『古見様親衛隊の活動内容報告書です。』



[登場人物]  古見硝子堂下浩次殺人ニワトリ





『バタフライエフェクト』……。

あの時、小宮山さんに襲われなければ、こうして二人と出逢うことはなかったでしょう。



 只野くんへ。
この度、古見友人帳に新たな二つの記名が…!
バトル・ロワイヤル下において、私に友達が二人できました…!
一人は堂下浩次さん。【────堂下さんは、熱血男です】
もう一人は殺………、ニワトリくん。【────ニワトリくんは、殺マスクです】
二人とも、少し癖が強い方々なのですが、とても優しくて勇敢で、そして“夢”に向かって邁進を続ける──漢の鑑といった彼らでした。
その、堂下さん達が抱く“夢”…なんですが、参加者の三嶋瞳社長(?)に会うことを強く渇望しているそうで、私は今彼らに振り回されている……といった形です。

三嶋…瞳ちゃん……。
どのような方かはまだ分かりませんが、ここまで来ると私も会って友達になりたくなってきました。
──…もしかしたら、只野くんと一緒に行動しているの、かも…………?



…只野くん。

貴方が今どこに居て、何をしているのか。
それが分からないだなんて本当に辛くて、苦しくて、堪らない気持ちです。
友達がいなかった私に、最初に声をかけてくれて、──そして唯一無二の親友になった只野くん。貴方へ。
この広い街の中で貴方を見つけ、──それとも、見つけられることを切に願っています。



……お願いです。

只野くん………………。

助けてください……。





 一体どうやったら、彼らを落ち着かせれるのか…。

私に教えてください……………………………。





「三嶋ァ!!!! 三嶋三嶋三嶋三嶋三嶋三嶋…三嶋瞳──────!!! いるんなら出てこいやっ!!!! アニキが貴方様にお会いしたいようだぜ〜───────っ!!!!!」

「三嶋大先生ェ───────!!!!! 私ですっ……!! 私っ…!!! 貴方様の熱烈な信者であるこの堂下めに………、どうかそのお姿をぉおお──────!!!!!!!!!」


「〜〜〜〜…………………っ!!!」




 三嶋ちゃんの本で山積みの荷車にて。
…私は今や震えるしか行動できません…。

この状況…、会話が苦手じゃない一般の方なら、普通どう行動しているのですか……?
私は……どうすればいいのですか…………?


ヘルプ、ミー……。

…只野くんっ………………。





『古見様親衛隊の活動報告内容です。 #057-A』




 バババババババババンッ──────


 コンビニの自動ドアガラスに走る、無数の銃弾跡。
その後、


「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!!!!!!」」

「………〜〜〜〜〜〜っ!!!!???」


 ──ガシャァァァアアアアンッッッ!!!!───────


ガラスを粉々にタックルして、ダイナミックに堂下さんらは入店。
荷車を激しく揺らし、商品棚をたくさん倒しながら、堂下さんはコピー機へと全力疾走するのでした……。


「よし……っ!!! ニワトリ、金は俺が担当する……!! とどのつまり、俺の百円玉が尽きるその時まで………、お前はコピーし続けろ………っ!!! 灰になるまで……!!!」

「押忍ッ、大蔵省ッ!!! 俺の力の見せ所だ!!! コピーしまくって…行く末は……、コピーしまくるぜぇ!!!!!!」

「あ、それと。古見様………!!!」

「……っ!??」

「貴方様も是非、お力を……っ!! 身を粉にして玉砕する我が弟に………。声援をどうかください…………!!」

「………っ!!!? ………………──」


「──………が…ん、…がんば………ががば…………──」



「──…がばばばばばばっ、ばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばば…」


 ──ガーッ、シュバババババババババババババババババ…………


「おおっ!! 古見様の応援が通じてか、大量印刷が止まらねェ〜ぜ!!! まじやべぇ!! だははははっ!!!! ウケる!!!!」

「まるで確変……っ!! パチンコの…、確変………!! 喝采だっ!!! 沼が泣いてるぞ…っ!!!」



堂下さん主導のもと、ニワトリくんが印刷しているものは、…『新田義史さん』の顔写真です。
慌てた様子でカメラを遮ろうとしている、その表情の新田さん。写真下部には『この顔見たら110番。笑 こいつが新田だ!!!!』という赤い文字が……。
取り出し口から溢れ出てくるA4サイズの新田さんの波は、まさに大洪水級でした…。


