいらしい。(イザナミという例外がいるが)
それに彼らは私達の仕事内容がわからないだろうし、そういった理由からそんな漠然な理由でも信じたのだろう。
ただゼロだけはイザナミの思惑はわかっているらしい。人間なら力技でこちらが勝つだろうが、彼を今殺す事はこちらにはデメリットだ。
それに彼らは私達の仕事内容がわからないだろうし、そういった理由からそんな漠然な理由でも信じたのだろう。
ただゼロだけはイザナミの思惑はわかっているらしい。人間なら力技でこちらが勝つだろうが、彼を今殺す事はこちらにはデメリットだ。
「それで、君は思いついた?」
「…?なにを?」
「外に連絡を送る方法さ」
「馬鹿にしているの?」
「いや別に」
「…?なにを?」
「外に連絡を送る方法さ」
「馬鹿にしているの?」
「いや別に」
こいつはどこまで人の神経を逆撫でれば気が済むのだろうか。外の世界にコンタクトを取るなんて現時点では不可能だ。
あの二体のポケモンが、あの遺伝子ポケモンとかのせいで操られ空間が閉じており外からも中からもコンタクトは不可能。
この空間を移動できるのは、あの神達だけだ。自分とマルクとイザナミはここを管理しているので外に出る事は不可能。
それもわかっているのにイザナミはその質問をしてきたのだ。
あの二体のポケモンが、あの遺伝子ポケモンとかのせいで操られ空間が閉じており外からも中からもコンタクトは不可能。
この空間を移動できるのは、あの神達だけだ。自分とマルクとイザナミはここを管理しているので外に出る事は不可能。
それもわかっているのにイザナミはその質問をしてきたのだ。
「……話しかけないで。二度と」
「おいおい、だから俺は中立の立場で君寄りなんだって。そんな拒絶することもないでしょ」
「拒絶するわよ。私の邪魔ばかりして」
「俺には君をどうだってできるんだぜ。ゲーム機の事も言ってないんだから」
「おいおい、だから俺は中立の立場で君寄りなんだって。そんな拒絶することもないでしょ」
「拒絶するわよ。私の邪魔ばかりして」
「俺には君をどうだってできるんだぜ。ゲーム機の事も言ってないんだから」
押し黙ることしかできなかった。確かにこいつには借りがある。
ゲーム機の事をあいつらにいったら私は参加者諸共、抹殺されるだろう。当然輝夜も。
それだけはならない。絶対に。
ゲーム機の事をあいつらにいったら私は参加者諸共、抹殺されるだろう。当然輝夜も。
それだけはならない。絶対に。
「……ないわ。勝ち目はない。貴方にも」
「おいおいそんな自分を卑下しないでよ。それはそれで困る」
「貴方って困ってばっかね」
「貴方って困ってばっかね」
そういうとイザナミは押し黙った。まるで自分がさっき押し黙った様に。
……なんだ。イザナミが私に不味い事を言ったように、私もイザナミに不味い事をいったのか。
……なんだ。イザナミが私に不味い事を言ったように、私もイザナミに不味い事をいったのか。
「……確かに困ってばっかだ。人の望みについては、何回やっても良い結果は得られない。打破してもそれまでだ」
「……何の話よ」
「なんでもないよ。じゃ、頑張ってるえーりんにヒントをあげるよ。120円で」
「……………。」
「……何の話よ」
「なんでもないよ。じゃ、頑張ってるえーりんにヒントをあげるよ。120円で」
「……………。」
最初に言った、「良い結果は得られない」という言葉が気になったが、ヒントがほしかったのでそれをスルーし財布から120円を出した。
もっともこいつは休憩室にある自販機のジュースが飲みたいだけでヒントなんて挙げる気は無いかもしれない。
だがこいつは120円を貰わない限りこの部屋を出ることはないだろう。キスよりはマシだ。三枚の効果をイザナミの手に乗せ
もっともこいつは休憩室にある自販機のジュースが飲みたいだけでヒントなんて挙げる気は無いかもしれない。
だがこいつは120円を貰わない限りこの部屋を出ることはないだろう。キスよりはマシだ。三枚の効果をイザナミの手に乗せ
「あ、やっぱりドクターペッパー飲みたいからあと30円」
「………はい。」
「………はい。」
る前に銅色の硬貨をイザナミの手から二枚取り、穴の開いた銀色の硬貨を乗せる。
ヒントなんて期待はしていない。こいつがここから出てくれればそれでいいんだ。
ヒントなんて期待はしていない。こいつがここから出てくれればそれでいいんだ。
「ありがとね。じゃあ、ヒント挙げちゃうよ~!」
「えっ」
「えっ」
「なにそれこわい」
