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ロック
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gensousyusyu
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ロック/Roc
アラビアや中東諸国の伝説に登場する巨鳥。
巨大な白い鷲のようだとされることが多い。翼長は23mもあり、その羽毛だけで9mもある。マルコ・ポーロ『東方見聞録』では、翼を広げると16ヤード(15m)、羽だけで8ヤード(7m)あり、羽はヤシの葉と同じくらいだという。別の目撃証言だと、両翼の全幅は30ペース(約40.6m)、羽だけで12パーム(約2.4m)にもなるという。獅子の一部を持つとか、角が有るなどとされることもある。大きな鉤爪を持ち、象を掴んで楽々と持ち上げることができる。その象は巣に持って帰って雛の餌にするか、空中から叩き落して殺し、その肉を嘴で裂いて食らうという。
ロックはインド洋のどこかに棲息すると考えられた。その伝承はインドからペルシアを経由し、アラビアの船乗りたちに浸透した。アラビアの伝承では、ロックは地面に降りることはなく、世界の中心であるカーフ山頂のみに降り立つ。
『東方見聞録』においてマルコは、クビライの宮廷で巨大な羽毛を見て、これこそがグリフォンの正体だと考えた。また、中国の使者がロックの羽を成吉思汗(ジンギスカン)の元へ持ち帰ったという。ここではロックはマダガスカル島に棲んでいると述べている。マンデヴィルの『東方旅行記』では「インドのグリフォン」を紹介しているが、これはロックのことではないかと考えられる。これはあまりにも巨大で、現れると太陽が暗くなるほどだという。
17世紀までマダガスカル島に棲息していたエピオルニスがロック伝説の由来とされる。また、インドのガルーダと混同されることがある。説話集『千夜一夜物語(アラビアンナイト)』にも登場する。
巨大な白い鷲のようだとされることが多い。翼長は23mもあり、その羽毛だけで9mもある。マルコ・ポーロ『東方見聞録』では、翼を広げると16ヤード(15m)、羽だけで8ヤード(7m)あり、羽はヤシの葉と同じくらいだという。別の目撃証言だと、両翼の全幅は30ペース(約40.6m)、羽だけで12パーム(約2.4m)にもなるという。獅子の一部を持つとか、角が有るなどとされることもある。大きな鉤爪を持ち、象を掴んで楽々と持ち上げることができる。その象は巣に持って帰って雛の餌にするか、空中から叩き落して殺し、その肉を嘴で裂いて食らうという。
ロックはインド洋のどこかに棲息すると考えられた。その伝承はインドからペルシアを経由し、アラビアの船乗りたちに浸透した。アラビアの伝承では、ロックは地面に降りることはなく、世界の中心であるカーフ山頂のみに降り立つ。
『東方見聞録』においてマルコは、クビライの宮廷で巨大な羽毛を見て、これこそがグリフォンの正体だと考えた。また、中国の使者がロックの羽を成吉思汗(ジンギスカン)の元へ持ち帰ったという。ここではロックはマダガスカル島に棲んでいると述べている。マンデヴィルの『東方旅行記』では「インドのグリフォン」を紹介しているが、これはロックのことではないかと考えられる。これはあまりにも巨大で、現れると太陽が暗くなるほどだという。
17世紀までマダガスカル島に棲息していたエピオルニスがロック伝説の由来とされる。また、インドのガルーダと混同されることがある。説話集『千夜一夜物語(アラビアンナイト)』にも登場する。
別名
参考文献
- キャロル・ローズ著/松村一男監訳『世界の怪物・神獣事典』原書房
- 天野ミチヒロ著『本当にいる世界の「未知生物」案内』笠倉出版社
- 草野巧著『幻想動物事典』新紀元社
- テリー・ブレヴァートン著/日暮雅通訳『図説 世界の神話伝説怪物百科』原書房
- 蔵持不三也監修/松平俊久著『図説ヨーロッパ怪物文化誌事典』原書房