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ワロフヌガムワネハオラ
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gensousyusyu
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ワロフヌガムワネハオラ
ガラパゴス諸島のサン・クリストバル島の伝承に登場する男。
数人兄弟の末弟で、生まれてすぐに臍の緒が首に巻き付いたまま、兄たちがカヌーの小屋を造るのを見に出ていってしまった。兄たちが中央の柱に棟を渡す竿のバランスをとっている時、「その柱の先を犬の頭の影を模して彫ったならばうまくバランスがとれる」と提案した。兄たちは従ったが弟の早熟さが気に入らず、弟に柱用の穴を大きくするよう頼んで、彼が穴の中にいる時に柱で押し潰して殺そうとした。その時、上から「いいだろう。注意深く押し込め」と声がした。見ると弟が柱の上に座っていた。その後も兄たちは大きな貝、人食い魚、大豚などで弟を殺そうと企んだが、その度に弟はカヌー小屋の前に座って兄たちの帰りを待っていた。とうとう弟は怒りのあまり、他の兄たちへの見せしめとして長兄を殺して料理にし、皆で食べてしまったという。
数人兄弟の末弟で、生まれてすぐに臍の緒が首に巻き付いたまま、兄たちがカヌーの小屋を造るのを見に出ていってしまった。兄たちが中央の柱に棟を渡す竿のバランスをとっている時、「その柱の先を犬の頭の影を模して彫ったならばうまくバランスがとれる」と提案した。兄たちは従ったが弟の早熟さが気に入らず、弟に柱用の穴を大きくするよう頼んで、彼が穴の中にいる時に柱で押し潰して殺そうとした。その時、上から「いいだろう。注意深く押し込め」と声がした。見ると弟が柱の上に座っていた。その後も兄たちは大きな貝、人食い魚、大豚などで弟を殺そうと企んだが、その度に弟はカヌー小屋の前に座って兄たちの帰りを待っていた。とうとう弟は怒りのあまり、他の兄たちへの見せしめとして長兄を殺して料理にし、皆で食べてしまったという。
参考文献
- ロズリン・ポイニャント著/豊田由貴夫訳『オセアニア神話』青土社