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ワク
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gensousyusyu
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ワク/Wak
エチオピアのガラ族が信仰する創造神・至高神。天上の雲の中に住み、世界に恩恵をもたらす。
ワクは地上から遠く離れた天空の蒼穹を支え、それを星で覆っている。かつて大地が平坦だった頃、1人の男に棺を作って中に入るよう命じ、その棺を地中に埋めた。それから7年間、火の雨を降らせて山々を生じさせた。その後棺のあった場所を踏み固めると、男が姿を現した。男は一時しか寝られなかったと言い、1日の大半を寝ずに過ごすことになった。やがて男は、1人で生きることに疲れてしまい、ワクは男の血を採って女を創った。男はそれを妻とし、30人程の子を儲けた。だが男は子の多さを恥じ、その半分を隠してしまった。ワクはその子らを動物や悪霊に変えたという。
ガラ族が行うワクへの祈りは以下のようなものだ。≪私が今日1日を平穏に送れるようにして下さい。(…)あなたは私が今日進もうとする道が安らかであるよう用意してくれた。その道の上を、私がまっすぐ歩けるようにして下さい。私が話す時、この唇から中傷や偽りを取り除いて下さい。私が空腹になったら、ぶつぶつつぶやく不平不満を引き抜いて下さい。そして私が豊になったら、私のうぬぼれを破壊して下さい≫
ワクは地上から遠く離れた天空の蒼穹を支え、それを星で覆っている。かつて大地が平坦だった頃、1人の男に棺を作って中に入るよう命じ、その棺を地中に埋めた。それから7年間、火の雨を降らせて山々を生じさせた。その後棺のあった場所を踏み固めると、男が姿を現した。男は一時しか寝られなかったと言い、1日の大半を寝ずに過ごすことになった。やがて男は、1人で生きることに疲れてしまい、ワクは男の血を採って女を創った。男はそれを妻とし、30人程の子を儲けた。だが男は子の多さを恥じ、その半分を隠してしまった。ワクはその子らを動物や悪霊に変えたという。
ガラ族が行うワクへの祈りは以下のようなものだ。≪私が今日1日を平穏に送れるようにして下さい。(…)あなたは私が今日進もうとする道が安らかであるよう用意してくれた。その道の上を、私がまっすぐ歩けるようにして下さい。私が話す時、この唇から中傷や偽りを取り除いて下さい。私が空腹になったら、ぶつぶつつぶやく不平不満を引き抜いて下さい。そして私が豊になったら、私のうぬぼれを破壊して下さい≫
参考文献
- フェルナン・コント著/蔵持不三也訳『ヴィジュアル版ラルース 世界の神々神話百科』原書房