巨大数の基本Wiki
巨大数とは?
最終更新:
googoloeasy
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このページは、巨大数にはじめて触れた、という人をおもな対象としています。
巨大数とは何なのか?
このページでは、巨大数の定義や範囲などについて考えてみましょう。
結論から言ってしまえば、巨大数とは、
「非常に大きい数」
のことです。
あいまいな定義であると思った方もいるかと思いますが、今のところ巨大数に関して巨大数を扱う人々の中で共通の定義はありません。ですから、どこからが巨大数なのかは人それぞれ違った見解があります。
幼稚園生や小学校低学年くらいの人々なら、100や1000といった、比較的小さめの数すら非常に大きい数と思えるでしょう。両手で数えられる数は、(工夫をこらさなければ)10までしかないのですから。
これが小学校高学年くらいになると話は変わってきます。1000くらいの数はやはり大きくはありますが、「非常に」大きい数とは思えなくなることが多いでしょう。多少数字に興味がある児童なら、億とか兆とか無量大数といった極めて大きい数の単位を覚えるかもしれません。そういった児童からすれば、1万はたいして大きい数とはいえないでしょう。
これが小学校高学年くらいになると話は変わってきます。1000くらいの数はやはり大きくはありますが、「非常に」大きい数とは思えなくなることが多いでしょう。多少数字に興味がある児童なら、億とか兆とか無量大数といった極めて大きい数の単位を覚えるかもしれません。そういった児童からすれば、1万はたいして大きい数とはいえないでしょう。
高校生以上になると、「感覚的には大きいと感じるけれども、常識の範疇にある」といえる数の範囲は大きく広がります。1兆くらいまでなら驚くことは少なくなります。企業の売上や国家予算といった場面でも、(兆とはいかずとも)数千万から数千億くらいの大きな数は散見されます。
しかし高校生や大学生、社会人などの方々からしても、無量大数とかグーゴル、不可説不可説転といった数は異常に大きく、もはや感覚として把握するのは困難か不可能になるでしょう。これらの数はあまりにも大きすぎます。グラハム数は巨大数としてかなり有名ですが、一般人からすると何を言っているのか、どれくらいの大きさなのかほぼ理解することができないかと思います。
しかし高校生や大学生、社会人などの方々からしても、無量大数とかグーゴル、不可説不可説転といった数は異常に大きく、もはや感覚として把握するのは困難か不可能になるでしょう。これらの数はあまりにも大きすぎます。グラハム数は巨大数としてかなり有名ですが、一般人からすると何を言っているのか、どれくらいの大きさなのかほぼ理解することができないかと思います。
では巨大数学習者、巨大数研究者からするとどうでしょうか。
巨大数の世界には「天文学的」という言葉で表される数さえ塵屑のように感じられるほど、大きな数がゴロゴロ転がっています。いくつか例を上げると、グーゴルトリプレックス(グーゴルプレックスプレックスプレックス)、トリトリ、モーザー数、グラハム数といった感じです。
これらの数は純粋数学で扱うか、見たり作ったりして楽しむ、くらいしか用途がありません。全く実用的ではないですが、巨大数の世界に実用性はあまり必要ないので問題ありません。むしろ、実用的ではないからこそ面白い、ということもできるでしょう。
これらの数は純粋数学で扱うか、見たり作ったりして楽しむ、くらいしか用途がありません。全く実用的ではないですが、巨大数の世界に実用性はあまり必要ないので問題ありません。むしろ、実用的ではないからこそ面白い、ということもできるでしょう。
さらに巨大数を極めた人の中には、先程の文で挙げた超巨大数すら
小さい
(!)という人もいます。彼らに言わせれば、「タワー表記や矢印表記、チェーン表記で表せる数など小さすぎる」ということなのでしょう(今、カッコ内の用語がわからなくても心配する必要はありません。徐々に覚えていけばいいのです)。巨大数の中でも極端なものでは、計算することすらできない「計算不可能レベル」の数もあります。こういった超超巨大数が、彼ら巨大数研究者の羨望の的になっているといえます。
