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ロビン・グッドフェロウ
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gensousyusyu
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ロビン・グッドフェロウ/Robin Goodfellow
イングランドの伝承における森の妖精(ようせい)。ホブゴブリンやパック、ブラウニーの種類の1つだとされる。群れを成さず単独で行動する。
首から上は美男子、体は山羊であるとされ、頭には小さな角がある。好色で、美しい調べの笛を持っている。1628年創刊の『ロビン・グッドフェロウ 悪ふざけと陽気ないたずら』の表紙においては、草箒と松明を持った角のある半人半獣の姿で描かれた。
ハロウィーンから春分の間は姿を現さないが、それ以外の季節には、動物を取り巻いて現れる。
人に悪戯をするのを好む。野ウサギに変身して足元を走り抜けたり、馬に変身して人を連れ去ったり、歩く火(ウィル・オ・ザ・ウィスプ)になって現れたりする。また、複数の場所に同時に存在することができるという。人を道に迷わせるとも言われ、道に迷うことを「ロビン・グッドフェロウが今晩あなたと一緒にいた」と形容することがある。ただし、帽子や外套を裏返して身につければ正しい道を見つけられるという。また、一椀のクリームを用意しておけば、夜中の間にやり残した家事を済ませてくれることもある。
悪戯が好きな妖精だが、人を殺すことは決してなく、人々からは親しみの対象とされた。ことわざに「今夜はロビン・グッドフェロウがやって来た」というものがあるが、これはロビン・グッドフェロウがへまをしたために混乱が生じる事を言う。
1489年の「パスターン・ペーパーズ(Pastern Papers)」の1つに「メイスター・ホブ・ハーストの名でロビン・グッドフェロウは実在すると思われる」と書かれている。レジナルド・スコットは1584年の書物の中で、人々がロビン・グッドフェロウの存在を信じなくなってきたと書いている。また、1603年にハースネットは、この妖精にボウル1杯のクリームをお礼としてあげないと、大暴れして大混乱を起こすとした。文学作品においてはオベロンと人間の娘の間に生まれた息子だとされ、エリザベス朝の文学に多く登場する。6歳まで母の家で暮らしていたが、その悪戯に母が困っていたため家を出ることにした。その際にオベロンから変身能力を与えられ、妖精として暮らし始めたという。シェイクスピア『真夏の夜の夢』では、妖精王に仕える存在として登場する。バラッドや無言劇では、子牛の皮を被り、箒や脱穀用の竿を持った赤ら顔の血色の良い男の姿でよく表される。清教徒からは悪魔と呼ばれ、他の妖精と同列に非難された。そのため、「グッドフェロウ(いい奴)」は「ごろつき」「こそ泥」「大食い」といった意味の言葉に置き換えられた。
首から上は美男子、体は山羊であるとされ、頭には小さな角がある。好色で、美しい調べの笛を持っている。1628年創刊の『ロビン・グッドフェロウ 悪ふざけと陽気ないたずら』の表紙においては、草箒と松明を持った角のある半人半獣の姿で描かれた。
ハロウィーンから春分の間は姿を現さないが、それ以外の季節には、動物を取り巻いて現れる。
人に悪戯をするのを好む。野ウサギに変身して足元を走り抜けたり、馬に変身して人を連れ去ったり、歩く火(ウィル・オ・ザ・ウィスプ)になって現れたりする。また、複数の場所に同時に存在することができるという。人を道に迷わせるとも言われ、道に迷うことを「ロビン・グッドフェロウが今晩あなたと一緒にいた」と形容することがある。ただし、帽子や外套を裏返して身につければ正しい道を見つけられるという。また、一椀のクリームを用意しておけば、夜中の間にやり残した家事を済ませてくれることもある。
悪戯が好きな妖精だが、人を殺すことは決してなく、人々からは親しみの対象とされた。ことわざに「今夜はロビン・グッドフェロウがやって来た」というものがあるが、これはロビン・グッドフェロウがへまをしたために混乱が生じる事を言う。
1489年の「パスターン・ペーパーズ(Pastern Papers)」の1つに「メイスター・ホブ・ハーストの名でロビン・グッドフェロウは実在すると思われる」と書かれている。レジナルド・スコットは1584年の書物の中で、人々がロビン・グッドフェロウの存在を信じなくなってきたと書いている。また、1603年にハースネットは、この妖精にボウル1杯のクリームをお礼としてあげないと、大暴れして大混乱を起こすとした。文学作品においてはオベロンと人間の娘の間に生まれた息子だとされ、エリザベス朝の文学に多く登場する。6歳まで母の家で暮らしていたが、その悪戯に母が困っていたため家を出ることにした。その際にオベロンから変身能力を与えられ、妖精として暮らし始めたという。シェイクスピア『真夏の夜の夢』では、妖精王に仕える存在として登場する。バラッドや無言劇では、子牛の皮を被り、箒や脱穀用の竿を持った赤ら顔の血色の良い男の姿でよく表される。清教徒からは悪魔と呼ばれ、他の妖精と同列に非難された。そのため、「グッドフェロウ(いい奴)」は「ごろつき」「こそ泥」「大食い」といった意味の言葉に置き換えられた。
参照
別名
参考文献
- キャロル・ローズ著/松村一男監訳『世界の妖精・妖怪事典』原書房
- アンナ・フランクリン著/井辻朱美訳『図説妖精百科事典』東洋書林
- 草野巧著『幻想動物事典』新紀元社