「えっ」
「えっ」
「なにそれこわい」
だが本当にヒントをくれるとは思わなかった。150円で今後の運命を握るヒントを売る神が居ていいのだろうか。
まぁいいか。幻想郷の神々も大体こんな感じだ。
まぁいいか。幻想郷の神々も大体こんな感じだ。
「あいつらいるだろ?」
「ええ。それが」
「ええ。それが」
イザナミが指を見えないように廊下の方に向ける。そこにいたのは先ほどと同じ通り女神がこちらの部屋を向いており、ミュウツーの方は瞑想を続けている。
女神が訳の分からない字の書いてある本を読み始めている以外は変わらない。目を背けたくなるような光景だ。
女神が訳の分からない字の書いてある本を読み始めている以外は変わらない。目を背けたくなるような光景だ。
「神々ってのは自分優先で物事を考える」
「それは貴方も?」
「ふふん、どうだろうね。で、神々は無駄にプライドが高い。それは君もわかるだろ?」
「それは貴方も?」
「ふふん、どうだろうね。で、神々は無駄にプライドが高い。それは君もわかるだろ?」
確かに神々は無駄にプライドが高い。だがそれがどうしたのだ。徒党を組んだ神々を相手にするのは荷が重過ぎる。
こちらの勝機は無いに等しい。
こちらの勝機は無いに等しい。
「……そして自分が最強だと思っている」
「……まさか神々同士で潰しあいさせる気?」
「そのまさかさ」
「呆れた。なんていうか非現実的すぎるわ」
「…………ちょっとまって」
「……まさか神々同士で潰しあいさせる気?」
「そのまさかさ」
「呆れた。なんていうか非現実的すぎるわ」
「…………ちょっとまって」
イザナミがアゴにわざとらしく指を置いて思考し始めた。
ここまで男のふりをするとは。少し間違っている気がする。
ここまで男のふりをするとは。少し間違っている気がする。
「……もしかして、えーりんさ。あいつらが徒党を組んでると思っているの?」
「!」
「!」
そうか、そういうことか。奴らは徒党を組んでいる訳ではない。
奴らは利害の一致で一緒に行動しているだけだ。自ら願う事を叶える為に一緒に行動しているだけであって彼らは仲が良い訳ではない。
それに比べて最初からここにいるマルク、イザナミ、私は比較的仲が良いほうだ。(最初からいるボスは仲が良いのか微妙なところだが)
奴らは利害の一致で一緒に行動しているだけだ。自ら願う事を叶える為に一緒に行動しているだけであって彼らは仲が良い訳ではない。
それに比べて最初からここにいるマルク、イザナミ、私は比較的仲が良いほうだ。(最初からいるボスは仲が良いのか微妙なところだが)
「月が誇る頭脳って以外と明晰じゃないんだね~。正直がっかり」
「情報が少ないと答えを間違えるものよ、チェスだって相手側の陣地が見えないだけで勝利するのが難しくなる」
「情報が少ないと答えを間違えるものよ、チェスだって相手側の陣地が見えないだけで勝利するのが難しくなる」
そうだ、なんて事を聞いたのだろうか。これなら勝てる可能性が出てきた。
彼女達の誰かに接触をし、仲間割れを起こさせる。嘘の情報を流す。
……もっとも近づくのも難しいが、そうこう言っている場合ではない。彼女達の中で比較的安全な者は、ゼロか。
そんな事を考えているとイザナミの胸ポケットから騒々しい音楽が流れる。
携帯とやらの着信音だろう。先ほど鳴ったものとは違うところをみると先ほどの『恋人』ではないらしい。
イザナミは電話に出る事はなかった。
彼女達の誰かに接触をし、仲間割れを起こさせる。嘘の情報を流す。
……もっとも近づくのも難しいが、そうこう言っている場合ではない。彼女達の中で比較的安全な者は、ゼロか。
そんな事を考えているとイザナミの胸ポケットから騒々しい音楽が流れる。
携帯とやらの着信音だろう。先ほど鳴ったものとは違うところをみると先ほどの『恋人』ではないらしい。
イザナミは電話に出る事はなかった。
「……もしかしたら君の敵は1人減ったかもね」
「あら、嬉しい内容ね。それで、その発言の意味は?」
「ゼムスが離反した。まったく大馬鹿者だよ。あいつは最後まで自分が最強だと思っているみたい」
「あら、嬉しい内容ね。それで、その発言の意味は?」
「ゼムスが離反した。まったく大馬鹿者だよ。あいつは最後まで自分が最強だと思っているみたい」
ふと廊下を見ると女神と遺伝子ポケモンは消えていた。
そうか。やはり彼女達は仲が良い訳ではない。裏切り者は全力で潰しにかかるらしい。
だが、離反などするはずが無い。甘い言葉で誘われない限り。