まとめると、巨大数は
「あなたが大きすぎると思う数」
といえるでしょう。しかしやはりこのような物言いでは落ち着かない人もいると思います。料理初心者にとって、料理本の「適量」の量がわからないのと同じことです。
これを解消するため、目安として巨大数の比較的一般的と言える感覚を示してみます。
これを解消するため、目安として巨大数の比較的一般的と言える感覚を示してみます。
- 1億以下は巨大数ではない。
- 100億以上1無量大数以下は「やや小さめの巨大数」。
- 1無量大数以上10¹⁰⁰⁰⁰⁰⁰以下は「ふつうの巨大数」。グーゴルはここ。
- 10¹⁰⁰⁰⁰⁰⁰以上から、10の累乗で書き表せる数は「やや大きめの巨大数」。不可説不可説転や、宇宙論で使われた最大の数はここ。
- 10の累乗で書き表せないが、コンウェイのチェーン表記で書くことができる数は、「大きい巨大数」。かの有名なグラハム数はここ。
- チェーン表記でも書き表せないくらい大きい巨大数は、「でかすぎる巨大数」。日本で開発された著名な巨大数であるふぃっしゅ数はここ。
以上に示した私見の混ざった定義とは別に、海外の巨大数研究者であるロバート=ムナフォ(Robert Munafo)さんが考案した「
クラス
」という概念があります。このWikiではこのクラスにしたがって巨大数を分類します。
なぜ巨大数を作るのか?
これは根源的な問いかけです。巨大数というものは非実用的で、数学でも正式な学問としては認められていません。いってしまえば、アマチュアの娯楽のようなものです。
それではなぜ、巨大数を作るのでしょうか?
理由として挙げられるもののひとつは、「大きい数を求めているから」です。これはかなり感情的な意見ですが、 巨大数を見たり作ったりすることでしか得られない感情がある 、ということです。巨大数には人を引きつける何らかの魅力があります。
小学生が「無量大数」とか「地球が何回回った時」といった超巨大な数字や時間を言い放つことがありますが、あれと似ています。規模こそ桁違いですが。
それではなぜ、巨大数を作るのでしょうか?
理由として挙げられるもののひとつは、「大きい数を求めているから」です。これはかなり感情的な意見ですが、 巨大数を見たり作ったりすることでしか得られない感情がある 、ということです。巨大数には人を引きつける何らかの魅力があります。
小学生が「無量大数」とか「地球が何回回った時」といった超巨大な数字や時間を言い放つことがありますが、あれと似ています。規模こそ桁違いですが。
巨大数の探求とは、例えるなら数という「世界」にある無数の「観光地」を訪れたり、あるいは観光地を作ってしまうことといえましょう。現実世界で観光地を訪れるのは手間がかかりますし、作るのはほぼ不可能です。
しかし巨大数の観光では、紙とペン(コンピューターやスマートフォン)さえあれば観光地を訪れることもできますし、作ってしまうのも容易です。あなたも巨大数を作ることができるのです。
さあ、あなたも頭の中に浮かんだ巨大数を定義し、紙やインターネットに書き出してみましょう。
しかし巨大数の観光では、紙とペン(コンピューターやスマートフォン)さえあれば観光地を訪れることもできますし、作ってしまうのも容易です。あなたも巨大数を作ることができるのです。
さあ、あなたも頭の中に浮かんだ巨大数を定義し、紙やインターネットに書き出してみましょう。
最後に、小林銅蟲 さん作の巨大数漫画
『寿司 虚空編』
に出てくる名言を紹介して終わりとします。
「『こわさ』は『恐怖』 または『好奇心』だ。 巨大数は人間の本能にうったえるものであり 『ここではないどこか』へ我々を導いてくれるのだ……」
「より大きな数を! そこに意味はないが理由はある!」
「『こわさ』は『恐怖』 または『好奇心』だ。 巨大数は人間の本能にうったえるものであり 『ここではないどこか』へ我々を導いてくれるのだ……」
「より大きな数を! そこに意味はないが理由はある!」