「よしっ……!! もう十分だろう」

「ぁああ?!! アニキ、まだ足りねぇよ!!! もっともっと印刷して、参加者共に新田の恐ろしさを知らしめねェと……──…、」

「…いや聞け。…お前な…、どう思う………? この新田の山を見てさ……………」

「…あ? ………。……──」


「──確かにバリきめぇな!!! うしっ、ンじゃばら撒くぞぉ!!!!」

「ああ………っ!!!」


二人は手一杯に新田さん手配書を抱えると、たちまち外へ。
両手を大きく広げてバサッ──と。


不幸にもその時たまたま、ものすごい強風が吹き荒れたので、遠く広く。
何百枚にもなる新田さんは、渋谷中へと、夏空を舞い上がるのでした………………。





『古見様親衛隊の活動報告内容です。 #057-B』


 ガラガラガラガラ…。
荷車を手押しする熱血漢二人。
渋谷駅近くに来た折、堂下さんらは何を思いついたのか。唐突に服を脱ぎだすと……、


「………………っ!??」


「…クククッ……。さすが弟分。俺と考えることは一緒だなっ………!!」

「あたぼうだ!!! それが兄弟ってモンだぜ。一連たくしょー二人っきりの〜〜♫ 運命きょーど一体〜!!!」

「よし!!! 行くぞっ…!!」


唯一肌に身に着けている、パン……、…下着に……それぞれ『三』『嶋』と筆で書いて、線路内に侵入しました。


「「うぇぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜い!!!!!!──」」


「──古見様!! 俺等をスマホで撮ってくれや!!! あとでツイッターにあげるからよ!!!」

「はい……っ!! ピース………!!! にいっ!!」


「………………………〜〜〜〜〜…………!!(ガクガクガクガク」


 ────パシャッ



場面切り替わって次は吉野家。
ソースの入れ口を鼻穴に突っ込み、変顔をするニワトリさんの額には『三嶋瞳万歳』の文字が…。


「あっぷっぷ〜〜〜〜!!! はい古見様撮って撮って!!!」


「……〜〜〜〜……!!(ガクガクガクガク…」


 ────パシャッ


退店後。
燃え盛る電柱を見て……──というより、自ら放火し、文字通り炎柱と化したそれを見ながら……。
耳なし芳一のように全身『三嶋瞳』の文字で埋め尽くされたニワトリさんと、肉体美を魅せつけ汗を掻く堂下さんは先程同様ほぼ全裸……………。
ジッポライター(?)を持ちつつ、二人は満面の笑みでこちらにピースをしました…。


「渋谷の〜、」

「夏はぁ……、」


「「世界一熱いぜっ………!!」」



 ────パシャリッ……



……申し訳ありません…。
恐怖に負けて、言うことを従うしか私はできませんでした……。
注意をする勇気すらも出なかった自分が情けないです……。


「…ニワトリ。…俺の同僚に、海老谷ってヤツがいてな。そいつがかつて言っていたことを思い出したんだ──」

「──『悪名は無名より重い…………っ!』ってな。ヤツはツイッター運用に関してはプロだったよ…………」

「ぐうっ………。がぁ、ぐうっ………!! 感動するぜ…おいぃっ…!!!!」



……。
恐らく電柱よりも大炎上しているSNSの反響は、気が弱い私には見る勇気もありません…。





『古見様親衛隊の活動報告内容です。 #057-C』




 舞台は再びセンター街、私は荷車上。



 シューッ、カランカランカラ……


──【ミシマヒトミ 最強】

──【秒速で四十億稼ぐミシマ最強伝説】

──【三嶋瞳ッッ】


…上記のような内容を、標識からアスファルト上から、建物のシャッターに至るまで……。
街中色んな箇所に、ニワトリさんはスプレーで落書きをしていました…。


「…あ? おいコラッ!! …何をやってるんだお前は………っ!! 犯罪行為は流石に感心しないぞ………っ」

「………………………………っ……」


「ぁあ? グラフィティアートだよ。れっきとした芸術だぞゴラ!!」

「……ったく。何をやってるんだお前は………………。…やった事はもう仕方ない…。この辺でやめるんだ、ニワトリ………っ!」

「……チッ!!! 報われねェ努力だぜ……」


「…まあ、ただ、気持ちは分からんでもないがな。…ハハッ。荒くれ者だったお前が……これ程までに三嶋先生を崇拝するなんて…………。やった事は褒められんが大したもんじゃないか………っ!」