だからこそ、私はイザナミにそれを聞くことにした。
そうか。やはり彼女達は仲が良い訳ではない。裏切り者は全力で潰しにかかるらしい。
だが、離反などするはずが無い。甘い言葉で誘われない限り。
だからこそ、私はイザナミにそれを聞くことにした。
「……それで、まだ気になることがあるんだけど」
「ん?なんだい?」
「ゼムスの離反は貴方が仕掛けたことでしょう?」
「勿論。アイツの思想は危険だったし、正直邪魔」
「ん?なんだい?」
「ゼムスの離反は貴方が仕掛けたことでしょう?」
「勿論。アイツの思想は危険だったし、正直邪魔」
その言葉を軽く言うと私から貰った100円玉でコイントスをし始める。
うら、と言うと、やはり裏だった。なんでわかるの、と質問してきて話題を逸らさせようとしたが、それだけはならない。
うら、と言うと、やはり裏だった。なんでわかるの、と質問してきて話題を逸らさせようとしたが、それだけはならない。
「貴方が、少しでも自由に動ける様に目を減らす為?1人ぽっち減らした所で自由度は上がらないわよ」
「うーん。えーりんの推理は半分当たってる。でも外れてる」
「うーん。えーりんの推理は半分当たってる。でも外れてる」
そういうとイザナミは出口に体を向ける。飲み物代ありがとう、というと部屋を出て行ってしまった。
もっと知りたい事が沢山あったのだが。
入れ替わるようにマルクが戻ってきた。口の周りにカロリーメイトの粕が沢山ついているのを見て思わず笑みが零れてしまう。
久しぶりに笑った気がする。大丈夫。私にも運が回ってきた。
マスターボールの中身を挿げ替えた事も、ゲーム機を支給品に仕込んだ事も。全てが上手くいっている。
……贅沢を言うが、博麗霊夢が拾った端末機「ipad」が対主催の手に早く渡る事も願っておこう。
博麗霊夢はその端末をまだサカキにも、東風谷早苗にも、雷電にも喋っていない。重要な物だとは思っていないのだろう。
なにせあのゴミ屋敷にあったのだからゴミ同然に扱っているかもしれない。それは勘弁してもらいたい事だが、サカキの手に渡るよりはマシだ。
……運が回ってきたと同時にイザナミへの疑問が強くなった。私へのデメリットばかり作ったと思ったら今度は私を助けるような真似。
逆に考えればこのヒントは罠かもしれないのだ。慎重に行動しなければ。
もっと知りたい事が沢山あったのだが。
入れ替わるようにマルクが戻ってきた。口の周りにカロリーメイトの粕が沢山ついているのを見て思わず笑みが零れてしまう。
久しぶりに笑った気がする。大丈夫。私にも運が回ってきた。
マスターボールの中身を挿げ替えた事も、ゲーム機を支給品に仕込んだ事も。全てが上手くいっている。
……贅沢を言うが、博麗霊夢が拾った端末機「ipad」が対主催の手に早く渡る事も願っておこう。
博麗霊夢はその端末をまだサカキにも、東風谷早苗にも、雷電にも喋っていない。重要な物だとは思っていないのだろう。
なにせあのゴミ屋敷にあったのだからゴミ同然に扱っているかもしれない。それは勘弁してもらいたい事だが、サカキの手に渡るよりはマシだ。
……運が回ってきたと同時にイザナミへの疑問が強くなった。私へのデメリットばかり作ったと思ったら今度は私を助けるような真似。
逆に考えればこのヒントは罠かもしれないのだ。慎重に行動しなければ。
☆ ☆ ☆
「どういうことだゼムスよ。そなたは我々の目的を忘れてしまったのか」
――――愚か者め。
――――愚か者め。
会場の外。鏡写しの向こう。真っ暗で星が綺麗だ。そして見えるのは月。そして機械仕掛けで顔がある謎の星。
ずっと夜だということと島の半分が殺し合いを観測、監視する為の建物がある以外は参加者がいる会場とほぼ同じだろう。
真っ暗な海がその月と謎の星を写す。そしてゼムスはその月がよく見える所にいた。アスタルテとミュウツーの方を向くとニヤリと笑う。
ずっと夜だということと島の半分が殺し合いを観測、監視する為の建物がある以外は参加者がいる会場とほぼ同じだろう。
真っ暗な海がその月と謎の星を写す。そしてゼムスはその月がよく見える所にいた。アスタルテとミュウツーの方を向くとニヤリと笑う。
「私の分は揃った。だが、お前らの分はない」
「……そうか。そなたは自分の望みだけを叶えたいのだな」
――――1人分は充分にある。だが、我々の分は無いではないか!
「……そうか。そなたは自分の望みだけを叶えたいのだな」
――――1人分は充分にある。だが、我々の分は無いではないか!
