概要
位置性が時に無視される現代4コマにおいて、位置関係に対して持たれる印象こそが4コマ性を持つという考えのもと、規則的な配置に基づき並べる事で4コマの定義を目指すものであり、主に次の様に類される。
- 縦4連型(観音型)

- 『田』型(曼荼羅型)

- 横4連型(涅槃型)

人は物を認識するとき、まず外郭を見て次に内側の特徴を目にする。シルエットが4コマにおける第一の印象を決めるものだ。その第一認識のときに4コマであるかどうかは受け取り手の中に決定してしまって、その後の解釈させることによる4コマの定義は主従の関係となって弱くなってしまう。
動物行動学者ローレンツは、鳥がうまれてはじめてみたものを親と思い込む刷り込みの現象について明らかにしている。このように原体験となるシルエットの認識の部分を疎かにしないため、まず4コマの位置を整理することで、深層心理に4コマであることを刷り込ませる。あるいは、想起させ、自然に4コマであることを認識させる。
4コマ原理主義とは4コマ漫画原理主義ではない。4コマという概念を改めて問い直し、規定するものである。
例えば主義内でも次のような意見がある。
例えば主義内でも次のような意見がある。
- 区分けは強力なアウトラインか、明確な分離によって行われるべきだ。
- 内側に図様を設けず、印象のみで訴求すべきだ。
- 大きさは変動すべきでない。
- コマであるのだから区切りこそが重要だ。区切り以外の者はいらない。
- 色は2色以上画面に入るのは好ましくない。
こうした意見は決して主義内で統一されることはなく拮抗している。より効率的なシルエットの訴求の追求のために、いかなる意見や可能性も排除されることがあってはならない。
この主義での共通認識はただ一つ、4箇所に分割されていることが4コマの前提であるという点である。分割されていないものはシルエットに寄与することがないためであるとされている。
よくある質問
- Q:絵柄が必要か?内容となる要素、ストーリーや起承転結が必要か?
- A:本文にあるように、これは「4コマ」に対する原理主義である。「4コマ漫画」に要求される諸要素は必ずしも4コマであることを認識させるのに必要ではないとする説もあるが、非潜在的な認知の上で必要であるという意見もある。4コマであることを阻害しない限り、そうした諸要素も容認される。
- Q:4コマの形は四角でなくてはならないか?
- A:シルエットが重要である。これまで4コマとして刷り込まれてきたシルエットは何か?それは横方向の長方形であったはずであるから、それに従うべきというのが優勢の意見だ。尤も、諸侯が異なるシルエットで4コマの原体験を喚起させることが出来るのであれば、その限りでは無い。
- Q:純粋4コマ主義との関係は?
- A:4コマ原理主義は、純粋4コマ主義よりは広義的である。純粋4コマ主義がある一定の形式にこだわっているのに対して、4コマ原理主義は4コマに対する人間の認知、印象に固執している。