「……アニキ…」

「だが、──another case………!! もっとやり方がある…………っ!! こういう風に、な?」


そう言って堂下さんが荷台から取り出したのは一冊の本。…あの、『私だから伝えたい ビジネスの極意』です。
本屋さんを数軒ハシゴして、『私だから伝えたい ビジネスの極意』のみを山程抱えた彼らは、それをドサッと荷台に………。
汗だくになりながら、本を一冊五万円で参加者達に売ろうとしていたのでした………。

…つまり、私は今、本の山に埋もれている現状です……………。


「〜〜〜〜〜〜〜〜…………っ!!!」



「つうかアニキよォ〜。一冊五万って流石にぼり過ぎじゃねェのか??? 誰が買うんだよそれをよぉ」

「………ハハッ。何も、利益が目的じゃないさ──」

「──ただ、三嶋大先生の執筆なさったこの本は…それだけの価値があるっ…………!! 美麗、癒心、感銘………! 一文字一文字がもはや光に見える………!! この御本は、五万でも失礼なくらいさっ……………!!!」

「おお!!! さすがアニキ、そして三嶋瞳先生!!! よくわかんねぇけどマジやべぇぜ!!!!!」


「…………………………………。…………」



 グシャリッ──。

車輪がどこからか飛んできた新田さん手配書を踏み潰しました……。




『古見様親衛隊の活動報告内容です。 #057-D』



「おいアニキ!!! ──“【悲報】まーたバカがツイッターで犯罪自慢!!! 『ミシマヒトミ』って誰よ?www”────だってよ!!! 俺達の三嶋先生布教がまとめニュースに載ったぜ!!! うっひょやべぇ〜〜!!」

「ん? どれどれ。…おぉ、こりゃすごい……っ!! おいニワトリ、お前の顔写真がモザイク無しで至るところに貼られてるぞっ!!」

「おいおい〜、それはアニキも同じだぜ!! 有名人じゃんかよ!! 三嶋先生のお陰で俺達神じゃねぇか!!!」

「これはまさしく……。圧倒的大草原……!! ってやつだな!!」


「「ははははははははははははははっ!!!!! はははははははははははははははははは!!!!!!!!」」



 …………………………。
私もその登場人物の一人として晒されてるのでしょうか…。不安でもう涙が助けを求めてます……。


「………………〜っ(ガクガクガクガク」



 本屋、コンビニ荒らしに窃盗、器物損壊に放火………。
そして盗んだ荷車を走り倒す現在に至るのですが、私のバトル・ロワイヤルフレンズはまだまだ暴走を止める兆しは見せません…。
確かに今は『殺人』という重罪を強いられている状況ですが、だからといって何をしても許されるという訳ではないのに………。



…一体、何が彼らをここまで駆り立てたのでしょうか。

────…と、そう聞かれるとしたら、どう考えても『私だから伝えたい ビジネスの極意』が原因でしょう。



……──『ドグラ・マグラ』…。
読む者の精神を狂わせることで有名な著書を、私は連想してしまいます。
三嶋ちゃんの本もそういった部類なのでしょうか…。…一見はごく普通のビジネス本なのですが。
ニワトリくんらをここまでさせる、この本の魔力……。
どういった内容なのか一読してみたい好奇心と、「読んだら後戻りできなくなるよ!!」という本能的危険心が、私の心中で五分五分に戦いあっていて………、
…とても心が重苦しかったです。


「……………………………」


──堂下さんたちを咎められない自分にも嫌気が差して、情けなくて……。
本当に心が潰れそうになりながら、荷車の元、私はただ揺れ動かされ続けました。


「なあ、ニワトリ…。このバトロワが終わったらよ、帝愛にでも──…、」

「あ? アニ──…、」




「「…………あっ」」



 そんな折のこと。
荷車は唐突に静止…。
────『何か』を見つけた押し手二人によりブレーキがかけられたのです。



「……………おい。…………マジかよ……………」

「……ぐっ……。チッ、クソ……………」



「……────……っ!!!」



進路を妨げるかのように、道路上にて静かに『眠っていた』者。

………私たち三人の視界に入ったのは、名も知らない女の子の……………──亡骸でした。



「「「……………………………」」」



 ビュゥゥ────。どこからか吹いた微風。
その風により、女の子の髪が、まだ比較的『原型を留めている』顔半分を静かに撫でます。
…恐らく私や只野くん達と同い年で、恐らくごく普通の優しい女生徒で、そして恐ろしく…身体が爛れていたその子………。