脳内に劈くようなミュウツーの声がゼムスを襲う。
そして無数のシャドーボールが無軌道ではあるがゼムスを狙う。
ゼムスは、それを、避ける。
そして無数のシャドーボールが無軌道ではあるがゼムスを狙う。
ゼムスは、それを、避ける。
が、ならなかった。
「なっ!?」
唐突に体が動かなくなった。なぜだ。
「フォックスダイって便利だね~。こうやって愚かな行動をする奴を誰にも気付かれることもなく仕留めることができる。」
ゆっくりとイザナミが砂浜に現れた。波がイザナミの足を定期的に濡らす。手に持っているのはペットボトルと注射器だ。
最初で最後の一本を使ってしまった、とイザナミは付け加えた。
最初で最後の一本を使ってしまった、とイザナミは付け加えた。
「がああああ!?」
全てのシャドーボールがゼムスに命中した。だが死ぬ事は無い。
「離反!?……どういうことだイザナミよ!?話が違うじゃないか!」
「うわー、しぶといね。フォックスダイでも死なないなんて。でも麻痺はしてるみたいだ」
「うわー、しぶといね。フォックスダイでも死なないなんて。でも麻痺はしてるみたいだ」
女神が少しずつゼムスに近づく。どこから取り出したのか散弾銃を持つ。
ミュウツーがイザナミにゼロはどうしたかと聞くとイザナミは休憩室でマッサージ機に座ってたよ、返事をした。
それを聞いたミュウツーはテレポートで消えうせた。結果ここにいるのはゼムスとイザナミとアスタルテだけだった。
ミュウツーがイザナミにゼロはどうしたかと聞くとイザナミは休憩室でマッサージ機に座ってたよ、返事をした。
それを聞いたミュウツーはテレポートで消えうせた。結果ここにいるのはゼムスとイザナミとアスタルテだけだった。
「お、おい!イザナミよ!話が違うではないか!私との約束はどうなるっ!?」
「約束?ああ、君が一方的にしたものだろう。俺が離反に手を貸すわけが無い」
「約束?ああ、君が一方的にしたものだろう。俺が離反に手を貸すわけが無い」
イザナミはドクターペッパーの栓を捻る。すると炭酸が強かったのか三分の一が吹き出てしまい砂浜に零れ落ちる。
だがイザナミは気にする事なく飲み口を口に当て、喉を動かす。
だがイザナミは気にする事なく飲み口を口に当て、喉を動かす。
「なんだとっ!?お、お前が」
「黙れ。最後まで鬱陶しいぞ」
アスタルテが喉であろう部分を散弾銃で撃つ。だが死ぬ事はない。彼だって耐久力はある。
「黙れ。最後まで鬱陶しいぞ」
アスタルテが喉であろう部分を散弾銃で撃つ。だが死ぬ事はない。彼だって耐久力はある。
フォックスダイの影響で体こそ動かないものの、死ぬ事は無かった。
「がっ!?」
「なかなか死なぬな。私こそ、こうやって、苦しませて、死なせたくは無い。弱点を教えるがよい」
だがゼムスは喋ることはできない。仕方なくアスタルテは何度も銃ででゼムスを息絶えるまで引き金を引いた。何十回、何百回、何千回と。
ゼムスは最後に、我の魂はどうとかこうとか言ったが、アスタルテは気にせず弾丸を打ち込んだ。結果として砂浜には肉塊と弾奏が絡み合った。
とどめを刺した事を確認するとアスタルテはイザナミのほうに近づいていく。
「がっ!?」
「なかなか死なぬな。私こそ、こうやって、苦しませて、死なせたくは無い。弱点を教えるがよい」
だがゼムスは喋ることはできない。仕方なくアスタルテは何度も銃ででゼムスを息絶えるまで引き金を引いた。何十回、何百回、何千回と。
ゼムスは最後に、我の魂はどうとかこうとか言ったが、アスタルテは気にせず弾丸を打ち込んだ。結果として砂浜には肉塊と弾奏が絡み合った。
とどめを刺した事を確認するとアスタルテはイザナミのほうに近づいていく。
「なぜ早く言わなかった?」
「そんな怖い顔しないでよ女神ちゃん、それで、何を?」
「ゼムスが離反しようとしていた事だ。奴の言動からするにそなたはゼムスが離反しようとしていた事を知っている」
「言うタイミングが無かったもんでね。アイツが俺に離反の提案をかけてきた時に言えばよかったかな?」
「……そなたに一任するのが間違いだったか。次はないぞ、イザナミよ」
「大丈夫だよ女神ちゃん」
「そんな怖い顔しないでよ女神ちゃん、それで、何を?」
「ゼムスが離反しようとしていた事だ。奴の言動からするにそなたはゼムスが離反しようとしていた事を知っている」
「言うタイミングが無かったもんでね。アイツが俺に離反の提案をかけてきた時に言えばよかったかな?」
「……そなたに一任するのが間違いだったか。次はないぞ、イザナミよ」
「大丈夫だよ女神ちゃん」
色情魔め、とアスタルテが呟き、自分達が先ほどまで居た建物に歩き始めた。
それを聞いていたイザナミは苦笑いをしながらゼムスの死体に近づく。
それを聞いていたイザナミは苦笑いをしながらゼムスの死体に近づく。
「……あらら。これは酷い」
それ以上ゼムスの死体に近づくことはしたくはなかった。
正直、こんなに上手くいくとは思わなかった。
