義眼の涙

ぎがんのなみだ【登録タグ:2012年 ばぶちゃん 初音ミク

  音楽:ばぶちゃん
   歌:初音ミク
物語・絵:りんこ
  七弦:リマタイ
   声:ゲボ吐き糞野郎
  動画:pokage

曲紹介

  • こころとぬくもりのものがたりでちゅ

歌詞

深い眠りから覚めて
わたしは世界を見たの
冷めた肌の人形たち
並べられ静かに座る
ヒトはわたしを抱き上げてくれるのに
どうしてわたしはきしむばかりで
触れることすらできないの

鼓動 伝う指先
心臓 刻むメロディー
それが歯車なら
自由に動けたかしら?
心臓があったなら 嗚呼

鏡の中の少女が笑うの
「真っ赤な薔薇が咲いてるわ」
鏡の中の少女が歌うの
「真っ赤な薔薇は美しい」

血塗られたビスク
滴る薔薇色
アナタの心臓
この胸で動かすの
血塗られたビスク
ゆえつに微笑む
アイアンメイデン
踊り狂ってく

 「あなたに一晩だけ命を与えましょう」
 突然響いた声 ふと鏡を見ると、
 そこに映るわたしが 不自然に微笑んでいた
 真っ赤な口元が 歪(いびつ)に裂けて 三日月をつくる
 彼女は朝が来る前に 心臓を奪えばよいと言った
 そうすれば、永遠に動き続けることができると
 わたしを優しく抱き上げてくれる
 人間の顔が一瞬だけ浮かぶ
 けれども、彼らにとっても
 心臓が永遠に朽ちないことは
 幸福なことなのかもしれない
 人間は不完全で、いずれ動かなくなってしまう
 だから、これからすることは 彼らとわたしの救世なのだ
 そう、これは世界への愛
 冷めた指先が動き始め音をたてて 関節が曲がる
 自立する義躰
 ふと目の前で何かが光った
 いつの間にか鏡の前に落ちていた
 裁ち鋏が白く輝いている
 月の光を受けた刃は
 その鋭利さを鮮烈に主張し ひどく残忍に笑っている
 わたしは鋏を握りしめ 静かに廊下を歩いていく
 彼らが眠る扉に手をかけ ゆっくりと開き、足を踏み入れる
 驚きに見開かれる瞳 恐怖に満ちた悲鳴
 迷うことなく逃げる背中に一突き
 わたしは彼らの目をえぐり口を裂き 耳を削ぎ死を造形する
 赤い絨毯はより深さを増し、
 その色はダマスク模様の壁にまで広がっていく
 そしてわたしは
 急速に色を失ってゆく装丁を切り開き
 白い梯子の奥で鼓動する
 散りかけの花の蔓を厳かに切断した 狂気が花開く

血塗られたビスク
悪魔の囁き
真っ赤な心臓
永遠に動き続けるの
ガラスの塊
死合わせを抱き
鏡の自分に
口づけて揺らめく

咲き誇る薔薇と
もう誰もいない
死に絶えた館
朽ち果てた髑髏
血塗られたビスク
愛を振りまいて
今日も踊るの
わたしが作った世界で


コメント

  • 人形は泣いていた。 -- 名無しさん (2013-10-05 15:04:14)
  • コメントが少ない……素敵な曲なのに…… -- 餃子 (2014-05-26 21:49:47)
  • もっと伸びろ!щ(゜▽゜щ) -- 名無しさん (2014-06-29 17:52:28)
  • この歌の作詞って、ばぶちゃんじゃなくて絵師じゃなかったっけ? -- 名無しさん (2016-08-28 19:10:29)
  • ↑え、そうなんですか!? -- 零 (2016-10-05 21:21:56)
  • 作詞者のミスの変更及び、投コメに沿った表記に変更しました。 -- 四ツ谷 (2016-11-28 15:55:49)
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最終更新:2023年12月12日 10:39