硝煙の臭いと、血肉の焦げた空気……。

彼女がいつ、命を落としてしまったのかは分かりません。
ただ、ある日平穏な日常が『殺し合い』で失われた時、彼女はどう感じたのか、と。
そして、その悲惨な中で惨たらしく殺められて、最期の瞬間、彼女思ったのか、と。
……そう考えた時、主催者への義憤と女の子のへの無念さで、胸がグッ…と苦しくなり……、


「……………………」


私は声を失いました。



 …それはおちゃらけていたニワトリくんや、あの堂下さんも同様で、周囲は沈黙で押し潰されています。
私達と同じ、一人の参加者の『死』はそれ程までの衝撃と悲惨さがありました。

ニワトリくんは、暗い顔つきに変わり、黙って亡骸を眺め続け……、


「……………………」



そして堂下さんもまた静立………。
──いえ。よく見たら、彼の大きな背中は微弱に震えていました。
声は聞こえず…──恐らく歯を食いしばりつつも、堂下さんは涙を零していたのです。

志半ばに命を絶たれた────その女の子への、追悼の涙を………。


「…ぐうっ………。がぁ、ぐぐっ……………。うっ……………」

「あ、アニキ──……………、」


「ぐうぅっ、ぅうううううううううううううううううぅぅぅううっ…………!!!!!!──」

「…アニキ…?!」



涙を堪えきれなくなった堂下さんは、とうとう我慢出来ないといった様子で亡骸に急接近をすると。



「うぅがぁあああああああああァァァァァアアアアアアァアアアアアアアアッッ!!!!!!!!! ああああああああああああああああああああッッッ!!!!!!!!!!!」




 タタタタタ………

 ────ペラッ──


「……あぁ!??」 「……ぇっ…………?!!」



──女の子のスカートをめくり上げ、…下腹部の真っ白な下着をマジマジと触り出したのです。







……。

……………すみません、嘘じゃないんです。

…本当に、彼はそんな信じられないかつ、想定する限り最悪な行動をしだしたのです………。



「テ、テメェッ?!! 三嶋の本読みすぎてイカれたか?! この腐れ外道がアアアアアァッ!!!!!! ボゲ──…、」

「俺はッ─────………!!!」

「あぁ??!」

「俺は、…彼女を……、『四宮かぐや』を知っている…………………」

「…え??」


「知り合いとか……。そういうのじゃないが………っ。ぐうっ…………!! あの時、バスで………、早坂と四宮とで………っ! 俺は話をしたんだ………」


「え?」

「………ぇ…?」



…『あの時のバス。』とは即ちゲーム説明中の、数時間前のこと。
以下は堂下さんが涙ながらに語った回想です。



……
………
 ────やっ! 俺は堂下浩次! 帝愛って会社あるだろ? そこで働いてるんだ…! 君らは高校生かい?

 ──………。

 ──………………。


 ────なーんちゃって!!

 ──……え、何が?

 ──…堂下さん、何が「なんちゃって」なのかはサッパリですけど………。一言も冗談は言ってないのに…。


 ────ところで君たちは何かスポーツはやってる? どこの高校なんだ?

 ──…………………。

 ──…申し訳ありません堂下さん。……もういいですかね…?


 ────はははっ……!! スポーツは良いぞ!! 最近は女性のラグビーファンも増えて来てるから…、君らもやりなよ!!

 ──……………。


 ────クククッ…!! ハハハハッ!!!!
………
……



「ぐうっ……!!! だからこそ……俺は、怒っている………っ!!! かつてないほど、怒り、激昂、憤慨………!!──」

「──四宮を殺した………あのクズめが《主催者野郎》をっ…絶対許さない…………!!!」


そう言って、堂下さんが懐から取り出したのは一本のマジックペン。
油性の漆黒を、…四宮ちゃん…? にペチャペチャ書き殴ると、彼女の下着には────『瞳』という一文字が…………。



「あ、ぁアニキ…………………」



「とどのつまりっ…………!!! 今こそ……!! 殺し合いを終わらせる程の圧倒的カリスマ……──三嶋大先生の布教を始める時だっ!!!──」


「──死んだ四宮や……。どこかで泣いている早坂………っ!!! …それだけじゃねぇ。もう命尽きてしまった者たちや、危機に瀕している参加者の想いを背負って………っ!! 皆を助けるためにっ!!!!──」