自分がゼムスに「やつらを出し抜けば自分の利益があがるぞ。大丈夫、誰にも言わない」と言い、離反を促させる。
すぐに離反したのを見るととても滑稽な話だろう。結果としてアスタルテとミュウツーの怒りを買い、殺された。
彼女達には完全にゼムスが勝手に離反してるのだと思っているのだが、実際は自分が離反させたといっても間違いない。
空を見上げるとその星がこちらを見下ろす。
だいたい、1人分は揃っていてもマルクが居ないとアレは起動しない。
正直、こんなに上手くいくとは思わなかった。
自分がゼムスに「やつらを出し抜けば自分の利益があがるぞ。大丈夫、誰にも言わない」と言い、離反を促させる。
すぐに離反したのを見るととても滑稽な話だろう。結果としてアスタルテとミュウツーの怒りを買い、殺された。
彼女達には完全にゼムスが勝手に離反してるのだと思っているのだが、実際は自分が離反させたといっても間違いない。
空を見上げるとその星がこちらを見下ろす。
だいたい、1人分は揃っていてもマルクが居ないとアレは起動しない。
「……しかし、面白いじゃないか。欲望ってさ。……はぁ」
ある感情を押し殺し、自分も建物に戻ることにした。
戻っている途中、また携帯がなる。どうやら『恋人からのラブコール』らしい
戻っている途中、また携帯がなる。どうやら『恋人からのラブコール』らしい
☆ ☆ ☆
「ばっちりOK貰ったのサ!」
「そうよかった。じゃあ、今すぐ」
「ちょっと、待つのサ」
「そうよかった。じゃあ、今すぐ」
「ちょっと、待つのサ」
マルクが戻ってきて言った事は開口一番それだった。かなり順調じゃないか。
今すぐ仕事に取り掛かってもらいたいのだがマルクが待ってほしいといった。
急いでいるのに、何だというんだ。マルクは誰にも聞かれないように、そして盗聴器に拾われないように私の耳に口を近づけた。
今すぐ仕事に取り掛かってもらいたいのだがマルクが待ってほしいといった。
急いでいるのに、何だというんだ。マルクは誰にも聞かれないように、そして盗聴器に拾われないように私の耳に口を近づけた。
「人質の部屋も入ったのサ」
「え!!?」
「え、えーりん!声が大きいのサ!」
「え!!?」
「え、えーりん!声が大きいのサ!」
あまりにも非現実な事に声を張り上げてしまった。
人質の部屋はイザナミとしか入れない。それなのに何故?
人質の部屋はイザナミとしか入れない。それなのに何故?
「えーりんを安心させたくて、ボスにおねがいしたのサ。ボス同伴だったけど」
「……そう。ありがとね、マルク」
「……そう。ありがとね、マルク」
頭を撫でてやる。ああ、この子は本当に良い子だ。私を安心させる為にこんな事をしてくれるなんて。
だが、二度とこういうことはしては貰いたくは無かった。
ここまできてリスクを犯すようなことはしたくない。今は怒る気にはなれなかった。
だが、二度とこういうことはしては貰いたくは無かった。
ここまできてリスクを犯すようなことはしたくない。今は怒る気にはなれなかった。
「輝夜ちゃんは元気だったのサ。というより本当に人質に部屋とは思えないぐらい豪華だったのサ」
確かに人質とは名ばかりで、こちらの手違いで連れてきてしまった、のが正しいのだ。(もっとも本来の意味合いで姫が利用される可能性もあるが)
手違い、というのは拉致するときに巻き込まれた者達である。つまり輝夜の他にもいるのかもしれない。
それが気になったので聞いてみる事にした。
手違い、というのは拉致するときに巻き込まれた者達である。つまり輝夜の他にもいるのかもしれない。
それが気になったので聞いてみる事にした。
「姫の他に誰かいた?」
「居たのさ。帽子を被った少年と、それと、」
「居たのさ。帽子を被った少年と、それと、」
マルクが押し黙った。
口を動かすが、言葉を発するのが苦しいのだろうか。
口を動かすが、言葉を発するのが苦しいのだろうか。
「……ローザがいたのサ。ずっと僕をずっと睨んでた」
「!…………貴方が悪い訳じゃないわ」
「!…………貴方が悪い訳じゃないわ」
マルクを慰める。だが、私の頭の中は疑問で埋め尽くされた。
彼女は首を跳ね飛ばされ死んだ筈だ。よく似た別世界のローザって訳でもないだろう。
ではなぜローザが人質の部屋に生きている状態でいるのだろうか。もしや蓬莱の薬か?
それをマルクに聞く気にはなれなかった。なにせマルクは参加者、人質に「悪」を演じ接触しなければならないのだから。
姫と、帽子の少年。......きっとレッドが固執している子だろう。彼らも最終的には救い出さなければ。
倒すべき敵は減った。会場の参加者をこちらに来させることが出来れば私の勝ちは決まったものだ。
その時が来るまで、こちらの敵を減らすことを考えなければならない。やることは多すぎるが、これぐらいが丁度良い。
彼女は首を跳ね飛ばされ死んだ筈だ。よく似た別世界のローザって訳でもないだろう。
ではなぜローザが人質の部屋に生きている状態でいるのだろうか。もしや蓬莱の薬か?
