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ワイバーン
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gensousyusyu
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ワイバーン/Wyvern/Wivern
ヨーロッパに伝わるドラゴンの一種。特に中世ヨーロッパ、イギリス、フランスに多い。
ドラゴンの頭、蛇またはトカゲの体、蝙蝠のような翼と、鷲のような2本の足を持ち、長い蛇の尾には棘があるか、銛のような形になっている。足は無いとされる場合もある。口は鰐のように伸びていて、たくさんの牙を持つ。肉食で、遭遇したものを何でも破壊してしまう凶暴な性格。通常は陸に棲むとされる。湖に棲むとされる場合には、足の指に水かきがある。
イングランド南部ヘレフォードシャー州のモーディフォードには、「モード」という少女が森で子ワイバーンを拾って育てた話が残っている。ワイバーンがやがて大きくなると、凶暴になり、家畜や人間を襲うようになった。そこでガーストン家の者が槍や剣を携えてワイバーン退治に向かい、少女の静止も虚しくワイバーンは倒されてしまった。この話は、純粋な少女に育てられたとしてもワイバーンの凶暴性が変わることがなかったことを示している。
ダンテの『神曲』では、地獄の生物の肉体として言及されている。
ワイバーンの図像は魔除けとして用いられることが多く、特にウェールズやウェセックスで多く見られ、ワイ川とセバーン川が流れるヘレフォードシャーとウースターシャーにも広まっている。ヨーロッパの紋章モチーフにも多く使用され、紋章学では敵意を象徴するという。ドラゴンを紋章に用いていた王家と同じ紋章を使うことを避けるために、ドラゴンによく似たモチーフであるワイバーンが使われるようになったと考えられる。
ワイバーンの起源は、フランスの伝承に登場する有翼蛇の怪物ヴィーヴルであるという。
ドラゴンの頭、蛇またはトカゲの体、蝙蝠のような翼と、鷲のような2本の足を持ち、長い蛇の尾には棘があるか、銛のような形になっている。足は無いとされる場合もある。口は鰐のように伸びていて、たくさんの牙を持つ。肉食で、遭遇したものを何でも破壊してしまう凶暴な性格。通常は陸に棲むとされる。湖に棲むとされる場合には、足の指に水かきがある。
イングランド南部ヘレフォードシャー州のモーディフォードには、「モード」という少女が森で子ワイバーンを拾って育てた話が残っている。ワイバーンがやがて大きくなると、凶暴になり、家畜や人間を襲うようになった。そこでガーストン家の者が槍や剣を携えてワイバーン退治に向かい、少女の静止も虚しくワイバーンは倒されてしまった。この話は、純粋な少女に育てられたとしてもワイバーンの凶暴性が変わることがなかったことを示している。
ダンテの『神曲』では、地獄の生物の肉体として言及されている。
ワイバーンの図像は魔除けとして用いられることが多く、特にウェールズやウェセックスで多く見られ、ワイ川とセバーン川が流れるヘレフォードシャーとウースターシャーにも広まっている。ヨーロッパの紋章モチーフにも多く使用され、紋章学では敵意を象徴するという。ドラゴンを紋章に用いていた王家と同じ紋章を使うことを避けるために、ドラゴンによく似たモチーフであるワイバーンが使われるようになったと考えられる。
ワイバーンの起源は、フランスの伝承に登場する有翼蛇の怪物ヴィーヴルであるという。
別名
参考文献
- キャロル・ローズ著/松村一男監訳『世界の怪物・神獣事典』原書房
- 草野巧著『幻想動物事典』新紀元社
- テリー・ブレヴァートン著/日暮雅通訳『図説 世界の神話伝説怪物百科』原書房
- 山北篤著『幻想生物 西洋編』新紀元社