「──俺達は俺達のやり方でバトルに抗う………っ!! …違うか?! 違うかァアッッ!!? ニワトリぃ………っ!!!」



「あ、アニキ……………。う、うっす!!!!!」



「俺は……、猛烈にやる気に漲っている…………っ!! もうこれは遊びなんかじゃねぇっ…………!! …血と汗と涙を流してもまだ足りない…真剣モードだっ!!──」


「──やるぞっ!!! 弟よっ……!!」

「押忍ッッッ!!!!」

「──撮ってくれっ!!!! 古見様っ……!!」

「っ!!??」



「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッッッ!!!!!!!!!!」」




 ────パシャリ………。


こうしてアップロードされた──ニワトリくん、堂下さん、…痛々しい死体の三人で完成された『三・嶋・瞳』のパンツ文字ガッツポーズ写真は、
とんでもないハイパー大炎上を見せ、堂下さんのアカウントは削除されていきました………。



…只野くん………。
これを読む頃には私はもう既にこの世には居ないのかもしれません。


…現に、私は目眩で頭が真っ白になっているのですから……………。

その白さといえば、夏の陽射しよりも、轟く入道雲よりも、…この世の何よりも真っ白で、もはや夢見心地でさえありました……………。



 バタリッ



「あっ!!! 古見様?!! どうしたんだ古見様ァアアアア!!!!!!!」






(以上、古見硝子所持。『古見ノート』六頁から十七頁までを一部抜粋)






……
………


 ボォォ………

  ボロボロボロ……………



 “…はぁ、はぁ……。その声……。お前……か…”



 “……はい。…ハァハァ、ぐうっ………”



 “……………お前が全て…やったんだな…………?”


 “はい。…我が親愛なる…、三嶋閣下…………っ!! 古見様親衛隊隊長となる、この私は………。貴方様の書籍に、猛烈に感動…ハァハァ…………。致しました……っ!!”


 “……いや、…もはや三嶋親衛隊でしょ…。はぁはぁ…。…………痛ぃ……ッ…”



 “お会いできて光栄です…。三嶋閣下…。私が貴方様を全力で御守りします。────仰せのままに”


 “………。……はぁ、はぁはぁ……──”






 “──…………お前は一体何者なんだ?”




───────【再開】。




【1日目/D6/東京ミッ●タウン周辺街/AM.05:46】
【古見様親衛隊~よっしゃあ漢唄~】
【古見硝子@古見さんは、コミュ症です。】
【状態】気絶、膝擦り傷(軽)、背中打撲(軽)
【装備】コルク入りバット
【道具】古見友人帳@古見さん
【思考】基本:【対主催?】
1:なんだか漢達に振り回されています……。
2:只野君たちに会いたい…。
3:小宮山さんに恐怖…。

【堂下浩次@中間管理禄トネガワ】
【状態】背中出血(大)、頭蓋骨損傷(大)
【装備】なし
【道具】どこかから盗んだ荷車、本『私だから伝えたい ビジネスの極意』
【思考】基本:【対主催】
1:三嶋瞳大先生にお会いして、忠誠を誓う。
2:三嶋先生の偉大さ、素晴らしさを全参加者、…いや世界中に知らしめる。
3:殺し合いを絶対に終わらせる…っ。
4:Never give up。ニワトリ、古見様と共に最後まで諦めない……っ!
5:四宮、すまないっ………!

【殺人ニワトリ(山中藤次郎)@ヒナまつり】
【状態】健康
【装備】サブマシンガン、100均ナイフ
【道具】拡声器
【思考】基本:【対主催】
1:堂下アニキに一生ついていく!!
2:新田…ぶっ殺すぞっ!!
3:古見様、お美しい…………。
4:大炎上しまくって照り焼きチキンみたいにコンガリなってやるぜぇ!!!うぇ~~~い!!


前回 キャラ 次回
056:『Perfect Girlです。 058:『sora tob horse
056:『Perfect Girlです。 堂下 080:『サイダーガールと、ラーメンガールと……
056:『Perfect Girlです。 ニワトリ 080:『サイダーガールと、ラーメンガールと……
056:『Perfect Girlです。 古見さん 080:『サイダーガールと、ラーメンガールと……
最終更新:2025年10月05日 20:10