それをマルクに聞く気にはなれなかった。なにせマルクは参加者、人質に「悪」を演じ接触しなければならないのだから。
姫と、帽子の少年。......きっとレッドが固執している子だろう。彼らも最終的には救い出さなければ。
倒すべき敵は減った。会場の参加者をこちらに来させることが出来れば私の勝ちは決まったものだ。
その時が来るまで、こちらの敵を減らすことを考えなければならない。やることは多すぎるが、これぐらいが丁度良い。
☆ ☆ ☆
数刻前。
「へいへいへーい、皆元気なのサ~?」
硝子の向こうに豪華な装飾、そしてPC、漫画本、テレビゲーム、etcetc…。しかし彼女達はそれを手に取ることはない。
この強化硝子には無数のヒビが入っているが穴が開くことはない。そして硝子の向こうのすぐ目の前には壊れたイスが転がっていた。
黒髪の少女はじっとマルクと、その男を睨み続ける。
死んだはずだったローザもマルクを睨み続ける。少年はまだ状況がわかっていないが、マルクと彼がロケット団の様な悪というのはわかるらしい。
男が葉巻に火をつけ、壁によりかかる。
この強化硝子には無数のヒビが入っているが穴が開くことはない。そして硝子の向こうのすぐ目の前には壊れたイスが転がっていた。
黒髪の少女はじっとマルクと、その男を睨み続ける。
死んだはずだったローザもマルクを睨み続ける。少年はまだ状況がわかっていないが、マルクと彼がロケット団の様な悪というのはわかるらしい。
男が葉巻に火をつけ、壁によりかかる。
「……えーりんはどこ?」
「秘密なのサ。でも確実に無事で無傷だってことは教えてあげるちょ~」
「秘密なのサ。でも確実に無事で無傷だってことは教えてあげるちょ~」
輝夜は永琳が何をさせられているのは知らない。
人質、というのは拉致をする時に、たまたま近くにいたとか、性格が似ていた、とか些細な理由で間違って連れてこられた者達だ。
傍迷惑という言葉が彼女達に相応しい言葉である。
できるなら彼女達を逃がしてやりたいが、この計画を知る者をこの世界の外に出すわけにはいかなかった。
人質、というのは拉致をする時に、たまたま近くにいたとか、性格が似ていた、とか些細な理由で間違って連れてこられた者達だ。
傍迷惑という言葉が彼女達に相応しい言葉である。
できるなら彼女達を逃がしてやりたいが、この計画を知る者をこの世界の外に出すわけにはいかなかった。
「セシルは大丈夫なのっ!?」
「うーん、それは言えないのサ。でも生きていることだけは確か」
「うーん、それは言えないのサ。でも生きていることだけは確か」
ローザが声を張り上げマルクに質問をする。参加者の情報を彼らに教えるのは禁則事項に含まれているので教えることはできなかった。
それに教えられたとしても彼女にセシルが今どういう状況かを言うのは余りにも酷だ。
ああ、カインとセシルは本当に可哀想だ。生きているのに彼らはローザの為に殺し合いに乗ったなんて口が裂けても言えなかった。
それに教えられたとしても彼女にセシルが今どういう状況かを言うのは余りにも酷だ。
ああ、カインとセシルは本当に可哀想だ。生きているのに彼らはローザの為に殺し合いに乗ったなんて口が裂けても言えなかった。
「ねぇ!どうなってるの!?君たちは何者なんだっ?」
「落ち着くのサ、ゴールド君。僕からはまだ言うべき言葉じゃないのサ」
「落ち着くのサ、ゴールド君。僕からはまだ言うべき言葉じゃないのサ」
レッドが固執している少年、ゴールド。彼はレッドと同じく頭が良い。だからこそよく考えて発言するタイプなのだろう。
違いはレッドの様に心が腐っておらずポケモンを心の底から愛していることぐらいだろう。他は殆ど同じであった。
人質の中で一番接触しやすいだろう。どうにかして接触しなければならない。
そんな事を思考しているとボスが葉巻を吸い終わった。
それはこの部屋から出なければならない事を意味した。
違いはレッドの様に心が腐っておらずポケモンを心の底から愛していることぐらいだろう。他は殆ど同じであった。
人質の中で一番接触しやすいだろう。どうにかして接触しなければならない。
そんな事を思考しているとボスが葉巻を吸い終わった。
それはこの部屋から出なければならない事を意味した。
「それにしてもよかったのサ。みんな元気そうで。じゃ、僕はこれで~」
部屋を出るとき、ボスがマルクに人質に接触した理由を聞いた。
マルクは永琳を安心させたい、と正直に言うとボスは、お前は良い奴だな、と言い頭を撫でた。
マルクは永琳を安心させたい、と正直に言うとボスは、お前は良い奴だな、と言い頭を撫でた。
そしてその部屋に残ったのはローザ、ゴールド、輝夜の三人だけ。
「……どうなってるのかしら……セシルは大丈夫なの……?」
「本当にムカつく妖怪ね」
「落ち着いて、ローザさん、輝夜さん」
「本当にムカつく妖怪ね」
「落ち着いて、ローザさん、輝夜さん」
二人が文句を言ったり項垂れたりする度にゴールドは宥めたり慰めたりしていた。
それでも輝夜とローザは気持ちを静めることはできなかった。
輝夜はぶつぶつ言いながら下を俯き、漫画本らしきものを読みはじめた。
ローザは輝夜よりも俯き、気分を沈ませる。
ローザは先ほどまで、首と胴体が分かれている状態だった。
蓬莱の薬のよる所為。ただし再生速度は大幅に遅いタイプ、と先ほど輝夜は言った。
もっとも再生の早いタイプがあったりするのは知らない、と付け加える。
つまり彼女は不死の状態で、参加者に首輪という見える恐怖を植えつける為に一度殺された、ということになる。
実は、輝夜と自分は先にこの部屋に連れてこられ、何が起きたか理解できず情報を交換しあっていた。
もっとも幻想郷の話は非現実であり到底信じられなかったが、彼女がポケモンの存在を知らない所を見ると信憑性は増してきた。
その時はこの建物の外で何が行われているかはわからず、二人で永琳の無事を願い、そして自分のポケモンの無事を願っていた。
すると、唐突に、部屋に死体が投げ込まれた。それを見た自分と輝夜は悲鳴を上げ、嘔吐こそはしなかったものの、ずっと気分が悪かった。
だがそれで終わらなかった。その死体が、ゆっくりと再生し始め綺麗な女性に変わったのは驚いた。
彼女と情報交換をして、そこで初めて外で不特定多数による殺し合いが行われているのを知ったのだ。
永琳が参加させられているかもしれない、と輝夜がそこで喚き始め、それからずっとこんな感じだ。
あのポケモンは無事だ、と言ったのだから無事なのだろう。彼が自分達に嘘をいうメリットはないだろうし。
それに明晰な頭脳を持っているのだから案外、参加者ではなく運営の方を担当させられている可能性もある。
その事を告げても彼女は喚く一方だったが。しかし、なぜ今頃になってマルクとやらがこちらに来たのだろうか。
先ほどまではガソリンスタンドの制服をきた男が何度も様子を見に来るだけであって、こちらに喋りかけることは殆どなかった。
しかし、いまさっきは違った。マルクはこちらに喋りかけてきたのだ。今頃になって大体的なアピールをこちらにしてきたのは可笑しい事だ。
……まてよ?
それでも輝夜とローザは気持ちを静めることはできなかった。
輝夜はぶつぶつ言いながら下を俯き、漫画本らしきものを読みはじめた。
ローザは輝夜よりも俯き、気分を沈ませる。
ローザは先ほどまで、首と胴体が分かれている状態だった。
蓬莱の薬のよる所為。ただし再生速度は大幅に遅いタイプ、と先ほど輝夜は言った。
もっとも再生の早いタイプがあったりするのは知らない、と付け加える。
つまり彼女は不死の状態で、参加者に首輪という見える恐怖を植えつける為に一度殺された、ということになる。
実は、輝夜と自分は先にこの部屋に連れてこられ、何が起きたか理解できず情報を交換しあっていた。
もっとも幻想郷の話は非現実であり到底信じられなかったが、彼女がポケモンの存在を知らない所を見ると信憑性は増してきた。
その時はこの建物の外で何が行われているかはわからず、二人で永琳の無事を願い、そして自分のポケモンの無事を願っていた。
すると、唐突に、部屋に死体が投げ込まれた。それを見た自分と輝夜は悲鳴を上げ、嘔吐こそはしなかったものの、ずっと気分が悪かった。
だがそれで終わらなかった。その死体が、ゆっくりと再生し始め綺麗な女性に変わったのは驚いた。
彼女と情報交換をして、そこで初めて外で不特定多数による殺し合いが行われているのを知ったのだ。
永琳が参加させられているかもしれない、と輝夜がそこで喚き始め、それからずっとこんな感じだ。
あのポケモンは無事だ、と言ったのだから無事なのだろう。彼が自分達に嘘をいうメリットはないだろうし。
それに明晰な頭脳を持っているのだから案外、参加者ではなく運営の方を担当させられている可能性もある。
その事を告げても彼女は喚く一方だったが。しかし、なぜ今頃になってマルクとやらがこちらに来たのだろうか。
先ほどまではガソリンスタンドの制服をきた男が何度も様子を見に来るだけであって、こちらに喋りかけることは殆どなかった。
しかし、いまさっきは違った。マルクはこちらに喋りかけてきたのだ。今頃になって大体的なアピールをこちらにしてきたのは可笑しい事だ。
……まてよ?
「……こちらの味方?」
「えっ?ゴールド君、何て言ったの?」
「えっ?ゴールド君、何て言ったの?」
ローザが自分の言葉に反応する。だがまだ自分の考えが纏まっていないので返事を返すことはできなかった。
こう考えてはどうだろう。マルクがこちらに接触したのは些細な理由なのかもしれない。
それこそガソリンスタンドの男が、暇だからこの部屋に来た、と同じように。
彼は、元気そうでよかった、と言っていた。それがそのままの意味だとしたら?
僕らの安否確認をしたかった。それだけの理由なのかもしれない。
それに、彼はローザを殺した。そこだ。そこが可笑しい。殺す必要があるのに、蓬莱の薬を飲ませた。
彼はローザを殺すのを拒否して、蓬莱の薬を飲ませたのかもしれない。
確信はない。だが、彼のあの神経を逆撫でし苛々させる台詞は全て演技だとしたら?
彼は味方だということになる。
こう考えてはどうだろう。マルクがこちらに接触したのは些細な理由なのかもしれない。
それこそガソリンスタンドの男が、暇だからこの部屋に来た、と同じように。
彼は、元気そうでよかった、と言っていた。それがそのままの意味だとしたら?
僕らの安否確認をしたかった。それだけの理由なのかもしれない。
それに、彼はローザを殺した。そこだ。そこが可笑しい。殺す必要があるのに、蓬莱の薬を飲ませた。
彼はローザを殺すのを拒否して、蓬莱の薬を飲ませたのかもしれない。
確信はない。だが、彼のあの神経を逆撫でし苛々させる台詞は全て演技だとしたら?
彼は味方だということになる。
「……確証はないけど、二人とも僕の話を聞いてくれる?」
「……えぇ、いいけど」
「つまらない話だったら承知しないわよ」
「……えぇ、いいけど」
「つまらない話だったら承知しないわよ」
とりあえず、自分の推理を彼らに話すことにした。もっともこの内容を彼らに話してもここから出られないのに代わりは無いけど。
☆ ☆ ☆
「そう、やはり予想通りだったか、うん、うん、あー、干渉はできるだけ避けてって言ったじゃないか……うん。そう、わかった。じゃ、また連絡してね」
イザナミは電話を切る。まったく、あいつは少し扱い辛い。
数時間前は気持ち悪いぐらいのテンションで意気揚々と会場を駆け回っていたのに今は冷静に任務を遂行するとは。自己暗示とは怖い物だ。
しかしやはり予想通りだった。逆にこの予想が外れてしまったら、と冷や冷やしていた所である。
数時間前は気持ち悪いぐらいのテンションで意気揚々と会場を駆け回っていたのに今は冷静に任務を遂行するとは。自己暗示とは怖い物だ。
しかしやはり予想通りだった。逆にこの予想が外れてしまったら、と冷や冷やしていた所である。
「……でさ。あんまり君にはこの部屋を出てもらいたくないんだけど」
今イザナミがいる部屋はボスの部屋だ。すまんな、とボスは上辺だけの謝罪をする。
やはり掴めない男だ。
やはり掴めない男だ。
「ゼロは君に不信感を持ってる。他二名も君の存在をよく思ってはないし。下手したら殺されちゃうよ」
そこまで嫌われるとはな、俺に自由はないのか、と男はまた言った。
「自由はあるほうさ。俺とえーりん、マルクはあいつらにずっと睨まれ続けてる。中間管理職は辛いもんさ」
すまんな手数をかけて。それで、その飲み物はなんだ?、と男はイザナミの持っているペットボトルを指差した。
イザナミは黙ってペットボトルを彼に渡す。彼は栓を捻り飲み口を口につける。
うますぎる、と言いながら全て飲まれてしまった。せっかく買ったものが、とイザナミは心の中で悪態を付いた。
イザナミは黙ってペットボトルを彼に渡す。彼は栓を捻り飲み口を口につける。
うますぎる、と言いながら全て飲まれてしまった。せっかく買ったものが、とイザナミは心の中で悪態を付いた。
「あー、まぁ、業務連絡だけさせてもらうよ。ゼムスが離反したから抹殺した。以上」
やはりな、と男は言うが、イザナミは彼に返事も応答もせずに部屋から出て行った。
そんなに怒るとは。あとで同じ物を買って返そう。ついでにカロリーメイトも挙げれば機嫌は直るか。ついでに、レーションも。
そんなに怒るとは。あとで同じ物を買って返そう。ついでにカロリーメイトも挙げれば機嫌は直るか。ついでに、レーションも。
さぁ、自分も仕事に戻ることにしよう。大団円には程遠そうだが、前に進むしかない。否、進む事以外はする必要はない。
得てして、こういうものはそういうものだ。全ては大義の為。大いなる意思の為。
得てして、こういうものはそういうものだ。全ては大義の為。大いなる意思の為。
【会場のどこか/一日目/午前】
【ゼムス@ファイナルファンタジー4 死亡】
【ゼムス@ファイナルファンタジー4 死亡】
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